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旅はまだ終わらない(旧構造有機化学研究室)

構造有機化学研究室(1992-2023)のホームページを引き継いだものです。

勤務時間管理とその将来

2022-11-26 11:35:02 | 大学のこと

     

11月から就労管理システムというのが導入され、出勤して、大学で最初にやることが大学のウエッブサイトに入っての打刻、そして帰宅前の打刻である。 さらに出張時についても出張先への到着の打刻、さらに戻る際の打刻等、その他休日出勤や休暇、深夜勤務等、煩雑(私にとっては)である。 そのマニュアルだけでも、67ページもある。 何でこんなことばかりに、労力とエネルギーをつぎ込むのだろうか? 特に、私のように、大学にのみ37年間、身を置く者として強い違和感を感じるとともに、何か気持ちの悪い暗雲みたいなものも感じる。 目的は、労働時間の把握、長時間労働の是正強化等となっているが、そもそもほとんどの先生方は、研究業務を所謂“労働”とは考えていないし、ましてそんな時間を何故他人に把握されないといけないのだろうか。 また、長時間労働是正と言うが、個人的には、休暇を取らされて仕事が溜まった方がはるかに健康に良くない。 数年前から年俸制に切り替わり、また裁量労働制でもある。 そんな教員に対して、分単位の労働時間管理を求めている。 何かおかしい。 将来的には、もしかしたらスマホを使った位置情報に基づき、自動的に管理されるようになり、それに基づいた給与査定が実施される(大学の経費削減)ような気もしないではない。 息苦しさだけでなく、恐ろしさも感じる。 


From Face Book: Working time management and its future.

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女子枠

2022-11-24 16:58:00 | 大学のこと

     

東工大が2024年度入試から新設する「女子枠」について賛否両論があるようである。実は、私が滞在していた南カルフォルニア大学(私立)には、教員や職員(?)の子供は、自動的に入学できるシステムがあり、また同時に教職員のベネフィットの一環として、高額の授業料も減額あるいは無料(現在は?)になる。 こんなことがアメリカで許容されている背景には、一定レベル以上の大学では、出口(卒業)の基準がしっかりしていることがある。 すなわち、子供であっても学力がなければ、キックアウトされてしまうので、ここで自浄作用が働く。 これに対して、日本では、まあ入学さえすれば、ほとんど勉強しなくても、あまり大学に出てこなくても、多くの学生は何となく卒業できてしまう。 きちんとした基準を設けて、留年率を増やしたら、教育の基準設定が悪いと文句を言われる。 文句を言われるくらいなら、適当に単位を与えて出て行ってもらったほうが、教員、学生、保護者、企業就職担当、皆ハッピーである。 これが、日本の多くの大学の現状である。 このような状況だと、就職時や就職後に「君は東工大卒だけど、女性枠で入学したんだよね?」なんて質問が出ないとも限らない。 こちらの方が心配である。 出口さえきっちりとしておけば、まあ多様性確保のために、いろいろな枠があっても大きな問題ではない。 


From Face Book: Positive action in Japan.

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Kind of embarrassing.

2022-11-19 10:19:00 | 大学のこと

     

今、話題になっている「国際卓越研究大学」の公募が12月から始まるようである。 内容はさておき、最終的には文部科学省が認定することになる。 これで思い出したのが、十数年前に始まった「世界トップレベル研究拠点プログラム」である。 ただ、「国際」、「卓越研究」、「世界トップレベル研究」等の名称は、最初からこちらが名乗ることだろうか? 何となく恥ずかしいような気がする。 「卓越研究」、「世界トップレベル研究」などは、結果として、自ずと世界が評価することではないだろうか? 

From Face Book: Kind of embarrassing.

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USC滞在で思うこと

2022-10-23 11:47:25 | 大学のこと

     

1980年代後半、初めてアメリカの大学に長期滞在して約35年の月日が流れた。 当時は、やはり日米間で物量の面ではかなりの違いがあったが、日本からの多くの研究者は、サイエンスの面では決して負けてはいなかった。 

     

     

     

そして、アメリカ滞在で刺激を受けた多くの研究者は、帰国後、日本の大学もアメリカの大学の追いついていけると考えていたはずである。 それから長い月日が流れ、本学も含め、日本の大学も施設や設備の点に関しては、大きく改善されたことは間違いない。 しかしながら、その間の日本の相対的な国力の低下が、ここに来て、じわじわと多くの分野での停滞として表面化してきている。

       

     
     
日本の大学のあらゆる指標の低下に歯止めがかかる気配もない。 世界大学ランキング63位の南カルフォルニア大学であるが、競争率約8.5倍、外国人留学生26%、学部授業料63,468ドル(約950万円)、このような数字とともに、教授陣、講師陣、教育スタッフ、経営陣、アドミニストレーションスタッフ、その他事務スタッフが、役割を分担している姿を見ると、やはり羨ましい。 

     

     

     

一方、本学科の会議での議題は、1)教員の勤務時間管理、2)ほとんどの教員がその目的も意義もわからなくなってしまったJABEE、3)約2倍程度の倍率しかない入試への作文の導入、4)たった1人の志願者のための大学院入試、5)形骸化した改組等、何か世界の潮流とは全く次元の違う世界で、動いているようにも感じてしまう。 いつから、こんなことになってしまったのだろうか?

     

From Face Book: What I am thinking while staying at USC.

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人員削減

2022-09-26 15:02:03 | 大学のこと

     

オフィスの整理をしていると、約25年前の研究室紹介の資料が出てきた。 懐かしい名前で一杯であるが、リスト中9研究室は、教授、助教授、助手が在籍しており、学科全体の教員(当時は教官)の数は、現在の約1.7倍であった。 

     

その後、繰り返される改組に伴い、夜間コース廃止、一般教養廃止、新設大学院への移籍等により、結果的に、大幅に人員が削減されてしまった。 いくらお題目を並べても(名称を変えても)、マンパワーの減少を補うことはできるはずもなく、あちらこちらに歪みが出ている。 結局、研究力の低下や教育の歪みに繋がり、ひいては、国力の衰退に繋がっている。 余談だが、来年度、この中で残っているのは一つの研究室になってしまった。


From Face Book: Downsizing the research staff in the last quarter century.

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中期目標

2022-09-10 18:37:47 | 大学のこと

     

詳しくは知らなかったが、本学の研究における第4期の中期目標として、「地域から地球環境に至る社会課題を解決し、よりよい社会の実現に寄与するため、研究により得られた科学的理論や基礎的知見の現実社会での実践に向けた研究開発を進め、社会変革につながるイノベーションの創出を目指す」こととなっている。 何か凄いな! まさに耳障りの良い流行りの単語をつないで作文をしたという感じである。 ほとんどの大学で、同じような目標を掲げているのではないだろうか。 こんな作文で喜んでいる間に、欧米だけでなくアジアからも周回遅れになりつつある。

From Face Book: Mid-term target in terms of research.

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ヘイワード・フィールド

2022-07-28 17:29:53 | 大学のこと

     

先週行われた第18回世界陸上競技選手権大会の会場となったのはヘイワード・フィールドであるが、実は、これはオレゴン大学所有の施設だそうである。 大学学内の施設が、このような世界大会で使用できる規格を満たしていることなど、日本ではまず考えられない。 

     

     

実は、約10年前、オレゴン大学(ユージン)には学会で訪れたことがあるが、広大なキャンパスであったことは記憶している。 そう言えば、私が留学していた南カルフォルニア大学のプールもロサンゼルスオリンピックに使用された。 

     

本学にも、グラウンドはあるが、まあ、草に覆われた空き地という感じで、おじさん、おばさんが散歩している。 本学だけでなく、ほとんどの大学では似たような状況だろう。 この圧倒的な違いは、どこから来ているのだろうか?


From Face Book: Heyward Field, University of Oregon.

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心配な英語力

2022-07-26 15:09:48 | 大学のこと

     

担当している「科学英語」の期末試験を、3年ぶりの筆記試験で実施した。 3年生対象なので、彼らは入学時からずっとコロナの影響を受けてきている学年で、語学に関しても、対面で話したことはほとんどないかもしれない。 ただ、それ以上に基本的な英語力の低さには驚かされる。 化学に関する英作文も5問出題したのだが、まともな英文がほとんどない。 化学の学生なのに、「触媒」、「活性化エネルギー」などの基本単語も、9割以上が知らない。 由々しき事態である。


From Face Book: Poor English ability. 

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長い行列

2022-06-30 12:32:43 | 大学のこと

     

ほぼすべての講義が対面になり、キャンパスに活気が戻ったのだが、その反面、昼休みには、毎日、同じような光景を見かける。 昼食のために生協に並ぶ長い行列である。 以前は、もう一つ食堂があったのだが、コロナの影響もあったようで閉鎖されてしまった。 よって、食事ができる場所は1ヶ所しかない。 大学周辺も適当な食堂が少なく、学生がちょっと可哀そうである。


From Face Book: A long line for lunch.

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国際卓越研究大学

2022-06-10 15:43:44 | 大学のこと

     

もうあまり大学のことに口出しするつもりはないが、「国際卓越研究大学」という制度が創設されるということである。 その目的として、世界と伍する研究大学の実現とある。 これを見て、約20年前の遠山プランのことが思い出された。 確か、国公立を問わず「トップ30」の大学を世界最高水準に引き上げる重点投資ということで話題になった。 さらに数年前の「指定国立大学法人」の制度も、世界最高水準の教育研究活動の展開が相当程度見込まれる国立大学法人ということであった。 立派な言葉(世界最高水準等)が躍ってはいるが、実態は、この20年日本の大学の相対的レベルは決して上がっていない。 こんなことの繰り返しである。 一体、何なんだろうか? 

From Face Book: For one of the world highest-level universities?

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GYM LABO(ジムラボ)

2022-05-25 12:24:11 | 大学のこと

     

本学創立110周年記念事業として改築工事が行われてきたコワーキングスペース「GYM LABO(ジムラボ)」の開所式の前日に立ち寄った。 

     

     

ここは、旧体育館で、研究室でバスケット、バレー、バドミントン等を楽しんだ場所でもある。 外見は体育館だが、中に入ると、屋根部分以外はそんな面影はない。 

     

     

     

基本的には、産学官の共創活動の拠点で、これを活用して「知と技術の集積地である九州工業大学を起点に産学官一体となったオープンイ ノベーションを実現するため、設備・教育・研究・制度改革を一体とした取り組みをより一層加速させていく」とのことである。 

     

     

     

     

それにしても、昭和50年代の“廃墟”のような場所で、教育を受けたり、研究を行った我々にとっては、ほんとうに羨ましい施設である。 

     

     

From Face Book: The GYM LABO is to open.

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グループミーティング資料

2022-05-20 12:32:25 | 大学のこと

     

グループミーティングで毒劇物に関する安全教育を実施した。 これまで、毎週行ってきたグループミーティングであるが、今年は学生4名なので隔週で行っている。 戸棚には過去30年間のこのミーティング資料がある。 

     

30年間、同じ表紙、同じサイズを踏襲してきた。 これも、今年度が最後となり、もう増えることもない。 時の流れである。

From Face Book: Group meeting materials.

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改組、改組、そして改組

2022-05-10 12:28:52 | 大学のこと

     

本学でも、また改組の話が出ているようである。 私も大学に籍を置いて、30数年になり、この改組も幾度となく経験しているが、結論から言うと、改組して良くなったことはほとんどない。 特に、その傾向が強くなった法人化後の日本の大学の悲惨な状況を示す数字(例えば学術論文数)を見れば、良くなるどころか悪化の一途であることが、一目瞭然なのに、その反省も責任の所在も不明確なまま、年中行事のような改組、改組である。 組織のどこに問題があるのかという議論はほとんどなく、組織を変えることのみが目的化している。 そして、改組した結果(悪化)の責任を誰もとらない。 改組しない大学はダメかのような評価も根強い。 

     
     論文数の減少(日本のみ)開始と法人化時期がほぼ一致、人口比では、韓国に抜かれてしまっている。

確かに、改組の必要性の謳い文句には、「国立大学を取り巻く我が国の社会と世界の状況は激動の中にある」とか、「高等教育をめぐって、グローバル化と競争の激化が加速している」などの文言に溢れている。 それらは、あながち間違いではないのだが、その解決策と実際の現場での改組との関連性がほとんどない。 こんなことのために、多くの教員の大事な時間が割かれている、その結果として、大学全体としての国際的な衰退は必然である。 多くの人が、正しくないと思いながらも、個々の思いとは逆に、全体として流されてしまう。 こんなふうにして、大きな船(組織)が沈没していくんだろうなあ。

From Face Book: Reorganization of the university’s system again and again.

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久しぶりの賑わい

2022-04-12 12:45:20 | 大学のこと

     

今週から講義が本格的にスタートしたが、ほぼ対面で行われていることもあり、久しぶりに、多くの学生で賑わうキャンパスを目にした。 

     

確かに、遠隔のメリットも否定はしないが、やはりPCと向かい合っているだけでは、基本的な人間関係を構築する術を学ぶことはできない。 何とか現状が続いて欲しいものである。

     

From Face Book: So many students for the first time in about 2 years.

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結局、オンライン

2022-02-01 13:33:19 | 大学のこと

     

先週までは、担当している「有機化学基礎」の期末テストは対面を予定していたが、ここ1週間の新型コロナの感染拡大のスピードが速く、受講生にも影響が出てきたため、急遽、オンライン形式に変更した。 ただ、厳正なテストは不可能(少なくとも私には)なので、結局、レポート形式になってしまった。 これじゃ、学生は勉強しないな!


From Face Book: Online, after all.

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