週に一度伺っている福岡大学であるが、ようやく食堂のテーブルの間仕切りがなくなり、従来の学食の雰囲気が戻ってきたようである。 やはり、友人どうし、会話しながらの食事は貴重な時間である。
(先週までの学食)
いろいろな意味で、長かった3年であった。
余談だが、非常勤講師控室には、大学に特化した書籍が並んでおり、興味深い本も少なくないので、時間を作って読むようにしている。
From Face Book: Original university cafeteria has come back.
旧箱崎キャンパスに立ち寄った。 ようやく箱崎キャンパス跡地の整備事業が本格化するようである。 コロナ禍とそれに伴う先行き不安もあり、具体的な構想が遅れていたが、跡地内に道路も造られ、近い将来50haの広大な敷地に新しい街が誕生する。
さらにJR鹿児島本線の千早~箱崎駅間に新駅も設置される予定である。 ついでに、約40年前に暮らしたアパートにも立ち寄った。
ちなみに、あれだけあった学生向けのアパートや下宿の多くは、学生が去った今、どうなっているのだろうか? まあ、交通の便の良い場所なので、学生以外の需要も多いような気はする。 箱崎界隈を歩いても、当時の雰囲気は全くなくなった。 褞袍にジャージ、スリッパの酔っ払い学生が闊歩する町は、遠い過去のものになってしまった。 数十年後には、この地に、大学があったという記憶さえもなくなってしまう。 時は流れる。
From Face Book: Used-to-be Hakozaki campuse.
福大キャンパス内にはスターバックスが入っている。
中庭に面したテラス席もあり講義の準備等に利用しているが、なかなか居心地が良い。
キャンパス内だが、利用者も多く、街中のそれと何ら変わりはない。 やはり、規模の大きな総合大学は羨ましい。
From Face Book: Starbucks coffee on campus.
ある場所で、普通の雑誌類に紛れて、ちょっと場違いな書籍が目に入った。 昨年、発刊されたもので、九大設立時の様子やその時代背景を絵葉書を介して紹介してあった。
また、当時の写真も多く掲載されてあり、もう消えてしまった箱崎キャンパスとともに、改めて時の流れ、明治、大正、昭和の時代の移り変わりに思いを馳せることができた。 当時の学生の誰が、令和の現九州大学の姿を想像できただろうか。 同様に、100年後はどうなっているのだろうか? 誰も分からない。
From Face Book: Kyushu University and Hakozaki town looked back on by picture postcards.
2年間滞在したUSC(南カルフォルニア大学)のニュースを見て驚くとともに、羨ましくもなった。 今年の志願者は、80,790人で過去最多、入学許可者は8,032人ということなので、合格率も9.9%となり、これも過去最低となっている。 もちろん、日本とは基本的に大学志願のシステムが違うのだが、競争率は約10倍であることは間違いない。 競争率2倍前後を右往左往している大学とは大違いである。 それ以上に驚かされるのは、年間$63,468(約850万円)の授業料を払える人が、こんなにたくさんいることである。 この金額を見ると、アジア系では、中国、韓国、台湾からが中心で、日本人の志願者はほとんど皆無ということも頷ける。 だんだんと貧しくなる日本、ちょっと寂しくなった。
From Face Book: This year, 80,790 first-year applicants, the largest application pool in USC history.
所用で九大伊都キャンパスを訪れた。 ちょうど、合格発表者の掲示が目に入った。 我々の頃とは全く異なる近代的なキャンパスで、今から学生生活を送れる新入生がちょっと羨ましくもなったが、高齢化、人口減少、資源問題、国際情勢等を考えると、これからの若者にとって解決すべき問題が山積しており、時間的な猶予もないのも事実である。 ただ、これは、いつも新入生に伝えているのだが、大学生活は「時間」と「体力」がある人生で唯一の短い時間であることは間違いない。 大いに、活用して欲しいものである。
From Face Book: For freshmen.
本学には、明専会という同窓会組織があり、非常に活発に活動している。 その会報がほぼ毎月発行されており、実は、赴任した31年前からずっとファイル化し保管しておいた。
本学に赴任してきた1992年4月のもの
今年のもの(たぶん最後)
ほぼ10年ごとに会報の様式が変わったようで、3種類のものがある。 約10年前に書いた海外研修プログラムの記事のゲラも見つかった。
ちょっとめくると、いろいろと懐かしい記事が出てくるが、この機会にこれもすべて処分することにした。
From Face Book: The journal of our alumni association.
九州大学薬学部から4月に赴任される先生が来られ、実験室等を見学された。 基本的に、これまで我々が使っていた場所を引き継ぐので、お渡しできる器具等の確認を行った。 ふと、私が赴任した31年前を思い出した。 全く新しい場所での研究室立ち上げに、不安と期待が入り混じってはいたが、いろいろ挑戦できるという思いが強かった。 ただ、今からもう一度やれと言われても、もうそんな元気はなくなった。 時は流れる。
From Face Book: No more starting up the research group.
これまでの31年間、週に一度行ってきた研究室のグループミーティングの資料も処分することにした。 最初のレジメも見ると、1992年の6月19日とある。 4月にスタートして、2ヶ月後に少しまとまった研究報告ができたようである。 最初のメンバーは昼間コース4年生と夜間コース1名の計5名であった。 当時は、夜間(Bコース)というのがあり5年で卒業していた。 ちょっと捲ってみると、いろいろな出来事も浮かんでくる。 懐かしい。
From Face Book: Piled-up handouts of the group meeting.
研究室のミィーティングルームの整理も始めた。 グループミィーティングや飲み会を行った場所であるが、ここ3年はほぼ休業状態であった。
片隅には、各種スポーツ用具も眠っている。 学生と一緒に楽しんだソフトボール、バドミントン、テニス、バレーボール等も懐かしく思い出される。
また、二十数名の学生で溢れていた学生居室も、今年度は4名となり、使われていないデスク、椅子が並んでいる。 いよいよ、残り二ヶ月となった。
From Face Book: Finally, there's only two months left until closure of the lab.
昨日の3時限目に行った「有機化学基礎」を最後に、大学での講義がすべて終了した。 1992年4月に初めて「化学B」を担当して以来、当たり前だが32年間続けてきた大学での講義が終わった。 最後の講義だったが、特に思うこともなく、いつものようにシクロヘキサン類の光学異性体の話で締めくくった。 コロナ感染拡大で余儀なくされた遠隔授業も良い経験となったが、個人的にはやはり学生の顔を見ながら話すのが好きである。 これまで、何度となく、改組、カリキュラム変更を経験してきたが、少なくとも「有機化学基礎」で教える内容は全く変わっていない。 いずれにしても、時は流れる。
From Face Book: The last class has been done.
昨日の教授会で、主査を担当している論文提出者に関する学位論文調査会及び学位論文審査委員会設置に関する説明を行った。 このような説明もこれで最後となった。 これまで、留学生2人を含む計7名の学位論文の指導を行ったことになる。 特に、社会人で取得された方からは、非常に役立っていると伺っている。 ちなみに、確か我々の時代は、九州の国立大学の中では、九州大学のみ博士課程が設置されていたと記憶している。
From Face Book: The last Ph.D. candidate in my lab.
出身大学の化学系には同窓会組織があり、定期的にその刊行物が届く。 本組織の元は工学部応用化学科、合成化学科、化学機械学科、そして総合理工の化学系が加わり、数回の改組を重ねて現在に至っている。 現在の研究活動内容、教員の動向などが掲載されており、縁がある者にとっては貴重な情報源である。 そんな中、化学工学系の“柘植”先生の話題も出ていた。 実際にお話したことはないのだが、私にとっては忘れられない出来事がある。 実は、“柘植”先生とは入学は同じ1976年である。 今では考えられないが、47年前の合格発表は氏名が手書きしてある紙を、順次、掲載するものであった。 そんな中、柘植という字を見た時、合格した!と思ったのだが、遅れて掲示された名前は私のものではなかった。 比較的珍しい苗字ということもあり、ちょっと驚いたことを憶えている。 余談だが、夕刊には、「合格おめでとう」という欄があり、氏名だけでなく出身高校も掲載されていた、個人情報という概念すらなかった昭和のおおらかな時代であった。
From Face Book: Another Prof. Tsuge reminds me of the day of 47 years ago.
昨日、文部科学省から「研究者の業務負担を軽減するために必要とされる研究支援サービス」に関する調査アンケート協力に関するメールが廻って来た。 「今更言われてもなあ!」が第一印象である。 大学院重点化、日替わり的改組、法人化、入試改革、それに伴う長時間の会議、膨大な文書作成、誰も読まない種々の作文、これらを指導し、本来研究者である教員の研究以外の業務負担を増やしたのは文部科学省ではなかったのだろうか? 「今更言うなよな!」
From Face Book: What the hell are you saying now?
来年3月の研究室閉鎖に向かい、実験室等の片づけを行っているが、それにしても薬品類が次から次へと出てくる。 必要な先生方には譲渡することにはしているが、おそらくほとんどを廃棄することになる。
費用も手間もかかる上、何よりももったいない気がするが仕方がない。
From Face Book: Waste of a lot of chemical reagents.