愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

「仏像の盗難にご用心ください」

2012年03月15日 | 日々雑記
全国的にこの数年仏像の盗難が相次いでおり問題となっていますが、滋賀県でも盗難被害が相次いでいる、そんなニュースをよく目にします。そんな中、滋賀県長浜市から発行された広報「きゃんせ長浜」2009年11月に仏像盗難の注意点についてわかりやすく集約されていたので、ここに引用します。




仏像の盗難にご用心ください



先日、長浜周辺で仏像盗難事件が発生しました。

所有者および関係者のみなさんに、日ごろの戸締りや見回りとあわせて次のことをお願いします。


「仏像や宝物類の写真を撮り、大きさを測ってください」


近年狙われている仏像等は、写真や記録がなく

捜査の及びにくい未指定の文化財が中心です。

盗難にあった仏像が発見されても、

それが自分のところの仏像かどうかわからないというケースが数多く見受けられます。

信仰の対象である仏像にカメラを向けることには、抵抗があるかもしれませんが、

先日の事件も、事前に文化財調査を行って

写真撮影をしていたことが、早期返還への大きな決め手となりました。

デジタルカメラによるスナップ写真で、背の高さを測るだけでも結構です。

万が一の場合は、その写真と記録をもとに捜査網が敷かれ、

仏像を水際で救い出すことにつながります。

さらに、定期的な点検は思いがけない虫害や損傷の早期発見にもつながります。

もし、撮影や調査についてご相談等ありましたら○○○までご連絡ください。

(広報「きゃんせ長浜」2009年11月、9頁より引用)



連絡先は○○○と表記しましたが、これは一般には、県教育委員会、市町村教育委員会、歴史系博物館等があてはまるかと思います。



まずは地元での記録。デジカメ撮影。そして現況の管理状態を確認、再認識すること。地元の文化財(未指定も含めて)へ眼差しをそそぐことが大事だと思います。



※なお、「未指定」文化財というのは、指定されないから文化財的価値が低いというわけではありません。調査が行われていなかったり、注目されていなかったりしているだけです。「未だ指定されていない」文化財です。

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