TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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自動車、電機業界で部品調達で集約化が進む

2009-06-09 07:15:17 | 経営全般
自動車メーカーのホンダや電機機器メーカーのソニー、NECが部品の調達先集約を加速しています。昨今の世界同時不況による業績悪化で、大幅なコスト削減のためです。

 ホンダは2010年3月期のコスト削減目標は公表していませんが、その達成にために開発、購買の両部門が協力して小型二輪車の全部品の8割について可能な限り共通化する方針です。

 ソニー2010年3月期までには3,000億円超の費用削減を目標としています。そのために、2010年末までに調達先を現在の2,500社から1,200社に絞る方針です。グループの部品調達窓口一本化し、ゲーム機やデジタル家電の部品共通化を進めます。

 NECは2010年3月期までに2,700億円の固定費削減を目標としています。そのため取引先を納入額が上位に集中させる方針です。

 一方でトヨタは2010年3期までに8,000億円の原価改善、固定費削減を目指しますが、自社の生産工程の無駄を省くことで対応する方針です。

 これらの大手企業に方針は、取引先である中小企業にはつらいものがあります。現在も厳しいコスト削減を要求されてきているのに、これ以上の要求はほんとうに厳しい現実です。

 全国の5月の倒産件数は前年同月比6.7%減の1,203件で、2008年5月以来1年ぶりに前年同月比を下回りました。これは中小企業に対する資金繰り対策の支援施策の効果があったと判断されていますが、今後は資金繰りという問題でなく取引先の選別というハードルが中小企業を待ちうけていることになるようです。