TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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日本ヒューレット・パッカードがプリンター「ゼロ円」販売

2009-06-05 06:51:17 | 経営全般
  日本ヒューレット・パッカードは、今年4月に販売開始した「HPofficePro」シリーズ2種類を対象に、複数台導入するユーザーに本体を無償で7月から提供します。数万円の本体プリンターが無料になる代わりに、顧客は4色セットで市価が1万円程度のインクカーットリッジを2年間、毎年購入する契約を結びます。

 想定顧客は、毎月1,000枚程度を印刷する小規模な事業所です。10人が毎日5枚ずつ印刷すれば1,000枚に達する事務所を想定しています。

 日本HPが「ゼロ円プリンター」の販売が成り立つとHPが判断したのは、そもそもプリンター販売というものが本体で収益を上げるビジネスではないからです。主な収入源は、消耗品であるインクカーットリッジやトナーです。そもそも本体で儲からないのだから、最初から無料で提供して、自社のシェア拡大する戦略を日本HPは選択しました。

 日本のプリンター市場は、キャノンとセイコーエプソンが2強です。日本HPは万年3位にとどまっています。今回の「プリンターゼロ円販売」はその市場に食い込みを狙うものです。

 「本体ゼロ円」は携帯電話の代名詞でした。今度はプリンターです。不況時の今、「本体ゼロ」という販売方法がまだまだ続きそうです。