TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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南富士産業-社長が若手を育てる会社

2009-06-08 07:10:37 | 雇用・就職
 日本全国には社員のやる気を引き出す、独自の制度が充実した中小企業が数多く存在します。静岡県三島市の屋根・外壁の工事を手掛ける南富士産業もその一つです。

 南富士産業には、次のような社員のやる気を高める独自制度があります。
1 yes、but法
 すべての提案を上司がいったんyesで受け入れる。ただしbutがつく。部下の提案を真剣にトップが聞き入れなければ、本気の提案は生まれない。

2 社長の時間独占券
 良い気づきをした社員などに社長が配るカード。このカードをもらった社員は、社長を1時間独占して話ができる。

3 welcomeの提案制度
 提案自体を高く評価する制度。正社員は1提案につき500円、非正規社員は1提案に1,000円のボーナスを支給する。採用されれば10,000円の追加ボーナスが与えられる。

4 読書のすすめ
 自分が本を通して何か学びたいのであれば、社長に対し「book購入券」を提出。どんな本でも会社が負担して購入してくれる。

5 タイムカードなし
 時間の束縛から社員を解き放ち、自らの仕事量、中身を把握して自己管理ができるよう30年間以上前から導入

6 「朝デニ、夜デニ」
 悩みを抱える社員に対し、社長が出社前や退社後の時間に社員を呼び出して、会社の近くにあるデニーズなどで話を聞く制度

7 誕生日休暇
 自らの原点となる誕生日を休暇に当て、次の1年をどう生きていくかを考えさせる

 会社の成長にために社員を「使う」のでなく、社員の成長が会社を育てる仕組みを目指したことがこの独自制度になりました。

 そして人は自ら成長することを望むものだという考え方が基盤になっています。格差社会で雇用不安な今、このような企業の存在が際立って光っていると私は思います。