TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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富士重工業が伝統ある軽自動車から撤退する

2008-05-01 22:07:11 | 地域産業
 富士重工業とトヨタグループの連携強化が明らかにされ、富士重工業はトヨタ子会社のダイハツ工業から平成21年以降は軽自動車のOEM供給を順次受け、平成23年には軽自動車の自社生産から撤退します。
 
 富士重工業は戦前に戦闘機を手掛けた中島飛行機を前身とした企業で昭和28年に発足しました。「スバル360」で自動車事業に参入し、スバルブランドは今年3月で50周年を迎えました。歴史ある軽自動車からの撤退は森社長が語っているように「生き残りには選択と集中が求められる」からです。

 さて「スバル360」ですが、この軽自動車は地元富士重工業伊勢崎第二工場から誕生しました。今はこの工場は地元スーパー「とりせん」を核とした近隣型SCになっています。その一角に下の写真にような「スバル360」が誕生したモニュメントがあります。工場がレンガ造りの織物工場跡を利用したレンガ壁の一部が残されています。


 また、下の写真はこの地が「スバル360」の誕生したことを記載した掲示版も見ることができます。


 「てんとう虫」の愛称で知られた「スバル360」は私が子供のころはさすがに地元でしたので道路でよく見ました。この車で通勤していた小学校、中学校の先生も多かったです。富士重工の生き残りを賭けた戦略ですから軽自動車からの撤退はしかたない決断です。一方、富士重工業が私達の住む街にこの車の誕生地を記念したモニュメントが残してくれていることには大企業の懐の大きさを私は感じます。