あび卯月☆ぶろぐ

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マッカーサーの高笑い~日本占領政策の後遺症~

2008-11-02 03:29:54 | 歴史・人物
「日本を四つの島に閉じ込めて滅ぼす」

ルーズベルトが英国公使キャンベルに語った言葉だ。
また、彼は1937年に「好戦分子(日独伊)は、伝染病患者のごとく隔離されなければならない」という「隔離演説」も行っている。

大東亜戦争後、GHQの最高司令官マッカーサーはこのルーズベルトの遺言通りに日本を占領統治した。
そのために、まづ海外に居た日本人をすべて引き上げさせた。
六百万人とも言われる引揚者の中には国際法で居住権を保障されているアイルランドなど中立国に住む日本人も含まれていた。
明らかな国際法違反だが、アメリカの国際法無視は今も昔もお家芸だ。

占領軍の目的は「日本が再び米国の脅威とならざることを確実にすること」(降伏後における米国の初期の対日方針)。
つまり、日本を弱体化させ二度と白人国家に刃向かうことがないようにすることが目的だった。
そのためにマッカッサーは日本のいいところをすべて解体した。

まづ、産業分野では日本を非工業国家にするため、財閥を解体し重工業を潰しにかかる。
航空工業では覚書301号を出して、模型も含め日本の航空産業・研究の一切を禁止した。
これもルーズベルトの「(日独伊には)いかなる航空工業、航空事業も将来にわたって許されない。これら三国がゼンマイ仕掛けの玩具より大きい飛行機を飛ばすことも欲しない」という言葉による。
ここから、いわゆる翼をもがれた七年が始り、今に至っても日本は自前の飛行機を造れないでいる。
また、共産党員を解放して労働組合も強くした。
ゴルジュ・スイス大使から「日本の安くて良質な時計が再び世界を席巻しないか」との問いにマッカーサーは「労組を強力にしたからやがて競争力を失っていく」と答えている。

次に精神の解体。
コーデル・ハルが危惧したように日本は敗れてもアジアを解放した戦士としてアジア影響を残しかねない。
日本人自身もそれを自覚すれば民族としての自信を持たせてしまう。
そこで、WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)を実施する。
WGIPは平たく言えば、日本は侵掠戦争を行った国家であり、日本人はそれに荷担した戦争犯罪の責任があるという自虐意識を植え付けさせるための洗脳プログラムだ。
WGIPの達成のため、新聞雑誌映画などあらゆる媒体を活用した。
例えば、朝日新聞には「太平洋戦争史」が掲載された。
これはアメリカから見た戦史で日本の残酷行為が強調されていた。
ラジオでは『真相はかうだ』が流された。
内容は、日本を極悪非道の侵掠国家としている点でどれも同じ。
大東亜戦争という呼称も太平洋戦争に改めさせられ、以後、日本がやった戦争は侵掠戦争だったという歴史観が公式のものとなった。
いわば、日本は歴史を奪われた形になる。

ミラン・クンデラは 『笑いと忘却の書』に
「一国の人々を抹殺するための最初の段階は、その記憶を失わせることである。その国民の図書、その文化、その歴史を消し去った上で、誰かに新しい本を書かせ、新しい文化を作らせて、新しい歴史を発明させることだ。
そうすれば間もなくその国民は、国の現状についても、その過去についても、忘れ始めることになるだろう」

と書いているが、アメリカはまさにこれをやったわけだ。

WGIPのためには自分たちが押し付けた憲法で禁止していたはずの検閲もしっかりやったし、焚書もやっていた。
新聞はアメリカ批判を一切禁止された。
米兵が日本人婦女子を強姦しても米兵と書けず、「大きな男」と書いた。
ところで、朝日新聞は戦前は今の右翼よりも右翼的な論調で知られ、敗戦後もアメリカの原爆投下を批判する記事を掲載した。
GHQは激怒して、朝日を発行停止に追いやる。
以後、朝日新聞はもっともGHQに忠実な新聞へと変貌をとげ、未だにそれは続いている。

教育分野では「日本の教育制度の管理政策に関する総司令部覚書」(昭和二十年十月二十二日)、「教員及び教育関係官の調査、除外、許可に関する総司令部覚書」(同十月三十日)、「修身、日本歴史及び地理の学科課程停止に関する覚書」(同十二月三十一日)などを矢継ぎ早に発し、日本精神・思想、国民教育の変革を迫った。
教育勅語も廃止され、戦前までの日本の教育制度は完全に解体された。
教科書からは「国家」「国民的」、そして「我が国」という言葉さえ消された。
いまだ、日本人が自国のことを「我が国」と云わずに「この国」などと云ってしまうのはこの時の名残なのかも知れない。
GHQに従順な日教組のアカイ教師たちは子供たちに盛んに日本は侵掠国家でした、悪い国でしたと教えた。

ちなみに、同じ敗戦国だったドイツでは「ドイツ国民がいかに教育されるべきかは、ドイツ自身の問題だ」として教育分野の解体を断乎拒否している。

占領軍は皇室に手をつけることも忘れなかった。
はじめ、天皇御一家を中国に遠流させ、皇位継承者を処分するという案があったが、英国王室の反対でかわりに宮家を取り潰した。
宮家を潰せば皇室は自然消滅するはずだ、と。
この目論みはしっかり現実のものとなっている。
つまり、いま問題になっている皇位継承問題も根はここにある。

同時に、神道の司祭である皇室家にクエーカー教徒の家庭教師ヴァイニング夫人を送り込んだ。
皇室を内部から崩壊させることを目論んだわけだ。
クエーカー教はキリスト教の一派で絶対的非暴力を謳う。
当然、軍隊も駄目。
このヴァイニング夫人から学んだのが皇太子。いまの天皇陛下だ。
ある自衛隊幹部が「陛下は我々を見ると目をそむける」とため息をついているという話を関係者から個人的に聴いたことがあるが、この話、あながちマユツバといえなくもない。

なお、マッカーサーが唯一といっていいほど手をつけなかったものがある。
それは官僚機構で、米国にある「役人白アリ論」を参考に官僚機構をそのままにした。
つまり、官僚をのさばらせれば国家の屋台骨を喰い尽くし、国家を衰退にみちびくだろう、と。
実際、国鉄は二十三兆円の赤字をせっせと作り出したし、
戦前、朝鮮や台湾、そして軍事予算につぎ込まれていた莫大な税金を戦後は官僚が好き放題使い果たした。

これら、占領政策の総仕上げが日本国憲法と教育基本法だが、マッカーサーは回顧録の中で
「続いて起こった日本人の精神革命は、二千年の歴史と伝統の上に築かれた生活の倫理と習慣を、ほとんど一夜のうちにぶち砕いた」
「日本人の間に起こったこの精神改革は、決して当座の用に立てるためだけの薄っぺらな上塗りだけではない。これは世界の社会史に比類のない大改革なのだ」

と書いて悦に入っている。

産業分野ではマッカーサーの目論み通りにいかず、日本は世界に名だたる工業国家となった。
が、精神は今だ占領期からあまりかわっていない。
自国の国旗を掲げることすらいまだに問題になったりするのだから、精神の分野では占領政策の後遺症が今もなお日本人の心を蝕んでいる。

政府も今だ「日本は侵掠国家だった」を公式見解にしている。
この政府見解に逆らった空自幕僚長が更迭された。
政府だけでなく、日本人にはまだまだ自国に侵掠国家の汚名を着させつづけたい人たちがいて、朝日新聞なんかがそう。
民主党の鳩山幹事長も「二度とこのような発言をする人が政府の中にいなくなるよう戦っていく」なんて云っている。

マッカーサーの高笑いが聴こえる。

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