あび卯月☆ぶろぐ

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ライブドア事変~勤労の美徳~

2006-01-29 00:17:03 | 社会・世相
前回の記事は少々脱線しました。
おおかた日本人論のような内容になってしまいました。
実はライブドア問題と直接関係ない記事だったかも知れません。
ですから、前回の記事は読み飛ばして頂いて結構です。
(いまさら言っても遅い?w)

さて、最初の記事と今回が私がもっとも主張したいことです。

前回の最後に「堀江氏の生き方に共感する事は由々しきこと」と述べました。
「生き方」とはちょっと言いすぎたかもしれません。
彼のチャレンジ精神や行動力は称賛すべきものですし、
多くの国民が支持した理由も大方、この点に共感したからでしょう。
言い換えましょう。
「堀江氏の経営手法に共感する事は由々しきこと」といたしましょう。

何故か。
今回は結論を急ぐ事にします。

堀江氏の金の稼ぎ方は一言で言えばバクチです。
こう言うと、批判を受けるかも知れませんが、
株を転がして、買収を重ねて金を得る・・・
このことがバクチでなければなんでしょうか。
株を買うことや買収をすること自体を一概にバクチであるとは申しません。
株売買や買収は経営手法のひとつですが、
そのこと自体を金を得る手段に転化した場合、それはバクチになります。

挙げ句には法を犯してしまったわけですが、
その事はまた別の問題です。
法を犯さなくとも、堀江的経営手法は問題が大有りなのです。

いうまでもなく、日本経済の基本はモノを作り売ることです。
言い換えれば「実態のある経済」によって国が成り立っています。
ライブドアは全くもって実態の無い経済を行なっています。
もちろん、一部、サービス業等も行なっていることも承知していますが、
ライブドアの巨額の資金の源は殆どが「実体の無い経済」から生み出されたものです。
いぢわるな言い方をすれば「会社」という名を借りてバクチ家業をやっているようなものです。

こういう会社が日本中で横行するとどうなるか、
100%日本経済は崩壊しますし、よく言ってもすべてアメリカ資本の傘下に置かれることでしょう。

もちろん、日本中の会社がライブドアのような会社になる事などは、
杞憂ですし、妄想と言っても差し支えない。
経済の仕組みから考えても絶対に有り得ません。

しかし、多くの国民が堀江氏のやり方に共感してしまったらどうでしょう。
お金というものは基本的に汗水たらして手に入れるものです。
決してバクチで手に入れるものではありません。
「勤労は美徳なり」
資源の無い我が国ではこの文句がいかに重要なことか。
中にはそれに外れる人もいるでしょうし、居てもいいと思います。
でもやはり、基本的な考え方として勤労は尊いものだということは必要なのです。
例外も基本がしっかりしていなければ例外ではないのです。

「お金があればすべてよい。お金を儲けることがすべて。」
こういうことは絶対に無いと思います。
お金が必要なもので大切な物である事はいうまでもありません。
お金は誰だって欲しいものですし、無いよりある方がいい。
だからこそ。だからこそ、「お金が全てではない」と説く事が重要なのであります。

同時に勤労の目的はお金を得る為だけではありません。
人は勤労によって社会と繋がることが出来ますし、勤労によってより真摯に生きることが出来るのではないでしょうか。
そして、そういう人こそお金の本当の価値を知っているのだと思います。

ネットでの株の売買が流行っているようですが、
パソコンと睨めっこしてお金を稼ぐことを良しとする世の中は絶対に歪んでいると思います。
(趣味程度でやっている人まで批判しているのではないです)

イエスの言葉に「人はパンのみに生くるにあらず」というものがあります。
人は食べられればそれで良いのではありません。
人はお金があればそれで良いのではありません。
人はより良く生きようとするからこそ人であるのです。


ライブドアの問題から最後は人生論のようになってしまいましたが、
畢竟、私が申し上げたい事はこういうことに収斂されていると思います。

ライブドア事変~浅はかなる支持~

2006-01-28 20:32:18 | 社会・世相
前回、「現代日本が抱える病理」が「一連のライブドア騒動の本質的問題」で
「その辺の詳しい事情は以下次号」と予告しておいてしばらく経ってしまいました。
すみません。

実は、この問題を論じる事が頗る億劫になっていたのでした。
というのも、この数日間、メディアや国会等でそういう議論は凡そ出尽くした感があるからです。

それでも、簡単にまとめておきたいと思います。

まづ、ライブドアや堀江氏を持ち上げた戦犯についてです。
このことは、メディアや国会でも特に自民党が批難されているようですが、
私は一級戦犯はやはりマスコミにあると思います。
だからと言って、自民党の罪が消えるわけではありません。

私が申したいのは、「ホリエモンホリエモン」といってライブドアや堀江氏をもっとも持て囃した
メディアに自民党を批判する資格は無いということです。

そして、さらに国民の多くははそれを支持しました。

「女は金にもれなくついてくる」
「人の心は金で買えます」
「カネがあれば何でもできる」
「サラリーマンは現代の奴隷階級」
「起業家は現代の貴族階級」
「女は25歳超えたら無価値で有害なだけの産業廃棄物」
「大衆の7割はバカで無能」
「世の中、金だ、愛情だって金で買える」
「年寄りは合法的に社会的に抹殺するしかない」
「人間はお金を見ると豹変します。豹変する瞬間が面白いのです」
「経済的に貧しくなると人間は狂気に走ります」
「新しい教科書を作っても世の中は変わらない」
「ずるい手でも法律に触れなければ勝ち」
「人間を動かすのはお金です」
「世の中にカネで買えないものなんて、あるわけないじゃないですか」

上に挙げた言葉は全て堀江氏の発言ですが、
このような発言をする者が多くの国民に普通に受け入れられたということに問題があると思います。
堀江氏を支持した人すべてが彼のこのような発言を知っての上でとは思いませんが、
少なくともこういう思想の持ち主であった事はある程度見抜けたはずです。

堀江氏のそういう思想を踏まえて支持されたとすれば、
とりもなおさず、日本人の道徳観が低下していることを表しているのではないでしょうか。

しかし、堀江氏が逮捕された途端、支持していた国民の多くは掌を返したように批判に廻りました。
評論家でもこの例に漏れない人が多くあります。
(そんな無責任な評論家は今すぐ辞表を提出していただきたいものです。)
堀江氏の思想に深く共感するのであれば逮捕されたからといって、批判する側に廻るのではなく、むしろ擁護すべきです。
しかし、実際はそうならなかった。
つまり、多くの国民は彼の思想を深く理解した上で支持していなかったということになります。

さて、私の申したい事が次第におわかりになってきたと思います。
先程、私は「堀江氏が持て囃されたことは日本人の道徳観が低下していることを表しているのではないではないか」と述べました。
近年、日本人の道徳観が低下していることは事実だと思いますが、今回のホリエモン騒動とは直接関係ありません。

では、何が問題なのか。
それは、「物事の本質を理解せずに支持する」というということであります。
これは、戦前戦後を通じて変わりません。
日本人はその場の雰囲気に乗せられやすい。
とにかく、新しいモノや新しいやり方を吟味せずに称賛する。
殊に戦後は堀江氏のように既成の権力や権威に反抗する者が賞賛される傾向が強くなったと思います。
以上のようなことが現代日本に限らず、日本人が抱える本質的問題ではないでしょうか。

自民党の予想外の圧勝もある程度これで説明がつくと思います。

すべての問題をこのことに集約する気はありませんが、
考えてみるべき一つの要因であることは断言できます。

それと、日本人の間で拝金主義の考え方が広がっているということも指摘しておきたい。
以前は、堀江氏のような生き方に共感する人は少なかったと思います。
しかし、最近では特に若い人の間に共感する人が増えています。
由々しきことです。

では、何故「由々しきこと」なのか、は次回。


ライブドア事変~新自由主義の危険性~

2006-01-25 02:32:36 | 社会・世相
民主党前原代表がテレビで言ってた

先の解散総選挙で自民党は堀江氏を時代の寵児などと持ち上げ
客寄せパンダとして利用し選挙戦で多大な成果をあげた
まさに自民党の今の議席は粉飾だ

Dr.ホリデーさんの記事より引用


民主党は今回のライブドア騒動に乗じて自民党を批判したいようですが、
以前、岡田党首(当時)が堀江の経営手法を「ルールで認められており、批判はお門違い」
と肯定的に捉えていたのをお忘れでしょうか?

自民党の新自由主義者らが堀江氏を応援していたと同時に当時の民主党の党首も堀江氏を肯定的に捉えていたわけです。
それに、当時、自民党内でも森喜朗や片山虎之助のように堀江氏を批判していた議員も居ます。もちろん、民主党にも居ました。
要はどっちもどっちで、今回の件で民主党が自民党を批判するのはそれこそ「お門違い」でしょう。
第一、前原代表も新自由主義者ではなかったのか。
今回の件で転向したのでしょうか。
それならそれで良い事だとは思います。

私は自民党や民主党に巣くう癌は新自由主義者だと確信しております。

新自由主義とは市場経済原理主義であり、
言い換えれば金に最上の価値があると信じる拝金主義です。
そして、勝ち組みと負け組みがきっちりわかれる階級社会を目指し、弱者救済なんて知らん振り。
いぢわるく言えば以上のような思想です。
これはそう、アメリカ社会そのものです。

結局、新自由主義者らは日本をアメリカのような国にすることを理想としているわけです。

自民党内の新自由主義者の最たるものは竹中平蔵議員です。
彼の著作を読んでもそれは一目瞭然で、私は彼を国賊だと認識しています。

そう考えると、竹中平蔵をはじめとする自民党の新自由主義者が堀江氏を褒め称えるのは当り前のことで、
何故なら、堀江氏こそが市場原理主義・拝金主義の申し子だからです。
「金のためなら魂も売れば国も売る。」
「礼儀や義理人情なんて大切にしても儲からない。」
これこそが、拝金主義に毒された経営者の本音でしょう。
最近のユニクロの社長の言動をみても思い知らされます。

私は絶対に日本をアメリカのような国にしたくない。
階級社会なんてもってのほか。
日本の経済は日本のやり方でやればいい。
礼儀や義理人情は大切ですし、お金よりもっと尊いものがあると硬く信じています。
特に市場原理によって日本の古き良き伝統文化が破壊されることは私のもっとも憎むところです。

私が以前から堀江氏を悉く罵倒に近いほど批判してした一番の理由はそういうことにあります。
ですから、彼が今回逮捕されたからどうとかいう問題ではありません。
逮捕されようがされまいが堀江氏のやり方は許されない。
いや、許されるべきではありません。

しかし、今回の事件が発生するまで多くの国民は堀江氏の危険性に気付かず、まして彼を持て囃してきました。
いえ、今でも堀江氏を支持する人は居るようです。
実はこのことこそが、現代日本が抱える病理であり、
一連のライブドア騒動の本質的問題なのですが、その辺の詳しい事情は以下次号。

ライブドア強制捜査

2006-01-16 22:23:28 | 社会・世相
<ライブドア>証取法違反容疑で本社、堀江社長自宅など捜索

 インターネット関連企業「ライブドア」(東京都港区)グループによる企業買収を巡り、堀江貴文社長(33)らが自社やグループ会社の株価をつり上げる目的で虚偽事実を公表した疑いが強まり、東京地検特捜部は16日、証券取引等監視委員会と合同で、同社や堀江社長の自宅など関連先を証券取引法違反(偽計、風説の流布)容疑で一斉捜索した。ニッポン放送株のフジテレビとの争奪戦やプロ野球への参入表明、衆院選立候補などで注目を集めたIT時代の寵児(ちょうじ)による不透明な行為は、刑事責任を問われる。
 関係者によると、ライブドアの関連会社「ライブドアマーケティング」(LDM、当時バリュークリックジャパン)=東証マザーズ上場=は04年10月25日、出版社「マネーライフ社」を株式交換で子会社化すると発表した。しかし、マネーライフはそれ以前に、ライブドアが出資して実質支配する投資ファンド「VLMA2号投資事業組合」によって既に買収されており、子会社化発表の際にはこれを隠して虚偽の事実を公表した「偽計」の疑いが持たれている。
 さらにLDMは同年11月12日、マ社には利益はなかったのに、架空売り上げを計上して利益があったように装い「完全黒字化した」と虚偽の事実を公表した「風説の流布」の疑いがある。
 特捜部は、こうした虚偽事実の公表は、ライブドアの保有する株式の価格つり上げを図る目的だったとみている模様だ。
 風説の流布は、相場を変動させるために虚偽の情報を流す行為。違反すれば5年以下の懲役か500万円以下の罰金が科される。
 また、LDMはマ社の子会社化の際、1600株を新たに発行し、マ社株を100%保有するVLMA2号投資事業組合との間で「株式交換」したとされる。しかし、実際に株式は交換されずにLDMに残り、市場で売却して資金調達した疑いも浮上している。
(毎日新聞) - 1月16日21時56分更新



けふ、帰宅してニュースを観ていると、
証取法違反容疑でライブドアが強制捜査を受けたという話題が報道されていました。
法律スレスレのバクチ(買収家業)で金儲けをしているとこういうことになるということでしょう。
私としては堀江社長を初めとする買収野郎達を必要以上に持ち上げる風潮に水をさすことになればいいなと思っています。

まぁ、堀江社長にしてみれば、
これもきっと「想定の範囲内」だったんでしょうけどね(笑)

『国家の品格』 藤原正彦・著

2006-01-11 00:23:44 | 書評・雑誌
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106101416/jasutojiten-22/ref%3Dnosim/250-9206425-4567401#product-details

 人を殺してはいけない論理的理由なんて何ひとつない。
私に一時間くれれば、人を殺しても良い理由を五十ぐらいは発見出来ます。
人を殺してはいけない理由も同じくらい見つけられます。論理的というだけなら、良い理由も悪い理由もいくらでもある。
 人を殺してはいけないのは、「駄目だから駄目」ということに尽きます。
「以上、終わり」です。論理ではありません。
このように、もっとも明らかのように見えることですら、論理的に説明できないのです。

論理ですべてを貫くというのは欧米の思想です。
論理で説明できない部分をしっかり教える、というのが日本の国柄であり、またそこに我が国民の高い道徳の源泉があったのです。

・合理性を追求して荒廃した先進諸国
・論理の限界を論的に説明する
・日本は「普通の国」になどなるべきでない
・はかなさと美を尊ぶ国民性
・日本は世界で唯一の「情緒の文明」
・自由よりも「形」、平等よりも「惻隠」
・いじめをなくしたければ「卑怯」を教えよ

週刊新潮の広告より



著者の藤原正彦さんは数学者。
藤原さんは欧米主義、近代合理主義、共産主義、資本主義にも与せず武士道精神によって日本のあるべき姿を説く。

また、私にとってはゆとり教育や株式(金融)教育、小学校での英語教育批判が痛快でした。

エッセイ調に書いてあるので難しい本は苦手という方にもオススメしたい一冊です。

成人無き成人式

2006-01-10 23:51:47 | 社会・世相
今年も案の定成人式が荒れました。

私は去年成人式に出席したのですが、
ヤンキーが多い町の割にはちっとも荒れませんでした(笑)
その点、場をわきまえるヤンキーだったと思います。

それはそうと、成人式が荒れる様を観て毎年ため息をつくわけですが、
日本の若者はなぜかくも幼稚になってしまったのでしょうか。
式の様子を見ているとまるで幼稚園です。
いや、幼稚園に失礼かも知れません。

成人とは大人の振る舞いができる人であって、
場をわきまえるということは必要最低限のことです。
式典の場で騒いではいけないことぐらい小学生でもわかる道理のはずのですが、
最近の学校ではそういうことも教えないのでしょうか。

また、騒いだ成人にインタビューしてみると
騒いだことをむしろ誇らしげに武勇伝のごとく語っていました。
一言「恥を知れ」と言いたい。

恥も礼節も忘れてしまった日本人。
この国に真の意味で「成人」と呼ぶにたる人は果たして何人いるのでしょうか。