気がつけば二月。年が明けてもう一ヶ月過ぎた。
年明け一番はじめに驚いたニュースは永田寿康元議員の飛降り自殺だったろうか。
飛降りた場所が私の住む場所からも近い北九州市八幡西区ということもあり、この事件は身近な出来事でもあった。
永田議員といえば、東大を卒業して大蔵省に入省。
のち衆議院議員に転じ民主党若手のホープとして名をはせた。
いわば、絵に描いたようなエリートコースを突き進んだ人だった。
自身もそれを自覚していたのか、「総理を目指しているんでしょ?」という問いに「目指すというか総理の椅子の方がやってくる」と押尾学ばりの自惚れ発言をしてみせた。
出自もいい。
彼の父親は福岡の大病院を束ねる「池友会」の会長で、福岡市にある某大病院の総院長。
永田議員の選挙区だった千葉県八千代市八千代台に同会の病院や学院を建てるなど、息子の応援にも力をそそいだ。
そのエリート意識から来るのかしばしば過激な発言を行い「平成の爆弾男」と呼ばれることもあった。
一番酷かったのは「阪神大震災では激甚災害指定欲しさに被災者が火をつけてまわった」という発言か。
また、国会でのヤジも有名だった。
2000年に保守党の松浪健四郎議員が水をぶちまけた事件があったが、これは永田議員の「党首と何発ヤッたんだ!?」というヤジによるものだという。
これについて本当に永田議員の発言だったのかはっきりしないが、そういう噂を立てられてもおかしくない人物ではあった。
普段からの発言やつねに人を上から見たような態度も相俟って私としては大嫌いな議員の一人だった。
だから、偽メール問題で辞職した時はこれで永田議員を目にしなくてすむと、せいせいした気がした。
しかし、自殺の報を聞いたときはさすがに切ない気持ちになった。
議員を辞職したとはいえ、あれだけ恵まれた環境に生まれながらなにも死ななくてもと思った。
彼は生前、ある箴言を残している。
それは以下のようなものだ。
人間はどうして判断を間違うのか。
それは正しい情報がはいってこないからだ。
なぜ正しい情報がはいってこないか。
それは、人間は自分の聴きたいことしか聴かないからだ。
人間は真実を信じる生き物ではなく、自分の信じたいと思うことを信じてしまう生き物なのだ。
これは、かつて辛坊治郎さんの講演で聴いたもの。
辛坊さんは、はじめに三十代の民主党議員の言葉ですとだけ説明し、「どうです?なかなか含蓄のある言葉でしょう?」と同意を求めた上で、実はこれ偽メールに引っ掛かった永田議員の言葉なんですと明かし「あんた、あれほど俺にゆーてたやんか!」というオチに繋がる。
そのときは場内大笑いだったが、いまはもう笑えない。
やはり切なさだけが残る。
永田議員といえばもう一つ、創価学会と対立した政治家でもあった。
「(都議選の際に)公明党の支持団体の住民票が東京都に移されている疑念がある」
と発言した時は民主党が公明党に謝罪する事態にまで至った。
また、「創価学会は宗教団体として認められておらず、都の認可をもらうために学会系の都議を増やして圧力をかけなければならない」
と発言したときは刑事訴訟にまで発展した。
そんな因縁があって、永田議員の訃報に接し、一部の創価学会員は「仏罰がああたった」と喜んだ。
ミクシィで見つけた日記では
正月早々になんともぶざまな醜態を…。
それほどまでに、仏法の因果は厳しい、ということである。
根拠なきデマで仏意仏勅の民衆組織に弓を引く輩に仏罰は厳然と現れる。
末法の御本仏、日蓮大聖人も「理屈理論や経文も大事だが、現証が最も重要である」と仰せである。
この、あまりにも厳しい現証を目の当たりにして、我々は襟を正さずにはいられない。
というものがあった。
この非人間的な言葉には戦慄が走る。
私は生前のわだかまりを棄て心から御冥福をお祈りしたい。
年明け一番はじめに驚いたニュースは永田寿康元議員の飛降り自殺だったろうか。
飛降りた場所が私の住む場所からも近い北九州市八幡西区ということもあり、この事件は身近な出来事でもあった。
永田議員といえば、東大を卒業して大蔵省に入省。
のち衆議院議員に転じ民主党若手のホープとして名をはせた。
いわば、絵に描いたようなエリートコースを突き進んだ人だった。
自身もそれを自覚していたのか、「総理を目指しているんでしょ?」という問いに「目指すというか総理の椅子の方がやってくる」と押尾学ばりの自惚れ発言をしてみせた。
出自もいい。
彼の父親は福岡の大病院を束ねる「池友会」の会長で、福岡市にある某大病院の総院長。
永田議員の選挙区だった千葉県八千代市八千代台に同会の病院や学院を建てるなど、息子の応援にも力をそそいだ。
そのエリート意識から来るのかしばしば過激な発言を行い「平成の爆弾男」と呼ばれることもあった。
一番酷かったのは「阪神大震災では激甚災害指定欲しさに被災者が火をつけてまわった」という発言か。
また、国会でのヤジも有名だった。
2000年に保守党の松浪健四郎議員が水をぶちまけた事件があったが、これは永田議員の「党首と何発ヤッたんだ!?」というヤジによるものだという。
これについて本当に永田議員の発言だったのかはっきりしないが、そういう噂を立てられてもおかしくない人物ではあった。
普段からの発言やつねに人を上から見たような態度も相俟って私としては大嫌いな議員の一人だった。
だから、偽メール問題で辞職した時はこれで永田議員を目にしなくてすむと、せいせいした気がした。
しかし、自殺の報を聞いたときはさすがに切ない気持ちになった。
議員を辞職したとはいえ、あれだけ恵まれた環境に生まれながらなにも死ななくてもと思った。
彼は生前、ある箴言を残している。
それは以下のようなものだ。
人間はどうして判断を間違うのか。
それは正しい情報がはいってこないからだ。
なぜ正しい情報がはいってこないか。
それは、人間は自分の聴きたいことしか聴かないからだ。
人間は真実を信じる生き物ではなく、自分の信じたいと思うことを信じてしまう生き物なのだ。
これは、かつて辛坊治郎さんの講演で聴いたもの。
辛坊さんは、はじめに三十代の民主党議員の言葉ですとだけ説明し、「どうです?なかなか含蓄のある言葉でしょう?」と同意を求めた上で、実はこれ偽メールに引っ掛かった永田議員の言葉なんですと明かし「あんた、あれほど俺にゆーてたやんか!」というオチに繋がる。
そのときは場内大笑いだったが、いまはもう笑えない。
やはり切なさだけが残る。
永田議員といえばもう一つ、創価学会と対立した政治家でもあった。
「(都議選の際に)公明党の支持団体の住民票が東京都に移されている疑念がある」
と発言した時は民主党が公明党に謝罪する事態にまで至った。
また、「創価学会は宗教団体として認められておらず、都の認可をもらうために学会系の都議を増やして圧力をかけなければならない」
と発言したときは刑事訴訟にまで発展した。
そんな因縁があって、永田議員の訃報に接し、一部の創価学会員は「仏罰がああたった」と喜んだ。
ミクシィで見つけた日記では
正月早々になんともぶざまな醜態を…。
それほどまでに、仏法の因果は厳しい、ということである。
根拠なきデマで仏意仏勅の民衆組織に弓を引く輩に仏罰は厳然と現れる。
末法の御本仏、日蓮大聖人も「理屈理論や経文も大事だが、現証が最も重要である」と仰せである。
この、あまりにも厳しい現証を目の当たりにして、我々は襟を正さずにはいられない。
というものがあった。
この非人間的な言葉には戦慄が走る。
私は生前のわだかまりを棄て心から御冥福をお祈りしたい。