イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

トレント ブリュット リゼルヴァ “アルテマージ グラアル”2003

2013-03-22 09:41:50 | ブログ

Photo_2 トレント ブリュット リゼルヴァ “アルテマージ グラアル”(Trento Brut Riserva Altemasi Graal)2003を抜栓しました。 ワインリストに掲載しているコメントは、導入する時にも伝えましたが、ノーマルタイプを多少誇張して書きました。しかし、図らずも泡を除けば筋書きのままになっていました。香りが清楚で愛らしい味わいは、歪みがなく、程よいスケールで、品がよい、テクスチャーの構成と調和のよさが、目の中でストリート展開を起こすような錯覚をしました。その中で泡の表現がありきたりな「スムーズでシルキーな泡」になっていて、気の利いたフレーズが出てきません。インポーターのテクニカルシートには真珠のような、と書かれてありますが。まさにそのようだと思いました。私には、泡が弾けずにコロコロと咽喉をすり抜けていくよう感じがしました。
リストのコメントは以下のように差し替えました。
シャルドネ70%、ピノ ネロ30%をステンレスタンクとオーク樽で熟成の後、瓶内2次発酵を48ヶ月間以上されます。リンゴ、モモ、ハチミツのカラフルな香りにナッツの芳ばしい香りは複雑で歪みがなく清楚。愛らしい素直な酸にエレガントな果実味は骨格がしっかりしたバランスの優れた味わいがあり、スムーズでシルキーな泡とミネラリーなアフターテイストに心地よい余韻が続きます。

熟成期間について気になるのがバックラベルを見るとSboccatura(ぶどう酒の瓶の上澄みを取る)2010と記されています。これはデコルジュマンと同じ意味ですが。インポーターのテクニカルシートには48ヶ月間以上とありますが。逆算すると、この2003も72ヶ月間のシュールリーの状態である事が解ります。間違ってはいないのですが。どうせなら72ヶ月としたほうが、ありがたいスプマンテのような気がするのですが。私だけでしょうか。