昭和39年に16歳の若さで新居浜東高校を中退し、阪神に入団しています。当時の記事に拠ると、四国地区の他の高校の野球部の生徒から，実力が飛びぬけている彼がいたら、とても勝ち目がない為、是非プロ野球で彼を獲得して欲しいという要望があったとされています。実際はどうだったかは解りませんが、古沢憲司の力がもの凄かったのは間違いのない事実でしょう。16歳でデビューした彼の快速球は素晴らしく速く、当時のエース村山実をその球速では凌ぎ、その後阪神に入団する豪速球投手江夏豊投手にも，匹敵する程の速さを誇っていたと思います。後にかなり変化しますが、当時の投球フォームは非常にオーソドックスなオーバースロだったと記憶しています。初年度の彼はイニング数は17回と少ないものの、自責点1であり、防御率0.53という成績を挙げ、非凡な素質を見せています。しかしコントロールには難があり、更に投球術にもかなり欠ける事もあり、その後数年間は目立った活躍が出来ませんでした。