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日米を問わず名選手を紹介。

江夏豊投手(2)

2009-02-04 21:59:53 | Weblog
驚異の豪速球投手、江夏豊投手の2年目に就いて触れたく思います。この昭和43年の彼の投球こそ、私の知り得る限り、シーズンにおいての、史上NO.1投手と思います。残した数字は26完投、防御率2.13,25勝12敗、329イニングスを投げて401奪三振と素晴らしい数字です。しかし彼の圧倒的な奪三振率、奪三振数を除いては決して史上屈指の数字ではありません。勝利数では稲尾和久、スタルヒンの42勝には遥かに及ばず、又防御率でも1点台、或いはそれ以上に低い投手も存在しました。しかしその年の彼こそ、球速、制球、投球術全て備わった投手を私は知りません。先ず球速ですが、左右の速球王と思われる金田正一、米田哲也の若い頃は、確かにもの凄く速かったものですが、コントロール、投球術には欠けるものがありました。又制球に優れる小山正明も球速に関しては、江夏豊の比ではなかったと思います。更に球速、制球、投球術それぞれに優れている稲尾和久、杉浦忠にしても43年の江夏豊には敵わなかったかと思います。つまりこの年の彼こそ、私が実際に見た最高の投手と言えるのでしょう。