トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

椿 賛樹労である・・・

2022-08-06 | 今日は真面目に
 今期、例年より刈り払いの労力が少ないのは伸ばして植生の状態を観察したいからである。かといって全く刈り払いをしなかった訳でも無く「ネザサ刈り」は年間数回は欠かせないしシュートを出して危ないノイバラなどはスポット除草をしてきた。
 突端台地の斜面に植えた椿は大きくなって樹下を日陰にしているから野草の伸長は遅いものの刈り払わないとネザサのシュートは既に1mに達している。「密度が薄いから…」なんて考えで後回しにでもしようものなら地下茎に養分を貯め込み株を大きくさせる事になる。それではネザサの藪を刈り払って植生を変えた意味が無くなる。根絶は出来ないまでも抑制は止めてはならない作業である。

 ツバキが成長し隣りと触れるようになって「椿の壁」みたいになっているが整枝剪定は幹の下部だけでそれも作業の邪魔にならないよう空間をとっているだけである。この整枝剪定を行わなかった当初、コガタスズメバチの営巣が毎期あって、翌期には巣のあってことなど忘れているので概ね「逃げ走る」事になっていた。低い位置に営巣する事が多いので刈り払いの時の刈り払い機の動線によっては巣を切り落としたり衝撃を与えたりすると突然の来襲となってしまう。
 フエースガードは黒色のネットで蜂の姿を発見し難いし発見できても足場の悪い斜面で草刈り機がベルトで装着されているから逃げるのもままならず慌てて転倒などしようものなら草刈り機の餌食もなりかねないのだ。こんな時は片手で追い払いつつ後ずさりするしかないのだが昨年は尻もちついて段々一段落下、幸いにもまだ生きている。

 そんな訳で時には思いだし作業前に「蜂の飛翔は無いかどうか⁉」の観察をするものの見落としすれば同じ轍を踏むのであった。幸い今期は下枝の処理をしておいた結果、空間がたっぷりあった事もあり巣は無く安全に作業できたのだ。ついでにインセクトガーデンも大雑把に刈り刃を入れておいた。ススキ、イタドリなどの他を席巻する植物が中心なので手を入れた範囲は雑然として見える。これはこれで生物多様性を寿ぐ環境に優しい「生物生産緑地」の姿なのだ。

 ツバキそのものはまだ苗木の入手が容易でなかった頃に県の種苗生産場で「掘り取って行くなら無料で払下げ」との伝手で入手したのだが、結果的に花粉や蜜源となる草木の少ない時期の貴重な樹種になっている。そのことでも下草刈りは欠かせない。
 小さな写真の手前、刈り払いを始めてから思い出して撮影したから半分は刈り払ってしまった後である。奥の草丈が刈り払う前の姿だ。

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