「ヤブヤンマか?…マルタンヤンマだといいけれど」と思って注視したのだが、どうもクロスジギンヤンマらしい。一見、腹部は茶色に見えたし翅の付け根も着色している様に思えたのだが、フイールドではありふれた大型種だった。ここではありふれているも郷里では大型種はオニヤンマとギンヤンマしか知らなかった。少年期、まだ有機水銀系農薬のパラチオンなどが導入される前は自宅前の道路には赤とんぼの大群が浮かんでいたし、ホタルなど農道に溢れていて、喜んで飛び込んでいたものだった。
それからン十年、水田は整理拡大したけれどトンボも燕も蛍も飛ばない米作地帯に成り下がってしまった。地上を眺めてもカエルも蛇もオケラすら見いだせない。除草剤や防除剤多様の結果、裸池かスギナの群落などが目につく環境的には不毛地帯で生産農場とは言えない凄惨さがある。高齢化と大型機械化に加え就業人口のガタ減りでは致し方ないのかもしれないが「ふるさと」に帰ると暗澹とする。
小生が「クロギンでなくてマルタンかヤブヤンマでいてほしい!」なんて欲求は誠に勝手「つまみ食い御免」に同じ、全く贅沢な環境なのだと思い至る。
それからン十年、水田は整理拡大したけれどトンボも燕も蛍も飛ばない米作地帯に成り下がってしまった。地上を眺めてもカエルも蛇もオケラすら見いだせない。除草剤や防除剤多様の結果、裸池かスギナの群落などが目につく環境的には不毛地帯で生産農場とは言えない凄惨さがある。高齢化と大型機械化に加え就業人口のガタ減りでは致し方ないのかもしれないが「ふるさと」に帰ると暗澹とする。
小生が「クロギンでなくてマルタンかヤブヤンマでいてほしい!」なんて欲求は誠に勝手「つまみ食い御免」に同じ、全く贅沢な環境なのだと思い至る。