トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

「めーん!」勝負あり一本❕…で完敗

2020-06-15 | 小人閑居して憮然
 「いっぽーん!」何が起こったのかわからなかった。頭部にひどい衝撃を受けたのだ。とっさに思ったのは「硬膜下出血?」の心配だった。慌てて緊急離脱したのだがどうも視野がクリアーではない。「えーっ救急車⁉」と思って眉間を触ったら眼鏡が無かった。

 沢向こうの斜面から伸びた枝葉が手前に植えたトチやイチョウの若木に影を落としている。これから伸び盛りなのに日照を与えねば育ちが遅れる。空模様を気にしながら3.5mの高枝切り鋸をだして何本か切り落としての最終の枝だったのだ。丁度、見上げる位置関係だったけれど、切り離して落ちる段階では枝先から先に下がり落ちて後に切断部が切りはなれる、はずだった。それまではそうだったのだ。だから落下地点の予想もついたし切り離し時点での危険性も感じてはいなかったのだった。

 それが最後の一枝を切断したら思わぬ直撃「メーン!」で一本、それも木口の直撃でやられてしまった。悪い事にヘルメットは装着していなかったのだった。まあ、トラブルは幾つかの起因要素があって今回も「マーフイの法則」通りなのだった。ヘルメットは被らなかったがタオルを巻いていたから皮膚への直接のダメージは受けなかったものの痕跡だけは隠しようもない。
 青天の霹靂ならぬ脳天の直撃、「災いは忘れたころにやってくる」なんて思い出さずとも「基本を疎か」にすると東海の被爆事故、いいえ「そうかい⁉」の打撲事故を起こすのは安全管理がおざなりになった結果である。
 その上、衝撃で眼鏡が飛んでしまって行方不明になった。打撲位置からそう遠くまで飛ばないはずなので、とりあえず落ちた枝を脇に寄せ、下草を鎌で優しく取り除き畳一畳ほどの面積を探したが判らなかった。「家に代わりはあるから」と傷心傷病で片付けているところにS先生とSさんがやってきて探してくれるという事になった。

 小生は丁寧に探したつもりで諦めていたのだが結果的には打撃を受けた立ち位置から50cmほどの距離、それもアジサイの株もとに転がっているのをSさんが発見して無事装着。まさかアジサイの株もとへ飛んだとは想定外で全く視線を向けなかった。思うに「このあたり…」と言う先入観が差し障ったのだと言える。草藪の中にとんだ黒いツルの眼鏡は発見しにくいのは承知だったし、小生独りではそのまま遺失物になっていた事だろう。
 因みにSさん。犬の散歩時に「良く拾い物をする」のだとかで交番にも何回も行ったとの事。「餅屋は餅屋」と言うべきか「持っている」と言うべきか、小生、犬の散歩を14年やったけれど遺失物になるような拾い物など一回も無かったが排泄物のウンコだけは拾えたのだった。もちろん交番には届けずネコババ、いいえ犬糞でセット財なのである。

 今回の事態、「ボットンでなくても一本でも釣りが来る」という事を学んだ。こういう事態を「一本釣り」と言うのだとか…。まあ人生,いくつになっても学ぶべき事は絶えず、これを傷害学習と言うのだろう・・・。「一本!」でメダリストになった彼も結局はスランプから脱出したのは初心に還ったからで、これは神仏のご加護、神やアッラー、母の慈愛の賜物・思し召しで、これがあるから初心に還れる。まあまあ、すべては土に還るのだけれども…あーあ厄日で三隣亡・仏滅だった。越後ではそう申しましたとさ。