トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

祖母の樹

2020-06-18 | 感じるままの回り道
 フイールドのシナノキに花が咲いていた。昨年も咲いていたのかどうか不明だが小生には初めての花である。シナノキを植栽してから10数年は経過したのではないかと思ってみても肝心の定植年の記憶がない。
 植えた年の記憶が無くても何のために導入したかは覚えている。たしか花粉や吸蜜用にと選んだ樹種である。そんなことから花を見上げていたら昆虫は数種類見えた。黒いアゲハ、蜂の仲間、甲虫などで、ブンブンと羽音がするほど集まってはいないけれど、そこそこ存在していた。撮影したくても上向きで晴れた空が背景では逆光の様で虫の写りは暗くてわからなくなる。黒いチョウは黒いままだけれど、これは大きいのと影でチョウと判るかも。

 「祖母の樹」なんて題にしたのは何のことはない、祖母の名前が「シナ」だったからで、久しぶりの祖父母の名前が脳裏に浮かんだ。鬼籍に入ってすでに半世紀以上も昔の記憶でも残っているものだ。今朝の食事は覚えていない。黒いチョウを見ると「黒いオルフェ」と言う映画音楽を思い出す。映画はつまらなかった記憶がある。

                蝶がいる     蝶がいる

ズブズブ、グジュグジュは産卵の大敵・障害である

2020-06-18 | 水辺環境の保全
 棚田部のズブズブ、グジュグジュの移行帯を春先に解消作業して、現在は快適な状態で草むらとなった。残りは二つ池の一辺で、ここには上棚に設えた「林接池」からの浸透水が滲み出てくる。これで「歩きやすいように」と幅広に設えた移行帯がズブズブ、グジュグジュになってしまった。そこを威野志士様に闊歩されるから霊長類の王は歩けるはずもない。

 この場所も歩きやすく固めたいと思いつつ、ようやく梅雨目前にして完成した。終わってみれば当初の護岸木の位置に戻し土、と言うより泥を盛っただけの設えだ。乾燥させるには滲み出る水を拡散させずに排水させねばならない。そこで新たに盛り上げた堤と上棚の法面の間に孟宗竹を横たえ護岸として小さな水路で排水する事にした。
 孟宗竹を押さえる杭は打っては無いけれど排水溝は維持されるだろうから急がなくても大丈夫だろう。この場所はニホンアカガエルの好適産卵場所なので、容易に泥に埋まるような環境にしては置けないのだ。直射光が無く停水部かつ上棚から絞り水が入る「もってこい」の環境は維持したい。

 たまたまカエルの種類を当たっていたら、今はタレント並みに有名な加藤英明静大教授の論文が出てきた。それを読んで自分なりに薄々感じていた好む環境が「こういうここ!」と確信できたのだった。そうなると引っ込みがつかなくなって、まあ自縛自爆のこの身になってしまったわい。かくして世は新型コロナウイルス禍であるけれど、小生の水商売も引くに引けない、やっぱり土壇場だった。まあ、言わずとも小生、いつも土嘆場ではあるが・・・。

      作業前   ➡    護岸木の移動   ➡    泥を盛り上げて終了