人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

カルテット・アマービレでメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第2番」,シューベルト「弦楽四重奏曲第13番”死と乙女”」他を聴く~「紀尾井 明日への扉」シリーズ

2017年12月21日 08時08分50秒 | 日記

21日(木).来年のカレンダーにコンサートの予定を書き入れました 手元にチケットがある公演だけで91回あります ほとんどが在京オケの定期公演(N響,読響,東響=サントリー&オペラシティ,新日フィル,東フィル文京,バッハ・コレギウム・ジャパン,新国立オペラ)ですが,手元にチケットはないけれど確実に行くコンサートと,5月の「ラ・フォル・ジュルネ音楽祭」,6月の「サントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデン」,7~8月の「フェスタ サマー ミューザ」など 毎年レギュラー化した一連のコンサートが加わると,軽く150回は超えます

ということで,わが家に来てから今日で1177日目を迎え,韓国の文大統領が19日,2月9日に開幕する平昌冬季五輪の期間中,米韓合同軍事演習を開かないよう米側に延期を打診していることを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                  五輪中の軍事演習が北朝鮮を刺激して 関係者がご臨終にならないようにしないと

 

                     

 

 昨日,夕食に「手羽元の甘酢さっぱり煮」「生野菜と鶏むね肉のサラダ」「シメジ,チンゲン菜,ちくわ,ナルトの中華スープ」を作りました 新聞で,鳥むね肉がヘルシーだという記事を見て閃き サラダに入れてみました

 

     

 

                     

 

一昨日午後7時から紀尾井ホールで「カルテット・アマービレ」のコンサートを聴きました これは「紀尾井  明日への扉」シリーズの一環として開かれたコンサートです カルテット・アマービレは.桐朋学園大学在籍中のメンバー(ヴァイオリン=篠原悠那,北田千尋,ヴィオラ=中恵菜,チェロ=笹沼樹)により結成され,2016年9月にARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位に入賞を果たしています

プログラムは①デュティユー「弦楽四重奏曲『夜はかくの如し』」,②メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第2番イ短調」,③シューベルト「弦楽四重奏曲第14番”死と乙女”」です 

そもそも私がこのコンサートを聴こうと思ったのは2曲目のメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第2番」を聴きたかったからです

 

     

 

自席は1階7列18番,右ブロック左通路側です.会場は9割以上入っているでしょうか.すごい人気です この日のプログラムは昨年秋のミュンヘン国際コンクールで演奏した曲の中で思い出深い曲を選んだとのことです

会場とステージの照明が落とされ,暗い中,4人の譜面台を照らすLEDの手許灯だけが小さく光ります 1曲目はフランスの作曲家デュティユー(1916-2013)の弦楽四重奏曲「夜はかくの如し」です タイトルからして,この曲の演奏のためには照明の工夫による幻想的な演出が必要だという判断でしょう 薄暗い中4人が登場し 左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロという編成を採ります この作品はクーセヴィツキ-財団の委嘱で書かれ,1977年1月にパリで初演,翌年4月にアメリカで初演されました 全体は導入と7つの部分,その間をつなぐ4つの短い挿入句から成りますが 連続して演奏されます

全体を聴いた印象は,同じ現代曲でもシェーンベルクとは違うし,ちょっと武満徹のような曲想が垣間見られるものの 異質な音楽だし,詩的な雰囲気は やはりデュティユー特有の音楽なのだと感じました この曲の演奏は上記コンクールで審査員から高い評価を得たとのことですが,曲自体の(私の)理解はさておき,弦楽器のあらゆる演奏方法を駆使した4人のアンサンブルは素晴らしいものがありました

2曲目はメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第2番イ短調」です この曲は1827年(作曲者18歳)に書かれましたが,実質的に一番最初に作曲された弦楽四重奏曲です 第1楽章「アダージョ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」,第2楽章「アダージョ・ノン・レント」,第3楽章「間奏曲:アレグレット・コン・モート~アレグロ・ディ・モルト」,第4楽章「プレスト」の4つの楽章から成ります

この曲ではチェロとヴィオラが入れ替わり,ヴィオラが右端に位置します 第1楽章冒頭の深みのある叙情的な序奏を聴いた時,素晴らしい演奏になるという予感を覚えました そして中盤からのエモーショナルな演奏に興奮を覚え,第2楽章では歌心に満ちた演奏に痺れました 第3楽章ではリラックスした曲想と メンデルスゾーン特有のスケルツォ風の曲想で一息ついて,第4楽章では,終盤の第1ヴァイオリンによるソロに聴き入りました この曲の演奏は上記コンクールの第2次予選でスタンディング・オベーションを受けたとのことですが,さもありなん,です 満場の拍手を耳にしながら,この日のコンサートを聴きにきて良かったとあらためて思いました こんな素晴らしい演奏でメンデルスゾーンを聴くことが出来て最高に幸せです

この演奏を聴くにあたって,大好きなパシフィカ・クァルテットの演奏によるCDで予習しておきました

 

     

     

プログラム後半は,シューベルト「弦楽四重奏曲第14番ニ短調”死と乙女”」です この曲は1824年(作曲者27歳)に作曲されたと言われています 「死と乙女」という通称は,第2楽章の主題に自作の歌曲「死と乙女」を用いていることから付けられました 第1楽章「アレグロ」,第2楽章「アンダンテ・コン・モート」,第3楽章「アレグロ・モルト」,第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります

女性陣の衣装は上が黒から赤に変わっています シューベルトに挑む”勝負服”といったところでしょうか こういう演出は大歓迎です 第1楽章冒頭の劇的な”運命の動機”を聴いた瞬間,演奏の成功を確信したほど緊張感に満ちた素晴らしい演奏でした この曲は,上記コンクールのファイナルで疲労と緊張で極限状態の中,気力を振り絞って弾いた曲とのことですが,まさにその姿勢が第4楽章フィナーレに結実しました

4人はアンコールにシューベルト「弦楽四重奏曲第12番”四重奏断章”」を演奏し,コンサートを締めくくりました

3曲を聴いた限りでは相当レヴェルの高いカルテットだと思いました ただ,まだ弦楽四重奏曲の王道であるハイドン,モーツアルト,ベートーヴェンを聴いていないので,最終的な結論は持ち越しです

 

     

 

ところで,自席の通路を挟んだ隣席に 世界的に活躍したカルテットのヴィオラ奏者 I 氏とヴァイオリン奏者 H 氏が並んで座っておられました 配布されたプログラムによると「カルテット・アマービレ」はI 氏に師事しているとのこと 教え子の演奏をどのようにお聴きになったでしょうか? あっ,そうそう,演奏が始まる前にスマホの電源を切りましょうね,皆さん

 

     

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