人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2019」第2日目①2台のピアノによるチャイコフスキー「イタリア奇想曲」他、毛利文香のモーツアルト「トルコ風」、エル=バシャのサン=サーンス「エジプト風」を聴く

2019年05月05日 00時13分49秒 | 日記

5日(日・祝)その1.わが家に来てから今日で1675日目を迎え、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が2017年にマレーシアで殺害された事件で、正男氏に毒を塗った実行役として有罪判決を受けたベトナム人、ドアン・ティ・フォン元受刑者が3日午前、マレーシアの刑務所から刑期を終えて出所した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      日朝交渉に当たっては 相手が平気でそういうことをやることを思い出すべきだ

 

         

 

昨日、東京国際フォーラムで「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2019」第2日目の公演を5つ聴きました 聴いたのは公演番号241(ホールC)、212、213、215(以上ホールA)、255(ホールD7)です。ここでは前半の3公演について書きます

 

     

 

最初に午前9時45分からホールCで公演番号241「6人のピアニストの豪華饗宴」を聴きました プログラムは①グリンカ「スペイン序曲第1番『ホタ・アラゴネーサによる奇想曲』」、②チャイコフスキー「イタリア奇想曲」、③サン=サーンス「アルジェリア組曲」です 演奏はピアノ=広瀬悦子、児玉麻里、児玉桃、リディア・ピジャーク、サンヤ・ピジャーク、フランク・ブラレイです

 

     

 

自席は1階24列15番、最後列の左ブロック右から2つ目です。会場はほぼ満席です

左側の席に女性が座ったのですが、香水のきつい匂いがぷんぷんして困りました 短パンを履いていて若そうですが、歳恰好が実態とかけ離れているようです 短パンは良いとして、コンサート会場はパーティー会場ではありません。くれぐれもキツイ匂いの香水はご遠慮いただきたいと思います

さて、1曲目はグリンカ「スペイン序曲第1番『ホタ・アラゴネーサによる奇想曲』」です この曲はロシアの作曲家グリンカ(1804-1857)がスペインに旅行した時の印象を基に作曲した作品です

向かって左の第1ピアノには児玉麻里&児玉桃が、右の第2ピアノにはフランク・ブラレイ広瀬悦子がスタンバイします 初めて聴く曲ですが、最初はゆったりしたメロディーでしたが、徐々にテンポアップしてきて楽しく聴けました 久しぶりにフランク・ブラレイの演奏を聴きましたが、あらためて芸術性が高いと思いました

2曲目はチャイコフスキー「イタリア奇想曲」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840‐1893)がイタリアを旅行中にインスピレーションを 得て書いた作品です

第1ピアノにはリディア・ピジャーク&サンヤ・ピジャークが、第2ピアノには児玉麻里&児玉桃がスタンバイします どんよりした気候のロシアから 陽光降り注ぐイタリアにやってきたチャイコフスキーの晴れやかな気分が反映されたような明るく楽しい演奏でした

最後の曲はサン=サーンス「アルジェリア組曲」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)がアルジェリアに旅をしたときに着想を得て作曲した作品です ①アルジェを目指して、②ムーア風狂詩曲、③夕べの夢想~ブリダにて、④フランス軍隊行進曲の4曲から成ります

演奏は第1ピアノ=フランク・ブラレイ、広瀬悦子、第2ピアノ=リディア・ピジャーク&サンヤ・ピジャークです 4人の息がピッタリなのには驚きます。それでも、圧倒的に上手いのはフランク・ブラレイです

時々書いていますが、世の中には3つの坂があります。ひとつは「登り坂」、もう一つは「下り坂」、そして3つめは「まさか」です その「まさか」が起こりました。2台ピアノ12手によるアンコールが繰り広げられたのです 第1ピアノにリディア・ピジャーク&サンヤ・ピジャーク、広瀬悦子が、第2ピアノに児玉麻里&児玉桃、フランク・ブラレイがスタンバイし、さながら「四畳半に6人が住んでみました」的な窮屈状態です 通勤時間帯のJR山手線並みの混雑状況の中で演奏されたのはラヴィニャック「ギャロップ・マーチ」でした 6人は滅茶苦茶楽しく演奏したので、会場はやんややんやの喝采でした


     

 

次に午後12時15分からホールAで公演番号212「トルコ文化への憧れ&陽光降り注ぐイタリア」を聴きました プログラムは①モーツアルト「ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調k.219”トルコ風”」、②メンデルスゾーン「交響曲第4番イ長調”イタリア”」です 演奏は①のヴァイオリン=毛利文香、ミハイル・ゲルツ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアです

 

      

 

自席は1階2列37番、センターブロック右通路側です

1曲目はモーツアルト「ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調k.219”トルコ風”」です この曲はモーツアルト(1756-1791)が旅行と旅行の合い間にあたる1775年3月から1777年9月までに、故郷ザルツブルクで作曲されました ”トルコ風”という愛称は第3楽章に現れる異国風のメロディーに由来します 第1楽章「アレグロ・アペルト~アダージョ~アレグロ・アペルト」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:テンポ・ディ・メヌエット」の3楽章から成ります

深紅のドレスを身にまとった毛利文香が英国紳士みたいなミハイル・ゲイツとともに登場、第1楽章の演奏に入ります カデンツァが素晴らしい 第2楽章「アダージョ」はとても美しい演奏です 第3楽章はカデンツァ的な部分がいくつかありますが、どれもが聴かせました ゲルツのテンポは最適でした

オケの編成が拡大して、2曲目のメンデルスゾーン「交響曲第4番イ長調”イタリア”」の演奏に備えます この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1791)がイタリア旅行から帰ってから、その時の印象を基に書いた作品です 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モト」、第3楽章「コン・モト・モデラート」、第4楽章「サルタレッロ:プレスト」の4楽章から成ります

ゲルツの指揮で第1楽章に入ります。推進力に満ちた曲想はイタリアの太陽のエネルギーを感じさせます 第2楽章は風光明媚なイタリアの景色が浮かんでくるようです 第3楽章を経て、第4楽章は再び推進力に満ちた曲想で、どこまでも明るく陽気なイタリアを感じさせます

ここだけの話にしてほしいのですが、クラシックを聴き始めた頃、私はてっきり、メンデルスゾーンはイタリア人だと思っていました 彼の曲は、自称クラシック通の間で「メンコン」と呼ばれる あの有名なヴァイオリン協奏曲とこのイタリア交響曲しか知らなかったので、イタリア人と思い込んでしまったのです。恥ずかしくてひと様には言えません

 

     

 

次いで、午後2時45分からホールAで公演番号213「北アフリカを巡る音のアルバム」を聴きました プログラムは①サン=サーンス「アルジェリア組曲」、②同「ピアノ協奏曲第5番ヘ長調作品103”エジプト風”」です 演奏は②のピアノ独奏=アブデル・ラーマン・エル=バシャ、アレクサンドル・スラドコフスキー指揮タタルスタン国立交響楽団です

自席は1階3列38番、センターブロック右通路側です

1曲目はサン=サーンス「アルジェリア組曲」です この曲は午前の公演で2台のピアノの演奏により聴いていたので、それが予習になりました 同じ曲を別の楽器形態で聴けるのも音楽祭ならではのメリットですね

この曲は①アルジェをめざして、②ムーア風狂詩曲、③夕べの夢想、④フランス軍隊行進曲の4つの曲から成ります

春日野部屋の親方級のアレクサンドル・スラドコフスキーが登場、さっそく演奏に入ります 何だかんだ言っても、やっぱり管弦楽で聴いた方が色彩感や音色の変化などを楽しめます 演奏ではとくに、「夕べの夢想」でのヴィオラ独奏とフルート独奏が素晴らしかったです

2曲目はサン=サーンス「ピアノ協奏曲第5番ヘ長調作品103”エジプト風”」です この曲はエジプトのルクソールに滞在中に完成した作品です ピアニストとしてデビューして50周年を記念して、パリのサル・プレイエルで初演されました この曲が「エジプト風」という愛称で呼ばれるのは、第2楽章の異国風のテーマがいかにもエジプト風のメロディーだからという理由です 第1楽章「アレグロ・アニマート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「モルト・アレグロ」の3楽章から成ります

ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の常連ピアニストの一人、アブデル・ラーマン・エル=バシャが登場、ピアノに向かいます バシャが座ったことにより、超美人のコンミスが隠れて見えなくなってしまいました だれか馬車を動かしてくれ~とは言えません

第1楽章はバシャの奏でるピアノの粒立ちがとても綺麗です 第2楽章冒頭の迫力には圧倒されました エキゾティックなメロディ―の表出にも驚きました 第3楽章ではジャズのようなメロディーもあり、バシャもスラドコフスキーも楽しんで演奏しているようでした

この続きは「その2」をご覧ください

 

     

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