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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファンホ・メナ ✕ ユリアンナ・アヴデーエワ ✕ NHK交響楽団でR.コルサコフ:歌劇「5月の夜」序曲、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」、チャイコフスキー「交響曲第6番」を聴く

2025年06月08日 00時11分20秒 | 日記

8日(日)。9月3日(木)19時からサントリーホールで開かれる「第34回Kissポートクラシックコンサート」のチケットを取りました プログラムは①グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」、②モーツアルト「レクイエム  K.626」です   演奏は①のピアノ独奏=岡田奏、②のソプラノ独唱=小林沙羅、アルト独唱=金子美香、テノール独唱=鈴木准、バリトン独唱=池内響、合唱=ミナトシティコーラス、管弦楽=東京交響楽団、指揮=大友直人です

ということで、わが家に来てから今日で3799日目を迎え、米ワシントンの連邦控訴裁は6日、トランプ政権がホワイトハウスの大統領執務室などでの取材から、AP通信を締め出すことが出来ると判断した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

トランプ政権にとって都合の悪い記者は 取材させないなんて アメリカの民主主義も 地に落ちたな

         

昨夜、NHKホールでNHK交響楽団6月度Aプロ定期演奏会(1日目)を聴きました Aプロは2日目公演の会員ですが、東響定期とダブっていたのでN響の方を1日目公演に振り替えました 主催者側で用意した席は1階L12列12番、左ブロックの通路から一番奥に入った席で、私の一番苦手な席です しかもすぐ前の席が座高の高い男性のため視界が遮られ、ステージの右半分が見えません 「まいったな~、この人 別の空席に移動してくれないかな~」と思っていたら、何とその呪いが、もとい願いが通じたのか、一つ右の席に移ってくれました 普段の心がけがいいからね、と根拠のない自画自賛に興じました

この日のプログラムは①R.コルサコフ:歌劇「5月の夜」序曲、②ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」、③チャイコフスキー「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です   演奏は②のピアノ独奏= ユリアンナ・アヴデーエワ、指揮=ファンホ・メナ (体調不良により来日不能となったウラディミール・フェドセーエフの代役)です

ファンホ・メナはスペインのバスク地方ビトリア・ガステイス生まれ 地元音楽院やマドリード王立音楽院で研鑽を積み、ドイツでセルジュ・チェリビダッケから8年間にわたり薫陶を受ける 1999年にビルバオ交響楽団の首席指揮者兼芸術監督に就任。その後、BBCフィルのチーフ・コンダクターなどを歴任、世界の著名オーケストラに客演を重ねる

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び。コンマスは郷古廉です

1曲目はR.コルサコフ:歌劇「5月の夜」序曲です この歌劇はリムスキー・コルサコフ(1844-1908)がゴーゴリ原作による物語に基づき1879年に作曲、1880年1月9日にサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で初演されました

そもそも、フェドセーエフがなぜこの曲を選んだのか分かりませんが、魅力に乏しい曲です 指揮者が代わったのだから、挨拶代わりの第1曲くらいもっとポピュラーな曲に差し替えても良かったのではないかと思います

2曲目はラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1934年に作曲、同年11月7日に米ボルティモアでラフマニノフの独奏、レオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演されました 主題はパガニーニの「24の奇想曲」の第24曲(イ短調)で、序奏と24の変奏から成ります

ピアノ独奏のユリアンナ・アヴデーエワは1985年モスクワ生まれ。モスクワの名門 グネーシン音楽学校で学ぶ。2003年からチューリヒ芸術大学で研鑽を積む 2006年にジュネーブ国際音楽コンクール ピアノ部門で1位なしの2位に入賞 2010年の「第16回ショパン国際ピアノコンクール」でマルタ・アルゲリッチ以来45年ぶりの女性ピアニストとして優勝し 一層名声を高めた

メナの指揮で演奏に入ります アヴデーエワは確かな技巧の裏付けのもと、テンポ・強弱を自由自在に変化させて演奏し聴衆を圧倒します 自席から彼女の指使いが見えますが、とにかく凄いとしか言いようがありません ひとことで言えば「大胆素敵」です。この曲一番の聴きどころ「第18変奏」はロマン溢れる演奏で魅了しました 

満場の拍手とブラボーにアヴデーエワは、チャイコフスキー「18の小品作品72」から第5曲「瞑想曲」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

下のCDは「第16回ショパン・コンクール」におけるアヴデーエワの予選から決勝までのライブ録音(2枚組)です 使用楽器はYAMAHAです

下のCDはアヴデーエワの来日時にサインをもらったショパン「前奏曲集」他を収録したCD(2014年録音)です

プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1893年に作曲、同年10月16日にサンクトペテルブルクで作曲者自身の指揮により初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグロ・コン・グラツィア」、第3楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アダージョ・ラメントーソ」の4楽章から成ります

オケは16型に拡大し、メナの指揮で第1楽章に入ります コントラバスとファゴットの重低音による「これ以上悲痛な音楽はない」というようなクライマックス(暗いMax)な演奏で幕が開きます その直後のヴィオラセクションの演奏が素晴らしい フルート、ファゴット、クラリネットといった木管楽器の演奏が冴えています 第2楽章は「音楽史上もっとも有名な5拍子の音楽」です 弦楽器の流麗な演奏が印象的です 第3楽章はスケルツォ風の行進曲です。スピード感あふれる演奏で一気に駆け抜けます ”定期”演奏会ではないコンサートでは、ここで拍手が起こることが まま あります 第4楽章は再び不幸のどん底のような悲しみに満ちた音楽が展開します 「ラメントーソ(嘆くように)」という記号はこの曲特有の指示です。たしかに、チャイコフスキーはこの曲の初演の1893年10月16日から9日後の25日に急逝してしまったので、自分の死を予感していたのではないか、という解釈もありました しかし、現代では「Pathetique」(日本では”悲愴”と訳されている)のロシア語本来の語意は「情熱的」という意味に近いことが人口に膾炙しています したがって、この曲を死と直接結びつけるのは正しくないでしょう

メナはN響の面々からドラマティックな演奏を引き出し、「ラメントーソ」を歌い上げました コントラバスの微かな響きの中、静かに音が消えていくラストは理想的な”余韻”を残しました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました

    

    

    拍手は嬉しいけど  もう20時を過ぎたし シャワー浴びて一杯やりたいから 解放してちょ

参考までに、この日の公演の模様は6月26日(木)7:35pmからNHK-FM「ベスト オブ クラシック」で放送されます

         

今日はサントリーホールに東京交響楽団の定期演奏会を聴きに行きます


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