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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

6月3日はモーツアルトの全作品目録を作ったケッヘルが死去した日 / 柚月裕子著「教誨」を読む ~ 幼女2人を殺めた女性死刑囚が最期に遺した言葉「約束は守ったよ、褒めて」の意味は?

2025年06月03日 00時01分04秒 | 日記

3日(火)。今日はオーストリアの音楽学者、作曲家、植物学者、鉱物学者、教育者だったルートヴィヒ・フォン・ケッケルが死去した日です ケッヘルは1800年1月14日に生まれ、1877年6月3日にウィーンで没しました 彼は1862年にモーツアルトの全作品目録を出版、そこで作品に振られた番号は「ケッヘル番号(K.〇〇)」として現在に至るまで使われています

今日はモーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番 K.493」が完成した日でもあります 今から239年前の1786年6月3日(モーツアルト30歳)に完成しました 当時、モーツアルトは歌劇「フィガロの結婚  K.492」が完成したばかりでした 前作(第1番 K.478)が演奏困難だったため、ホフマイスター社からの出版が不可能となり、アルタリア社から出版されました しかし、この曲もアマチュアには演奏が難しかったようで、1788年のウィーンの演奏会評は、「他の曲なら普通の演奏でも済むが、このモーツアルトに限っては、並のアマチュア演奏家やいい加減な演奏ではまったく聴けたものではない」と不満を述べています 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「アレグレット」の3楽章から成ります

大好きなフォーレ四重奏団によるサイン入りCDを聴いて、モーツアルトの名曲を名演奏で楽しみたいと思います

ということで、わが家に来てから今日で3794日目を迎え、関税政策が思い通りにいかない状況を皮肉る「TACO」(Trump  Always  Chickens  Out = トランプは いつも びびって やめる」)という造語がアメリカ国内で生まれ、トランプ大統領が苛立ちを見せている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

 「とらや」の裏の工場のタコ社長がトランプに文句を言ってるよ カンゼー止めろ タコ野郎が!

         

昨日、夕食に「アスパラガスの豚肉巻き」「生野菜と生ハムのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 娘が仕入れてきたアスパラを出来るだけ早く食べたいので、このメニューにしました 太いので茹でてから肉を巻いて焼きましたが、美味しくできました

         

柚月裕子著「教誨」(小学館文庫)を読み終わりました 柚月裕子(ゆづき ゆうこ)は1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー   13年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞を受賞。16年「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)を受賞   他の作品に「ミカエルの鼓動」「風に立つ」などがある

吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚・三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取る   響子は自分の娘・愛理を含む女児2人を殺めたとされ、死刑判決を受けた 事件当時、「毒親」と散々に報じられた響子と、香純の記憶にある響子とは全く重なり合わなかった 香純は響子の教誨師(きょうかいし)だった小平市・高圓寺の下間将人住職の力添えを受けて、遺骨を三原家の墓に収めてもらうために、菩提寺がある青森県相野町を単身訪れる 香純は、響子が日記に最期に遺した言葉「約束は守ったよ、褒めて」が気になっていた 響子は誰に向けてこのメッセージを残したのか?   どういう約束だったのか? 香純は、相野町・松栄寺の住職・柴原に津軽日報の記者・樋口純也を紹介され、彼の協力を得て生前の響子と関りがあった人々と会い、響子の残した言葉の意味を探るのだった

本書を読んで一番感じたのは狭い村社会における監視の目と、親子間における精神的・肉体的虐待の連鎖です 親は子に対し「あなたのためを思って」として干渉するが、実は自分の保身の為であることが往々にしてある それは別の言葉でいえば「洗脳」と言ってもよいかもしれない 親による子の束縛は次の世代に連鎖していく。そしてそこに不幸が生じる   響子は約束を守った。しかし、彼女は結局死刑になってしまった。約束に何の意味があったのか

これまで読んだ同じ著者の小説と違い、ストーリー的にちょっと無理があるのではないか、と思った箇所がいくつかあります 一つだけ挙げると、物語の終盤における響子の回想で、娘・愛理と一緒に かげろう橋の上にいるシーンです

「愛理を抱きしめていた響子は、異様な臭いに気がついた。腐ったなにかに酢をかけたような、吐き気をもよおす臭い。それは愛理からしてくる 服は食べこぼしと思われる染みだらけで、靴はボロボロだった。髪は汚れて、濡れたようにべっとりしている。響子はわが目を疑った。なぜ、愛理はこんな汚い格好をしているのか・・・

身体が辛い時だったので娘の世話も十分に出来なかったというのは想像できますが、それにしても、毎日同じ家で生活を共にしているのに、そんなことにも気が付かなかったのか・・・と不自然さを感じました

柚月ファンの一人としては残念ですが、次回作に期待したいと思います


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