人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファビオ・ルイージ+ベアトリーチェ・ラナ+N響でベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」,ブラームス「交響曲第4番」を聴く / クァルテット・エクセルシオのチケットを取る

2017年04月22日 08時49分25秒 | 日記

22日(土).昨日の朝日朝刊にN自動車の広告企画が載っていて,イルミナート・フィルの首席指揮者・西本智美が登場していました 彼女は他のオケへの客演も多いので,そのことについて次のように述べています

「オーケストラの音楽監督や舞台の芸術監督の場合は 例えるなら中長期的なオーガナイザーといえるでしょうが,コンサートでの客演の指揮者は短期のプロジェクトリーダーのような立場   招かれてそこに立つ時は,メンバー各自と話す機会もなく 限られた時間内で仕上げていきます.特に若い時は葛藤もあり,『無我夢中』と『五里霧中』の狭間にいるようでした

あらためて,そうなんだろうな  と思うと同時に,「『無我夢中』と『五里霧中』の狭間にいる」という表現はどこかで ”使えるな” と思いました 

ということで,わが家に来てから今日で935日目を迎え,麻生太郎財務相とムニューシン米財務長官が会談し,為替の問題については財務相間で進める方針を確認した というニュースを見て,訪米前に麻生氏が安倍首相から受けてきた秘密指令を想像するモコタロです

 

       

                 安倍首相:為替の問題は上手くカワセ 麻生財務相:あっそう 

 

                     

 

昨日,夕食に「肉豆腐」と「生野菜とタコのサラダ」を作りました 「肉豆腐」は豚バラ肉を使いましたが美味しいです

 

       

 

                     

 

ミリオンコンサート協会から やっと「クァルテット・エクセルシオ」の公演チケットが届きました かなり前に電話で申し込んでいたのですが,問い合わせに「まだチラシが出来ていないのでチケットが送付出来ない」と言っていました.それからかなり経って やっとの到着です 協会と名前が付いていますが,家内製手工業的な組織なのでしょうか 小さいながらも頑張っている組織なのかも知れません

 

       

 

今回取ったチケットは①7月8日(土)の第32回東京定期演奏会,②10月19日(木)の弦楽四重奏の旅,③11月12日(日)の第33回東京定期演奏会の3枚です   忘れないうちにチケット代を振り込まねば

 

       

       

 

                     

 

昨夕,NHKホールでN響第1859回定期演奏会を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番ハ長調」,②ブラームス「交響曲第4番ホ短調」です ①のピアノ独奏は,2011年のモントリオール国際音楽コンクールで優勝,2013年の第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで第2位のイタリア人ピアニスト,ベアトリーチェ・ラナ,指揮はチューリヒ歌劇場音楽総監督,メトロポリタン歌劇場首席指揮者のファビオ・ルイージです

オケの面々が登場し配置に着きます いつも不思議に思うのは,他のオケの定期公演ではコンマスが出てくると拍手が送られるのですが,N響の場合はまったく拍手が起きません この日のコンマスは”マロ”でお馴染みの篠崎史紀ですが,例外ではありません 理由の一つはN響のコンマスは楽員が入場するときに途中から一緒に出てくるので,聴衆がコンマスに気が付かないということがあると思います ただ,今年4月からN響のゲスト・コンサートマスターに就任した元ウィーン・フィルのコンマス,ライナー・キュッヒル氏が同じように登場したら聴衆はどう反応するでしょうか? 彼は先日の「東京・春・音楽祭」のワーグナー「神々の黄昏」でN響のコンマスを務めていますが,次回の登場は6月中旬のトン・コープマンが指揮するモーツアルト・プログラム公演だそうです N響コンマスのジンクスを破ることが出来るのか,興味深々です

ベアトリーチェ・ラナが濃緑のラメ入り衣装で登場,会場に微笑みかけてピアノに向かいます 一緒に登場したルイージはニコリともしません.ベートーヴェン・モードです

ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第1番」は,「交響曲第1番」とともにベートーヴェン自身のピアノ独奏によって初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」,第2楽章「ラルゴ」,第3楽章「ロンド:アレグロ」の3つの楽章から成ります

ラナは終始 理知的な演奏を展開します 彼女の本領が発揮されたのは第2楽章「ラルゴ」だったように思います 彼女の弾く一音一音が粒だっていて説得力を持って迫ってきます.一方,バックを務めるルイ―ジ+N響は第3楽章で水を得た魚のように生き生きと演奏します

ラナはアンコールにバッハの「パルティータ第1番」から「ジーグ」を演奏し,聴衆から大きな拍手を浴びました

 

       

 

休憩時間にロビーに出ると,いつものように男子トイレは長蛇の列.逆に女子トイレはスカスカ.男としては水に流せない大問題です

プログラム後半はブラームス「交響曲第4番ホ短調」です ブラームス最後の交響曲ですが,友人や指揮者のハンス・フォン・ビューローに当てた手紙を見る限り,彼はこの曲が広く聴衆の理解を得られないと思い込んでいたようです この曲を聴けば分かりますが,ひと言でいえば「メランコリー」です しかし,1885年10月にマイニンゲン大公の宮廷楽団でブラームスが指揮して初演した時は,大成功を納めたと言われています 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」,第2楽章「アンダンテ・モデラート」,第3楽章「アレグロ・ジョコーソ」,第4楽章「アレグロ・エネルジコ・エ・パッショナート」の4楽章から成ります

ルイージは,やはりニコリともせず指揮台に向かいます.すっかりブラームス・モードです

第1楽章の冒頭は,ため息のような曲想から開始されますが,ここでルイージは弦楽器の自主性を待って音の出を待っていたように思います 弦楽器を中心とする音楽の大きなウネリを感じます.第2楽章では,主にホルン,オーボエ,ファゴット,フルートが活躍しますが,弦楽器の分厚い底力が圧倒的です.第3楽章は実質的にスケルツォですが,ここでルイージが弾けます.「N響はこんなもんじゃないだろう」と言わんばかりにオケを煽り立てます.ルイージの挑発にN響の面々は必死で応えます

極め付きは,第3楽章から間断なく演奏された第4楽章です 第1楽章の「アレグロ・エネルジコ・エ・パッショナート」の指示通り,エネルギッシュかつ情熱的にオケを煽り立てます ルイージはヤワなイタリア人ではありません オケに対し全力出し切った演奏を求めます これに対し,N響の面々は必死の形相で全力で熱演を展開します すごい演奏でした

何回カーテンコールがあったでしょうか,思い出せません 終始 集中力に満ちた演奏に「ルイージは凄い」とあらためて思いました

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