19日(日).昨日,親戚の葬儀に参列するため西武新宿線の航空公園駅から車で10分程の斎場に行ってきました.半年前 高校時代の恩師が亡くなった時に執り行われた葬儀式場と同じ部屋でした.生後わずか2か月でのお別れは参列者の涙を誘いました 焼かれた後に残った骨はあまりにも少なく,あらためて短い命を思いました 幸い お兄ちゃんが2人いるので,しっかり育てて欲しいと思います
ということで,わが家に来てから今日で873日目を迎え,北朝鮮の故金正日総書記の長男 金正男氏が殺害された事件で,マレーシア警察が 殺害に関与した疑いで北朝鮮国籍の男を逮捕した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
普通のミステリーは 事件の陰に女あり だけど この事件は 女の陰に男あり みたいだな
閑話休題
昨日の日経朝刊に「ケマル・ゲキチ ピアノ・リサイタル 公演中止のお知らせ」が載っていました
2月21日(火)午後6時半から大手町の日経ホールで開催予定の「第457回日経ミューズサロン~ケマル・ゲキチ ピアノ・リサイタル」は,出演者のけがを受け 中止とするという内容です
払い戻しは2月21日(火)から3月31日(月)までミューズサロン事務局,ぴあ,イープラスほか購入先で受け付けるとのこと
問い合わせ先は,ぴあ=0570・02・9111,イープラス=トップページ「中止/変更/延期」より.
総合問い合わせ先は日経ミューズサロン事務局=03・3943・7066となっています
私は ぴあの「ちけっとぽーと池袋店」で購入したので,22日(火)の「芸劇ブランチコンサート」を聴きに行くついでに お店に寄って払い戻してもらおうと思っています お知らせによると,ゲキチはけがをしたらしいですが,素人料理でもやって指を切って激血でも出たのでしょうか 大したことがなければ良いのですが
も一度,閑話休題
最相葉月著「セラピスト」(新潮文庫)を読み終わりました 最相葉月は1963年東京生まれの神戸育ち.関西学院大学法学部卒業.これまで「絶対音感」で小学館ノンフィクション大賞を,「星新一」で大佛次郎賞ほかを受賞しています
この本で大きな比重を占めるのは,心理学者であり,日本人初のユング派分析家であり,カウンセラーとして日本のカウンセリング界を牽引してきた人物で,晩年は文化庁長官を務めた河合隼雄の業績です カウンセリングの手法としての「箱庭療法」がセラピストによってどんな方法で行われ,クライエント(患者)をどのように分析したかを紹介しています 「箱庭療法」というのは,箱庭の中に,人間や家や木などのミニチュアをクライエントに置かせて,それを心理学的に分析するものです
また,葉月は精神科医の中井久夫から「絵画療法」を受け,自らもカウンセリングを学んでいます 「絵画療法」というのは,1枚の白紙に山や川や人間や木や家や動物などを描かせて,それを分析するものです
この本を読んで,そうか!と思ったのは,「精神分析からカウンセリングへ」という流れです もともと「精神分析」は神経医学者だったフロイトが,主にノイローゼの患者を診察の対象としていたもので,ノイローゼとは後に言う神経症で,人が怖い,人に会えないという対人恐怖症やパニック障害,手を何度も洗わずにいられない強迫神経障害などです.フロイトらは無意識の世界に目を向けて悩みを分析することで解決することを目指したのでした ところが,いくら分析しても治らないことから,新しい考え方が現れたのです.「分析で治るというのは,分析そのものよりも,人の話をじっと聞いてくれる人がいるということが功を奏したとは考えられないか?それがのちに,カウンセリングと呼ばれるようになった」というものです
この本が説得力を持つのは,最相葉月自身が心の病を抱え,カウンセリングを受けて,5年間の取材を通してその体験を書いているからです 心の病を抱えるいると自覚のある人,周りにそのような人がいる方に特にお薦めします