今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

原因不明?PEN-Fの巻

2017年10月17日 10時29分43秒 | ブログ

まだ風邪は抜けませんけど、ボチボチ作業を始めます。このPEN-F #1844XXは「フィルムを入れるとシャッターが切れない」というものですが、基本的な因果関係はないと思いますけどね。ダミーフィルムを入れて作動テストをしていますが、再現はしませんね。

PEN-Fは巻き上げレバー部のクラッチ爪のバネ(板バネ➡コイルバネ)が設計変更されていますが、画像右のバネ抑えのネジがM1.7と細く、(軸径から仕方がないが)緩み止めのために強くネジロックを塗布されていることから、分解は非常に神経を使います。強引に緩めようとすると材質が真鍮ですから簡単に折れてしまいますから溶剤を滴下しながら少しずつ緩め角を大きくしていくようにします。中には比較的簡単に緩む個体もありますが、その個体はネジロックが利いていなかったのでしょう。

この個体のように設計変更後のバネ抑えは外径が大きくなっていて、当然、ドライバーを掛けるスリ割りも長いですから大きなトルクを掛けやすいのもネジ折れの原因にもなりますね。みなさんは不用意に緩めようとしない方がよろしいです。

全反射ミラーは外周の腐食は視野外ですから問題ないとして左側にポツポツと腐食が見えます。今回はオーナーさんのご指示で清掃で再使用とします。

 

風邪を引いている時に水仕事はつらい。しかし、しっかり洗浄をしました。では、組み立てて行きます。

 

シャッターユニットは過去にプロが分解しています。テンションを上げた形跡があります。ということは、シャッターがフリーズする症状があったのでしょう。その他は特に不良の部分は見当たりません。ブレーキも、まぁいいでしょう。

 

問題はシャッターではなく、ミラーユニットの可能性もありそうです。ピンセット先のギヤ軸は片持ちなのできびしいのです。FTになると上側にプレートが付いてギヤのブレを防ぐ設計になっています。

 

全反射ミラーを清掃しましたが・・私としては本来は交換したいところですね。

 

 

まぁ、そのまま組み込みました。シャッターの作動は非常に良好です。

 

 

文字の色入れが殆ど抜けてしまいましたね。入れ直しておきます。

 

 

シャッターテストをしていますが、快調で問題はありませんね。

 

 

レンズを装着してのテストでも問題ありません。これで完成です。

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精工舎モリス型の二重ケースなんだがの巻

2017年10月13日 22時00分09秒 | ブログ

私の所有する戦前の時計ですね。精工舎の9型モリス型はスイスのモリス社のモデルをコピーした製品なのでモリス型と呼ばれているそうです。1926年(大正14年)から製造を開始されたそうですから、ずいぶんと古い機械ですね。二重ケースは軍用で使われた仕様ですが、民間にも流通していたようです。軍用なので兵士に官給品として支給されたと思われがちですが、当時の下士官兵の時計は私物で官給品ではありません。私の父は応召して入営時に父親が贈ってくれたと言ってました。当時の腕時計は高価ですが、これが最後かも知れないと奮発してくれたようです。しかし、内務班の流し場で手を洗う時に外してその場に置き忘れて、取りに帰った時はすでに無くなっていたと残念がっていました。満期除隊をしておじいちゃんになんと言い訳をしたのかは聞きもらしました。考えてみれば、一銭五厘で招集した初年兵に高価な時計など官給する余裕などないでしょう。しかし、士官には装備品として偕行社や水交社などを通じて販売をされていたかも知れません。将官には支給されたようですが、将官クラスは信頼性の劣る国産品などは使わなかったでしょう。撃墜王の坂井三郎氏は当時は下士官搭乗員でしたが、それでもカメラはライカを使用していて国産のカメラなどは使っていませんでした。陸軍の加藤隼戦闘隊(六四戦隊)の加藤建夫部隊長はコンタックスの愛用者です。余談ですが、陸軍士官学校や海軍兵学校を卒業して少尉に任官すると携帯するピストルは自分で購入をしていました。南部式以外にも、自分の好みで選んだという記述を戦記本で読んだ記憶があります。

このベルトも複製品ではなく当時物ですね。陸軍用では☆の金物と方位磁石が付いているものがありますが、高価で買えません。目下、複製品を作ろうとレザー工具などを研究しているところです。

 

戦地での過酷な使用条件に耐えるようにケースは二重になっています。これは精工舎の特許のようです。しかし、あくまでも防塵であって防水性能はありません。これで南方の多湿なジャングルや渡河行軍に耐えたとも思えませんが・・

 

裏蓋にはDust-Proofと特許番号と推定される274740の数字が打刻されています。

 

 

 

ロシアのマトリョーシカ人形みたい。

 

 

時計自体は小さな9型のモリス型で、当時の一般的な機械です。

 

 

オーバーホール済みとのふれ込みでしたが信用しません。分解洗浄をすると洗浄液が濁りました。

 

コハゼバネが変です。付いていたバネは右側で、バネの部分が折れていて、バネ線を曲げたものでごまかしてあります。仕方がありませんので、手持ちのジャンクから調達します。確かに簡単に複製しにくい形状をしていますね。

 

このようにセットします。

 

 

そもそも、当時でも街の時計屋さんで機械や文字盤ケースなどを組み合わせて組んでいたようですからオリジナルの組合せなのかは検証のしようがありません。また、近年のマニアさんがニコイチなどで仕上げているものも多いでしょうね。私のように・・で、文字盤にはSEIKO PRECICIONと印刷されていますが懐中時計も同じ名前ですね。やけにきれいなので、たぶん最初からのオリジナルではなく、デッドストックで組んだようです。私も多少はストックしていますが、軍用で使われた24時間表記のものが欲しいですね。(陸軍☆海軍⚓海軍航空隊桜)そのうち入手したいと思います。ということで、文字盤は現状のものを使っておきます。

ブルー針のヤレ具合からして文字盤がきれい過ぎるでしょ。小鉄車や天真に摩耗がありますが、ホゾの拡大は目立ちません。しかし、老眼の目には9型の機械は辛いですね。

 

すみません、あまりの気温の変化に風邪を引いて昨日から寝込んでしまいました。よって、途中の画像撮ってません。どう転んでも精度が出るはずもないので、タイムグラファーにも掛けていないのですが、一日経過でなんと1分以内(というか殆ど正確)なのには多少驚いています。まぁ、ゼンマイの巻き量によって影響は受けやすいのは当然ですけどね。昨夜はオークションで軍用の文字盤のついたモリス型の落札に失敗してしまいました。気長に出て来るまで待つことにしますが、画像の雰囲気も悪くはないですね。

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ニコイチでジョンブリアンを作れの巻

2017年10月10日 19時38分58秒 | ブログ

都内の「遅れて来たペンマニア」さんから久しぶりに来ています。手前のジョンブリアンは以前に部品取りにした残骸なので程度は悪い。そこで、同時期の個体を調達したのでニコイチで1台作れ。とのご指示です。やりますけどね。ニコイチは2台分解をして良いとこ取りをするので倍の工数がかかりますよ。

で、どうするかを検討しましたが、当初はジョンブリアンのボディー(裏蓋)を使ってグレーの部品を移植することを考えました。戸籍が無くなってしまうような組立はなるべくしたくないからです。しかし、流石に残骸で、ボディーと裏蓋の状態が悪いのです。仕方ありませんのでグレーのボディーを使ってジョンブリアンのシボ革を貼ることにしました。こちらも決して良い個体というわけではないのですけどね。程度の悪い通しでどちらがマシかというレベルの低い選択。

裏蓋はグレーを使いますが底部にへこみが・・なるべく修正ということで・・

 

グレーも大概です。駒数カニ目ネジのカニ目の片方が埋まっている。

 

 

ネジがねじ切られていて接着されていました。左ネジを知らずに締め込んでねじ切ったのでしょう。

 

 

この頃の駒数ギヤは対角に2穴が開いていないので分解が非常に困難。特に古いので固く締まっています。スプール軸は使えません。

 

スプロケット軸のナットが外せずに傷だらけにして諦めたようです。三光から初期の個体は工具を掛けるスリットが狭くて開けにくいのは私も一緒です。スリットを太くして奮戦はしたようです。

 

そんなことじゃ開かないんだな。こうなると、このナットは諦めてカニ目を新たに開けて分離するしか方法がありません。

 

駒数ガラスは再接着されていて剥がれていると・・

 

 

シューカバーが分離できず、無理をしてへこませています。

 

 

修復しておきます。

 

 

ファインダーがまた悩ましい。右側の方が樹脂の状態は良いのに大きく変形をしていますね。左側は樹脂が劣化をして白濁しています。

 

仕方がないのでせっせと研磨しました。え~、まだ序盤なのに画像何枚よぉ? あとは端折るしかないかな?

 

でも、そうも行かないんですね。どのくらいの工数を掛けて作業をしているのかが伝わりませんからね。スプールシャフトはなるべく摩耗の少ない方を選択したのですが、これが失敗。例の下側のナットが1つしかないわけですが、シャフトとの嵌合がきついのです。たぶん、図面は一緒で公差の両端なのでしょうけど・・

スプール軸は左側はネジが埋まっているので右側を使う以外にないわけですが、駒数板が入る部分がヤスリ掛けされていますね。これ、偶に見かけるので工場での工作の可能性もあります。理由は分かりません。

 

駒数ギヤは過去に分解をしようと傷にしてありますね。右側を選択します。

 

 

シャッターユニットをO/Hしておきます。

 

 

シャッターユニットを本体にセットして、シンクロターミナルの半田付け後前板を取り付けます。シボ革接着の接着剤は完全に落としてきれいでしょ。

 

駒数ガラスとファインダーのレンズは接着済み。

 

 

遮光紙は新しく作り直したものを接着します。

 

 

PENの初期の駒数針は金色ですね。こちらも程度の良い方を使います。

 

 

これでトップカバー側をドッキングします。

 

 

ツマミとカニ目ネジはグレーの個体にしか付いていなかった訳で、駒数ネジは使えない。ツマミは使えるがメッキが良くない。ということで、手持ちの純正中古から程度の良いものを調達しました。

 

ふぅ、メカ部はやっと出来ましたね。関東地方は季節外れの蒸し暑さで体調も悪化してのどが痛い。風邪かも?? 後はレンズ、裏蓋、シボ革が残っています。

 

パッとジョンブリアンになりました。シボ革は黒革と違って汚れが目立ちやすいので、洗浄をしても完全にはきれいになりませんね。退色もしていますし・・

 

 シャッターダイヤル(カム板)のメッキがくすんでいるので磨いてあります。

 

 

裏蓋を仕上げます。開閉鍵の部品を洗浄してグリス塗布で組み立てます。(ワッシャーが抜けていますけどね)

 

圧板の研磨、モルトを貼って完了です。

 

 

スプールは磨き出してあります。スプロケットナットは交換で、ボディーの傷はタッチアップしました。

 

と言うことでやっと完成しました。ニコイチには若干の抵抗感もあるのは事実ですが、かと言って、2台のジャンクをそのままにしておいて生きるのか? を考えると、1台にまとめても現役復帰で個体数を増やした方が良いとの考えになりつつあります。今回はオーナーさんが心得ていて、非常にシリアル№が近い個体を調達してくださいましたので、例えば工場で、「ここから100台はジョンブリアン仕様で生産します」のような、シボ革以外、部品の仕様に全く差が無かったのも将来の混乱も起きないと思っています。

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怪しいハーフミラーのPEN-FTの巻

2017年10月07日 18時39分02秒 | ブログ

今日7日(土曜)はF1の鈴鹿GPの予選(8日決勝)が行われていますが、ホンダファンの願いも叶わず雨はやんでしまったようです。おまけにアロンソのエンジン交換(オイル漏れ)でグリット35降格とか。しかし、ホンダさんは肝心なところで壊れますね。気になったのは、予選Q3で僚友バンドーンが10位にいるのに、最後尾スタートが決まっているアロンソが頑張ってタイムを出して10位に飛び込んで来て、結局、バンドーンを予選敗退に追い込んでしまったことです。ホンダの本拠地、鈴鹿で新人には負けたくなかったのかしら・・まぁ、あまり期待しないで明日の決勝を見ましょうか。

で、旧軍や戦後まもなくの時計に付いていたスタイルのバンドですが、現在は売ってないのですね。上野の中田商店では、クォーツの時計付きで販売していたようですが、現在は品切れ状態。では、以前にカメラケースを作った時のヌメ革の残りで作れないかと思い立ちました。しかし、どうやっても寸法が足りない。まぁ、少し位短くても大丈夫でしょう。本来はコードバンが良いのですが、高価で少量の入手も難しいです。見本のベルトについている当時物の金具も見つけないとね。

では、本題です。PEN-FT(B) #3086XXですが、当初はファインダーが暗いので明るくして欲しいとのご要望でした。PEN-F系のファインダーは、現在の基準からすると確かに明るくはないですけど、かといって明るい暗いは主観にもよりますからね。トップカバーを開けると、分解歴(モルト交換)はありますね。

この個体に付いていたミラーは右側で、左側は純正です。情報窓の部分が抜けていませんね。これは市販のハーフミラーから切り出してセットしてあるものです。これでも使えないことはありませんが、純正の反射率は9:1なので、5:5のハーフミラーを使っているとすると、ファインダー像は暗くなるわけです。しかし、9:1も多少疑問があって、設計者の米谷さんにお聞きしましたが、「9:1です」と言い張っておられましたが、こちらの工場で純正ミラーの反射率を測定したところ、そうかなぁ・・

ハーフミラーの交換に伴う部分の分解以外は手を付けていないようですので、全体のオーバーホールをします。ダイカスト本体の新しいモルトも貼ってあるのですが、剥がしてみると古いモルトが取り除かれていません。これをするかしないかで工数が全然違ってくるのですが、私は手を抜きません。

シャッターユニットは消耗は少ないですね。この状態から分解洗浄をしますが、チャージギヤにはモリブデングリスが塗布されているのが分かりますが、すでに潤滑は利いてていません。

 

テンションシャフトを組みます。ブレーキ軸には少しガタが出ています。

 

 

メカ部は組み上がりました。巻き上げもスムーズで、非常に良い感じです。

 

 

古いモルトを完全に除去洗浄してから新しいモルトを貼った方が気持ちよいでしょ。

 

組み立て完成。メカは非常に良好な個体で巻き上げスムーズ、シャッター快調です。しかし、この頃の露出計としては感度低下が大きかったですね。補正済み。

 

接眼枠に欠けがありますが、交換のご希望はありませんでしたので、そのままとします。

 

途中で規格外のハーフミラーに交換されたのが良くなかったですけど、基本的には良い個体でした。

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残念なPEN-Fの巻

2017年10月03日 20時52分40秒 | ブログ

今朝は胃がんの検診だったのですが、指定時間直前に起きて飛び出していったので調子が悪いです。バリウムは1時間30分で出て来ました。人間の体の中って意外に短時間で巡るんですね。そこで、オークションで入手をされたというPEN-F ##2178XXですが、分解歴があって、理屈はわかっているようですのでプロかハイアマチュアさんの作業かと思いますが、とにかく作業が汚い。このまま使えば使えますけど、オーナーさんは、長く使いたいのでO/Hをしてほしいとのご希望です。#2プリズムには少し黒点腐食が出ているのは仕方のないところ。

リターンミラーねぇ。はく離したものを再接着したものか? 接着剤がつけ過ぎではみ出しています。ミラーの状態も良くないので交換をご希望です。

 

あれれ、変なバネがありますよ。なんでダイカスト本体に接着されているの?

 

 

分解してみると、なにやら自作したバネのようですが、オリジナルと形が違いますよ。

 

この部分は設計変更をされていまして、パーツリストのC59-2の二重巻き上げ防止レバーを復帰させるバネです。オリジナルの形状に曲げ直しておきました。何をしたかったんでしょうね?

 

接着時間の関係で、リターンミラー関係から作業を始めます。遮光布をゴム系接着剤で貼ろうとしてフレネルレンズに接着剤を付着させています。溶剤で侵されていますよ。

 

リターンミラーを分離するときにネジのすり割り半分壊しています。ネジロックを緩めずに作業をするからです。

 

他人様の組んだものの修復は手間がかかります。フレネルレンズのサイドカバーの古い接着剤も丁寧に落としていきます。汚いままではきれいな組み立てができないからです。

 

前板関係を完全に分解したところ。

 

 

大量の接着剤で固定されているたため、ミラーの剥離が困難です。ミラーホルダーの状態も悪いので、当方のストック(右)を使ってミラーを交換します。

 

古いミラーを分離します。

 

 

リターンミラーユニットを超音波洗浄すると、これだけ真っ黒けになります。

 

 

組み立て完成。ダイカストのつや消し塗装のハゲも補修してあります。スッキリ感が違うでしょ。但し、工数が掛かり過ぎです。

 

 では、洗浄したダイカストボディーに組み込んで行きます。この頃には、すでにスプロケットは樹脂製となっています。よって、クラッチ部の摩耗により、スプロケットの空転の危険性があるということ。少し摩耗気味ですが、まぁ、使えるでしょう。

スプロケット下受けを取り付けます。こちらは正ねじ、上側は左ねじ。

 

 

これもちょっとヤバそう。スプール軸のスプールギヤを取り付けるねじ山がふた山無くなっています。これは、PEN-Sなどでも見られる不具合で、工場での締め付けが強すぎるのです。

 

巻き上げレバーは曲がりを修正してありますね。将来折れるかもね。今回は再使用。

 

 

それほど疲労しているユニットではありませんね。但し、ブレーキが固着気味。使っていないので摩耗していないということ。と解釈してOリングは交換しないことにします。

 

洗浄、組立でグリス塗布を終えた状態。

 

 

本体側と前板側が完成しました。

 

 

あぁ、これ剥がしちゃってますね。PEN-Fは慢性的にファインダーハウジングの精度が良くなくて、そのまま組むとファインダー像が右に傾く傾向にあります。それを修正するために、この部分に紙片を貼って、全反射ミラーの倒れを補正してあるのです。それを取っちゃだめです。

このように貼っておきます。

 

 

圧板はフィルムと擦れた擦り傷がありますね。

 

 

あまり違いが分からないかな? 研磨してあります。

 

 

やっと、メカの組立は完成。巻き上げはスムーズで調子は良好です。この後、ファインダーのピント調整などをします。

 

どうなるかと思いましたが、基本的には素性は良い個体でした。PEN-Fはすでに分解の手が入っている個体が多いのですが、オリジナル性を無視した組立はリカバリーに手間が掛かるわけです。

 

付属で25mm、40mm、100mmとPEN-Fメーターが来ていますが、100mmに問題があります。FT発売後に配布されたシールが貼られている絞りリングが固着気味でレンズにカビもあります。

 

絞りカムの動きが悪いです。

 

 

レンズの清掃。前玉のコーティングにカビ痕を清掃した形跡があります。その他はきれいになりました。

 

組立てたところ。

 

 

撮影のフルセットですね。本体に40mm+PEN-Fメーターを取付けると0.67kgでした。(電池・フィルム別)ハーフなのにずっしりとした重さを感じますね。PEN-Fメーターを付けるとカメラのホールド性が悪くなりますから、ストラップは必ず使用してくださいね。折角きれいなカバーなので・・

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