今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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CITIZEN ホーマー鉄道時計の巻

2017年10月22日 16時47分14秒 | ブログ

腕時計の方のリピーターさんからです。シチズン・ホーマーの鉄道時計ですね。非常にシンプルで正確な時計ですので、人気がありますね。20年ぐらい生産されましたので、放出品が多く出回っていて入手はそれほど難しくはありません。で、この個体はケースのキズや文字盤の劣化があって、あまり良いコンディションではありません。長短のドルフィン針の夜光塗料が取り除かれています。

片振りがありますが、精度については定評のある機械ですので問題はないようです。

 

拡大をしてみると、針と文字盤のコンディションは悪いですね。

 

 

針の裏側を見ると、自然に剥離したものではなく、故意に落とされています。針のキズと曇りもありますから、軽く磨いておきます。

 

残っている夜光塗料の除去と表面の清掃をして蓄光塗料を入れておきました。

 

 

機械はセイコーのクラウンと似ていて、セイコーに慣れた私には大変組み易い機械です。

 

今まで戦前のモリス型に悪戦苦闘していたのが何だったのかと思うぐらい楽ちんな機械です。技術の進歩はすごいなぁと思います。この機械には秒針規正装置が付いています。規正バネのネジを締めます。

 

文字盤の傷み具合とは裏腹に、機械は殆ど分解されていないようなきれいな状態です。定期的にO/Hは受けていたはずですが・・

 

シチズンの受石は四角で回しにくい・・

 

 

ひっくり返して何の問題もありません。摩耗も無しです。

 

 

文字盤と針を付けました。やっぱり文字盤の劣化が惜しいですね。

 

 

ちゃんと発光していますね。

 

 

で、ケースですが、昭和48年採用ですか。1973年は国鉄の順法闘争花盛りの頃で、電車の車体にビラをベタベタと貼って走っていましたね。私のような鉄道ファンからすると、鉄道が好きで国鉄職員になっているのだろうに電車が可哀想にならないかな?と感じていました。まあ、国鉄労組は過〇派・・何でもない。前のオーナーはNATOベルトを使用していたようです。

ケースはかなり傷だらけです。このケースは肉厚が細めなので削り代がありません。軽くバフ掛け程度にしておきます。

 

 みなさんの地方は台風21号の被害はありませんでしたでしょうか?いつも言っています通り、最近の台風は関東地方に向かって北上するコースが多いと思います。しかも、こちらに接近するのは決まって夜半です。大雨が心配で寝られずに睡眠不足になりました。朝方、隣の八王子市を通過したとのことで、フィリピン沖から正確にコントロールされた進路は、北朝鮮の弾道ミサイルより正確なのではないかとか思います。隣りが米軍の横田基地なので、すでに照準には入っているでしょうから。台風通過によって北風が入った影響か、北海道のINOBOOさんからは積雪の画像が届いています。

で、ケースの状態はかなり消耗していましたので、軽く傷取りをした程度で留めて置きました。手巻きモデルのため竜頭のローレットが磨滅気味で、強いゼンマイを巻くのには少し滑り気味になります。新しい竜頭に交換すると尚良いですね。

左は私所有のホーマーで、昭和50年に国鉄に採用された個体ですから仕様は全く同じですね。実用本位の見やすい文字盤と針、それに秒針規正装置が付いていますので、現在でも実用に便利なモデルだと思います。放出された個体も多いですから、入手に苦労はしませんので、鉄ちゃん派の方は入手されては如何でしょうね。

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