今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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OMEGA デビルのジャンクの巻

2019年03月21日 19時55分31秒 | ブログ

目の調子がイマイチだったので時計は控えていたのですが、安定して来ましたので目慣らしの意味でオメガ・デビルをやってみますね。ご常連さんから送られてくる時計は、かなり状態が厳しいものが多いのですが、この個体も文字盤の劣化が進んで停止状態です。

非防水の角型ケースは簡単に開きますけど水の侵入も容易です。デイト付き自動巻きのCal.565という機械が入っていました。この手のモデルにはメッシュ(金属)ベルトが着いていることが多いですが、取付けのラグの内側を摩耗させますので避けなければなりません。バネ棒が分離出来ませんので、ベルトが着いたまま超音波洗浄をしましたが、何度洗浄液を換えても茶色に濁ります。バッチイです。

本来は終わっている文字盤です。ラグの状態は良いので、リダンをすれば良くなりますね。

 

巻き芯も激しく錆びています。リューズ部分も曲がっていますが、これを修正しようとすると間違いなく折れます。

 

すべて超音波洗浄をして組み立てています。

 

 

意外に機械は悪くはありません。角穴車の表面が腐食している程度です。

 

 

自動巻き機構を除いて組立が終わり元気に動き始めました。素性は悪くはないようです。

 

リューズの左側の部分が日車の早送り機構。リューズを抜き差しして送ります。

 

 

自動巻き機構を取り付けました。オメガの機械はきれいですね。

 

 

組んだままでの未調整データ。悪くないのではないでしょうかね。

 

 

文字盤の日窓付近の劣化したニスは落としました。リューズの磨滅と曲がりのため、手巻きは困難です。巻き芯とリューズを交換して文字盤をリダンすれば、かなり良くなると思いますけどね。目慣らし終了~。

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