今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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元箱付きローライ35の巻

2023年06月08日 16時30分00秒 | ブログ

ローライ35 #3127XXXはドイツ製の後期ですかね。元箱の外側の保護箱まで付いています。

 

 

化粧箱を開けてみると・・こんな状態で入っているんですね。上蓋にはソフトケースと取説も入っています。

 

 

これが取説ね。

 

 

大切に保管されていた個体と見えて本体は目立った傷も無くきれいです。てっきり未分解機と思いましたが・・あまり丁寧ではない分解を受けていますね。

 

ドイツ製の初期型ではCdsの不良が目につくようになって来ましたが、この個体も受光窓を指で塞いでもメーター針は中央から左に下がりません。典型的なCds不良の症状です。

 

では、まず定番のメンテナンスからして行きます。

 

 

殆んどの仕様は以後の個体と同様に変更されていますが、ファインダーだけはガラスの固まりですね。保管が良いので腐食もありません。清掃をして取り付けます。

 

絞りダイヤルにメーターの追針が同調して動かない。という症状があります。多くは画像のリンケージが赤点の位置から脱落しているのです。原因はの手前のリンケージと隙間が空きすぎているため。

 

このリンケージはシャッターが低速時にレリーズボタンを押すとガバナーを制御するためのもの。中央が膨らんでいますので形状を修正をしておきます。

 

メーターはCds不良ですので交換をしました。本体に取り付けます。

 

 

レンズは長期保管で汚れは仕方のないところ。カビは無いので清掃できれいになります。

 

シャッターユニットを分解して清掃組立をします。殆ど使われていないユニット。

 

 

裏蓋の清掃などもして最後に化粧プレートを貼って完成です。

 

 

Cdsなどの電気部品は使用の有無に関わらず経時で劣化をしますから仕方のないところ。その他は全く問題のない外観にキズ1つない元箱付きの個体でした。

 

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