今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

初期型ブラックのローライ35の巻

2022年12月12日 20時30分00秒 | ブログ

ローライ35系が多く入っていますので作業をしています。作業内容はいつもと同じですのであまり書くこともありません。#3010XXXですので結構初期の個体ですよね。ブラックのカバーには真鍮製とアルミ製がありますが、この個体はアルミの黒アルマイトですので梨地が細かく、少し滑りやすい感じです。また、真鍮製よりは全体に軽いです。内部は金属ギヤの巻上げ関係。初期としては露出計のCdsは元気です。レバーアテを熱カシメして研磨をしたメーターガラスを接着しました。

スプロケット軸上部の遮光紙片はいつごろから入っているのでしょう? この個体には入っていませんでしたが、途中で抜かれている可能性もあるので新しく入れておきます。沈胴のフェルトを調整しておきます。

 

メーターの感度を調整していると・・これは変です。絞りダイヤルに同調して動くメーター指針の動きが逆です。

 

ということは前カバー(シボ革)を分離されているはず。あら、やっぱりです。絞り機構のカムを正しく組まないと逆に動いてしまうのです。

 

シャッターダイヤル側はなんと両面テープ貼り。高級コンパクトに両面テープは頂けません。

 

しかし、基本的には消耗の少ない初期型ブラックです。圧板はディンプルはあるがバネの形状が以後と違います。裏蓋の巻き戻しダイヤルはキズや腐食も無くきれいな状態を保っています。

 

トップカバーのレリーズ横に少し傷がありますが、アルミカバーとしては角アタリも無く状態は良い初期型でした。私としては真鍮カバーなら欲しいですけどね。

 

トミーのリペイント (sakura.ne.jp)