今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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問題多数のローライ35Sブラックの巻

2021年12月16日 20時10分00秒 | ブログ

通常の作業に戻りますよ。このローライ35Sブラックは、本来は使用頻度も少ない良い個体なのですけど、いろいろと問題を抱えています。まずはトップカバー中央と両端にへこみがあります。ブラックモデルは材質がアルミなので、へこみ易いです。このままでは評価が下がるので修正します。

こんなところでしょうね。

 

 

次はヘリコイドの回転が異常に重い。グリスの硬化と思いますが、あまり使用されていない証拠です。前面プレートも剥離しています。

 

露出メーターも動かないです。内部は・・電池の液漏れをした形跡があります。トップカバー側の絶縁シールもボロボロになります。

 

絞りと露出計の連動リンケージが腐食で固着して正常に動いていません。

 

 

露出計回路のやり直しをしました。リンケージの腐食も研磨しています。

 

 

巻上げ系の清掃とグリス塗布、ファインダーの清掃をします。その他、シャッタースピードの低速が止まりますのでメンテナンスをしておきます。

 

これでトップカバー内は終了。露出計も元気に作動しています。

 

 

では、レンズとシャッターです。レンズは悪くはありませんが、チリの混入があります。

 

シャッターの分解とレンズの清掃をします。また、ヘリコイドグリスも交換します。

 

 

他にも細かな修正箇所がありました。1台のカメラにも多くの不具合があるものです。しかし、仕上がって見るとビシッと良い個体になりました。貴重な純正のレンズキャップとお店にケースも付属するようですので狙い目の個体と思います。

 

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