まずPEN-Sの限定修理。シャッターは問題ないので駒数ガラスの接着外れを再接着して欲しいとのご希望。トッフカバーより下がっていますね。
しかし、巻き上げの感触がガチャガチャですので、スプロケット軸とスプール軸の組み直しもすることになりました。
20万台の個体は古いので内部の汚れもあります。駒数板はカビが生えています。
かなり曇りとすり傷がありますが、幸いクラックはありません。古い接着剤を取り除いて研磨してから再接着をします。
外観はきれいなD2ですけど、シャッターは不良で露出計は殆ど針が振れません。
問題は電池室の液漏れが重症で、電池室を留める3本のネジが、すでに過去に緩めようとしてスリ割りを壊しています。最初に私のところへ来てくれたら、9割以上の確率で取り除いたと思いますが、こうなっては私でも無理です。
ネジ頭を削り落として電池室を取り除きました。しかし、残ったネジ部を取り除かなければなりませんが、液漏れによる腐食で緩むがどうか・・
結局、右側は取り除くことに成功しましたが、左側は無理でした。そこで、ドリルで削り取ってからM1.4のタップを立ててあります。やれやれ、予想外の工数超過です。
そこで、gooブログのシステム変更により、入力が全く安定しません。画像を置いてテキスト文字を入れると画像が突然消えてしまったり、テキスト文字の色が突然青になったりと、修正しながらの入力のため、従来の倍の時間が掛かっています。他のブロガーの方たちからもクレームの声が多くあるようです。かと言って、他のブログに移行するわけにも行きませんからね。しばらく更新は少ないかも知れません。ご了承ください。
PEN-Sの000番シャッターを基本として1/500の追加改良と絞り機構などにより部品点数は多くなっていますね。この個体のシャッターは殆ど使われておらず、保管状態もよろしいです。
D2、D3の電池室は液漏れにより腐食が進んでいるものが殆どです。構成部品を一つずつ磨き出していきます。電池蓋のネジ部の腐食は導通不良の原因となるので、ガラスブラシで研磨をしてから組みます。
こんなところですね。本当は塗装から修復してあげたら良いのですが工数がありません。私のところにも状態の良い純正ネジはありませんが、使用できる程度のネジを使って組んであります。皿ねじM1.4 ピッチ0.3 長さ4mmですので、+頭の代替品でしたら入手が可能です。https://amzn.to/373kA9K
D2はDの改良版で、レンズはDと同じですが、受光素子をCdsに変更してEV3~17へ測光範囲を広げています。D3などより現存数が少ないので貴重な個体ですが、電池室の液漏れが無ければ美品だったのですけどね。ちょっと惜しい個体です。#1125XX 1964年9月製。
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