しばらく前に大阪のご常連さんからカメラが来ていました。うぁ、エフトイズ食玩の九七式司令部偵察機が入っていましたよ。しかも、朝日新聞社に払い下げられた神風号も一緒。新金型だそうですが、銀色塗色が少し光り過ぎな印象で、旧製品の方が自然だったかも知れません。戦略偵察に専用の機体を運用した国は日本が最初で、日中戦争では中国奥地の重慶偵察などに大活躍をしました。神風号は訪欧親善飛行のために、私の地元立川飛行場より飛び立ってロンドンまで飛行しました。
https://www.youtube.com/watch?v=N77nEakPkVg
ペンタプリズムを搭載したアイレベル二眼レフというのかな。プリズムは黒塗装が施されていませんね。分離して清掃します。
個体は2台来ていて、どちらも絞り羽根とシャッター羽根が動きませんでした。洗浄をして作動を始めたところ。
撮影レンズの分離ですが、こちらの個体はレンズホルダーにスリ割りがある。
こちらの個体にはスリ割りは無い。どうも、このカメラは羽根の張り付きが多発するようで、簡単にレンズを外せるようにヤスリでスリ割り加工をしたのではないでしょうか。スリ割りの幅が不自然に広い。
片方の絞り羽根には錆が発生していて、これが固着の原因のようです。錆を取り除きます。
コンデンサには斜めのスプリットが付いていて、老眼には便利なのですが、斜めって意外に見にくい。
フルサイズデジタル一眼のような巨大なボディー。ヘリコイドグリスが抜け掛かっていましたので入れ替えてあります。このカメラを向けられたら威圧感ありありですね。