PENの最後は初期型の三光PEN #1029XXでした。時代相応に劣化をしていますけど、まぁまぁの個体ではないでしょうかね。外観上では大きな欠点は無いようです。
画像ではそこそこに見えますが、駒数ガラスが曇っています。中央のカニ目ネジは、この頃の特徴でカニ目孔は貫通していません。こんなに浅い孔では組立時でも工具を滑らすこと必定。よって貫通に変更されました。設計者としては、貫通にするとスプール軸の真鍮が見えてしまうので、美観の点からそれを嫌ったのでしょう。しかし、組立現場からクレームが来た?かどうかは知りません。カニ目からも分かるように過去に分解歴があります。
ファインダーの劣化が目立ちます。まず本体の樹脂の劣化。それと、対物レンズは樹脂製ですが、過去の分解清掃でゴム系の接着剤を使っているため樹脂が侵されています。
分解してすべて洗浄。巻上げダイヤルカバーは熱カシメのため分離出来ません。この後、ネジ留め式に変更されます。初期型の特徴ですね。
リールのスリップ方式や駒数ギヤの設計が後年のPENとは異なります。
シャッターはそうなっていたか。言わないけど・・。まぁ、新しいから故障しないでしょう。
ファインダー本体の研磨によって本来の色と光沢を甦らせています。樹脂レンズは接着剤を削り落として修正。
古いヘリコイドグリスが固化していて清掃が大変。レンズを清掃していきます。
コーティングに痛みがありますけど時代を考えると悪くはない。付け替えかも知れませんけどね。
きれいになったんじゃないでしょうか? 調子は大変良好です。
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