今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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普通にOM-1nのメンテナンスの巻

2018年02月04日 12時18分38秒 | ブログ

昨日、ミサイ・・もとい、超小型衛星のSS-520-5号機が内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられ成功しましたね。固体燃料に意味がある良かった良かった。電信柱サイズのロケットとのことで、映像を見ると、私が小学生の頃に見たカッパやラムダロケットを思い出しました。一式戦闘機「隼」の設計者でもある糸川技師などによってペンシルロケットから開発を進めていたロケットでした。打ち上げ日の新聞夕刊(1面トップ)を見ては「失敗」が続いて子供ながらに残念な気持ちだったことを今でも覚えています。世界的に小型衛星打ち上げの需要は増えており、日本も本格的に打ち上げビジネスに参入して欲しいものです。小型精密なものを作らせたら日本人のお家芸ですからね。潜水艦からも発射できるサイズだし、後は大気圏再突入技術だけか・・

で、普通にOM-1nのメンテナンスをしています。きれいな個体で作動も多少ガバナー泣きはありますが、作動に影響はない程度ですので今回は分解しません。ファインダーの接眼レンズ内側やスクリーンに汚れが目立ちます。OM-1nになるとプリズムカバーや接眼レンズ間の隙間遮光用モルトの貼り方が研究されて、プリズムの腐食は無くなっています。

ペンタプリズムを分離して接眼レンズを清掃します。

 

 

モルトは中途半端な劣化具合ですが新生しておきます。

 

 

この個体は巻き上げレバーのナット及び化粧プレートの締まり接着が強固で、分離には難儀しました。間違っても化粧プレートを痛めることはしませんが・・

 

問題はスクリーンです。右下部分に黒く汚れが見えます。これは、外側で黒い手袋のようなもので強く擦られている感じです。フレネルの谷に入り込んだ汚れを超音波洗浄とハケによって清掃をしましたが、強く圧着されていて樹脂にも影響を与えていることから汚れを落とすことが出来ませんでした。あまり擦ったりするとマット面が光ってしまいますからね。新品に交換しなさいよということだったのでしょうね。