すみません、ここのところ別の仕事が忙しくて、体調は良いのですが、今日と明日は定期の検査通院が続いて作業が進みません。で、過去に大阪のご常連さんで取り上げたことのあるモデルで、シチズン、スクエア・カスタムというデザインが奇抜な時計がありますが、決して私の好みではないのですが、何故か気になってしまうモデルで、知らない間にジャンクが増えているようです。今回仕上げようと考えている茶色に見える文字盤の方は4-520050Yで、シルバー(白)の文字盤は4-520167Yとなっています。文字盤の他に違いがあるのかは不明ですが、どちらもcal5203の27石仕様です。左上のモデルは21石で風防はプラ製の廉価版というところでしょうか。
特徴的なマヤのビラミットのようなケースですが、比べてみると外寸とカットが異なるのが分かります。
右は直線的なカットに対して、左は富士山のすそ野のようなカットになっています。
サイドのカット稜線の分け方も異なっています。製造途中でデザインを変えたのでしょうかね?
カレンダーの窓の位置も奇抜ですね。あまり視認性が良いとは言えません。全体的に前衛的なデザインを優先したモデルという気がしますね。セイコーでは出せなかったデザインでしょう。それだけに、セイコーデザインに慣れた私には、強烈な個性を感じてしまいます。決して好きではないですよ。でも、ちょっと気になる。例によって、シチズンの残存部品は少なく、風防ガラスなども入手困難ですが、今回は新品に交換済の個体を入手。SSベルトはこのモデルのものではないと思いますが、一応、ラグ20mmのシチズン純正新品を入手してあります。さて、何とか仕上げることが出来るでしょうか? 暇を見つけて作業をして行こうと思います。
段どりの都合で、このままカスタムを続けます。すべて分解洗浄をしたところ。過去に一度ぐらいのO/Hわ受けているようです。27石ですので、地板の摩耗は無いですね。
撮影したと思っていたのですが、慣れないシチズンなので技術解説書を見ながらで画像があまりありません。しかし、メーカーが変われば設計も変わるで、見慣れない景色です。
シチズンの場合、結構バネを多用する部分が多く、飛ばしてしまう危険性が高いです。
輪列を組んで行きます。まずは二番車と中受を取り付けます。
日回しシ伝エ車の止メネジは逆ねじです。
途中飛ばして、文字盤、針と回転錘を取り付けて組立完成。
スクエア型のケースは巻真はジョイント式になります。
天真の摩耗は意外に少なく、姿勢差での片振り変化は少ないです。片振りを修正してから歩度を追い込んでいきます。
ケースはラグ間のバネによって固定されているだけなので、組立は簡単。しかし、防水性能は厳しいでしょうね。一応シチズン純正の新品ベルトを、新しいバネ棒で取り付けます。
ケースは意外に深いところまで腐食が進んでいて、研磨をしても中々荒れた面が消えないという良くないケースでした。今回は新品のガラス風防が付いたすそ野型の方を使いましたが、ビラミット型の方が思いっきりは良いと感じます。(二つ目作るニダ)現在の感覚から見ても、斬新なデザインのモデルで、一部のファンには人気があるのかな? 販売数は少なかったようで、現存数も少なく、資料なども見かけませんね。私の趣味ではありませんが、気にはなるモデルなので仕上げてみました。しかし、どこに嵌めて行けばよいのか思いつきませんね。