今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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当分PEN-FTが続くかなぁ~ ? の巻

2015年02月22日 21時14分30秒 | ブログ

何故か、ご依頼が重なる時がありますね。ほぼ同時にPEN-FTのご依頼を別々の方から3台頂きました。状況から、特にコメントする部分はない平和な個体たちのようですので、簡単に繋げてUPしておこうかと思いますね。みなさん毎日決まって定数、当ブログを見て頂くので申しわけないですからね。飽きたら途中で時計を挟むかも知れません。3台のうちの1台目は、#2076XXと中期ごろ(1968年2月製)の個体ですね。レンズは40mmが付いていますが、お勤め先に眠っていた個体とのことでO/Hをしてお使いになられたいとのことです。全体の素性は悪くはありません。長期放置でフィルムレールに少し腐食がありますね。

すでに本体の洗浄組立とシャッターユニットが完成しています。(ハヤッ)巻き上げも20万台ですから、滑らかですよ。

 

もうこれ動物(アニメ)の顔にしか見えなくなりましたね。コアラかな? チャージギヤの摩耗も少なめです。ロアギヤーにグリスを塗布してから取り付けます。

 

素性は良い個体ですから、特に書くことも無いのですが、普段あまり登場しない部分。リターンミラー端の遮光クロスですが、この個体以前では剥離を始めているケースがあります。

 

プリズム側から見ると・・画像の左下に見えていますね。補修接着をしておきます。

 

ハーフミラーは腐食をしていますね。交換することにします。

 

 

いつも書いていますが、PENクラスの塗装良否基準はあまり厳しくはないようですね。裏蓋部の塗装ブツですが、これは塗装ガンの調子が悪かった。塗装面にホコリが付着していた。塗料のゴミを完全に濾過出来ていなかったなどの場合に発生します。この程度が良品であれば、塗装の難易度はそれほど高いとは思いません。もちろん、同じ大きさの塗装ブツでも、ボディーのどの位置にあるのかも良否の判断に影響します。昔、散々検査をしていましたので・・但し、同じ担当者が長く担当すると、基準はかならず厳しい方向に向かいます。

露出計は1段アンダーですので調整をしてあります。駒数板などをセットしてトップカバーを取り付けて完成です。

 

付属には40mmが付いていてラッキーでしたね。すべて分解洗浄を終えたところ。状態は悪くはありません。但し、絞り羽根に油が回ると38mm以上に作動が重くなる傾向にありますね。放置機ですからレンズに多少のカビ痕は仕方ないですね。

洗浄脱脂をしてから組み立てて作動を見ています。今日はね。ちょっと体調が良くないのでここまでにします。

 

レンズには、製造時のピリのような黒点がありました。レンズのシリアル№から、40mm付きモデルとして販売されたもので、企業の記録用として使われたものかも知れません。しかし、ハードケースに保管されていたために傷も殆どなく、実用もあまりされなかったのではと思われます。再び命を得て活躍してくれるとうれしいですね。

さて、「ペンスケッチ展11」の参加者募集締め切りが近づいて来ました。来月3月20日までとなります。ハーフカメラ愛好者のみなさん、ご自分の作品を展示されては如何でしょう。

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