富田パソコンサークル (Tomita PC Circle)

京都の京丹波町富田の「公民館」をホームに活動するパソコンサークルのブログ。

4号機の巨大なリスク・・・

2012年03月21日 | 震災

不毛な議論を提起する政府といい、不手際とええ加減さが目立ちすぎる東電といい
一息ついてるように、装っているけれど・・・
誰もが忘れていない事がある。
いかにも拙速で、軽々しい「終息宣言」をした後に、政府関係者が
「実は、250km圏内の避難を求める最悪のシナリオも考えた・・・」などと言い放ち、過去形の話にして見せたことを・・・

かって福島第一原発と呼ばれた、放射能を吹き出す廃墟は、
終息どころか、おびただしい放射能のために必死の覚悟で格闘する作業員の力さえ及ばず
その収拾は先が見えずにいる。
それどころか、危機は新たに増幅して恐怖を倍増している。

義妹に教えられたドイツのTV局の制作した「フクシマの嘘」をみるまでもなく
アメのようにひん曲がった建屋の跡形と人目には決してさらされることのないはずの格納容器が
見え隠れしている様は、映像でみるだけでも信じがたい光景であり、
廃墟は依然として手つかずで、あの日から何も変わってもいない。
給水と称して、莫大な量の放水や水を浴びせて続けていて・・・その汚染水の行方を
知りながら、知らせようともしていない・・・・空中に放たれた放射能よりもはるかに膨大な海洋汚染は
底が知れないまま太平洋を浸食してやまない・・・・・

僕らは、4号機の危機を知る。
水素爆発によって破壊された4号機の建屋は、他のどれよりも損傷が大きく、建屋そのものが傾いている。
悪いことに、そこにある燃料プールは、他の原子炉の使用済みの燃料棒の保管場所であって
どの原子炉よりも多くの核物質に満たされている。そのプールの破損が激しい
僕らはある意味で、原子力を過信する人たちに、はぐらかされてきた。
「核燃料」という言葉である。・・・・核物質は、石油とか石炭のような「燃料」などではない!
いつか燃え尽きて燃えかすのようになるのではない・・・人類がコントロールすることの出来ない融合を繰り返す「核」物質であり、
核融合とは、人為的に核分裂をおこし巨大なエネルギーとともに、人類や生物のあらゆるものを一瞬にして死滅させるほどの
放射能をまき散らす触りがたく押さえきれない途方もない化学反応で人の手に負えるものではない。
・・・それほど空恐ろしい物質で、使用済みなどと言いながら、いったん原子炉で核融合させて
それを止めたというだけの代物を、「使用済み燃料」などとはぐらかしているだけなのだ。
核物質は、変質もしない。その威力は一端封じ込まれて見えても、減少すらしない。
被爆国のこの国では、身をもってその体験をしていたはずである。

他の原子炉の数倍を超える量をため込んだ、4号機の燃料プールは
東電が補強したしたという梁の支えで、傾いた建屋の中で今はかろうじてそのバランスを保ってはいるのだろうが
頻発する群発地震の前触れは、不穏な事態を連想させる・・・地震が近く福島直下に起こったときに
燃料プールは崩壊する。しかも燃料プールは格納容器と違って、核物質を厚い金属で覆っているわけではない
何度も事故直後の解説で、それはただ水で冷やす水槽に過ぎない事をわれわれは知っている。
崩落とともに燃料棒が溶解し、メルトダウンの引き金をひき、再臨界への道をたどったときに
科学が予想した「シナリオ」をはるかに超える規模の現象をもたらすのではないかと警鐘を鳴らす科学者が存在する。
それこそが、最悪のシナリオであり、事態は収まるどころかますます深刻さを大きくしているのではないかと危惧する。

傍目にみても、国民には言うに及ばず海外からの信用すら
原子力行政にも、東電にもない
彼らは、おざなりの行政責任の範囲と、きわめて甘やかされた独占企業の利益の論理の中の
想像力でしか対処の方法を見いだせない。

一日も早く東電を国有化して、国の統治下と国際的監視の下
利益などを排除して、人類の英知をもって対処しなければならないのではないか・・・・・

パニックを恐れてか、リスクを小さく見せようとする姿勢は憶測が憶測を呼び、
ますます、信用を失い・・・現場の作業員の命を縮めていく。
誰がこの途方もない後始末を何世代にわたって、処理をしていくのかそれすら見えないままに
フクシマから離れた場所で、原発の反対運動の気勢がトーンを上げ、したり顔の政治家や有識者が便乗する。
その前に向き合うべき危機と知らなければならない今目の前の事実がある。
そして、なんとしても見いだすべき対処がなければ未来をみて語る意味は今はない。
この際は、ありとあらゆる事象を公開し、ありとあらゆる可能性とリスクを考えて
みんなの前にさらすことこそ、政府にも東電にも原子力にぶら下がる権益者たちに道はない。
地震の周期は、一段とその速度を速めてもいる。

最悪のシナリオが始まれば、この国のどの場所も「フクシマ」は遠くない・・・逃げ場はどこにもない。
「除染」などという幻想をひけらかす前に、ここに述べた話が
ただの心配性の戯れ言の聞きかじりの話なのか・・・真実はどうなのか
事実を加工せずに、今ある危機に向き合ってる本当の事実をさらけ出してほしい。

 


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