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今日の筆洗

2020年12月13日 | Weblog
 <ニンドスハッカッカ! マー! ヒヂリキホッキョッキョ!>。奇妙なセリフをすらすら思い出せる世代にとってその訃報がたまらなく寂しい。コメディアンの小松政夫さんが亡くなった。七十八歳▼喜劇人の死がつらいのはなぜだろう。井上ひさしさんが書いていた。人間は必ず死ぬという悲しみを内側に備えて生まれてくる▼笑いはどうか。人間の内側には備わっておらず、外側にいる誰かがこしらえるしかないのだという。外側で笑いをこしらえ、人間の悲しみや憂さを忘れさせてくれた大切な人だから、喜劇人の死はこたえる▼ナンセンスな文句や表情。全身を使って真剣にふざけた人である。とりわけ昭和の小松さんには人をくすぐってでも笑わせる迫力があった。その熱に取りつかれ、子どもたちはこたつの上で「電線音頭」を踊り、しかられた▼植木等さんに育てられた。植木さんの「およびでない? こりゃまた失礼いたしました」の持ち芸。付き人時代の小松さんが、植木さんの出番を間違えたことで生まれたという説があるが実際は違う。小松さんを売り出すため植木さんがそういう話にした。この人にも外側から支える人がいた▼はて<>とはなんだろう。小学生の時、先生がかけてくれた頭の良くなる、おまじないだそうだ。考案した数々のギャグ、練った芝居。効き目は大きかった電線音頭 ※小松政夫さんの口上は2:42くらいから!