これからの時代は、AIやロボットができる仕事から人間が排除される流れになるようです。それにともなって、発想が豊かで、自ら新しい企画を出していける人が引っ張りだこになります。コンピュータが真似できない才能を保有した人材が、暮らしやすい時代になるというわけです。ロボットが代替できるようなルーティンワークは、駆逐されていくことになります。ブランドやストーリーを作り、そして売る力が、今後はさらに重要になってきます。ストーリーテリングとは、アイデア発信の技法のことです。あらすじやその構成、そして関係性を使って、聞き手がそのアイデアを深く理解できるようにする技法が重視されることになります。ストーリーテリング能力は、ブランドの背景の物語を組み立てて、言語化し発信できる力になります。AIやロボットに負けない仕事のエキスパートになるには、自分なりの方法論を考え、独自に仕事をしてしまうことになります。AIやロボットのできない仕事を行う中に楽しみを見いだし実践する中で、快感を得る境地に立つことが望まれるわけです。
今まで、分からなかったことに気づいた時、脳の中に快感が走ります。社会に出たら、アイデアをポンポン出せることが、人生を楽しく生きるコツになります。大きいアイデアを考えるより、小さいアイデアをたくさん作ることが楽さを継続することにつながるでしょう。もっとも、小さなアイデアを組み合わせて、大きなアイデアを作り、それを実現することは、より楽しいことになります。具体的事象に直面し、個別的に考えていくと、アイデアはどんどんあふれ出てくるものです。スキマ時間を活用してひらめいたアイデアは、必ずメモしておきたいものです。いくら創造性があっても、メモする習慣のない人は大きなハンディを背負うことになるようです。作り出した複数のアイデアの中から、さらに新しいアイデアを作り出すことを繰り返すことも楽しいものです。AIやロボットと勝負する脳にするためには、書き留めること、速く答えること、ひらめきの3つになるようです。
仕事の中で、誰かをほめれば誰かがひがみ、誰かを叱れば誰かが笑うという二律背反の世界があります。この中に、閉じ込められてしまうと困ったことになります。でも、二律背反の世界で、両方とも満足させる手法を開発すれば、ブレイクスルーになります。障害や壁にぶつかっている時に、直面している人間は新たな知恵を要求されているのです。限界や拘束こそが、発明の母であることを認識することも必要のようです。発想とは、他の人と同じものを見ながら違う考えをすることになります。違う見方をする場合、いくつかのテクニックを身に付けておくと便利です。打開策が見いだせないピンチの情況になったら、問題を整理する時間を作り冷静な作戦を練る時間と場を用意することが一つです。思索に行き詰まったら気分転換をして、意識的に図や画像を思い浮かべる習慣をつけることも一つです。思索に思索を重ね脳が飽和状態になったら、気分転換をすることです。飽和状態になったとき、頭の中では解決策が縦横に検討されている状態になっています。このとき、散歩したりや温泉に入ると、瞬間的に解決策が浮かび上がってきます。それをメモして、具体化すればよいわけです。もっとも、最近はスマホの録音機能を使う方も増えているようです。
適正な解決策は、適正な情報が無ければできません。適正な情報は、自ら取りに行かなければ手に入りません。最新の情報は、相手の頭にあると言われています。文字やSNSになった瞬間に、その情報は古い情報になるともいわれる時代になりました。その意味で、動かなければ、本当に欲しい情報、本当に必要な情報には出会えないようです。創造性に満ちあふれている人は、異分野を頻繁に動き回る傾向があります。ここに、チームの重要性が浮かび上がります。スタッフが積極的に課題を見つけ、自らが率先して動くチームは生産性が高くなります。スタッフに自由を与えることは、リーダーの資質になるようです。創造性の高いスタッフがやりたいということを認めるリーダーは、資質の高い方になります。さらに、やりたい課題に協力できるスタッフを斡旋できれば、さらに優れたリーダーといえるでしょう。リーダー自らが苦しい顔をしていては、一瞬にしてメンバーに伝播します。リーダーは、常に状況を楽しむ姿勢が必要です。リーダーの笑顔が、チームの推進力になります。お互いの得意分野を認め合尊重し合えれば、チームークがますますよくなり、生産性が向上するということになります
働き改革で、働く効率が重視されるようになりました。日本の場合、残業が多くなるという問題点がありました。長く働くことが、重視される因習があったわけです。この因習の延長線上に、皆勤賞や精勤賞がありました。この制度は、日本の小中高校にも残存する慣習と言えるものです。もとろん、この制度は、これ単独では立派なものです。でも、会社にこの因習が持ち込まれると、自由に有給休暇などを取りづらくなる雰囲気がありました。千葉県にあるマブチモーターは、皆勤表彰制度を廃止したのです。有休を取るのにうしろめたさを感じることが多かったと、社員の方は言います。問題が起きそうになったら、その前に問題を摘み取る工夫をすることが求められます。埼玉銀行では、1990年から残業を減らすための委員会を設けています。残業を減らす委員会は、銀行員に残業を抑制するムードづくりに貢献したといわれています。他の社員に気がねして、帰りそびれることが多い実情がまだまだあるようです。ある企業は、この気兼ね対策の改良版を開発しました。退職OBの方を、2人1組にして、1週間交替で採用しているのです。まず、仕事を木金土曜日の3日間を行ってもらいます。OBですので、社風にあった仕事をスムーズに行います。2人1組なので、当たり障りなく仕事が完結していきます。そして、次週は月火水曜日に働きます。その後は、1週間の休みになります。それを繰り返していくのです。2人1組で1週間働き、1週間休むローテーションを繰り返すわけです。結果として、会社全体の「気兼ね」は軽減し、有給休暇の取得率は急速に改善したそうです。もちろん、生産性が低下することもなかったということです。
不快な気持ちで作業をするより、快感を持って仕事をする方が能率は高まります。あるファミリーレストランのお話です。お子さまをお待たせしないことを、重視するお店でした。お子さまが笑っていれば、大人たちも食事を楽しむことができます。お子様に食事を早く提供し、家族の和みを演出してしまうわけです。また、店長が変わったとたんに、売り上げが伸びたお店がありました。この店長は、マットの掃除機かけを1日1回から3回に増やしたのです。店は、目に見えてきれいになりました。掃除機で吸い取ったゴミを計り、そのゴミの多少でボーナスを増やしたそうです。一種のゲーミフィケーションを導入したわけです。市場というのは、作り出すものではありません。気づくだけで、良い結果もたらします。多様性のあるお店は生き延びる強さを持ち、画一的なお店はこれからの時代ではひ弱な存在になります。多様性のあるお店が、AIやロボットにも負けない強者になるかもしれません。