ファンタジアランドのアイデア

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人工知能を意識したこれからの教育  アイデア広場 その 438

2019-01-13 16:11:42 | 日記

 10年一昔と言われた時代から、5年一昔と言われる時代になってきました。10年前の知識や技術が役に立たなくなることも多くなっています。働く人びとは、その時代に適応するするために新しい知識や技術を常に更新していく向上心が求められているわけです。教育も学校で完結する知識だけではなく、時代の要求する知識や技術を吸収していける能力を身につけるものに代わりつつあります。時代が要求する教育は、生涯にわたって学び続けることを重視するものになっています。時代の流れには、競争や効率を重視するものになってきました。そこで登場するのものが、人工知能とかビッグデータです。人口知能と人間の共生は、これからの課題になります。当然、教育もこの課題に立ち向かうことになります。
 そこで、これからの共生に役立つ教育について考えてみました。人工知能に対する見方が、最近変わってきています。人工知能はデータをきちんと処理し、正確な答えを出していくという理解が主流でした。人工知能は、膨大な量のデータを扱います。その結果、人工知能の解答は、「だいたいが正しい」というものになってきているのです。ただし、人間の仕事より速く効率的に行うことは事実です。アルファ碁は、プロの棋士に勝った人工知能として有名になりました。この人工知能は、教師あり学習と教師なし学習の両方を持った人工知能です。このアルファ碁は、人間が予想もできない奇妙な手を打つことが分かっていました。そして、これは、囲碁の人工知能だけでなく、将棋の人工知能でも知られていたのです。教師あり学習では、人間の使っているデータを学習します。そのデータを基にして、新しいものを作り出すことを示しているのです。
 余談ですが、「グーグルの猫」が話題になっています。膨大なデータから、猫を学習したというものです。グーグルの猫はディープラーニングの中でも教師なし学習を採用していました。これが、人工知能が人間と同じょうに、様々な知識を自律的に獲得することが可能であることを示しました。グーグルの猫の学習が、「犬」「リンゴ」「自動車」という学習も可能だという期待を広げているわけです。
 人間は少ないデータの組合せで、新しいアイデアや発見をしていきます。ある面で、適当な訓練で「創造」や「予想外の発見」を行っています。その創造や発見の原動力は、個々人が自ら学習を進めている興味や関心になります。これに反して、ビッグデータを統計的に処理している人工知能の新しい発見は、人間の知とは質的に同じものではないようです。人工知能は、何千台というサーバーや多くのクラウドを使う必要があります。アイデアや創造の生産という意味において、人間の能力はまだまだ潜在能力があるようです。人間の潜在能力を引き出す方法として、集合知があります。チェスの王者とチェスを知っている人が多数集ったチームと、対戦したことがあります。ある意味で、天才対集合知の試合でした。ゲームは天才に負けましたが、アマチュアのチームが非常に善戦したのです。人工知能は問題を解決するのですが、その過程はブラックボックスです。でも、集合知はその過程が明らかになります。低コストで解決過程を明らかにする点は、人間の集合知の長所になるでしょう。これからの教育は人工知能に勝てないまでも、人工知能の利用の仕方を理解する多数の人材を育てることかもしれません。