ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

日本と架け橋になる外国人  スモールアイデア NO 99

2018-04-05 18:06:20 | 日記
 
 静岡県の浜松市を訪れたときに、外国の方が多いという印象を持ちました。インバウンドというより、街に融け込んでいる様子が好ましいものだったのです。ファミリーレストランなどでは、外国人の方が談笑をしていました。あるお店では、ムスリムの方が食事を楽しそうにしていました。ハラールの料理を提供しているのかとも、思ってしまいました。以前、静岡大学と地元企業が連携して、外国人留学生を採用する気風がある地域ということを読んだことがありました。目の前で、そのような風景に接して、日本もやるもんだという気持ちになったものです。
 そこで、日本の戦力として働いている外国人の様子を眺めて見ました。外国人労働者は、中国人が減少し、ネパールやベトナムの人々が増えています。ある事務所では、9人の設計担当者の内、2人がベトナム人が活躍しているそうです。国内の技術者が不足する中で、貴重な戦力になっているわけです。技術が評価され、待遇も給与も同じように受けています。月30万円程度の給料は、祖国では1年分以上の所得になるそうです。家族にも送金ができて、日本の仕事と生活を充実させているようです。
 日本の企業の中には、ミドルスキルを持つ外国人を積極的に採用する傾向もでてきました。真面目なネパール人をはじめ外国人を社員の30%程度採用している企業は、将来海外進出の戦力として重視しています。日本語と専門技術を習得している人材は、金の卵なのです。設計技術や測量技術、そして溶接技術などは、途上国では得がたいものです。そこに、日本語の能力が加われば、海外の日系企業にとって垂涎の的になるでしょう。
 先を見越した経営者は、自分で起業する意欲を持つ外国人を受け入れています。育てた人材が会社を離れて起業すれば、投資の無駄になるのではないかと考えがちです。でも、その心配はないようです。海外進出には、現地のパートナー選びが重要なカギになります。売れるか売れないか分からない段階で、海外に工場や子会社をいきなり作らないことは当たり前です。この当たり前のことが、日本にいては分からないのです。間接的な情報は入りますが、直接的で本音の部分は入りにくいのです。例えば、日本のラーメンが評判だと聞いて、多くのラーメン店が中国に進出しました。でも、醤油ラーメンをベースにした店は、苦戦しています。豚骨ラーメンは、成功しているのです。醤油がダメで豚骨がなぜ良いのかを、パートナーが知らせてくれれば良いわけです。海外の販路開拓に直結するには、販売パートナーを探すことが大切になります。人材を日本の会社で育て、祖国で起業してもらえば、信頼の置けるパートナーを確保したことになるのです。
 このような会社の社員は、祖国に帰って会社を次々立ち上げているそうです。一部の起業家は、日本との取引で高い利益を上げているとの報告もあります。外国人を採用することは、その社員を幸せにすることが求められます。成功に導く技術や知識を訓練することも、重要な仕事になります。外国人労働者が成功を修め、日本人もその恩恵を受ける関係を築いていきたいものです。


難しくなってきた外国人労働者の獲得  スモールアイデア NO 98

2018-04-05 11:44:33 | 日記
 アジアの人々にとって、日本はもはや魅力的な出稼ぎ先ではないようです。技能実習生の門戸を開ければ、喜んで来てくれる時代ではなくなったのです。韓国の技能実習生の受け入れは、生活支援とセットで行われています。条件も10年と日本の3年に比べればはるかに長く中身も優遇されています。台湾政府は、1992年に外国人の雇用を広く認める就業服務法を施行しています。日本では許可されない家事や介護、建設などの単純労働者が、すでに受け入れられる制度を導入していたのです。特に、高齢化が進む中で、介護目的に絞った家事労働者の受け入れを行っています。高齢化の進む中で、介護人材の獲得は日本だけが求めているわけではありません。外国人労働者は、売り手市場の時代になっていることを知ることです。
 そこで、難しくなってきた外国人労働者の獲得について考えてみました。最後のフロンティアといわれるミャンマーは、東南アジアにおいては人材の供給基地といわれています。タイやマレーシアなど成長が続く国々は、ミャンマーの若者を大量に雇用しています。毎年、100~200万人ミャンマーの若者の若者が、越境しているのです。ミャンマーの首都ヤンゴンで、介護実習生の面談がありました。長崎県からわざわざ社会福祉法人の方が面接に来て、5人に合格点を付けました。この実習生を養成したのは、日系の企業でした。この企業の悩みは、せっかく育てた介護人材が、次々によそに移ることだそうです。育てた介護人材が、シンガポールなど他の国や、別の業種に移ってしまうのです。シンガポールの企業は、住み込みで高齢者を世話する人材の養成を始めています。日系企業が、育てた介護の卵を有利な条件で引き抜いていくのです。高齢化が進むアジアでは、ミャンマーの介護人材に期待する国々は日本に限らないということです。ミャンマーの若者たちは、各国の条件や待遇をてんびんにかけます。各国の業者も、介護実習生を金の卵と見て狙いを定めているのです。
 福祉や介護の分野で、人材が不足するのは一時的現象ではありません。この分野では、人材が長期にわたって不足することが確実なのです。介護人口が増えることは、ある意味で成長産業ということになります。この分野の人材を確保するすることは、確実な利益を生み出す金の卵を産むガチョウをを持つことになります。でも、誰でもが容易に、この人材を確保できるというものでもありません。介護職で収入を得るまでには、最低1年の研修と総額25万円の授業などが必要になります。この人材を養成するノウハウを持っているのは、日本とされています。最先端の日本式介護を学んだ人材は、貴重な存在としてアジアから熱い視線をあびているわけです。できるだけ努力せずに、人材の引き抜きで介護事業を成功させるほうが賢いと考える人は存在します。今すぐ儲けるという企業は、一時的に成功したとしても長くは続きません。要介護の方達やその家族の方を、不幸にすることになります。他人の不幸の上に成り立つ、成功は決して良い結果をもたらさないものです。その意味で、現地に足を運んで、面接をし、採用を決める日本の努力は、他国に見られないものです。このような地道な介護人材の採用と養成は、いずれ花が咲くときがくると確信しています。