NECでは5千人規模で、テレワークを始めるという記事がありました。多様な人材が力を発揮するには、個々人の事情に応じた柔軟な働き方が求めらえているようです。柔軟な働き方に、テレワークがあります。テレワークの一つである在宅勤務では、いくつかの欠点と利点があるようです。通期時間が節約できて、その時間で創造性のある仕事がはかどるという報告があります。一方、在宅勤務では、単調な仕事の効率が下がるという現実もあります。
そこで、テレワークの利点を伸ばす方法を考えてみました。社員は消費者が求めているものを常に考え、その要求に応えようとする姿勢がなければ、創造性のある仕事はできません。職場にある課題を必死に考え続けているときに、解決策やアイデアがわき出てきます。問題解決能力は、現場で鍛えられ磨かれて生まれてくるものなのです。能率が最高に達するのは午前中といわれます。誰にも邪魔されない最高の時間帯を設けることは、有能な社員にとってありがたいことです。その意味で、テレワークを設けることは有効でしょう。課題の解決が、ぼんやり見えてくる「至福の時」を誰でも経験しているでしょう。もうひと押し、一人で時間を集中して考えれば、解決の形が出てくるという充実した時間です。
でも、無制限にテレワークを導入することは、時期尚早かもしれません。社員の無理な頑張りを称賛する風土がまだ残っています。効率よく成果を上げる環境が、まだまだ整っていない職場も多いからです。在宅勤務中の社員に、夜でも休日でも時間を考えずにメールを出す上司がいます。予定を共有しないで、自分のペースで働き続ける営業マンもいます。実はテレワークをすると、勤務時間が増加するという現実があります。時間管理のルールが職場として定着するまで、会社が強制的な指導することが必要不可欠なのです。この実情は、いずれ解決されていきます。例のAIの出番になります。勤務時間や勤務作業を、パソコンや映像を使って調べることが可能なっています。ルーティンをこなしているかなどは、すぐに評価できるようになっています。もちろんオーバーワークの状態も把握できます。メールを出す相手とのやり取りで、業務がどの程度進んでいるかもわかります。業務の課題には、大目標、中目標、小目標があります。小の課題をいくつ達成し、中目標に迫りつつあるなどの把握もできるようになります。これらの把握が在宅勤務者に対してもできるようになったとき、テレワークは社会に認知されていくでしょう。