ここ数年、北海道旅行をしています。函館が、気に入っています。駅前のホテルや湯川温泉のホテルなどは、私にとっては過ごしやすい宿になります。駅前のどんぶり横丁は、見ていて楽しい場所です。ホタテご飯が好きで、干しホタテを買う習慣ができてしまいました。この横町を回りながら、ホタテを見て買うのが楽しみにしています。この2~3年、ホタテが高騰しています。最初の頃は中国人の方が、大量に買う様子が印象に残りました。それで、値上がりしているのかななどと思ったものです。次は、ホタテの不良による高騰です。どんぶり横丁で楽しいのは、必ず定価より値引きして売ってくれることです。中国人の方の購入習慣に、函館の方がいち早く適応したのかもしれません。今年驚いたのは、宅配のセールスドライバー方が各店から品物を収集している姿です。「これは航空便でお願いね」などの言葉が交わされていました。
それで、北海道のホタテ販売を優位に進める方法を考えてみました。北海道産の『タラコ』は九州に流れていって、博多の明太子として高付加価値をもつブランド品になっています。元々が北海道産でも、博多ブランドの明太子として全国に知られているのです。北海道は品質の良い『タラコ』がまだまだ、安値で売られています。ところで、ホタテは、アメリカでも中国でも引っ張りだこです。北海道が、品質の良いホタテを送り出すことができる数少ない地域かもしれません。明太子のように、ブランド力を奪われないようにしたいものです。どんぶり横丁の方たちは、品質の良いホタテを仕入れています。このホタテを求めて来日する中国人のニーズも知っています。そのニーズに合わせて、接客と販売を繰り返して、販売のノウハウも蓄積しています。中国近海では、漁業資源が激減しています。中国産のホタテは不漁です。限られた海域に漁船が増え、資源を枯渇させているのです。乱獲や密集した養魚場が、ホタテの品質を落としているわけです。
北海道噴火湾の養殖ホタテ貝が、減産に追い込まれたことがあります。海がやせてザラボヤが発生し、ホタテ貝の食べるプランクトンを奪ってしまったためです。北海道のホタテ養殖業を維持発展させるためには、漁場の維持や保全が最低限必要です。決して、中国のような漁場にしないことです。高い商品の付加価値を維持しながら、安定的生産と供給を行うことを優先することです。需要があれば、高く売ればよいのです。でも、養魚漁場の維持や保全は、常に優先することです。北海道は、『ドーン』と構えて地道に良い産物を送り出すことです。多く出す必要はないのです。でも、品質は落とさないことです。