TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」70

2021年09月10日 | 物語「続・夢幻章伝」
「朝日は東に、夕日は西に、我空気を欲せんと欲す!!」

集まる光。
ものすごい追い風。

「見よ、俺のこの能力(パワー)を!!」

「何ですって!?」
「くっ、」

アヅチとマツバは膝を付く。

このままでは耐えられない。
もはや、諦めるしかない、のか――――!!!

「この冊子(フォルダー)を見るがいい」

取り出した冊子(フォルダー)は、神秘的な輝きを放つ。

「これは3年と7ヶ月かかって集められた秘術的収拾札が収められている」

「秘術的、」
「収拾札!!!」

「そう」

男は片手の杖を翻し、頷く。

「秘術的収拾札(トレーディングカード)!!」

「まさか、そんな!」
「いったいいくらかかったと云うんだ!?」

「1枚1枚に込められた能力(パワー)」

男は冊子(フォルダー)を掲げる。

「今こそ我の手に! 我を助けよ!!!」

「もうこれは!!」
「戦えない!!」

これからはこの男に、この世(水辺)は支配される。

王の中の王
ラストエンペラー
宇宙さえも支配する救世主
飛び出るブラックホール
でも、皆を守る、民生委員

「それが、俺!!!」

ぴかぁあああああ

「まぶしい!」
「何も見えない!!」

「さあ。ひざまずけ!!」

うわぁあああぁあ

・・・・・・・。

・・・・・・・。

こうして、水辺に訪れる静寂。

悪しき者は破れ、正義が勝つ(民生委員)。

皆よ、仕合わせであれ。



~エンドロール~



「いやいやいやキコキコ!!」

へび呼ロイドは叫ぶ。

「何この怒濤の展開!!キコキコ!!」

「これが、前回(夢幻章伝)での俺の戦いだ」

トウノは掲げた手を見つめる。

「久しぶりだな、スネークバルーン。そして君たち!!」

「はあ、やっと終わった」
「いいから、軽食でも出しなさいよ」

マツバは空のラムネ瓶をカラカラと鳴らす。(ビー玉)

そう

ここは谷一族の村。

北一族からさらに北へ向かうと、この村にたどり着く。
喫茶店で一息ついていたところだった。

そして

この男はトウノ。

世界を守りし、勇者(ヒーロー)
(妄想の世界にて)

「相変わらず、あんたひどいわ」
「夢ってすごいんだなぁ」

構わず、トウノは続ける。

「俺は、トウノ!」

「だから、知ってるって!」

「飛ぶ、と書く、ト!」
「!?」
「どこまでも、飛んでいけたらいいな!」
「!!?」
「そして、雨、と書く、ウ!!」
「!!!?」
「雨さえも、俺の味方!!」
「!!!!?」
「最後に、乃、と書く、ノ!!!」
「!!!!!?」
「なんかかっこよいから!!」
「!!!!!!?」

「これはあれよ」

マツバはビー玉を取り出す。

「完全に前作のコピペね!!」


谷一族篇はじまるよー!!!




NEXT






「続・夢幻章伝」69

2021年09月07日 | 物語「続・夢幻章伝」
「ちょっと待って」

マツバも意味ありげに沈黙を破る。

「私も何かおかしいと
 思っていたわ」
「マツバ。キコキコ」

同僚の事、気に留めていてくれたんだね、と
へび呼ロイド、喜びの眼差し。

そして、ぴらり、と
スタンプラリーの台紙を取り出すマツバ。

「この、絶妙な余白は
 実はスタンプもう一個必要とか
 そう言うアレじゃないの!!?」

2個押されたスタンプ。
だが、確かに余白あまりまくりである。
ドキドキ波乱の展開!?

「そして、粗品とか貰えるんじゃないの!?」

マツバは西一族でもらった
粗品に味をしめている。
お父さん、娘さんちゃっかりさんに育っているよ!!

「おいおい」
「同僚の話じゃなかったキコキコ」

同僚、
もう北一族編では出てこないんじゃ無いかな。

「それはね、お嬢さん」

突然物凄いオーラを放つ人が現れる。

ざわめき出す周囲の人々。
飛び交う黄色い歓声。

「あれは一度仲間に見捨てられパーティを追放されるも、
 強大な力を身につけ転生して戻り
 全ての悪を退治した後この村を治めることになった希代の魔術使いでもある
 北一族の村長!!!」
「そして、本人はモテないパッとしない俺
 と言いつつも、
 作画では結構整った顔で描かれるという」
「ヒロインもめっちゃ美人で転生令嬢」

「だ、誰!!?」
「村長だって、キコキコ」
「最近のライトノベルの要素載せてんなぁ」
「そんな人が何をくれると言うの(粗品)!!?」

さあ、とラノベ村長が示すままに
スタンプラリー台紙を差し出すマツバ。

取り出したペンで
スタンプ台紙の余白部分に
ささささ、と何かを書き入れる。

「私のサインだ!!」

「「「サイン!!!?」」キコキコ!!」

そして、

ぎゅっとマツバの手を握る。

「いつも応援ありがとう」

「「「握手!!!?」」キコキコ!!」

「なんて羨ましい」
「いいなぁ、私もサイン欲しい」

ざわざわ。

これは、ファンであれば
めっちゃ嬉しいやつ。
ファンで、あれば。

いや、村長ってアイドルなのか!?

「………」

マツバ、めっちゃ渋い顔。

「マツバのやつ一応空気を読んで
 大人しくしているな」
「めっちゃ顔渋いけどキコキコ!!」

「さあ、そこの君たちも!!!」
「あぁああああ」

そして、渋い顔のマツバの横に
さらに渋い顔のアヅチが並ぶ事に。

「最後にそこのキミィ!!」
「おいらぁ!!!?」

が、差し出された台紙に
サインを書き込もうとして
北一族村長は手を止める。

「あ、君はスタンプ集まってないから
 ごめんね」

「お断りされたキコキコ!!!」

そしてとぼとぼ、と
北一族の村を後にする3人。

「なんか、どっと疲れたわ。
 粗品貰えなかったし」
「そもそもなぁ、
 タダほど高いものは無いって言うからな」
「決して欲しくは無かったけど
 貰えないなら貰えないで悔しいキコキコ」

もう、日が暮れてしまう。
夕日を背に3人は進む。

谷一族の村では良い事あるといいね!!


NEXT

「続・夢幻章伝」68

2021年09月03日 | 物語「続・夢幻章伝」
♪い~つまでも ふふふ~ことなく~
と~もだちで~ ふふふ~~♪

一ヶ月以上続いたんんんんりんぴっくくくくぅも
閉会を迎えようとしている。

「いや、曲はそれでいいのか?」
「卒業ソングね」
「淋しくなるキコキコ」
「いろんな思い出が出来たからいいじゃない」

「「思い出かぁ~(キコキコ)」」

ちゃっちゃちゃらっちゃ ちゃっちゃちゃらっちゃ
チャチャチャ チャチャチャ う!!

「うわぁあああぁあ」

「どうしたの!?」
「大丈夫アヅチ、キコキコ!?」

「うわっ、てなるんだよ! うわって!!」

「何か恥ずかしいことがあったのね!」
「輝いたあの日キコキコ!」
「それも、今はいい思い出でしょ」
「お前らなあ!!!」

♪ふ、ふふふふ~、たえる~ことふふ~
ふ~ふふふふ~、いよぉ~

アヅチマツバへび呼ロイドは、ビニール袋を渡される。

「私は線香花火最後まで残った人が勝ちでいい成績出せてよかったわよ」
「句読点ないキコキコ」
「あれで、スタンプゲットなんだもんなー」
「何よ、あれだって立派な戦いよ!」

3人は空を見上げる。

楽しかった夏。
協力した夏。
おいしかった、夏。

豆乳料理対決、へび呼ロイド失格。
水辺一武闘会(出場してない)
線香花火
サンバ大会、へび呼ロイド失格。
途中、お盆の送り。
水風船釣り
金魚すくい
射的
わなげ
型抜き
スプラ●ゥーン ガチ杯
どうぶ●の● 逃走中
タピオカミルクティー
塩焼きそば、たこ焼き、かき氷、マリトッツォ。

「実際よりもかなり多いキコキコ」
「書かれてないけど、やってたのよ」
「尺が足りなかったんだな」
「そうなのキコキコ」

「いい思い出を持って帰りましょう」

3人はゴミ拾いをはじめる。
先ほど渡されたビニール袋にゴミを入れる。
来たときよりも、美しく!!

「遠足か」
「遠足ね」
「遠足キコキコ」

見ると

チナツもケートも
タクトにクリミア
南一族の人々(んんんんりんぴっくくくくぅ代表選手)
アマキにタツキ
マツバの父

みんながゴミ拾いをしている。

「「「来たときよりも美しく!!!」」」

「かっっ!! まだいたのね!!」
「マツバお父さんに反応しすぎキコキコ」
「心配なんだろ」
「んんんんりんぴっくくくくぅを楽しんでるだけでしょ!」
「そんなことないよキコキコ」

へび呼ロイドはビニール袋を丸め、肩で背負う。

「娘が心配キコキコ」

「何、夕日バックに云ってるのよ」

マツバはほうきを放り投げる。

(ほうきはなげちゃダメ!)

「このままストーカーのごとく付いて来られちゃたまらないわ!」
マツバは肯く。
「ゴミたちに気を取られている間に出発しましょう!」

「合ってるけど、その云い方」

「いい思い出を胸に帰るのよ!」
「そうだね、キコキコ!」
「帰りにどこかでおみやげ買うか?」

長かったんんんんりんぴっくくくくぅも本当にこれで終わり。
3人は夕日を背に北一族の村をあとにするのだった。






「いやいやいやいやいやいやいやキコキコいやいや!!」

「何よ、うるさいわね」
「そうだぞ、もう夜なんだから」

「まっ! ちょっまっ!! オイラたち何してるんだっけ!!?」

「何って、ねえ」

アヅチとマツバは顔を見合わせる。

「「んんんんりんぴっくくくくぅとか祭りを見に来たん、だよな、でしょ」」

「違うキコキコー!!!」

「祭り、めっちゃ堪能したわよ」
「お腹もいっぱいだしな」

「違うキコキコー!!!」

へび呼ロイドは叫ぶ。

「オイラの同僚はー!!?」




NEXT