介護されし者

介護を受ける武久ぶくの視線

こびへつらう

2016-06-25 15:24:36 | 武久の視線
健常者でも他人に頼みごとをする時などは、相手に気をつかったり、機嫌をうかがったりする
だから動ける人は、たいがい他人に頼むより、無理してでも自分一人でやってしまう

あたり前のことだけど、他人に頼む、お願いするということは、気をつかうということだ


介護を必要とする利用者は、施設職員やサービススタッフに頼んだり、お願いすることだらけだ
必然的に職員やスタッフに気にいられる人を装うようになる


なぜなら、嫌われたら頼みづらくもなるし、頼みごとも後回しにされたりする
実際、僕は嫌われて、僕に挨拶もしない職員も多くいた


デイなどで介護されるということは、こびへつらうことや、フレンドリーさを持たないと孤立する


中途障害者の僕にはデイとは、そんな所だった
アウェイ感覚と、無視、厄介者感を抱えながらも、ただ機能回復をめざし4年間ほぼ毎日、利用を断られるまで通った


こんな田舎には慢性期の四肢麻痺がやれるリハビリは、介護予防のバワーリハビリぐらいしかなかった
こびへつらわない僕は、パワリハビリデイで孤立していた。




(写真 介護ライター 野田明宏)



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