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2024年7月に読んだ本

2024-08-01 | Books
7月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2136
ナイス数:126

樽とタタン (新潮文庫)樽とタタン (新潮文庫)感想
★★★★☆著者の小説は『夢見る帝国図書館』を読んだ。史実に絡まれた不思議な物語だったが、この短編集も不思議な記憶の物語だ。タタンと呼ばれる女の子が小学生時代に放課後に預けられた喫茶店。そこはクセのある常連が集まっている。マスターをはじめとする彼ら彼女らとのかかわりの記憶はあり得ないことばかりだが、彼女にとっては本当のことだったのだろう。
読了日:07月30日 著者:中島 京子
Doing History 《「歴史」に対して、わたしたちができること》FUKUOKA U ブックレット13Doing History 《「歴史」に対して、わたしたちができること》FUKUOKA U ブックレット13感想
★★★★☆オーストラリアの日本思想史・社会史のテッサ・モーリス=スズキ教授による講演と姜尚中氏との対談が掲載されたブックレット。ユネスコの設立には第二次世界大戦の終結後、戦争は異なる歴史解釈により戦われてきたとの認識により、偏狭なナショナリズムを超える教育プログラムの構築を求めるものであったという。振り返って現在は偏狭なナショナリズムそのものが跋扈しているという危機感から、一人ひとりが歴史の物語をつくり、伝えていくことの必要性を述べている。
読了日:07月26日 著者:テッサ・モーリス=スズキ,姜 尚中
「科学的」は武器になる 世界を生き抜くための思考法「科学的」は武器になる 世界を生き抜くための思考法感想
★★★★☆ほぼ日に入社した世界的な物理学者だっとは知らず、福島の原発事故でのTwitterで話題になっていた方くらいの知識でした。自身の科学者としての生涯を通して伝えたいことを、それこそ楽しそうに語っています。
読了日:07月25日 著者:早野 龍五
音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 〜プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで〜音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 〜プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで〜感想
★★★★☆NHKのスイッチインタビューで上白石萌音さんとの話が面白かったので読んでみる。音声学は大学の授業でやった覚えがあるが、内容はほとんど覚えていない。こんな内容の授業だったらよかったのに。
読了日:07月22日 著者:川原 繁人
わからないわからない感想
★★★★☆エッセイ集に収められていない文章がてんこ盛り。朝日新聞の書評欄のベストセラー紹介をしているとは知らなかった。その頃から知っていればもっと楽しめていたのに、と思うが、いまからでも読めることができたので、よしとしましょう。
読了日:07月18日 著者:岸本 佐知子
成瀬は天下を取りにいく成瀬は天下を取りにいく感想
★★★★☆図書館で半年待ちで借りてくる。昨年から話題となり、本屋大賞まで受賞するという勢いの本だが、こちらの期待度が高すぎた? 普通に面白い連作短編集でした。全てに成瀬が前面に出るわけでなく、しかし彼女がいないことには話が成り立たない。このバランスがポイントなのかもしれない。
読了日:07月11日 著者:宮島 未奈
指先から旅をする指先から旅をする感想
★★★★☆若きピアニストのエッセイ。旅をするとあるように、彼の1年間の演奏旅行はここまで世界を飛び回っているのかと驚く。その中にあり演奏する曲、師匠、出会う演奏家からたくさんのものを吸収していることがわかる。
読了日:07月09日 著者:藤田 真央
冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)感想
★★★★☆小市民シリーズの最終巻。風邪をひいてしまい寝転がりながら読み始めたら、小鳩くんがひき逃げにあって病院で身動きがとれなくなるという出だしにびっくり。3年前の中学の同級生が同じようなひき逃げ事件があり、納得のできない終わり方をしたその事件と今の事件がパラレルに進行して、ひき逃げ事件はほろ苦い結末を迎える。
読了日:07月03日 著者:米澤 穂信

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