パラダイス

御先祖様に運命を託して仏壇に供えていた年末ジャンボ。
まったくカスルことなく、300円のみ。

もし当たっていたら、今頃は南国で巨乳ちゃんを横にジェームス共々大騒ぎしていたのに違いないと思うのだが、
現実は寒い部屋で灯油ストーブを極微燃焼。
心まで寒くなってきた。


だから南国へは自力で運転して行く以外にないと思い、体力を付けるために今年初めてのウォーキング。
路面は一部ツルツルだが転ぶことなくいつものジョギング切り替え地点へ到着。

久しぶりなので足が動いてくれるか不安だがスローペースでジョギング開始。
何故か それほど息苦しくないし足も動いてくれている。
もしかしたらイケるかと思いながらいつもゴールと決めている交差点の信号を青で通過してしまった。

未知の距離。
不安を消すために「あそこまで走ろう」なんて決めてしまわずに、頭の中では走っていることを忘れさせるように色々な妄想で支配させる。

そう、ジャンボが当たってパラダイスでパフパフしている己の姿が脳裏で渦を巻く。
苦しく辛いハズなのに 多分目は上を向きニタニタ顔のジョギング。

団地の入口もパフパフで通過。
こんなに走ったこと無いけれど大丈夫かと思いながらも無事に帰宅。

心臓も停まることなく動き続けているが、窓から室内のルンバを見た途端、
一瞬でパラダイスは・・・・・・・消えた。