TAKAのつれづれ帳

生かされている人生なら、今を楽しみましょう。音楽ネタや映画鑑賞記など気ままに書いています。

茂木由多加「デジタル・ミステリー・ツアー」(1978年)

2006年11月28日 | アニメ関係
世の中にシンセサイザーが登場して以来、何とも怪しく不思議で宇宙的な音を
出すこの楽器を使って、いろいろと新しい音楽が生まれてきました。
アメリカではファンクミュージックで使われ、ドイツのクラフトワーク、そして日本では
冨田勲さんやYMOなどが独創的な活動を始めていました。

この当時のシンセサイザーは今のようにコンピュータなど無い時代ですから、
音の創り方は極めてアナログです。パネルにパッチコードを挿して回路を換えたり
音色や音の深さなど、ほとんどの調整は可変抵抗のつまみを回すなどしていますので
周囲温度で音も変化してしまう、完全なアナログマシンなのです。

それがかえって今聞きなおすと、当時は無機質な音と感じていたのに温かく深みが
ある音に聞こえてしまうのです。今のようにプログラミングされた音では音の基本と
なる矩形波も正弦波も完璧な波形で出てきますが、当時のシンセサイザーですと
ちょいと波形が鈍っていたりするので、それが逆に楽器っぽく聞こえるのかも
知れないですねぇ。

このアルバムを作った茂木由多加さんは70年代に活躍したロックバンド
「四人囃子」に在籍していた事でも知られています。ワタシもバンドの名前は
聞いた事がありますし、ラジオなどで音は聞いた事があります。ただ音源は
持っていません。その後作曲・編曲などで活躍されて早見優さんのシングル盤を
何枚か手がけられたという事で、手持ちの「夏色のナンシー」のクレジットを
見ましたら、編曲:茂木由多加と確かに書かれていました。

「デジタル・ミステリー・ツアー」はA面がビートルズナンバー、B面はスタンダード曲で
構成されていて、シンセサイザーを駆使したPOPな仕上がりになっています。
これがビートルズ?!と思える程ひねってあって、ある意味コミカルな音なのです。

そのコミカルなところからか、実はこのアルバムの曲のほとんどが「うる星やつら」の
TVシリーズのBGMとして頻繁に使われているのです。そのためにファンの間では
このアルバムがもうひとつのBGM集として知られているのです。
実は最近その事を知ったので、聞いてみたいなぁと思っていました。ところがふと入った
CDショップでこのアルバムを見つけたので買いました。

聞いてみたらあららら・・・。「うる星やつら」のTVシリーズのBGMでおなじみの曲が
出てきて「これだったのか!」と驚くと共に、「うる星やつら」の音楽の魅力を
再認識させられました。このアルバムは紙ジャケ仕様の復刻盤なので
中にアナログ盤時代のライナーノーツが縮小されて入っていました。
がしかし・・・字が小さくなっているのでおっさんには辛い(泣)。

ところで、茂木由多加さんは2003年1月に亡くなられていて、入手したCDは追悼盤でした。
もっといろいろな音も聞きたかったのですが、新作を聞く事が出来ないのが残念です。

01.マジカル・ミステリー・ツアー
02.フライング
03.ユアー・マザー・シュッド・ノウ
04.ブルー・ジェイ・ウェイ
05.フール・オン・ザ・ヒル
06.星に願いを
07.スケーターズ・ワルツ~美しき青きドナウ
08.2人でお茶を
09.スターダスト~ムーンライト・セレナーデ
10.”白鳥の湖”より白鳥の踊り

*このネタを書きながら「夏色のナンシー」を聞いてみたら、おおぉ~~!シンセの音がする!
しかも何とな~く「うる星やつら」の音楽っぽくも聞こえるな(^○^)。

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