広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

運動公園前駅周辺

2012-11-29 23:08:53 | 津軽のいろいろ
食と産業まつりの会場であった、弘前市運動公園。
公園の南端を弘南鉄道弘南線(弘前-黒石)が通っていて、「運動公園前」駅がある。その周辺の状況。
周辺の略図。上がほぼ北
ホームはけっこう長く、2両編成には充分すぎる長さ(朝は4両編成もあるんだっけ?)。2両の電車はほぼ中央に停車する。弘南鉄道のワンマン電車では、無人駅ではいちばん前のドアしか開かないので注意。(JRと違って、前の車両の後ろ寄りドアは開かない)
駅南西側から。左側が運動公園。産業まつり見学の小学生が降り立った
「駅舎」と呼べるものはなく、ホーム1本だけの駅。ホーム上には、いくつかの構造物がある。
まず、黒石寄りに屋根付きベンチがある。よくバス停にあるようなタイプ。「待合所」と呼んでおこう。
弘前行き電車の場合、待合所から前ドアまで多少距離がある。

そして、弘前寄りの端(上の写真手前)に、2つの建物がある。
ホームから弘前駅方向を眺める
1つは、おそらく乗車券売り場だったもの(写真手前)。昔は、運動公園で催しがある日に駅員が派遣されていたようだ。
もう1つは、奥にあるもの。ドア付きの待合室のようだが、今は使っていないようだ。屋根だけの待合所では、冬は寒そうだから、これが使えたらいいのに。
その前には、ダイドーとコカコーラの自販機と、
壊れた水飲み場?
弘南鉄道大鰐線の一部駅にも、似たような水飲み場があり、現役で使われているはず。※この記事最後にて

前回も触れた、駅から運動公園内へ行く方法。ホームには特に案内表示はなかったはずで、初めて降り立った人はどちらに行けばいいのか、戸惑う。(逆に公園内から駅への案内もあまりなかった気がする)
弘前寄りの閉鎖された待合室・自販機のところから、園内へ入るようになっている。

しかし、逆の黒石側からも、なんとなく運動公園へ入れそうな雰囲気がしなくもない。(略図の赤矢印)
ホームから黒石側
こちらは、新しそうな広いスロープがあり、線路の反対側へ渡る踏切がある。その踏切の辺りから園内へ入れそうなのだが…
道はあるのに、高さが揃っていなくて通れない!
たぶん、昔は通れたのかもしれないが、スロープ設置時にスペース的な制約から、通路を封鎖してしまったのかもしれない。【30日追記】でも、通路側の柵の錆具合からすれば、スロープ設置前からあったのかもしれない。

僕はここの構造を帰りまで分からなかった。園内側から駅へ行こうとしてこの行き止まりの場所へ出てしまい、うろうろしていると、通りかかった地元の方が「このすき間を抜ければ大丈夫。お年寄りもみんな通っているよ」と教えてくださった。
たしかに、標準的な体型で足元がしっかりした人なら、通行止め部分をすり抜けられる幅の柵のすき間がある。特に通行禁止という表示もないし、自己責任で通っても問題はなかろう。(雪が積もったら無理そう)
【30日追記】場所によっては、段差や溝があったり、傾斜で足元が不安定な箇所があるかもしれません。通行はあくまでも自己責任で。

それにしても、バリアフリーを図るべく設けたスロープが、利用者の円滑な通行を妨げ、迂回やすり抜けさせているとは、皮肉なお話。


では、踏切を渡って、線路の反対側へ。
上記の通り、黒石寄りに踏切がある。「構内踏切」というヤツだ。遮断機付き。
駅南東(略図の青矢印)
踏切を渡ったところが、駅の正面の扱いらしく、駅名看板や時刻表・運賃表がある。
踏切には「鉄道ご利用者以外の通行を禁じます」「自転車の通行を禁ずる」とある。

実は、駅近隣数百メートル内には、オーバーパスの国道7号線以外に、線路を越える道路がない。そのため、自転車も含めて構内踏切~運動公園前駅ホーム~運動公園内を抜け道として使ってしまう人がいるのだろう。黒石寄りの公園内通路を通行止めにしたのには、通りにくくして抜け道として使わせない意図もあったのかもしれない。


運動公園前駅の南側は、新しく造成されたような道路と町ができている。その中で目立つのが、駅南西の「弘前医療福祉短大・大学」。地名としては扇町~小比内(さんぴない)。
この辺りが、2001年に分譲が始まった27.9ヘクタールの産業拠点、「弘前オフィス・アルカディア」。
いくつかの企業ができているが、まだ空き地も多い
【30日追記】弘前駅の北西、野田地区(和徳の北)にある、津軽保健生活協同組合の「健生病院」が、2014年にアルカディア内に移転して開業するそうだ。
【2014年6月27日追記】その後、建設費(資材)高騰などにより、病院の移転は2017年度以降にずれ込むことになった。

「万助川」という小さな川に架かる「古今橋」

アルカディアの中を歩くと、以前からあるような道路と家並みに出た。オフィスアルカディアの入口。
岩木山がそびえる
運動公園前駅はこっちという看板もあったが、わざわざ車で来る人は少ないだろう。

そこにあったのが、
「いとくアルカディア店」
オフィスアルカディアの一区画の扱いで、すたみな太郎とツルハドラッグ、そしてスーパーのいとくがある。まとめて「弘前アルカディアショッピングセンター」と呼ぶらしい。
弘前市内のいとくといえば、ここの1キロほど南西の「安原店」の印象が強かったが、2006年に安原店が移転する形でアルカディア店が開店した。現在は弘前市唯一のいとく。店の内外の造りは、最近のいとくらしいもので、にぎわっていた。
いとくの近くには葬儀場まであった。これもオフィスアルカディアの区画。


駅に戻ると、医療福祉大の学生が10人ほど、列車を待っていた。
近くに学生向けアパートは少なそうだし、大学の性質上、自宅から通う学生が多いのかもしれない。近くにバス路線がないここでは、かなり便利な通学手段になる。
運動公園前駅のいちばんの得意客が同大学の学生かもしれない。そして、高校の最寄り駅を除く無人駅にしては、けっこうな利用者がいそうだ。
そうすると、学校から駅まで、踏切の位置関係から遠回りになってしまうのが惜しい。せっかくだから、弘前駅寄りにも踏切を作ればいいのに。

やって来た弘前行き電車は、黒石方面からのお客と合わせて、座席がほとんど埋まってちらほら立ち客がいる。昼間の地方鉄道としては盛況。大鰐線ではまず見られない光景だった。
弘南鉄道弘前駅の駅名標
弘前駅の駅名標は、本来、隣の駅名を書くべきところに「黒石」と、終点の駅名を入れてしまっている。なんて大雑把な!
ラインカラーがオレンジ色なのも、JR東海みたいでおもしろい。弘南鉄道にオレンジ色のイメージはあまりないけど…


弘南鉄道の大鰐線は、利用者の減少が激しいらしい。
一方、弘南線は、列車本数の多さと見た感じから、利用状況はそう悪くないように感じた。田舎館村の田んぼアートの会場の1つである「道の駅いなかだて」近くに、駅を新設することが、弘南鉄道と村によって検討されているという報道もあった。今後に期待。
【30日追記】上記追記の通り、健生病院が移転すれば、弘南線が主要なアクセス手段となり、運動公園前駅の重要性が増す可能性もある。そうなれば、ダイヤや運動公園前駅施設の充実もあり得るかもしれない。

今回の弘前訪問記は、とりあえずこれで終わりになると思います。※もう1つ話題がありました。

※2017年10月に健生病院がアルカディアへ移転。それに合わせて、新たなバス路線が運行された。
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ローソン赤飯

2012-11-28 23:29:16 | 津軽のいろいろ
コンビニでは毎週、新商品が発売され、それが公式ホームページで紹介される。
ローソンホームページ「新商品情報」より

先週(20日)発売のローソンの新商品に、「もちもち赤飯おにぎり」というのがあった。
高級コンビニおにぎりシリーズとして定着した、「おにぎり屋」シリーズなのだが、注意書きが出ている。

反転部分

※北海道(函館)・東北(青森)地域のローソンでは仕様が異なります。
これはどういうことだろう。
おそらく、食文化の違いによるものだと思う。

過去にもちらほら書いているが、一部の地域では、赤飯に小豆やササゲではなく、大きい豆(甘納豆)が入っており、食紅で着色されていることがある。
弘前ではその赤飯が普通だったし、北海道北部のスーパーの惣菜の赤飯おにぎりもそうだった。
 再掲)網走のスーパーの赤飯おにぎり
Wikipediaによれば、こうした赤飯が作られるのは、北海道、山梨、青森であり、青森には室町時代に甲斐国の人が移住したことによって伝わったという。(ほかに長野でもそういう話を聞いたことがある。)

ローソンホームページの記述から推測すれば、少し違う赤飯を食べる文化があるはずの地域でも、山梨や北海道の中央~北部のローソンでは、普通の赤飯おにぎりが売られていることになるはず。
そして、函館と青森のローソンだけでは、違う赤飯おにぎりが売られているのだろう。函館と青森では、特に赤飯へのこだわりが強いということなのか、製造・流通上の都合なのか。
【2015年4月9日追記】その後、2015年3月31日に「十勝小豆使用赤飯おこわおにぎり」が発売された。その商品紹介では「※旭川・函館・青森地域のローソンでは商品仕様が異なります。」とあり、函館、青森のほか旭川も加わった。


全国チェーンのコンビニであっても、おでんのダシをエリアごとに変えるなど、全国一律ではない点もあるわけだが、今回の赤飯おにぎりは、ごく限られた地域だけへの配慮という、珍しいことかもしれない。



なお、秋田では、普通の赤飯が主流かと思う。→一例
入れる豆のことを「てんこあずき【2015年9月18日補足・『天甲小豆』と漢字表記することがある】」と呼ぶ人がいるが、これは「黒ささげ」のことらしい。豆の表面が黒いササゲのこと。ササゲはアズキと近縁な豆(どちらもマメ科ササゲ属)なので、混同された呼称だろうか。
アズキを煮ると豆の皮が破れるので、それを嫌って、破れないササゲ類を赤飯に好んで入れることが関東地方などでも行われているようだ。
【2023年4月26日追記・同日付 秋田魁新報 くらし面 料理研究家加藤澄子さん 秋田の食 23 より】「てんこ小豆の由来は、さやが天を向くように成長するからと言われます。県南では「ならじゃ豆」とも呼びます。」「てんこ小豆で赤飯を作るのは秋田だけ。古くは全国的に栽培していましたが、赤ササゲや小豆より収量が少なく、食べても硬くおいしくないなどの理由から、現在は限られた地域でしか栽培していません。」「(てんこあずきは)「あきた伝統野菜」に選定さrています。」(以上追記)

さらにややこしいことに、秋田では、インゲンマメのことを「ささげ(ささぎ)」と呼ぶ人も多いが、これは厳密には(植物分類学的には)間違い。
ササゲとインゲンはよく似ているのだが、インゲンはマメ科インゲンマメ属に分類される。(マメのなり方とか花、葉などが微妙に違うはず)

※津軽の赤飯についての続きの記事
※青森のローソンの赤飯の続きは、この記事後半
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トゲトゲビル

2012-11-27 23:02:52 | 秋田のいろいろ
秋田市内に、冒頭の写真のような、壁面がトゲトゲ・イガイガのビルが出現した!?
刺さったら痛そう

 角度を変えるとそれほどでもない?

背後のドームで場所が分かった方もいらっしゃるでしょう。
秋田地方気象台(秋田第二合同庁舎)の東隣

再掲)中央奥に写っています

そのビルは、
検察庁関係の機関が入居する7階建てのビル
1967(昭和42)年にできた建物だそうだ。
正面である東側から
トゲトゲは、工事に伴う今だけの姿。現状(一昨日)では、東西面がシートで覆われ、南北面がトゲトゲ。

工事看板を拝見。
 
国の工事のせいか、民間や地方自治体のものより詳しく(緑色じゃない)、ご丁寧に工事現場の地図まで出ている。現場にいる人に地図を見せられても…
工事名は「秋田法務総合庁舎(11)建築その他改修工事」。

耐震補強のため、建物の外側に支え(=耐震フレーム)を造る工事のようだ。トゲトゲは、建物本体とフレームの接続部分となる鉄筋なんだろう。
完成予想図(右側の写真の左側)で分かる通り、改修後は正面から見て左右の幅が広くなっている。(それにしても今の完成イメージ図って、とてもリアル。むしろ右側の現状写真のほうが、空の色とか駐車車両がなかったりして、CGっぽいような…)

よく知らないけれど、耐震改修工事には、いくつかの方式がある。建物の中や外に、「×」状の支えを入れるのが多く、このような外側に大掛かりなものをくっつけるのは珍しいんじゃないだろうか。
おそらく、秋田大学手形キャンパスの南側の建物(教育文化学部4号館?)でも、こんな感じで補強されているように見える。

工事看板によれば、設計や監理は「東北地方整備局営繕部」という所がやっている。こういうのも国土交通省の管轄なのか。
設計は「松田平田設計」。美短や秋田県立大の建物を設計した所で、現在建築中の美短4大化に向けた増築工事の設計もしていた。

近いうちに、耐震フレーム本体を設置する工事に入ってしまうだろうから、今だけのトゲトゲビル。

※続きはこちら
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新聞記事のカッコ内

2012-11-26 23:01:28 | 秋田のいろいろ
新聞記事中に、組織(企業・団体・学校など)の名称が出てくる時、それに関する情報がカッコ書きで示されることがある。
掲載面(社会面か文化面か等)や記事の性格(普通の記事か連載か告知か等)にもよるのだろうが、秋田魁新報では、それにとてもバラツキがあると感じている。

具体例を、最近の地域(県央)面の普通の記事から拾ってみた。太字部分に注目。
・11月18日「笹子小学校(○○○○校長、67人)の」
・11月18日「由利工業高校(○○○○校長、392人)電気科の2年生16人が」「石脇北保育園(○○○○園長、90人)を訪れ」
学校などの場合カッコ内でその長の氏名と在籍人数を示すのか。人数は、子ども(ここでは生徒または園児)の数ということだろうか。「職員数ではない」という断りがないけれど。
ただ、笹子小は閉校式典の記事だったのでそれはともかく、由利工業の記事は生徒の一部が、保育園の営繕ボランティアをしたという記事。それにおいて、高校全体の生徒数や訪問先の園児数を掲載する必要があるのだろうか。

また、読者には秋田に詳しくない人もいるわけであり、その人のためには、設立者が分かるよう「県立」「市立」を入れると親切かもしれない(石脇北保育園は私立だそうです)。当ブログではそうしています。


・11月18日「秋田公立美術工芸短大付属高等学院(○○○○校長)の創立60周年記念祝賀会」
同じ日の記事だが、人数は出ていない。(記事中の他の箇所にもなし)さっそくバラツキが出てきた。
なお、正式には「附属」だが、魁では「付属」表記で統一している。


・11月25日「秋田公立美術工芸短大付属高等学院(秋田市新屋、○○○○校長)の創立60周年記念展」
同じ学校の別の日の記事。今度も人数はないが、所在地が出ていた。
でも、18日の祝賀会の記事には「新屋」がどこにも出ていないし、祝賀会も記念展も、学校とは別の場所で開催された。どうしてこっちだけ所在地を記したのだろう。


・11月22日「県立近代美術館(横手市)の」出前美術館が、「男鹿市船川港の船川第一小学校で開かれている。」
まず美術館は、所在地がカッコ書きで市まで。学校の例にあてはめると、館長の氏名があってもよさそうなのに、ない。
小学校のほうは、所在地は本文中で大字まで。校長氏名も人数も出てない。なお、後段では、学校の教頭がインタビューに答えていて氏名が出ている。
【27日追記】
・11月27日「男鹿水族館GAO(男鹿市戸賀)の雄ホッキョクグマ・豪太が」
こちらは大字まで。「雄ホッキョクグマ」というのもなんか…(「雄“の”ホッキョクグマ」とか、むしろ性別なんて要らないかも)


・11月26日「由利本荘市の由利高校(○○○○校長、556人)の」
・11月26日「秋田大教育文化学部付属特別支援学校(秋田市保戸野)の」
これらも上記と同じで、ばらついている。


・11月22日内閣府の表彰に「秋田商工会議所青年部(事務局・秋田市旭北錦町)医療法人正和会(潟上市)が選ばれ、」
これは同じ記事に2つの団体が出てくるのに、ばらついている。(両団体の性格は違うわけではあるが)
医療法人は、秋田市土崎でも病院を運営しており(記事中後段で触れている)、その本部が潟上市にあるようだ。
商議所青年部の「秋田市旭北錦町」って要は商工会館の中でしょ。だったら「事務局・秋田県商工会館内」とかのほうが分かりやすい。


いずれも、スペース(文字数)に余裕がないわけではなさそうだし、署名から判断するに記者個人個人で違うわけでもなさそう。強いて言えば、本荘支局管内の記事は、比較的統一されている気がする。
新聞では、漢字や言い回しには、業界や社で決めた基準があるそうだが、こういう表記には決まりがないのだろうか。
些細な点ではあるが、プロが商売として書いて売っている文章なんだから、こういう点にも「こだわり」を持ってほしい。
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解体工事

2012-11-25 23:04:52 | 秋田のいろいろ
秋田市内の3つの建物・施設の解体について。
●市役所前庭
秋田市役所の新庁舎建設に伴い、前庭の芝生にある噴水が撤去され、花時計は一時的に撤去されることになっていた。※前回の記事
11月10日
噴水や花時計が柵で囲われていた。
一時撤去を前にした花時計は、
マリーゴールドが枯れかけ
※その後、花時計は新庁舎に設置されないことになっていた。

現在は、
噴水も花時計も撤去されて更地
手前の「秋田市庁」の表示や、奥のドイツから寄贈された「友情の鐘」はそのまま。以前の新聞によれば、鐘は移設されることになっている。
逆(東)側から
周辺の低い植木は、雪囲いがされているが、これらはこのままということだろうか。(新聞によれば、松の木は大森山動物園へ移植されるとか)


あと2つは、広小路・中通近辺なので、まずは地図でまとめて位置を示します。
Googleマップより。赤い「1」と「2」
●秋田農林ビル:地図「1」
中通一丁目の南西角、中央通りの西端に「秋田農林ビル」という5階建てのビルがあった。みずほ銀行秋田支店の南隣。
2002年3月(もう10年も前か…)。土手長町歩道橋から南を見る。左が産業会館跡地、右が二丁目橋
秋田農林ビルには、農林中央金庫や日本政策金融公庫が入っていた。
手前の第一勧銀は、みずほ銀への改称直前なので、仮設看板だったらしい
昨年、農林中金は臨海のJAビルへ移転し、政策金融公庫は近くの北都銀行別館に移転。農林ビルは空きビルになっていたようだ。

10月。
全面に足場が組まれた
足場の組み方からして、改修工事でなく、解体工事の気配。
北都銀行本店前の歩道橋から。右奥が中央通り

 
正面(土手長町通り側、西側)は、コンクリートっぽい壁に、縦に細長い窓が密に並ぶ。他の3面は黒に近い紺色系統の濃淡のタイル張り。北と南にはほとんど窓がなかったようだ。
正面は先に解体された長門第一ビルにどことなく似ているし、タイル面の雰囲気も独特。気に留めていなかったけれど、解体されるとなると、惜しい気がしてしまう。

北・西・南面は、足場の上からシートがかけられ、解体の様子は見えない。
でも、残りの東面が解体の取っ掛かりになるわけで、足場はなく、そちら側にも道路があるので、見ることができるのだった。すっかり忘れていた。
今日の状況。左が中央通り
ビル東側の敷地の道路沿いには、人の背丈ぐらいの塀があり、その塀もビル本体と同じタイル張りだった。これももちろん目に入っていたけれど、気づかなかった。
塀とビル

【28日追記】28日に秋田建設工業新聞のサイトで報道された。
「旧農林漁業金融公庫秋田支店」だったそうで、昨年に政策金融公庫から「株式会社建築企画」という保戸野の会社に売却されたという。
「解体跡地については現在、数社から計画の提案を受け活用案を検討しており、来年夏頃の着工を目指す。」とのこと。

※続きはこちら

●広小路のお店:地図「2」
広小路の木内の斜め向かい(かつての協働社の向かい)。所在地では千秋明徳町。
広小路の西端であるここには、数件の店が並んでいた。西側から、駐車場(昔ガソリンスタンドだった)、洋服類の店、あとはハンコ屋さんなどがあり、教会の側面があって、木内前の交差点という並び。
左が西、奥が秋田駅方向

2004年撮影

このアーケードもいずれ撤去されるんだろう
最近は店舗の入れ替わりが激しかったようで、空き店舗だったり工事の現場事務所だったりしたこともあった。

現在、そのお店の一部(2件分?)が解体されている。
 

向かい側から
解体されれば、教会の側面が全部見えることになりそう。
※続きはこの記事中ほど


農林ビルと広小路の店、跡はどうなるのだろう。さらに秋田市中心市街地に空き地が増えてしまうのだろうか。
【2013年9月29日追記】2013年9月に秋田市のGoogleストリートビューが公開された。撮影されたのは2012年の秋であるため、この記事で取り上げているそれぞれの解体前の姿を見ることができる。
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スーパーひたち/土崎駅

2012-11-23 20:19:15 | 秋田のいろいろ
JRの話題を2つ。
「651系」という電車がある。「スーパーひたち」といえば、お分かりの方もいらっしゃるはず。

分割民営化直後の1988年からJR東日本が製造した特急用電車。
スピードアップや居住性を重視した設計で、これまでの国鉄型車両とはまったく違うデザインで「タキシードボディ」と呼ばれ、上野-水戸-いわき-仙台の常磐線の特急として活躍していた。
これが先駆けとなって、「スーパー○○」という列車名や、個性的な設計の特急車両がJR各社に広まっていったと言えると思う。

そんな651系も、新型車両投入により常磐線から引退することが決まり、今春から徐々に新しい車両が投入されている。さらに、東日本大震災と福島第一原発事故により常磐線の一部区間が長期に渡って運行できなくなっている。
そのため、651系電車に余剰が発生していると聞いていた。
※以前は「いなほ」に651系が回ってくるという噂もあったが、1世代後のE653系が投入されることになった。


今日、秋田駅から下り列車に乗った。発車してすぐの駅北東の留置線に、
651系が!
4両+7両の11両編成が駐まっていた。

稼働せずに雨ざらしだったのだろう。白い車体に黒い汚れが流れているのが寂しげ。

以前、京浜東北線で使われていた209系電車がここに駐まっていたことがあった。
このような首都圏の車両が地方へ来る場合、廃車あるいは改造のため工場へ回送されてきたものと、首都圏で置き場所がなくなって他の場所へ動かす(通称:疎開、疎開留置)ものがあるようだ。

実は、651系は11月14日にも、秋田に来ていたことをネットで知っていた。
これは、東大宮操車場に置かれていた651系の、青森車両センターへの移動だったそうだ。651系は水戸の勝田車両センター所属なので、疎開先の大宮からさらに青森へ疎開ということか。
大宮から青森なら、東北本線をまっすぐ北上すればいいじゃないかと思われる方もおられるだろうが、盛岡以北は第3セクター鉄道になっていてJRの路線ではない。だから、JRの車両は通る時に「線路使用料(通行料)」を取られるので、その節約のために、秋田回りにしているようだ。

ということで、今日の651系も、その第2段だと思われる。
数時間後、再び秋田駅に戻ると、留置線からは姿を消していて、
2番線に入線
何人か社員が運転席に乗り込んでいた。2番線に出てみると、
LEDマークと下り側ヘッドライトが点灯
やはり、青森へ向かうようだ。
651系独特の大型のLEDヘッドマークに、飾り付きの「JR」ロゴが表示された。(「回送」と表示することもできるようだが)
側面は「回送」
客席のカーテンは中途半端に閉まっていて、車内灯は点灯していた。

そういえば、209系の時は、電源が異なるのでこの近辺では自走できず、機関車にひかれての移動だった。
651系は、車両としては奥羽本線にも対応しているから、自走してもおかしくはない。でも、秋田の運転士で651系を動かせる人がいなさそうな気がしていたが、いるということなのだろう。(免許があればどこでも運転できる自動車と違い、鉄道は運転できる形式や区間も決まっているはずなので)

普通列車新屋行きと

秋田の駅名標と

タキシードボディ@秋田駅
今回疎開されたのは、前(青森側)が4両の「K204」編成。ネットによれば後ろが7両の「K101」編成だったそうだ。合わせて11両。
2番線では、先頭はホーム先端ギリギリの位置だったが、お尻は?
自由通路から
後ろもほぼ、ホームの長さいっぱいだ。
客車列車だと12両編成くらいは最近まであったけれど、電車で10両超が秋田駅に来るのって、今となっては珍しい。食堂車がついて12両編成だった頃(1982年まで?)の「白鳥」や「つばさ」以来だったりして。

今後の651系には、常磐線以外の臨時列車に使う計画があるという話があるようだが、どうなるだろう。そして、常磐線の今後も。

【28日追記】27~28日にも、秋田経由で青森へ651系が疎開回送されたとのこと。これで3回目。



9月3日の記事以来の、土崎駅の「外壁とホーム屋根の改良工事」。
10月上旬には、すっぽりとシートで覆われていた
【2013年9月29日追記】2013年9月に公開されたGoogleのストリートビューはその1年前に撮影されたため、↑この状態の土崎駅が撮影・公開されている。

今日、降りてみると、
ホーム側は以前と変わらない
駅の内部も同じ。

で、外側は、
ほぼでき上がっていた!
まだアルミサッシに養生やメーカーの紙がくっついていたり、向かって右が通行止めになったりしているけれど。

ちなみに、以前の姿。
(再掲)
出入り口のある中央部分だけ、レンガ風のタイル張りになっている。
従来は、単に張り出した庇に風除けのサッシをつけた程度だった風除室が、よりしっかりした作りになり、左右両側に引き戸(自動で閉まるタイプ?)が付いた(従来は左だけ)。海からの西風をまともに受ける位置だから、これで防風・保温効果は高くなることだろう。
てっぺんには時計が設置されるようだ
駅名表示は左から右側へ移動。ステンドグラス部分は、従来とまったく同じようだ。
曇り空ですが土崎駅全景
歴史ある駅舎を活かしながらリニューアルしたことはいいと思うけど、正直、ちょっと安っぽい気がしなくもない。特に部分的にレンガ風にしたのが取ってつけたようで…
時が経ち、慣れて、風雪にさらされれば、風格ある駅舎になるかな。
※続きはこちら
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食と産業まつり

2012-11-21 23:43:54 | 津軽のいろいろ
この続きの弘前訪問記。
10月12日から14日まで「2012津軽の食と産業まつり」が開催されていた。毎年恒例のイベントで、名前は前から聞いていたので、どんなものかと覗きに行ってみた。

津軽の食と産業まつりについて、歴史や概要はいまいちよく分からないのだが、弘前商工会議所に実行委員会が置かれ、今年で12回目らしい。1999年以前には別の名称で開催されていて、歴史があるようだ。
【22日追記】近年は3日間で7万人超の来場者がある、秋の弘前の一大イベントになった。
会場は「弘前運動公園」内。※正式には「弘前市運動公園」だが、リーフレットでは「市」が抜けていた
運動公園は弘前駅の南東2キロほどの所にあるのだが、行ったことがなかった。

まつり期間中は、弘前市内を循環する「無料シャトルバス」が2コース運行された。※運行形態や本数からして、「“シャトル”バス」という呼び名はふさわしくない気がする、「循環バス」とか「送迎バス」ってところではないでしょうか。
松原コースが会場→松森町角→三中校前→実業高前→安原3丁目→五中前→会場
※バス停名はリーフレットより抜粋。第三中は「三中校前」という弘南バス独特の略し方なのに、第五中は「五中前」になっている。
城西コースは会場→下土手町1→大学病院前→城西3丁目→市役所前公園入口→中央高校前→和徳十文字→弘前駅4番のりば→会場
どちらも、おおむね毎時1本運行されているが、リーフレットには、会場発と城西3丁目発の時刻しか掲載されていない。
弘前駅前バス停の掲示。「遅れる場合があります」とあるけれど、元々の通過予定時刻が分からない…
各バス停にも、チラシと同じ内容の掲示しかなく、いつバスが来るのか分からない。これでは、よほど気の長い人でないと利用できない。
シャトルバス車内では、本来は会場内で500円買い物しないともらえない抽選券をタダでもらえるというので、乗ろうと思っていたのに…

【2013年9月25日追記】翌2013年は、シャトルバスは弘前駅城東口と会場の間を30分おきに往復するだけに改められた。


そこで、弘南鉄道で向かうことにした。今回使用したフリーきっぷで弘南鉄道も利用できるので、結局タダだし。
JR弘前駅と同じ弘南鉄道弘前駅から、黒石へ向かう弘南線に、「運動公園前」という駅がある。
毎時1~2本運行されていて、弘前から2駅目。4分、260円。

弘前を出て奥羽本線と並走した弘南鉄道は、最初の駅「弘前東高前」を出ると大きく左(東)へカーブし、運動公園前に到着。
車内は大鰐線に比べるとやはり乗客が多く、「産業まつりに行くの?」などと話している人もいたが、その人たちは降りず、運動公園前に降りたのは僕ともう1人だけだった。
ホーム1本だけの小さな駅(もちろん無人)、右が運動公園
運動公園駅周辺については、改めて記事にするつもりです。
ホームを電車が来た方へ戻り、その端(西端)から運動公園の中へ入るようになっている。ホーム東端にもなんとなく通れそうな空間はあるが、そっちは正式な通路ではないので注意!
運動公園の南端から入る。左の園内地図はボロボロ
まつりの会場は、園内の北寄りなので、南側の駅付近は人が少ない。
野球場、陸上競技場などがひと通り揃っていて、園内の雰囲気としても秋田市の八橋運動公園などに似ている。
「はるか夢球場」球場自体は前からあったが、今年9月に公募で決まった愛称らしい
まっすぐ北へ進むと、駐車スペースがあって、誘導員が配置されて次々に車が出入りしている。会場は賑わっているようだ。
こんな石碑が。右は弘前市章の「卍(まんじ)」
上に載っている、伸びた桃みたいなお尻みたいな物体は何なんだろう?
タイトルは「友愛」だそうです
公園ができた1978年に設置されたので、引退する友愛が好きな政治家よりも先?

シャトルバスが待機
会場を出るシャトルバスには、けっこうな人が乗っており、時間帯によってはほぼ満席の便もあった。まあ、帰りは時間が分かるからね。

屋台やステージイベントがある広場の先にあった建物が、
青森県武道館
上記の通り、運動公園自体は弘前市の管轄だが、これだけは青森県管轄。2000年にできたようだ。
真正面にあって目立つ武道館が会場かと勘違いして入ってしまったので、中の様子を。
こんな感じで立派
写真のように武道とは関係なさそうな利用者もいた。秋田県の武道館のように町外れでなく、住宅地にも近いからこういう利用者がいるのだろうか。公共施設なんだから、悪くないと思う。

武道館の手前右側にあるのが、会場だった。
克雪トレーニングセンター
克雪トレーニングセンターは弘前市の施設で、1982年オープン。秋田ではあまり使わない「克雪(こくせつ)」というフレーズが、いかに雪が多いかを思い知らされる。
50メートル×55メートル、天井高さ15メートルの主練習場がメインで、「野球やソフトボール、テニス、運動会など、工夫しだいではなんにでも利用可能です。」とのこと。
中へ入る。
とても賑わっていた
展示会形式でブースが設置され、弘前市内や近郊の企業・店舗、県外の友好都市が出展・出店していた。
津軽塗りとか建設関係とかもあったが、いちばん人気は…
食べ物!
実際、弘前市内の著名なお菓子屋さんなどが出ているので、人の多さにおじけづかなかれば、効率的においしいものが入手できそう。

リーフレットでは「食」が屋外の広場、「産」がトレーニングセンター内ということだったが、そう厳密な区分ではなかったことになる。(食べ物屋さんも、地場産業の1つではあるけれど)

屋外には、なぜか「横手やきそば」「大阪名物いか焼」なんかもあった。やや寒かったせいもあり、屋外のほうが人気だった。
そして、
「パワーストーン」「墓石」
「食」べるのは難しそうなブースが並んでいました。

全体的に見ると、秋田県の「種苗交換会」的なイベントだと思った。
農業色は薄いけれど、食べ物とか墓石とか地域の産業が一堂に会するという点がそう感じさせる。
以上、ざっと見たレポートでした。※続きはこちら
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貸切バス・自治体バス

2012-11-20 23:35:21 | 秋田のいろいろ
昨日に続いてバスの話題。
●三平バスの今後
以前、三平バスのうち「133」の塗装が普通の緑色に変わったことを紹介したが、今日、「137(いすゞエルガミオ)」も緑色になっていたのを見た。やはり車内の座席は三平柄のまま。
この調子では、三平バス(の外観)は徐々に消えていく運命なのだろう。
ただし、今日時点で、「124」「138」など、複数の三平バスもまだ走ってはいる。


以下、貸切バスや自治体所有のバスについて。
※以下、日野セレガといすゞガーラという2つの車種ができてきますが、両者は実質的には同じ車両(一部の装飾が違う程度)で、ブランドが異なるだけです。
●遠路はるばる
秋田市でも、遠方からおいでいただいた貸切バスの姿を見ることができる。だいぶ前には、
 ねぶり流し館と赤れんが郷土館に同型の日野セレガ
ナンバープレートは希望番号の50-06と50-07。
側面には大きく「TOYAMA」としか書かれていないが、正面の行灯には「富山地鉄観光」。
富山市内の路面電車(ライトレールじゃない昔からあるほう)や宇奈月温泉・立山方面の鉄道で有名な「富山地方鉄道」、通称「地鉄」のバスだ。
同社の一般路線バスは、東京都営バスの塗装に酷似したものなのは知っていたけれど、貸切バスがこんな塗装だとは知らなかった。大手で歴史のあるバス会社にしては、あまりインパクトがないかな。


●駐車場問題
赤れんが館もねぶり流し館も敷地が狭く、バスの駐車場が少ない。
路上で待機せざるを得ないことが多い
写真のように、赤れんが館では、ほとんどのバスが、正面玄関の真ん前に停まってしまう。
秋北バスも。以前紹介したいすゞガーラ「691」と連番の「690」
前を通る歩行者や赤れんが館へ来館する人にも、車にも、邪魔になってしまうし、赤れんが館の全景写真を撮りたい人にも邪魔。


そんな中、赤れんが館前を避けて、隣の信用金庫のビルの前(休日だったので閉店)で待機する、奥ゆかしいバスを見かけた。写真はないのですが。
そのバスは、日野セレガなんだけど、ナンバープレートが異様なものだった。

それは、米軍三沢基地所属のバスらしく、ナンバー以外は通常仕様のようで、日本語で「三沢」と大きく書かれた車体で、きっちりした身なりの欧米系の人が運転していた。
欧米人の家族連れが赤れんが館から出てきてバスに乗り込んでいたので、三沢からのツアーだったようだ。
いろんな人が訪れ、いろんなバスが来るものです。

※続きはこちら


●赤バス
秋田市営バスのことを「赤バス」と呼んでいた人もいたが、個人的には違和感を感じていた
こういうの↓こそ、赤バスと呼ぶべきだろう。
真っ赤!(三平バスが窓に写り込んでいます)
JRバス東北秋田支店所属で、JR東日本の観光周遊バスツアー「びゅうばす」専用車両のようだ。
ナンバーが「か926」なので、中央交通の中古ノンステップの導入時期を参考にすれば、今年5月に登録されたと思われる。

ただ、新車ではないかもしれない。JRバスでは、弘南バスのように独自の車両番号を付与し、それからその車両のプロフィールが分かる。この車は「H647-07401」と判読できた。
ハイフンの後2ケタの数字が、年式の西暦下2ケタを示すそうなので、それによれば2007年車ということになってしまう。他の営業所から転属した車両なのだろうか?

それから、側面前方のアクセントピラー(銀色の太い飾り帯)が、窓にかかっていないので、いすゞガーラかと思ってしまった。
でも、上記記号のハイフンの前「7」は日野製であることを示す。なるほど、そう言われれば、正面の行灯の上にオレンジ色に光る飾り帯があるのは、日野ブランドの特徴。
この車は、アクセントピラーを短くした特注仕様の日野セレガということになる。

それにしても、真っ赤。JR九州のバスのよう。
そして、いかつくて独特の車体デザインと合う塗装が限られている(=塗装を“選ぶ”)と感じる、現行モデルの日野セレガ&いすゞガーラにおいて、こういう単色の塗装のほうがむしろマッチしているんじゃないかと思った。でもやっぱり、好きになれないデザインだけど…
屋根にも「びゅう」
でも、
後部の「びゅう」は控えめ


●やまびこ号健在
ずっと前に紹介した、秋田市中央公民館のバス「やまびこ号」。
1世代前の日野セレガで、元秋田市営バスの貸切バスだったものを転用し、塗り替えて自家用登録にした車両。
しばらく見かけなかったが、
健在だった

※この後、2018年8月29日にも確認。2019年度に廃車となり、後継の新たなやまびこ号(別塗装)となった


●スプラウト
市町村が所有するバスといえば、以前、秋田県民会館での行事に、県内各市町村のバスが集結していたのを紹介した。
その中で、三種町のバスの車体に「スプラウト」と書かれていたが、よく見えなくて謎だった。

前よりしっかり見ることができた。
たしかに「スプラウト」
後部はまた別のデザインで、
「さあ、未来を育てよう。」と何かの芽生えの写真
スプラウトといってもカイワレダイコンとかの食用の幼植物のことじゃなく、若々しいイメージからの命名だろうか。

ところで、三種町のサイトに「三種町バス使用申込書」というのがあった。
借りたいバスを選ぶ欄があり、そこには「1.スカイラブ 2.スプラウト 3.やまびこ 4.せきれい  5.じゅんさい…」と、バスの車名らしきものが10個並んでいた。
命名にばらつきがあるので、合併前の3町のものをそのまま使っていると考えられる。(三種町にも「やまびこ号」があるのね)
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ノンステップバスとEVバスの話題

2012-11-19 23:06:08 | 秋田のいろいろ
秋田のバスの話題。
●中古ノンステップさらに増加
中央交通に続々と導入されていた、小田急バスの中古のノンステップバス。
これまでに、大型1台、中型12台を確認していた。

7月に「939」が入った後は、新たな導入がなく、一段落したのかと思っていたら…
「953」が登場!
秋田営業所配置。
やはり中型のいすゞエルガミオで、これで13台目。大型を含めると14台の中古ノンステップバスが来たことになる。

座席
座席の生地は、模様入りの青系統のもの(前方横向きの優先席は赤)。
小田急中古で、座席がエメラルドグリーンの単色でないのは、ほかに中型の924、大型の929だけ。

この調子では、もっと増えるのでしょうか…
【2013年2月6日追記】その後「598」「958(3月22日訂正)」も導入された。(同仕様で臨海営業所所属)


●新車ノンステップの運用
中古ノンステップが続々と増える中、影が薄いのが、バリアフリー法適合の新車のノンステップバス。
818、819、904の3台が臨海営業所に配置され、新国道経由の天王・追分方面の路線を中心に走っている。

運行路線が限定されるのは、購入にあたって県や国の補助金を受けており、その条件によるものだと考えられる。
「複数の市町村にまたがる10キロ以上の路線であること」といった感じの条件が、全国的に定められているようだ。
弘南バスの補助金購入車両には「平成○年度車輌購入費補助事業車輌」と表示されている
どの程度例外が認められるのか知らないが、秋田では今までは、車庫の出入りの路線(臨海営業所線)や、間合いに同じ方面の路線(新国道経由飯島北行き、セリオン行き)でしか見たことがなかった。

ところが、先日。
新車ノンステップの「819」
これが走っていた路線は、
新屋線・大森山公園行き!
新車ノンステップバスが飯島方面と車庫行き以外の路線を走っているところを初めて見た!

新屋線も臨海営業所担当なので、走ってもおかしくはないのだが、補助金うんぬんのあたりは大丈夫なんだろうか。
そもそも、運行範囲や距離で補助金を交付するかどうかを決めるのは、地方都市におけるバス会社の車両運用や乗客の乗車実態からして、適切でないようにも感じる。別に乗客としては文句はないことで、余計なお世話ですが。
【2013年3月22日追記】この後も、何度か818や819が新国道方面以外の臨海営業所担当路線を走るのを見かけた。


●EVバス
秋田県が開発した(?)、電気で動く(EV)バス「elemo AKITA」の試験運転が夏から始まっていた。※県主導の事業で、中央交通は運行を委託されている程度。中央交通が事業主体ではない。

最近は報道も少なくなったが、秋の初めには環境関係のイベントで展示されたりした。
充電中。デモンストレーションのため、中を見られた
【2013年1月13日追記】上の写真の後部フタ内には、バッテリー(リチウムイオン電池)類が収められているらしい。


先日、秋田駅方面から広小路を走ってきたEVバスが、竿燈大通りでなく、珍しく通町を走っていた。
 通町橋付近
そして、通町バス停のちょっと手前で停まった。
ハザードランプと「乗降中」表示を点灯
すぐに発車し、ねぶり流し館方向に左折していった。
バスからは、作業服の人が1人降りたような…
まあ、貸切バスと同じことだから、交通法規に違反しなければ、どこに停まって誰が乗り降りしてもいいんでしょうけど。

【2013年3月22日追記】2013年3月21日には、買物広場の充電器前に比較的長く停車していたのを見かけた。わりとラフな格好(作業着やスーツでない)の人が数人いて、メジャーで車体の各部を測るなどしてた。
でも、ワイパーとワイパーの間の長さとか、別に測定しなくてもよさそう(オジリナルのままの寸法のはずだから、図面を見れば分かりそう)な所を測っていたりして、意味不明。
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ポプラとニレのある学校

2012-11-18 23:01:26 | 動物・植物
秋田の話題ですが、まずは北海道のこと。「北海道らしい木」といえば、何を連想しますか?

エゾマツ、ライラック等々もあるが、「ポプラ(セイヨウハコヤナギなど)」と「ニレ(エルム)」も北海道のイメージがないでしょうか。
とはいえ、ライラックやポプラは外来種を栽培したもので北海道の自生種ではないし、本州以南でも普通に育つ木も多い。並木や観光地の木などが有名で、北海道が印象付けられてしまったこともあるのだろう。


秋田市内でも、ポプラはたまに見かける。
再掲)広面(ひろおもて)の市立城東中学校グラウンド
城東中は1979年開校だから、そんなに古い木ではなさそう。

県庁第二庁舎裏の「山王第一街区公園」
※山王第一街区公園は、隣の山王中学校がサブグラウンド的に使うこともあるが、秋田市公園課管轄の都市公園。

比較的古そうなポプラといえば、こちら。
右側奥
市立保戸野(ほどの)小学校のグラウンドにもポプラがある。
2本だけ
現在は、隅の方に2本しかないのだが、20年ほど前は、その並びにもっと本数があり、反対側にもあったはず。
手前はソメイヨシノだけど、昔はここにもポプラがあったはず
ポプラは根が浅く、特に年を経ると倒れやすいそうなので、強風で倒れたり、予防として伐られてしまったのかもしれない。(北大のポプラ並木でも問題になっていて、立入禁止にしたり、若い木に更新したりしている)

そんな保戸野小では、(今はどうか分からないが)児童の国語科の作品集を「学校文集『ポプラ』」という名称で発行していた。
「秋田大学附属図書館 北方教育資料コーナー目録」によれば、1960年に第7巻が出ているので、1954(昭和29)年から刊行されていた可能性がある。
つまり、ポプラは保戸野小のシンボルツリー的存在であったと言える。

【2018年4月4日追記】保戸野小にポプラが植えられた経緯について。
2018年春の保戸野地区の広報紙(?)に、「八丁(保戸野八丁)で起きた火災を教訓に植えられた」といった趣旨の一文があった。
調べると、1950年3月29日に、保戸野八丁から出火して82棟86世帯を全焼する火災があり、当時は「保戸野大火」とも呼ばれたとのこと。
その直後にポプラが植えられ、「文集ポプラ」が1954年頃から発刊されたとすると、辻褄は合う。

また、昔は保戸野地区に「ポプラ新町(しんまち)」という名称の町内会(町内子ども会?)があった。具体的にどこにあるのか、現在もあるのかは不明。(以上追記)


ところが、保戸野小には、別のかつ正式なシンボルツリーがある。
場所はグラウンドの反対、正門脇。バス通りの菊谷小路からも、一瞬見える。
この木(5月20日撮影)
3階建ての校舎と同じか少し高いくらいの落葉広葉樹。2本並んでいて、外から見て右側の木のほうが大きく、左の木はちょっと控えめ。
保戸野小はここに移転して124年経つそうだが、その頃、もしくはそれ以前からあったとしても、おかしくない風格の大木だ。根本は、校門の門柱よりも太そう。
したがって、校舎の壁画や時計塔(もどき)が、この木に隠れて、敷地外からはほとんど見えない。
【2013年12月19日追記】この保戸野小学校の敷地には、学校ができる前から「愛宕神社」があったらしい。(愛宕神社は1922年に近くの諏訪神社と合祀され、現在は諏訪愛宕神社=開校~合祀までは学校と神社が同居していたようだ)もしかすると、神社当時からあった木なのかもしれない。

歴史がありそうな門柱
この木を、学校では「ニレの木」と呼んでおり、「1985年の創立111周年の際、学校の木とした」旨を記した説明板が立っている。
実際に保戸野小では、児童会活動や学校行事などにおいて「ニレの木~」という名称を使っている。

ただし、制定以前の卒業生や保護者であった地域住民には、保戸野小にニレの木があること自体、印象になく、保戸野小といえばポプラを連想する人が少なくないようだ。
グラウンドのポプラは、明確にシンボルツリーと定義づけられていたわけではなかったし、ポプラが高齢化していることを考慮して、ニレの木をシンボルとしたのだろうか。


説明板には、ニレの木の別名が「ニレケヤキ」であるとも表記されている。
「ポプラ」もそうだが、「ニレ」というのはニレ科ニレ属の総称であって、特定の種名ではないので、「ニレ」という木(種)はない。ニレには20~45種があり、交雑種もあって、同定は難しいという。
北海道で「ニレ」と呼ばれるのは一般に「ハルニレ」という種。ほかに日本では「アキニレ」という種もある。
また、説明板にある「ニレケヤキ」はあまり一般的な呼称ではないようで、アキニレを盆栽にした時の呼び名のような感じがする。

アキニレは温かい地方に生育(自生は中部以南、植栽でも関東辺りまで【2020年12月16日訂正・山形県にも自生があり、植えれば秋田市でも育つようだ。この記事参照】)することや、葉っぱの感じなどからすれば、個人的には、保戸野小のニレはハルニレかそれに近い種ではないかと思う。
すなわち、北海道のニレとほぼ同じ木として差し支えないように考える。(何か情報をお持ちの方、お知らせください)
【2013年5月21日追記】秋田市環境部が作った「秋田市木かげマップ」では、この木を「ハルニレ」と断言している。やっぱりハルニレで間違いないだろう。
【2013年10月31日追記】札幌の北大植物園を訪れた(リンク先中ほど)ところ、この木はハルニレではなく「ノニレ」または「マンシュウニレ」と呼ばれる、ハルニレに近縁の別の種ではないかと感じた。とすれば、これは日本に自生しない中国大陸からの移入種なので、人為的に植えられたことになる。
芽が吹いてすぐ、こんなものが落ちていたのだけど、実?


ニレ科といえば、当ブログでは秋田市の木である「ケヤキ(ケヤキ属)」、秋田ではちょっと珍しい「エノキ(エノキ属)」を紹介している。
科と属の中間の「亜科」で分類する場合もあり、エノキ属は「エノキ亜科」、ケヤキ属とニレ属は「ニレ亜科」なので、ケヤキとニレはより近縁とも言える。

たしかに、保戸野小のニレは、ケヤキに似ている所が多い。
枝ぶりなど全体的には、ケヤキを繊細にしたような雰囲気。細かく見ると、葉はケヤキを若干丸っこくした感じ。幹だけはゴツゴツしていてケヤキとは違う。
ニレの木の葉と幹。結構大きい葉だ

樹形は、北海道によくあるニレや、ケヤキは丸いのに対し、保戸野小のニレは縦に長すぎる印象。これは広いとはいえない生育環境や人為的な剪定によって、横よりも縦方向によく伸びてしまった結果だろうか。
ケヤキでも似たような樹形の木が近くにあった。
竿燈大通りの當福寺のケヤキ


夏の夕日を受けるニレの木(8月21日)
落葉樹であるからには、紅葉する。
エノキの紅葉は見逃してしまったが、ニレの木は見ることができた。(芽生え・紅葉とも、ケヤキとほぼ同時期のようだ)
(11月5日)「黄葉」するのだった
風に徐々に葉を散らし(周辺住民の皆さんはお掃除が大変でしょう)たものの、意外にしぶとく木に残る葉も多かった。
(11月15日)だいぶ葉が減り、枝ぶりや背後の時計塔もどきが見えてきた
先週からの強風で、今頃はついにほとんどの葉が落ちてしまったはず。

来春の新入生が学校に慣れてきた頃、また新しい若葉を出すことだろう。
(5月1日)新芽が出てきた頃
138年の歴史がある保戸野小の卒業生は15370名。そのほとんどがここの場所の3世代(4世代?)の校舎に通い、(意識していなくても)ニレの木を見てきたはず。
ニレの木には、これからもずっと、保戸野小や周りの街を見守っていってほしい。


ところで、秋田には他にニレの木ってあるのだろうか?
ないわけはないはずなので、どなたかご存知であれば教えてください。
※秋田市にあるハルニレについてはこの記事中ほど
※2014年春に、ニレの枝切りが行われた(リンク先後半)
弘前公園に樹齢200年とされるハルニレがあった。
秋田市土崎にアキニレが植えられているのを発見。


最後にポプラに戻ります。
ポプラも黄葉する
ポプラは、下の葉から順番に落葉していくようだ。

ポプラは、葉が硬いためか、葉擦れの音が「さわさわ」といった特徴的な音。
ポプラはその学名「Populus」にちなむものだが、「震える」という意味で、葉が風にそよぐさまから付けられたそうだ。
久々にその音を聞いて、学名に納得すると同時に、子どもの頃聞いた音の記憶がよみがえった。

※保戸野小の別の木に関する記事
※ポプラのその後の記事(末尾)

■秋田市立学校に関する過去の記事■
学校名と東小の色似た校舎憧れの明徳小坂の途中の学校旭南学区は広い近い学校に通いたい)、南中と東中の校舎集合煙突最近の小学校校舎校内の家?/138周年、ポプラとニレのある学校(この記事)
※次の記事はこちら
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太宰治生誕記念弁当

2012-11-15 23:01:18 | 津軽のいろいろ
過去にも紹介してきた、津軽地方ならではの弁当群「津軽弁」。
必ずしも「駅弁」ではなく、複数の製造元から次々に発売され、同じ場所でいつも全種類を買えるわけでもなく、なかなか全貌をつかめない。

先日、弘前駅自由通路の売り場で、新しいものに出会った。
記事冒頭の写真がそれ。その名も「津軽」、正式には「太宰治生誕記念弁当津軽」。800円。
「生誕記念」とは「生誕100周年記念」ということらしいから、2009年発売か。

製造元は五所川原駅近くの五所川原市内の個人名で、カッコ書きで「屋号 つがる惣菜」とある。
太宰治の出身地の金木町は現在は合併で五所川原市になったし、弁当の掛け紙の写真が津軽鉄道の写真なので、五所川原駅の駅弁かと思いそうだけどそうではなく、元々は新青森駅で売られたらしい。それが弘前でも売られていることになる。
おしぼり、簡単な品書き付き。爪楊枝はなかったかな

大きな容器ではないものの、びっしり
品書きを基に、上の写真の左上から時計回りに紹介すると、
いなり寿司、若生(わかおい)のおにぎり、鮭の飯寿司、イカメンチ、かぼちゃ餅、すしこ、もっこり卵のだし巻き卵、きゅうりの漬物(辛子風味)、味付身欠き鰊、中央が帆立黄金焼き。
「もっこり卵」は「津軽半島産の高級卵」だそうで、東津軽郡蓬田村の養鶏会社のブランドらしい。米は青森県産。

以前紹介した別の弁当と同じく、赤いご飯のいなり寿司やイカメンチ(イガメンチ)が入っていて、これは津軽弁のほぼ必須アイテムといえるかもしれない。
イカメンチは、ものによっては生臭さが強いこともあるが、この弁当のは甘くて食べやすかった。
いなり寿司と若生のおにぎり
「若生のおにぎり」は、柔らかい昆布を巻いたおにぎり。津軽の北のほうでは、昆布の1年ものを「若生昆布」と称して、煮物やおにぎりに使うそうだ。
「若生」という名前と正体は今回初めて知ったが、そういえばこれもたまに津軽で見かける。高菜おにぎりのように全面を昆布で巻くこともある(そのほうが一般的か)。
鮭の飯寿司は、盆や正月のごちそうとして食べられるそうだ。ご飯は少なく、マリネみたいな感じ。
すしことかぼちゃ餅
「すしこ」は、前にも食べたし、秋田県の一部地域にも存在する「餅米の漬物」。この弁当に入っていたのは、赤シソの味とともに、かなり酸っぱかった。
北海道の芋餅のカボチャ版みたいな「かぼちゃ餅」は、甘くてお菓子のよう。(かぼちゃ餅も北海道でも食べられているようだ)


全体的においしかったし、奇をてらったものでない、津軽伝統の家庭料理の詰め合わせのようで、これぞ本当の津軽弁と言える商品かもしれない。
同じ製造元の別の津軽弁
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函館駅弁/大沼団子

2012-11-14 23:07:12 | 各地お土産・食べ物
もらいものの北海道南部の食べ物2題。
●函館駅弁
JR函館駅の駅弁は、「みかど」という企業が製造販売していた。
元々は関西が拠点で、首都圏や函館(1936年から)にも展開していた。函館では、北海道らしい魚介類を使った駅弁を中心とした駅弁を出していたが、今年1月に、みかどが函館から撤退したと聞いていた。

現在、函館駅で売られている駅弁の1つ。
 「北の家族」
1973年度のNHKの朝の連続テレビ小説にちなんだ商品名の駅弁。前に食べたことがあった。
掛け紙や箸袋には、「みかど」と表記があり、以前と変わっていないように見える。
製造者表示は、
「ジェイ・アールはこだて開発(株)」
たしかに製造元企業としては、みかどではなくなっている。
どうも、製品やブランドごと、そのままJR北海道系列の企業へ譲渡したということらしい。「みかど」のブランドと商品ラインナップはそのまま引き継がれたことになる。
現在の商品紹介のホームページは、「http://www.jr-shop.hakodate.jp/mikado/」というアドレスで、JR北海道開発のサイトの中に、そのままみかど当時のファイルを入れ子にしたような構造。「函館駅弁のみかどは1月15日をもちまして函館営業所を閉店することとなりました。事業については一部を除きジェイ・アールはこだて開発株式会社様に承継して頂きます。」とも掲載されている。
北の家族の中身
中身も昔と変わらないようだ。
色は地味で、しょっぱめの味だけど、おいしいと思う。

長野駅や岐阜駅のように、駅弁業者の廃業などによって、まったく違うラインナップになってしまった所もあるが、函館駅は伝統をそのまま引き継いでくれたようだ。


●大沼だんご
以前、札幌発函館行きの特急「北斗」に乗った時、大沼公園駅発車後、名物だという「大沼だんご」を積み込んで車内販売で売っていた。
同じ車両にいた、おそらく地元の方々が何人も購入し、中には車内で食べ始める人もいた。
車内のリーフレットによれば、秋田でいう「しんこ餅」らしく、けっこうな量があり、消費期限は当日限り。食べたかったが、あきらめた。
という話を、北海道へ行く人にしたところ、「函館のデパートでたまたま売っていた」そうで買ってきてくれた!

念願の「大沼だんご」
「沼の家」という所の「元祖大沼だんご」というのが正式名称らしい。大沼公園のほとりで明治38年(鉄道開業の2年前)に創業し、1993年までは大沼公園駅でも売っていたそうだ。現在は、上記の通り、一部の特急で車内販売し、函館辺りの百貨店でも買えるということらしい。
掛け紙の句は「花のみか 紅葉(もみじ)にも此ダンゴ(ダンゴのイラスト)哉」という、大正時代に京都の俳人 花本聴秋(上田聴秋)に作ってもらったもの。

中身
あまり深い容器ではないが、びっしりと詰まっている。
味はみたらし(「しょうゆ」と称するようだ)とこしあんが4対6ほど。

予想通り、うるち米の米粉で作った団子。秋田のしんこ餅が好きな人は、これも好きでしょう。僕は好きです。
ちょっと違和感があったのが、団子のサイズ。みたらしの方で餅が透けて見えているが、かなり小ぶりの繭玉状。秋田のはもっと大柄なのしか見たことがない。
あんことみたらしも、わりとあっさりしていて、素材の味が楽しめる。素朴でいて上品な感じかな。

大沼湖畔の店では、「ごまとしょうゆ」の組み合わせの大沼だんごや羊羹もあるそうだ。
※新潟県新津駅前にも同様のだんごがある。
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閉店後/雨漏り

2012-11-13 23:09:48 | 秋田のいろいろ
2題。
●加賀谷書店閉店後 ※この記事の続き
7日で閉店した、秋田駅前の加賀谷書店本店。※本店が閉店しただけであって、他店舗や会社自体は存続
跡にできる和民は、来年1月下旬オープン予定とのこと。
閉店前日の加賀谷書店本店・東側
撮影時は、看板に照明が灯っていなかった。最近は日没が早い上、特にこの日は悪天候で早くに暗くなったので、まだ点けていなかったのか、翌日に閉店するのだから今さらいいやということなのか。
広小路側。店内は黄色い柱が目立つ
雑誌類は普通並みに在庫があり、それなりにお客が入っていた。
専門書の棚は空白もあるようだ
上の写真で手前左側は、前回も紹介した「閉店のお知らせ」。
その右には、手書きで「棚、什器持っていってくれる方にさしあげます」という掲示。


そして閉店翌日の8日。
奥のほうのレジ付近に灯りが
シャッターがないようで、どちらの出入り口も以前と変わらぬ趣。看板や「教科書販売店」の表示もそのまま。
店内では、書籍の片付け作業が行われていた。

気になったのが、
ショーウインドウの掲示
「閉店のお知らせ」が、「のりパネ」という紙で覆われて、見えなくなっていた。
これでは、加賀谷書店本店がこうなっていることの説明が何もなされていないことになる。
県外から帰省した人など、報道を知らずに加賀谷書店本店に来た人は、事情を飲み込めない。加賀谷書店自体が潰れたのかと思われてしまうかもしれない。※繰り返しますが、本店が閉店しただけで、加賀谷書店の会社や他店舗は今も営業しています

どういう事情で隠したのか知らないが、秋田の人というか会社って、こういう顧客への説明が本当に下手だと思わざるを得ない。

と思っていて、今日行ってみたら、「閉店のお知らせ」が復活していた。やっぱり説明が必要なことに気づいたのかな。
今日は、店内の棚をばらして搬出し、レンタカーのトラックに積み込まれていた。(張り紙にあった棚、什器を引き取ってくれる人が現れたのか?)
おそらく、近いうちに店内がすっからかんになり、和民への改装工事が始まるのだろう。
※続きはこの記事



●秋田駅のアーチ
最近の秋田は雨が多く、激しく降ることもある。
先週、秋田駅中央改札口前を通ると、
何やらやってる?
ヘルメットをかぶった人たちが出ていた。
精算所の屋根の上にも
写真左側の精算所の上から、在来線改札口の上にかけて、パイプを渡していた。足場を組むの?
よく見ると、
自動改札機がビニールで覆われ、上に皿?
どうも、自動改札機の上で「雨漏り」しているようだ。

その後、こうなった。パイプは足場ではなかった。
分かりにくいですが
全部の在来線自動改札機の上を覆うように、パイプをアーチ状に渡し、そこにビニールシートを張っている。
パイプとビニールは、精算所側が高く、反対側に向かって傾斜がつけてあり、上から落ちてきた雨水は、反対側に置かれたバケツに流れ落ちてたまるようになっているらしい。さすがJRさん、凝った作りですな。
明かり取りの天窓から漏ったのかな?
駅舎もできて15年経つし、こういう複雑な形状の建物は、雨漏りがしやすいらしいからね…

【22日追記】22日には、パイプ類がすべて撤去されて、元通りになっていた。(20日まではまだあったはず)
【2013年7月6日追記】激しい雨が降った2013年7月6日にも、同様のものが設置された。
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怪しい影・古い標識

2012-11-12 23:12:01 | 秋田の季節・風景
冒頭の写真。秋田市某所に、怪しく巨大な影?

建物の壁面に大きく

その正体は…

こんな関係
場所は秋田市山王。秋田県庁の西隣の山王大通り沿い。
上の写真、右端に見えている高い塔は、秋田地方気象台のレーダードーム。その影が、裁判所の壁面に映っているのだ。

気象台は単独の建物ではなく、国の「秋田第二合同庁舎」に入居している。山王大通りには面しておらず、1本裏側に位置する。
再掲)反対側から
気象台と裁判所は、距離にして100メートルほどは離れているし、間に「東北農政局秋田地域センター(上の写真の茶色い建物)」がある。
そのため、季節(太陽の高度や位置)によっては、裁判所の壁まで影が届かない可能性もある。それに、写真の通り、現在は裁判所の高さにぴったり収まるジャストサイズの影ができている。もしかしたら、今だけ見られる光景かもしれない。

別の場所にも怪しい影がありました。



さて、秋田第二合同庁舎ができたのは、1989年。
それ以前は、直線で500メートルほど離れた山王大通りの向かい側、八橋運動公園の中に、単独の建物で秋田地方気象台があった。昨日の記事のサクラの紅葉が美しい場所にある相撲場の裏側か。今は建物は解体されている。

公道から、運動公園内(相撲場とテニスコートの間)へ入るところに、現在もこんな標識が立っている。
左奥が気象台跡のはず
裏面は確認しなかったが、公道ではないはずなので、正式な「道路標識」ではないのだろう。
表面には反射材が使われていないようで、古いもの。
補助標識に注目。
「体育施設整備車両/気象台関係車両 を除く」
気象台移転後も、2007年まではソメイヨシノの標本木がここにあったから、そのためのものと好意的に解釈することもできるが、ともかく、ここに気象台があったことを今に伝えている。

というか、この「進入禁止」の標識自体、今となっては効力が消えているかもしれない。
なぜなら、2つ上の写真に写っているように、背後がテニスコートの(?)駐車場になっているのだ。並んでいるのは「体育施設整備車両」ではなさそうな車だし、ここに車を入れるためには、進入禁止のところを通らないといけないような気がするけれど…
現地をよく見てこなかったので、反対の陸上競技場側から入って来られるのかもしれませんが。
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紅葉終盤

2012-11-11 21:31:20 | 秋田の季節・風景
いつの間にか始まっていた、秋田市街地の紅葉も、そろそろ終盤。
以前、紹介した、けやき通りに1本だけあるエノキ
どんな風に紅葉するのか、見に行った。が、
ケヤキは紅葉の盛りだけど…
上の写真の矢印がエノキ。すっかり葉が落ちてしまっていた。
ケヤキよりは暖地向きの種であるためか、紅葉・落葉が早いようだ。※翌年の様子


秋田市の紅葉といえば、やはりケヤキ。
旭川に架かる二丁目たもとの「那波家の水汲み場」。
 
左の写真は、いつもとは逆・下流側の北都銀行本店向かい付近から。
風が吹くと、川面にひらひらと葉が落ち、流れていった。

千秋トンネル通りの保戸野側。背後の山は千秋公園西側
今年はこの通りのケヤキの紅葉が美しかった気がする。

ところで、前から書いてきたように、ケヤキの紅葉(黄葉)は色が、赤、オレンジ、黄色と、木によって異なるので、並木になった時にさらに美しく感じさせる。
2006年の独立行政法人林木育種センターの研究発表によれば、「どの色になるかは遺伝的な影響が大きいことが明らかに」なったそうだ。
同じ個体であれば、植える場所や年による色の差は小さく、つまりその個体(木)が固有の紅葉の色を持っているということだそうだ。



最後に、今年改めて紅葉が美しいと感じた木が、サクラ(ソメイヨシノ)。
八橋運動公園の中を通って日吉八幡神社前に抜ける市道沿い。(シランが植えられている球技場の向かい)
燃えるような紅葉
ソメイヨシノは、もうちょっと黄色っぽく紅葉するようなイメージがあったが、光の当たり方もありそうだけど、こんなに美しかったのか。


地面も落葉で真っ赤。そこに長い影


先週末、秋田駅のぽぽろーど西端に恒例のクリスマスツリーが設置された。
もうすぐ、右側に防風シートが設置されるはず
この週末は青空が広がったものの、先週も今週も、ほとんど毎日雨模様。
この調子で間もなく冬になりそう。

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コメント (2)
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