広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

絆まつりで旧国道に大型車

2022-05-30 19:28:10 | 秋田の季節・風景
東日本大震災後、東北6県の県庁所在地で持ち回り開催する「東北六魂祭」の2巡目に当たる後継イベント、「東北絆まつり」が、2022年5月28・29日に秋田市で開催された。
秋田市での六魂祭は2015年開催。2020年は新型コロナウイルス感染症により翌年へ延期されたので、7年ぶり。

六魂祭にしても絆まつりにしても、
・東日本大震災で大打撃を受けた、福島県や太平洋沿岸の各市町村を差し置いて、比較的被害が少なかった県庁所在地が復興名目でイベントを開催することへの疑問。
・見物客が、開催都市の他の観光地や市中店舗を利用するかどうかは微妙で、どの程度の経済効果があるのか疑問。
・他の催しがスケジュール変更を余儀なくされたり、普段の生活を送る市民が終日の交通規制で身動きできなかったりすることがある。
という点で、好意的な印象はなかった。
特に2015年は、過剰なほどの交通規制と路線バス縮小運行(思い返せば、市民としては、海外のコロナでロックダウンされた街に通ずるものがあるかも)にうんざりした。
そして、そうしたことなどぶっ飛ばすような、衝撃的な出来事もあった。
建物の屋根上の柵などがない狭い部分に立ち、六魂祭を見物する人物の写真が、新聞の1面に掲載されたのだ。取り上げた当ブログの記事にたくさんのアクセスがあった。今回、7年前を思い出して検索する人が多かったようで、またアクセス数が増えた。


ここから今回の「東北絆まつり2022秋田」の話。
今回は、前回の反省とコロナ対策もあってか、だいぶこぢんまりとした開催。
パレードは八橋陸上競技場の中で、事前申し込み者のみ観覧。その他、関連イベントである「これが秋田だ!食と芸能大祭典2022(以前広小路でやっていた)」なども含めて、八橋運動公園内の各施設が会場。
運動公園内の道路以外の交通規制は一切されないようで、路線バスの迂回運行もなし。

来場者のアクセスは、前回は、遠方の駐車場へのぼったくりのような料金の有料シャトルバスが運行され、秋田駅とのシャトルバスはないに等しい便数であった。
今回は、秋田駅や旧秋田空港跡地(駐車場)とを行き来する、無料シャトルバスが高頻度で運行。
結果、秋田市街地では目立った道路渋滞はなかったようだし、市民としてはまったく平常の生活を送ることができた。これなら許せる。


興味がないから絆まつりの日付を意識しておらず、29日に、新型コロナウイルス感染症ワクチンの3回目接種を、西武秋田店会場で予約してしまっていた。
秋田市の3回目は、医療機関の個別接種がファイザー製、西武や秋大医学部などの集団接種がモデルナ製のワクチン。全国的には、副反応が強いとかでモデルナが敬遠され、使用期限を延長したり廃棄したり、モデルナの枠が埋まらなかったりしているとのこと。
5月初めの秋田市では、集団接種会場から先に埋まり、市中のクリニックではほとんどが空きありという、逆転した状況であった。

テナントが撤退して殺風景な空きフロアの3階を大きく使った接種会場。予約10分前に行ったら、その枠1番乗りかつ前の枠とのはざまで、直ちに打たれて、予約時間5分後には開放された。【31日補足・西武の玄関には「混雑緩和のため10分前の入場に協力を」みたいなことが書いてあったが、そこで言われても、もう遅い人が多そう。】
1・2回目の医学部体育館会場と比べて、1枠当たりの人数がやや少ない感じもしたが、遅く来た人もスムーズに流れていた感じ。待つにしても、ちゃんとした冷暖房完備でいい。
※この次は2022年11月に、都合4回目のワクチンを受けることとなった。


秋田駅前は、絆まつりを見に来たであろう、市民や観光客が多い。竿燈まつり本番には及ばないが。JRの臨時列車は運行されず、こまちの定期列車にも空席があったから、県外から来る人は、そう多くないのか。西口の芝生広場では、JR東日本秋田支社による「秋田駅 春のふれあいフェスタ 2022」も開催され、その人出も。
六魂祭の時は、大屋根のアーケードに仙台七夕の飾りが吊り下げられていたが、今回はなし。秋田駅周辺では絆まつりのムードは薄かった。

駅~会場のシャトルバス乗降場は、会場側はけやき通りの駐車場付近の路上らしい。駅側はホテルメトロポリタン秋田前。
中央のバスが乗車扱い中のシャトルバス。左は一般路線バス
約15分間隔で運行とのことだったが、乗車率も見ながら随時発車している感じもした。見た限り、遅い時間の会場行き以外は、立ち客が多数。あきらめて一般路線バスを利用する人も多かったようだ。
写真の通り、駅シャトルは秋田中央交通の路線バス用車両で運行。大型バス(確認した限り全車ノンステップのエルガ)が多かったが、中型バスも少し混ざっていた。「7」号車まで確認した。
【30日追記・シャトルバスの正面行き先表示は、確認できた限り、全車「秋田中央交通 AKITA CHUO KOTSU」。イオンモール秋田のシャトルバスでは、この表示のほか「シャトルバス(英字なし)」を使う場合もある。】
駅発会場行きは、タクシー乗り場をぐるっと回って→広小路→県庁前→けやき通りへ右折→到着のはず。では帰りは?

けやき通りを北進→八橋一里塚交差点を右折→旧国道(高陽青柳町・高陽幸町)→新国道を越えて大工町→通町の丁字路を右折→大町通り→日本銀行秋田支店前を左折→竿燈大通り→中央通り→駅。
方向転換しなくて済み、かつ右左折しやすく、(通町橋、秋田中央警察署前などよりも)流れがスムーズなルートなのだろう。

通町の西側から大町通りへ曲がるバスもとても珍しい。個人的にはそれよりも、大型路線バスが高陽地域の旧国道~通町西側を走ることに惹かれた。
なぜなら、かつては大型路線バスも走っていたものの、現在は基本的には走らない(中型バスのみになった)道だから。バス停では、高陽青柳町→高陽幸町→旭北栄町→鉄砲町→通町二区。
高陽幸町~鉄砲町は通町・寺内経由将軍野線(市民生協入口行き)が、通町二区からは泉ハイタウン線も通り、かつてはどちらも大型が入っていた。
※通町二区から合流する神田線・添川線は、以前から中型のみ。また、通町の東側~大町通りは、新屋線・割山線で今も大型バスが走る。

どちらも、秋田市交通局(秋田市営バス)から移管された路線で、市営バス時代は中型とともに大型バスも、終日にわたって充当されていた。※市営バスの大型・中型の運用状況
将軍野線は2001年春、(泉保戸野線→泉秋操線と呼んでいた)泉ハイタウン線は2006年春に、それぞれ中央交通へ移管された。
将軍野線は移管以降、中型バス限定運用になったようだ。なお、同時に移管され、一部経路が重複する県庁・寺内経由土崎線では、移管直後や2017年頃に大型バスが運用されたとの情報があるが、ラッシュ時等ダイヤを限定しての運用の模様。担当する秋田営業所には、そもそも大型路線バスの台数が少ない。
泉秋操線は、移管前の2002年春から中型限定。2002年春に新屋・割山方面が移管された時点で、交通局から大型バスがなくなったため。その状態のまま、5年後に移管された。

したがって、高陽青柳町→鉄砲町を大型路線バスが走るのは21年ぶり、通町二区付近では20年ぶりになるのではないだろうか。
いずれにしても、旧国道~大工町を中央交通の大型路線バスが走るのは、とてもレア。

ワクチン接種に向かう途中で、このことに気付いた。接種後は、暑いし早く帰るべきと思いつつ、少々見に行った。逆光気味の写真で記録します。

高陽青柳町~高陽幸町間。臨海営業所1411が5号車。中型も含めて臨海の車が旧国道を走るのもレア
歩行者用信号機がまとめて設置されたほど狭い道路を、車体幅2.5メートルの大型バスが行く。
まつりもそろそろ終わりで、帰る人が多いようで、ぎゅうぎゅう詰めの5号車に5分続行して、7号車が来た。
鉄砲町。秋田営業所1004

上の写真の撮影場所は、いわゆる“六道の辻”の変形交差点。位置は少し違うが、22年前にここで撮影した写真。
2000年5月撮影。青窓豪華仕様(座席配置はワンロマではない)の294号車
周りの建物がだいぶ変わってしまったのにも、20年の経過を感じてしまう。

これ以上待っていたら具合が悪くなりかねないので、ここで退散。今のところ副反応は、接種部位の痛みで腕が上がらないことだけ。【31日追記・それと接種部位がかゆい。1・2回目にはなかったはず。倦怠感などはまったくない。】【2日追記・3日経って腕の痛みは消えた。4日目では、虫刺されのようなかゆみは若干残り、しぶとい。1・2回目では肩辺りの重苦しさや軽い頭痛があった気がしたが、3回目がいちばん楽に終わった。】
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

念願の柴又草だんご

2022-05-27 22:08:40 | 各地お土産・食べ物
首都圏から商品を新幹線で輸送し、秋田で販売するシリーズ。その最初のほう、2021年7月に葛飾柴又の草だんごが「東北初出品」として売られたのだが、事前情報が入手できず、買い損ねた。
その後、違う店の違うお菓子は月に1度程度秋田で売られたが、草だんごの再販売はなかった(その後、盛岡と仙台で販売)。
2022年3月に、秋田新幹線開業25周年記念の催しの1つとして、駅弁や他のお菓子とともに、ついに草だんごが再び来ることになったものの、直前に地震による東北新幹線の長期運休が発生し、お預け。

5月に完全復旧となり、仕切り直しで催しが開催。今度こそ、草だんごが来る!
「東京下町スイーツフェア」として、27~29日の16時に、毎日2種ずつが販売。草だんごは27日に浅草花月堂「ジャンボめろんぱん」とともに登場。

駅弁と同様、秋田駅ビル・トピコ1階の吹き抜けで販売され、入場制限をして並ばせていた。整列場所は、昨秋の駅弁は交番前の屋外だったが、今回は、トイレ奥の廊下~階段。売り場入口に、まずはそっちへ行って並ばないといけないことの告知がないのが、分かりにくい。
草だんごは5個、メロンパンは10個の購入制限があるが、並んでいる途中で売り切れる可能性もあり、その時はお知らせしますとの案内があるなど、その後は適宜誘導あり。販売はJR東日本クロスステーション盛岡支店。

10分も並ばないうち売り場へ。裏には、草だんごとメロンパンの箱が山積み。草だんごは2021年は200個限定とのことだったが、それより若干多そう。メロンパンは数えられないが、1個が大きいから場所を取っていて、数人のスタッフが出し入れに忙しい。
客は順番に、受付のようなところへ行って、カードを指差すか口頭で、どれを何個欲しいか伝える。→係員がそれを注文票に記入して、注文票と品物を渡される。→それを持って隣のレジで支払い。という、ちょっと手間な流れ。少なくとも草だんごにはバーコードがなく、注文票にバーコードが印刷されていたから、商品管理の都合だろうか。
メロンパンのほうが人気が高そうで、メロンパンだけ買っていく人、メロンパン複数個と草だんご1折だけ買っていく人がほとんど。草だんごは(店頭には表示がなかったと思うが)当日が消費期限だから何個も買うのは難しい。

というわけで、
念願の草だんご
帝釈天参道には、複数の草だんご屋があるが、そのうち「高木屋老舗(たかぎや ろうほ。正しくははしご高)」の商品。映画「男はつらいよ」の寅さんの実家のモデルとも言われ、ロケ時の控所にも使われた。
この店の中が映画に映ったわけではないし、シリーズ初期には別の店もモデルになったり、末期にはその店が店名を変えて、作中の店も名前を変えざるを得なくなったりとか、いろいろあるようではある。
【28日補足・高木屋の草だんご=寅さんの草だんご ではないが、柴又の草だんごの多くが、基本的にこれと同じスタイルのようだ。「柴又帝釈天名物 草だんご」の1つなのは間違いない。】

映画の中では、おいちゃんとおばちゃんが店の奥で雑談しながら、だんごをこねてあんこを詰めるシーンがあり、これもそうやって作られたのでは…などと思いかけるが、今どきそれはないでしょう。
原材料や栄養成分は、日付も一括で印字されたシールだし、製造者は「株式会社高木屋(シールははしごでない高)」。

草だんご 1折12個 税込み800円 482kcal
新幹線が止まっている間(4月1日)に、700円から800円に値上がりしていた。でも高くはない。
10センチ×15センチの発泡スチロールの折箱に入り、ビニールをかけて、厚紙のフタを載せて、包装紙で包まれていた。
フタによれば「お団子が固くなりましたら 皿に取ってレンジで温めて お召し上がりください」。

だんごとつぶあんは別々
原材料欄には「うるち米(国産米)、よもぎ」等としかないが、ホームページによれば、米はコシヒカリ、ヨモギは筑波山麓産、あんは北海道産の一級の小豆とのこと。

思っていたより、あんこの量が多く、だんごひとつひとつが大きい。
1口では食べないほうがいいサイズ
現地の店内飲食でも、あんこはけっこう多く盛られる(この場合は餅の上)ようだ。

餅は柔らかめ。餅だけ食べるとヨモギの香りと味がするけれど、あんこが多いと…せっかくの草だんごなのだから、あんこ少なめで、ヨモギの味を楽しみたいとも思う。あんこの甘さは控えめ。


静岡県三島市の「福太郎」とはまた違う、庶民的な草だんごだった。
ぜひまた食べたいけれど、柴又のほかのお店や、こしあんも選べるという西新井大師の草だんごも、いつか食べてみたい。JR東日本さんに期待してもいいのかな。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

芋掘り遠足 消えたバス乗務員

2022-05-25 23:02:31 | 昔のこと
小学校の遠足で、バスガイドに間違ったタイトルと歌詞の歌を教えられた思い出をアップした。
社会科見学での続きがあるとしたけれど、その前に、コメントをいただいて幼稚園の時のことを思い出したので先に。

通っていたのは、2年保育(年少・年長)の私立幼稚園。
※認定こども園制度などなかった当時は、制度上は保育所(保育園)と幼稚園は区別された別物。だから、幼稚園において「2年『保育』」というのは不適切な気もする(上の学校にならって「修業年限」とかでは?)が、今でもそれが一般的なようなので、そう表記します。今はほとんどの園が3年保育だが、1980年代半ばでも3年保育のほうが多かったのではないだろうか。

記憶にある限り、幼稚園で貸切バスに乗って出かけたのは、春の「遠足」と秋の「いもほり遠足」。
春は、2年とも保護者同伴で、大森山公園へ。小学校1年生の遠足も大森山だったから、3年連続で行くことになる。はっきりとは覚えていないが、秋田市交通局(秋田市営バス)だったはず。

いもほり遠足は、園児だけで、サツマイモを収穫しに行く行事。あいまいだが、弁当を持っていって、食べてから芋掘りか?
「ちびまる子ちゃん」で、静岡の幼稚園に「雪見遠足」なる行事があるのを知ってびっくりしたが、「いもほり遠足」は全国的に実施されているようだ。一方で、園の近くに畑を所有または借用して、日常的に農作物を栽培する園もあるけれど。
2年とも、天王町(現・潟上市)にあった「植村農園」という所へ行ったはず。植村農園は2009年頃まではあって、今は存在しない感じ。あの辺りは、ブドウやナシの観光農園があるが、その1つだったのか。
【10月31日補足・秋田でのサツマイモ栽培について】サツマイモは暖かい所の植物。秋田県産のサツマイモは、産直でたまに見かける程度で、大々的には売られていない。しかし、家庭菜園やこの農園のようにそれなりの規模で栽培されることもある。
ネットには、サツマイモが経済栽培可能(農家の商売として成り立つ)なのは南東北以南という情報もあるが、栽培時期の工夫や近年の温暖化により、北海道でもできなくはないとの情報もあり。秋田の実感と合致しそう。(以上追記)

年少さんの時は、バスの記憶はない。
芋掘りのほうは記憶がある。イモ畑の畝を一定間隔で区切って個々に割り当て、そこを掘る方式。僕に割り当たったところを掘ると、イモは見えるのだが、いくら掘ってもびくともしない。早生まれで小さくて力がなかったこともあるにしても。
先生に手伝ってもらって、片手でつかむのが大変なほど太いサツマイモを1本だけ収穫した。大人の基準で思い返しても、大きなイモだった。満足げな顔でそれを握りしめる写真が残っている。
イモは家に持ち帰る(一部は園で焼いて食べた?)とのこと。てっきり、その太いイモを持ち帰ることができると楽しみにしたものの、全員の収穫分をいっしょにして、その中から均等に配る方式で、(公平ではあるのだが)ちょっと悔しかった。

年長さんは、バスもイモも覚えている。
先にイモ。昨年と打って変わって、ちょっと掘っただけで、細くはあるが何本ものイモが埋まっている。今年は本数で稼いでやろうと、一心不乱に掘り始めたのだが…

その時、パラパラと雨が落ちてきた。
園児による芋掘りはそこで打ち切り。農園に場所がなくてバス車内で雨宿りさせようとしたのか、滞在を切り上げて帰ろうとしたのかは不明だが、乗ってきたバスが待つ駐車場へ向かった。
この時のバスは、交通局の貸切バス数台。赤とグレーの横縞の貸切塗装の車だったのを覚えている。
ほかに、幼稚園の通園バス(スクールバス)1台が加わっていた。
通園バスは、幼稚園が所有し、園の職員が運転するもので、日野自動車製のモノコックボディの中型バス(レインボーの前身。今はマイクロバスばかりで中型の園児バスは製造されていないようだが、20年くらい前までの秋田市内では、日産ディーゼルやいすゞ製を所有する園があった)。僕は徒歩通園だったが、平常の活動の中で平和公園や八橋運動公園へ出かけた(全園一斉でない外出?)時には、乗ったと思う。
【26日補足】※ここで言う「中型バス」とは、運転免許証における区分「中型自動車」のことではなく、バスの車両サイズの呼び名。大型バスより若干小さく車体長は9メートルあり、大型免許でないと運転できない。大型バスの幼稚園バスが存在するか知らないが見たことはないから、中型は幼稚園バスとしては最大級だろう。

いもほり遠足に園バスを出したのは、バス借り上げ費用の節約のためだろうか。


僕たちのクラスは、行きも帰りも市営バス貸切車が割り当てられたはず。
ということで、そのバスのところへ行ったのだが、ドアが閉まっていて運転士もバスガイドもおらず、乗ることができない。

幼稚園バスの運転士が、市営バスの車をちょっと触って、「ドアコックが効かないので、運転士とガイドは、バスに鍵をかけてどっかへ行ったようだ」「キノコでも採りに行ったんじゃないか」という趣旨のことを話した。
天王は、今は宅地開発が進んでいるが、海が近く松林もあって、キノコは生えそうだし、林の中では小雨に気付かなかった可能性もある。

で、その後、どういう経緯か知らないが、結局、僕たちのクラスが園バスのほうに乗って、先に帰ることになった。本来、園バスに乗るべきクラス、そして他のクラスはどうしたのだろう? あと、我々クラスは市営バスの中に荷物を置いてなかったのか?
担任の先生は「(なじみがある)幼稚園のバスに乗れていいじゃない」とおっしゃったが、僕は園児仕様のバスなどより、観光仕様の市営バスに乗りたくて残念だった。
イモもバスも心残りに終わった、最後のいもほり遠足の思い出。【6月8日補足・イモは農園側で収穫してくれて、前年同様、園児に配給されたはず。】


公共交通機関の乗務員は「待つのも仕事」の面も大きい。貸切バスなら、客が楽しんでいる間が、乗務員の休息時間であるべきだ。
そして、借り主の都合による急な予定変更に、どこまで対応する必要があるのか。早く帰ったのなら、料金が戻ってくるのか(それはないかな。反対に遅くなった時は、渋滞など不可抗力なら不要、客都合なら追加請求される場合があるようだ)。
当時と今では労働と運輸の法制度も異なるだろうし、おおらかな時代だった。今ならちょっと問題かも。あと、今ならキノコ狩りしていても携帯電話で連絡付けられそうだし、天気予報精度の向上や雨雲レーダーにより事前の対処もできそう。


バスガイドというか貸切バスの思い出シリーズ、次は社会科見学編へ続く
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぐるるダイヤ改変 '22.6

2022-05-21 17:26:30 | 秋田のいろいろ
【22日タイトル訂正・初回アップ時「ぐるるダイヤ改変 '21.6」としていたので、'22に訂正します。】
秋田市が運行主体で、運行を秋田中央交通へ委託する、秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」。
秋田市の「広報あきた」の2022年5月20日号 No.2009、15ページに「6月5日(日)からぐるるの運行経路が変わります」が掲載されていた。
広報あきたより
千秋公園の下の秋田県民会館跡地に建てられていた、「あきた芸術劇場 ミルハス」がついに完成。6月5日に(部分的に)開館、9月にグランドオープンだそうで、それに合わせて、ぐるるがミルハス前に乗り入れることになり、経路変更がされる、ということのようだが…

でも、よく読めば、単なる「経路変更」ではない。
同時に時刻移動と減便を伴う「ダイヤ改正(改変)」も実施される。現在、ダイヤを暗記して利用している人は、覚え直さないとならない。広報は言葉が足りない。

今回の改正は、
・ミルハスオープンに伴う乗り入れ。
・ミルハス乗り入れ分の所要時間増。
だけでなく、
・遅延を回復できる余裕のあるダイヤにするための所要時間増。
・利用実態を踏まえた、便数と運行時間帯の調整。
も意図していると思われる。

以前触れたのだが、実はこの変更は、だいぶ以前から検討されていた。
2020年2月10日開催の第30回秋田市地域公共交通協議会において、事務局(秋田市都市整備部交通政策課)が「1周20分の時間配分では、道路が混んだとき回りきれないという話は伺っている。県市連携文化施設に関する検討に合わせ、ルートやダイヤの見直しを図ることを考えている。(議事録より)」とされていた。それが実行される。

上記、20分で回りきれないことについて。
ぐるるは、2012年7月21日の運行開始(当時はぐるるの愛称はなし)以来、20分間隔(例外あり)・1周20分で運行するダイヤが組まれていた。
実際には、道路渋滞等により20分で回りきれない場合も少なくない。そして、その遅れを回復する余裕がほぼない(買物広場で3分程度確保)タイトなダイヤであり、遅れを引きずって、次の周回に入ることもままある。
見て利用している者の感覚としては、定刻のこともあるが、5分遅れは珍しくなく、10分以上遅れることもたまにある、といった感じ。
2015年に一部バス停間の所要時間配分変更がされているが、20分で回りきれないことが問題なのだから、何の解決にもならなかったように思われる。
5分待つくらいなら歩いたほうが早いこともあるし、観光客などは不安になるだろう。改善すべきと、秋田市へ要望したことがあった。
※最近、ネットで走行位置情報を見られるように(バスロケーションシステム https://akita.bustei.net/buslocation/)はなった。


今回は、ぐるる運行開始10年目にして、初の経路変更・本格的ダイヤ改正ということになる。
以下、詳細。

●ミルハス前乗り入れ
「ミルハス前」停留所が新設される。
秋田駅西口→千秋公園入口→ミルハス前→木内前→通町 の順で、広小路を外れてミルハスへ立ち寄る形。

ミルハスの前を過ぎて、千秋公園の坂より手前で方向転換して、同じ道(中土橋通り)を戻って広小路に出るわけだが、まだ工事中だろうから現地を見ていないので、ミルハス周辺でどのような動線になるかまだよく分からない。フルサイズ中型バスでも、なんとかなるのでしょう。
【22日現地を確認して追記】工事はほぼ終わっていて、形はできていた。正面に車寄せがあり、その先(かつて東海林太郎ポケットパークがあった付近)に、バス駐車場(大型観光バス数台分)を兼ねたロータリー状のものがあった。車寄せにバス停設置→ロータリーで方向転換となるのか。
ただ、観光バスの出入り時や、高校登下校時・千秋公園の人出が多い時などは、方向転換に手間取ったり安全確認に細心の注意が求められたりしそう。
【運行開始後の実際は、末尾のリンク先参照。】(以上追記)


ミルハス立ち寄りだけで、信号待ちもあるから4~5分は所要時間が増えるだろうか。なお、走行距離としては、400メートル程度増加。
これまでは、駅→通町→大町通りは、一般路線バスと同ルートで、実質的に所要時間も同じ(で70円安い運賃)だった。これからは、特に通町まで乗りたい人には、行って戻ってまた行ってと、まどろっこしい気持ちになりそう。【22日補足・ミルハスから通町への最短経路である】佐竹小路(旧・和洋女子高校前)の一方通行が逆方向なら、そのルートも考えられたのに。
市街地循環バスとしての性格と、ミルハスが秋田市も関わった施設である以上、これはしょうがないと思う。
由利本荘市の循環バスなんかもそうだけど、市街地循環バスは、カクカクと行きつ戻りつしたり、あちこち立ち寄ったりするもの。市街地コミュニティーバスの“宿命”。
【6月11日追記】テレビ東京「ローカル路線バスVSローカル鉄道 乗り継ぎ対決旅」で、熊本城からバスターミナルへ向かおうと循環バスに乗ったところ、城の外周をほぼ1周して、乗車地点近くまで来た上、ターミナル直前のバス停で5分停車となり、そこで降りて歩いたほうが早い(そもそも最初から乗らずに歩いたほうが早い?)ということがあった。そんな例が各地にある。

これにより、秋田駅からミルハス、あるいは千秋公園など近隣施設へのアクセスは便利になる。普通は歩く距離ではあるが、いろんな人がいるし、悪天候もあるし。
だけど、ミルハスから駅への帰りは、片方向運行のぐるるでは、何十分も乗らないと戻れないことになる。その点はいいのでしょうか。

【23日追記】コメントいただいたように、千秋公園入口バス停発車後、ミルハスへ右折するために車線変更が必要になる。木内前でも車線変更があるので、目まぐるしいし、遅延の一因になる可能性もある。
それと、千秋公園の最寄りバス停はミルハス前になるわけだが、「千秋公園入口」の名前に惑わされて降りてしまう客がいるかもしれない。(以上追記)


●川反入口廃止
「川反入口が廃止となり、「ミルハス前」が追加されます。」とひっそりと告知。竿燈大通りの旧・交通公社前(一般路線上り側)で乗降できなくなる。バス停が通過扱いになるのであって、経路は変わらない。
通町→ねぶり流し館前→大町通り→ 川反入口 →北都銀行前
(再掲)林立する川反入口ポール
このタイミングなのが唐突には感じるが、妥当だと思う。
ぐるる運行開始時、沿線に交通公社前バス停があったから、機械的にそこでも乗降を扱うことにしたのだろうが、一般路線バスと異なるぐるるのルートでは問題があると感じていた。
・手前の「大町通り」バス停と距離が近い。日本銀行秋田支店前交差点をはさんでほぼ等距離。
・川反入口バス停のすぐ先の二丁目橋交差点で右折する。そのため、川反入口発車(または乗車客がいないのを確認)直後に2車線を横切り、いちばん右車線に入らなければならない。(一般路線バスは左端車線のまま進めばよい。)
Googleマップ航空写真に加筆
・川反入口でバスを待つ客は、ぐるるを見て戸惑う人が多く、狙ってぐるるに乗車する人は多くはなさそう。たまたまぐるるが来たから乗る人はいる。
・運転士の中には、川反入口から乗る人がいないと決めつけたかのように、【23日補足・日銀前交差点を左折した後、】早々に右端車線へ入ってしまう人がいる。まれに、川反入口でぐるるに乗ろうとする人がいるのにそうしてしまうこともあり、あわてて左車線へ戻ったこと、あるいはそのまま通り過ぎてしまい「あの人乗りたかったのでは?」と思うこともあった。
そうしたことによる事故やトラブルを避けるため、川反入口を通過扱いにしたのではないだろうか。【末尾の追記通り、新聞では「安全運行のため」廃止と報道された。】

川反入口から、どうしてもぐるるに乗らなきゃいけない人は、そうそういないはず。運賃は70円高いが、所要時間が短い一般路線バスの駅行きが次々に来るのだから。
ただ、真ん前のダイワロイネットホテル秋田に泊まる人など、需要が皆無ではないだろうし、そうした人に通過扱いになったことが周知されないおそれもある。当分は、駅乗り場や車内で知らせる必要があるのではないか。


以下、新ダイヤに関しては、広報に「「買物広場」出発時刻」だけが掲載されているため、詳細は不明です。推測があります。【途中バス停時刻は末尾の追記参照】
●「1周約35分」に
所要時間が15分増える。ミルハス立ち寄り分だけで15分はないだろうから、遅れ回復の余裕を増やしたのだろう。
これだけあれば、遅延は激減すると思われる。車両交換時に、乗り継ぎ客の有無を無線連絡する必要もなくなるかもしれない。
定刻で走ったら、35分では時間を持て余して買物広場で時間調整になるだろうか。弘前市の土手町循環100円バスでもそうだけど、これも、市街地循環バスの宿命だと思う。五十日など渋滞する日もあれば、ガラガラの時もあるわけで。

●「1日16便」に&大幅ダイヤ改変
あっさり書かれているが、現行ダイヤは21便なので、5本減便。
その他、1周の所要時間が増えるのだから、1台が数周ずつごとに交代することが難しくなり、全体にかなり時刻を変えないといけなくなりそう。以下に、新旧の買物広場の発車時刻表を示す。


【6月1日追記・新ダイヤの赤青の別が実際とは異なるようです。後日更新します。】

旧(現行)ダイヤでは、12時00分、14時00分、16時00分の3か所抜けるのを除いて、20分間隔の運行。
新ダイヤは、買物広場発車時刻は従来通り00、20、40分だが、抜ける部分が多く(従来の3+減便の5=8か所)、しかも不規則。9、14時台は3本ある一方、12、15時台は1本だけ。12時00分の次は13時00分まで1時間ない。


ぐるるの車両と乗務員は、早番/遅番(循環A/循環Bと呼ばれている)の2運用(というのか行路、交番とか呼ぶのか)がある。上の時刻表では、赤/青で示した(新ダイヤの午後は予測不能なので黒)。

旧ダイヤでは、Bが1時間遅く運用に入り、以降2~3周ごとに車両交換して運行。Aが1時間早く上がる。
ダイヤ上は、2台が同時に営業運行することはない。※実際には、車両交換時に先行車に遅延があり、後発車への乗り継ぎ客がいない場合は、無線連絡して後発車を定刻発車させることがある。その場合は、見かけ上は2台同時に営業運行している。

新ダイヤでは、9時00分の始発がまだ1周していない、9時20分に第2便が出るのだから、遅番でも20分遅いだけになるのか? 日の途中で乗務員が交代するのか、昼を長い休憩にして、拘束時間が増えてしまうのか。
【22日追記・1周35分になっても、引き続き買物広場発時刻は20分刻み。そのため、買物広場を出て35分で1周した5分後に、次または次の次の便が買物広場を発車する箇所が多い。つまり、1周35分+買物広場での時間調整(遅れ回復)5分=40分となり、それが成り立つ箇所では、到着した車が引き続き次の周回に入る運用になると考えられる。】
【25日追記・14時40分発以降は40分間隔となり、1台で回せそうなダイヤ。だとすれば、早番は14時20分発→14時55分着で上がるのかもしれないが、遅番とは労働時間(拘束時間)が不均衡になる。】


ぐるるは、秋田駅西口の1つ手前、買物広場が起終点。
乗客の中には、駅まで乗りたい人もいる。実際には、買物広場で降りて歩いても、さほど変わらないけど。買物広場で車両交換の時は、運賃支払いせずに、そのまま後発の車に乗り継いで、駅以降まで乗り続けることができる。
ただし、旧ダイヤでは、20分間隔でない箇所の1つ前の便と(当然ながら)最終便では、買物広場で運行終了となり、駅まで行くことはできない。上の時刻表でグレーの網掛けした4便。
新ダイヤでは、間隔が不規則になるので、それが増えそうだが、実際には5便。ただ、ダイヤに余裕が増えた分、乗り継いですぐ発車とはならなそうだから、駅までなら買物広場から歩いたほうが早そう。



正直、平常時のぐるるの乗客は多くはない。一般路線バスは次々減便され、立ち客もいるのを尻目に、ガラガラのぐるるに座っているのは申し訳なくさえ思う。この程度の減便なら、当然に思える。
でも、今までより所要時間が増える区間もあるし、不規則なダイヤが覚えにくい。だったら歩こうと、敬遠する人が増えそうな気もする。
「改正」というと前向きな印象がある言葉だが、今回はそうなるか分からないので「改変」という言葉も使ってみた(辞書的にはさほど差はないようですが)。このダイヤ改変はどんな結果になるだろうか。

【6月1日追記・新ダイヤの途中バス停の時刻について】30日までに各バス停に新しい時刻表が掲出、31日には秋田市交通政策課ホームページ(ページ番号1015794)に新ダイヤが掲載された。上記予想運用のA/Bに相違もあったので、後日、更新します。

【6月4日追記・新聞報道について】6月4日付 秋田魁新報 秋田市地域面に、「秋田市のバス「ぐるる」 「ミルハス前」停留所に追加 あすから新ルート」として小さく掲載。「新たなルートは1周4.5キロ」で、川反入口の廃止は「安全運行のため」とのこと。

新ダイヤ、ミルハス乗り入れ開始の状況
【6月17日追記・買物広場乗り場変更について】現地以外での告知はどこにもなかったようだが、さらにもう1点変更。買物広場の乗り場が5番から4番に変更。現地で見れば分かるとはいえ、一瞬戸惑った。不親切。写真等はこの記事後半。
コメント (12)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポストお休み中

2022-05-19 19:22:35 | 秋田のいろいろ
新国道「八橋大畑」交差点と市立泉中学校の間にある、秋田市泉地区コミュニティセンター。
※コミュニティーセンターは、いわゆる公民館。集会室やスポーツができるホールなどを備えた秋田市の施設(運営は各地域の関係者で行なう)で、おおむね小学校の学区ごとに設置される。「コミセン」と略される。

泉コミセンは、1990(平成2)年度開館。
2022年3月から約1年間休館(再開時期未定)して、大規模改修工事が行われている。最近、工事が本格化した。
正面は封鎖。裏の駐車場に工事事務所が置かれている

泉コミセンの敷地内には、2016年6月頃に郵便ポストが新設されていた。近隣のポストが廃止された代替と思われる。
封鎖エリア内だから近付けない
それにしても、ポストは6年しか経ってないのに、だいぶ色があせてしまった。また、背後のスロープには、6年前にはなかった手すりが設置されている。

投函口がふさがれている!
2つ上の写真では、門からポストへ導くように、鉄パイプのバリケードが置かれている。工事が本格化し完全封鎖される前は、立ち入ってポストに投函することだけは許されていたかもしれない。

「ポスト一時封鎖のお知らせ」
道路際の塀とポスト本体に貼られた、5月付の秋田中央郵便局による張り紙では、「工事のため、5月12日以降、工事終了(2月上旬)まで一時封鎖いたします。」として、近隣のポストを4つ案内している。いちばん近いのは本間酒店前の約270メートルで、ほかは400メートル以上ある。
ポストが道路からは手が届かない場所にある以上、やむを得ないだろう。移設・仮設するほどでもないだろうし。
厳重封鎖されたポスト
工事用ゲートが設置され、ポストに手が届かないのだから、張り紙の告知だけで充分なようにも思われるが、ポストの投函口周りは厳重に封鎖されている。上部の横長の投函口だけでなく、その下の傾斜がついて取集時刻が記載された部分まで、びっちりと布のガムテープらしきもので隠されている。
大事な郵便物を間違って投函してしまい、1年近く放置、といったことが起こらないよう、念には念を入れているのは分かる。
でも、布ガムテープは屋外使用を前提としていないものだと思うから、劣化して穴が開いたり、ポストの塗装や素材を傷めたりしないか。使用再開時にテープをはがした跡がべたべたねちゃねちゃして、それこそ大事な郵便物がくっついて破損するようなことが起きないか、ちょっと心配。

ネットで「ポスト休止」などで検索すると、郵便局内で新型コロナウイルス感染症が広まってしまい、集配業務を休止した地域のポストの画像が出てきた。収集も休止だから、やはり数日間程度ではあるがポストを一時封鎖したらしい。
その多くでも布テープらしきものを使っているが、どれも貼っているのは横長の投函口部分のみ。一部、透明粘着テープや養生テープを使っているものもあった。養生テープは粘着力が弱くて取れてしまう(投函できてしまう)危険がある。
確認できた中では、秋田中央郵便局による泉コミセンのものが、いちばん厳重な封鎖だ。長期間になるから当然ではある。

1年に及ぶのなら、取り外して倉庫で保管するとか、ジャストフィットする丈夫な箱や袋、要はカバーを作ってかぶせておくような方法も、費用はかかってしまうだろうけど、ポスト自体の保全のためにはいいのではないでしょうか。

1年後の状況
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

たけや おはぎトッツォ

2022-05-17 17:35:47 | ランチパック
2021年春頃から、「マリトッツォ」がブームになった。それから1年経ち、最盛期は過ぎた感じがして、スーパーなどではあまり見なくなった。今度は「トロぺジェンヌ」なるものが出てきて、たけや製パンも今月新発売。
といっても、マリトッツォブームは消え去ったわけではなく、派生商品もちらほら流行。
Wikipediaによれば、メロンパンにクリームをはさんだ「メロトッツォ」、シャリに魚をはさんだ「寿司トッツォ」、いぶりがっこにクリームをはさんだ「イブリガッツォ(秋田でなく長野の旅館の考案)」など、何かを何かではさめば何でも「~(ト)ッツォ」になりそうな勢い。

そして5月14日。たけや製パンが新たな「~トッツォ」を新発売した。
おはぎトッツォ 441kcal 要冷蔵
「新感覚」「手作り粒あん」「バナナボートのホイップたっぷり」
つぶあんおはぎに、クリームをはさんだ商品。
たけやでは、春と秋の彼岸にはおはぎ/ぼたもちを製造販売するが、派生品とはいえそれ以外の時期に売られるのは初めてでは。

たけやのロングセラー「バナナボート」のクリームを転用してマリトッツォにはさんだものが2021年6月に商品化され、さらに2021年8月には同様の「メロトッツォ」も発売していた、それらの続編とも言える。
和菓子分野のおはぎを横に割いてクリームを入れてしまうとは、大胆な発想だが、たけやオリジナルではない。
福岡のスーパー「ダイキョー」が「はぎトッツォ」として2021年8月に発売し、あちらではブームらしい。はぎトッツォは商標登録されているので、たけやは「おはぎトッツォ」としたのだろう。
福岡では、おはぎでなくぼたもちとして「ぼたトッツォ」を売る製麺所もあるとか。

おはぎ/ぼたもちトッツォは、福岡の流行を受けて全国的にはスーパーの惣菜コーナーや菓子店が発売しているものは散見されるが、それらでないメーカー製としては、たけや製パンがかなり早い発売かもしれない。
秋田のヒーロー・超神ネイガーは、昨2021年9月19日に、たけやのおはぎにバナナボートのクリームを「移植して魔改造した「ハギトッツォ」」を自作してツイッターに投稿しており、それが“採用”された形にもなる。


おはぎトッツォ新発売の情報は知っていたものの、僕は、こしあん派であり、マリトッツォは嫌いじゃないが、「何かにクリームをはさんだ」だけに過ぎないと考えているので、買う気はなかった。でも、もらったので…
値段は1個230円前後のようだ。上記、昨年のバナナボートクリームのマリトッツォは162円。

おはぎ/ぼたもちを大きさで区分する説もあるが、それに従えば、ぼたもちサイズかも?

クリームたっぷりだけど、あんこもたっぷり。
でき上がったおはぎの横方向に切れ込みを入れたのなら、その断面は米粒(餅)が見えるはずだが、そうではなく、断面にもあんこが塗られている。
丸めただけの状態で割いて→内外にあんこを塗って→クリームを入れるという工程だろうか。手がこんでいる。
原材料名欄によれば、小豆は国産だが、もち米は産地記載なし。
【6月2日追記】2日付秋田魁新報1面下の新聞広告によれば「北海道産小豆 秋田県産もち米「きぬのはだ」使用」とのこと。きぬのはだは、秋田県農業試験場が昭和末期に育成(命名・品種登録は1993年)した品種で、秋田県内では今も一定の栽培・生産が行われているようだ。

縦方向の断面。切断時に若干つぶれてます
米部分は、しっかりした本格的おはぎ。※たけやの彼岸用ぼたもちの断面写真はこの記事参照。

前から述べているように、(つぶあんだとしても)たけやのあんこはおいしい。このあんこも例に漏れず、彼岸に売られるおはぎ/ぼたもちと変わりないと思う。
そこへ、バナナボートのクリーム。バナナボートもあまり好きじゃないけど、あのクリームもまた、おいしい(余計なものがない純粋なクリームの味っぽい)。というわけで、たしかにおいしい。
でも、たけや公式ツイッターでは「意外と甘すぎない」としているが、充分甘いと思う。というか、「意外と甘くない」ではなく、「意外と甘すぎない」という言い回しがおかしいような??

おはぎと生クリームをいっしょに食べただけの話ではあるが、魅力的なスイーツと言わないわけにはいかない。おはぎには、ほかにこしあん、きなこ、ごまもある。それらとの組み合わせはどんなもんだろう。個人的にはこしあん版を希望。

※~トッツォではないが、2024年にはこんな組み合わせのおはぎが(リンク先後半)。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

直江津 にしんめし・さけめし

2022-05-15 22:06:10 | 各地お土産・食べ物
秋田新幹線開業25周年記念として、秋田駅ビルトピコで3月に開催される予定だった駅弁大会「駅弁味の陣 宴」。
新聞折込チラシまで入ったものの、3月16日に地震が発生してしまい、一部商品の輸送手段であった東北新幹線が不通になり、延期されていた。

新幹線は仮復旧を経て、5月13日・金曜日から通常ダイヤに完全復旧。さっそく、その復旧初日から3日間、仕切り直しの駅弁大会が開かれた。
今回は新聞折り込みはなかったものの、トピコ店内やサイトにはチラシが掲載。チラシのレイアウトは3月と同じだが、季節に合わせて色合いが変わって、前回は「駅弁味の陣 宴」だったのが、今回はただの「駅弁味の陣」に。40種の販売商品は3月と同一。新幹線で輸送される商品(7点)には「はこビュン」ロゴが入った。

2021年10月の「駅弁味の陣2021」の時は、外に整列させられ、売り場内の人数制限があって中でも待たされた。
今回は、外の整列は想定していなそうだった。店内の売り場レイアウトは秋と同じで、人数制限はありそうだったが、待たされるほどではなかった。なお、販売担当も前回と同じJR東日本クロスステーション盛岡支店。

今回の狙いは2品。どちらも新潟県直江津駅「ホテルハイマート」の駅弁。
ここからは3品来るが、11時の販売開始には間に合わず、12時頃から販売で、11時から引換券を配って対応(とポスターの拡大チラシに張り紙)。引換券なしで12時に行くと、10個程度ずつ並べられていて、すぐ購入できた。


直江津駅は、JR東日本エリアの西端、新潟県上越市にある。かつてはホテルハイマートと「ホテルセンチュリーイカヤ」の2社が、日本海の海産物をメインにした駅弁を競い合って製造販売していた。
センチュリーイカヤは2008年で駅弁から撤退。ハイマートのほうは北陸新幹線延伸後は、上越妙高駅(上越妙高駅訪問記)で「駅弁山崎屋」も運営。
直江津駅弁の評判は高いのは知っていたが、魚介類の駅弁はそんなに好きじゃないのと、東日本エリアとはいえ遠くて入手する機会がないままだった。

JR東日本の駅弁コンクール「駅弁味の陣」では、2012年に「鱈めし」が1位、2019年に「さけめし」が1位、2021年に「にしんめし」が2位を、それぞれ受賞。鱈めしとさけめしは1990年代前半から売られているそうで、にしんめしは2021年発売の新顔。現在はいずれも1400円【16日補足・今春1200円から値上げ】。
今回はその3つとも、秋田に来た。とても珍しいのでは。

個人的に特においしそうに思っていた2つを購入。
さけめし 609kcal / にしんめし 569kcal
3品とも、同一の包装形態。ネットの画像ではいずれも紐でくくられることがあるようだが、今回はさけめしは紐なし。また、売り場ではさけめしだけ離れた場所に置かれており、ちょっと探した。
【16日補足・2品でスリーブ(下記参照)の構造が若干違っており、にしんめしのほうには紐を引っ掛ける切り込みがあり、さけめしにはなかった。そして、にしんめしの消費期限シールの下には、値上げ前の価格が印字されていたが、さけめしにはなし。ということは、値上げ後に印刷したスリーブには切り込みを入れないことにして、紐を廃止する方向なのだろう。】

厚紙の筒の包装(スリーブと呼ぶらしい)を外すと、
区別不可能
重箱風のプラスチック容器。ごみ処理や環境負荷の点で一考の余地があると思う。紙は同社駅弁の紹介チラシ。つまようじ付き、おしぼりなし。
中身
箱が思っていたより小さかったが、内容量としてはけっこうある。

さけめし

にしんめし

ごはんには細かい昆布(汐ふき昆布)が混ざって炊かれ、錦糸玉子が載るのが共通(鱈めしも)。その上に載るものがそれぞれ違う。
さけめしは、ほぐした焼鮭、生姜甘酢漬、杏シロップ漬、白瓜粕漬。アルミカップにいくら醤油漬。
にしんめしは、身欠きにしんの甘露煮、にしん昆布巻き、味付数の子、大根みそ漬、はじかみ。アルミカップは、にしん菜の花醤油漬。

さけめし。新潟では鮭の焼漬弁当が有名。秋田では「ぼたっこ/ぼだっこ」こと塩鮭が好まれる。それらと比べると、ほとんどしょっぱさがない鮭。物足りないと感じる人もいるかもしれないが、脂の乗った鮭の味を楽しめた。いくらといっしょに食べてもいい。秋田では食べる機会が少ない粕漬もおいしい。生姜は辛かった。
東北各地では「はらこめし」が駅弁として一時ブームになって、いくつか食べたことがあるが、あまりピンとこなかった。それらより、このさけめしはずっといい。

にしんめしは、濃いめの味付け。見た目通りで悪くない。数の子もいい味。にしん菜の花醤油漬は、甘酸っぱいような味で、口直しになる。


噂通り、個性があっておいしい直江津駅弁だった。JR東日本が行う駅弁大会でないと、秋田では食べられなかったかもしれない。次回以降にも期待。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キャッスル ローソン→セブン

2022-05-13 19:06:30 | 秋田のいろいろ
秋田市中心市街地、広小路の西寄りにある秋田キャッスルホテル。秋田市にあるシティーホテルの中でも、旧・秋田ビューホテル(→秋田ホテル→ANAクラウンプラザホテル秋田。※今も運営会社名は秋田ホテルらしい。)と並んで、“格が高い”ホテル。

キャッスルホテルには、広小路側低層階に、テナントが入るショッピングフロア「キャッスルズアーケード(※)」がある。
※現在のホテルホームページにはこの名称は見当たらない。「キャッスルプラザ」の呼称もあったようだが、詳細不明。

昭和の昔は、協働社とともに若者が集まる場所だったそうだが、平成に入る頃以降、落ち着いた店が増えていったようだ。そして、2005年前後だろうか、1階の北東角の壁に出入り口を作って、そこに「ローソン 秋田キャッスルホテル店」がオープンした。
※大腸内視鏡の権威が経営するクリニックができたのは、2007年らしい。それよりはローソンが先のはず。
【9月4日追記】2002年2月28日時点で、ローソンが存在していたことが判明。20年は続いていたのだった。

当時すでに、ホテルの中にコンビニが入居するのは珍しくなかったが、キャッスルとしては思い切ったことをやったような、格が下がってしまったような、そんな気がしたものだ。それに、それなりに人通りはあるし、ホテル宿泊客の利用は見こめるにしても、秋田では実質必須である駐車場がないコンビニなので、どうだろうと考えた。
それもいつの間にか当たり前の風景になった。秋田駅前を除く広小路沿い~土手長町北側・千秋明徳町にかけては、唯一のコンビニであり、需要はあったのかと思った。旧・和洋高校が移転した秋田令和高校や、旧・秋田県民会館跡地に今年できる、あきた芸術劇場ミルハスの最寄りコンビニでもある。


しかし、当ブログコメント欄等でも話題になったように、ローソン秋田キャッスルホテル店は、今年2022年1月31日で閉店。
新型コロナウイルス感染症で、宿泊客も減って、売り上げが厳しいのかなどと考えた。

そして、1本南の道路を秋田駅方向に進んだ所に、2017年8月31日にオープンした「セブン-イレブン 秋田仲小路店」もまた、2022年3月1日で閉店した。
ここはテナントビルの1階(とイートインが2階)に入居する、やはり駐車場がない店舗。扱いにくそうなフロア形状だし、すぐ近くにもセブンがあるし、そういう理由で閉めたのかと考えた。

この2店の閉店により、中央通り西側のローソン 秋田中通一丁目店(2013年12月5日オープン)を除けば、秋田市中心市街地にコンビニ空白域が生じたことになった。
どちらも、店舗跡はすぐには埋まらず、空いていた。


春になって、キャッスルのローソン跡で、内部の工事が始まった。
現時点では床を張っている段階?
正面には小さなポスター1枚だけだけど、広小路側は、
たくさん張り紙
セブンイレブン 秋田キャッスルホテル店 5/27(金)AM7:00オープン
スタッフ募集(連絡先は秋田通町店)とともに、開店日の野菜市、福袋(何の?)販売、nanacoチャージプレゼント等も告知。
公式ホームページの「新規オープン予定店舗一覧」は、5月20日開店分までが掲載されているため、未掲載。
【31日追記】この後、開店までに上の写真の広小路側のガラスだった部分に、小さなドアが設けられた。既存の正面、アーケード(ホテル)内と合わせて、3つの出入口がある店舗になった。


ということで、キャッスルにコンビニが復活。
ローソンからセブンに鞍替えしたのか。ローソン撤退後、たまたまセブンが入ることになったのか。仲小路のセブンが移転したのか。どれかは知らないけれど、これでローソン-1店舗・セブン±0。
コメント (30)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バスガイドの嘘・Rock My …

2022-05-10 22:42:22 | 昔のこと
昭和末の学校の遠足と、貸切バスのバスガイドの、長い思い出。
小学校4年生だった1986(昭和61)年6月13日、通っていた秋田市立小学校の春の遠足があった。
当時、その小学校では、春と秋に「遠足」という学校行事が設定されていた。秋は、徒歩で全校一斉に大きな公園(年によって違う公園)に行き、縦割り活動なども含むもの。春は、修学旅行がある6年生はお留守番で、1~5年生がバスで学年ごとにそれぞれ違う目的地へ日帰りするもの。春のほうがメインで楽しい遠足だった。
※春は単に「遠足」、秋は「秋遠足」と呼ぶことがあったし、秋遠足ではおやつ持参は認められなかったような気もする。
※春は5月よりも6月上旬に行うことが多かったようだ。充分に暖かくなり、かつ梅雨入り前で、秋田ではいちばんいい気候。この年の6月13日は遅いほう。

春の行き先は、我々の6年間では、1年が大森山公園(大森山動物園)、2年が秋田空港・県立中央公園、3年が秋田県立博物館・寒風山、4年が蚶満寺・十六羅漢・象潟海岸、5年が天鷺村・高城山城址公園・県立岩城少年自然の家(オリエンテーリングなど日帰り利用)、が主な目的地であった。
4年生までは学年が上がるごとに目的地が遠くなる。4年生は、秋田県沿岸を南下し、ほんのちょっとだけ県境を越えた山形県遊佐町吹浦にある、十六羅漢(今は公的には「十六羅漢岩」と呼ぶようだ)まで行く。対して5年生は秋田市の隣町(当時は岩城町、今は由利本荘市)までなのがおもしろい。これは、5年生では、別に1泊2日でいわゆる林間学校こと「宿泊研修(宿泊訓練)」が設定されている分、遠足を控えめにしたという説明を受けた気がする。
【16日補足】象潟がある、にかほ市には、今は「白瀬南極探検隊記念館」や「フェライト子ども科学館」があり、遠足(校外学習)の見学先として最適であろう。それぞれ1990年と1998年開館で、昭和にはなかった。

そして我々世代は、1年生の時に日本海中部地震を経験している。遠足(行事名称は諸説あり)で海岸へ来てた合川町(現・北秋田市)の小学生が、津波で犠牲になった。
僕たちの小学校も、地震以前は、3年生が男鹿水族館や男鹿の海岸を目的地としていたのではないかと思われる(確証はありません)が、翌年度から男鹿へ行くのに海辺には行かないという行程に変わったのではないだろうか。
と言いながら、4年生の時には、象潟海岸の砂浜に敷物を敷いてお弁当を食べて、遠浅の海に膝まで浸かった(暑い日で気持ちよかった※)思い出があるのだが…(津波の情報収集と避難の体制が整っていれば、問題はないが…)
※気象データによれば、当日は晴れ、最高気温は秋田市で24.9℃、象潟の隣のにかほ(当時は仁賀保)では22.0℃。


さて、遠足の朝は、登校すると、校庭にたくさんの観光バスが待機しているのが恒例の光景で、気持ちが高ぶった。各学年3クラスあったので15台来るものの、学年=行き先ごとに出発時刻が異なるので、バスも一斉集結ではなかったはずだが。距離上、4年生がいちばん早い出発かつ遅い帰着(※)だった。
※遠足の「しおり」の予定によれば、4年生は8時00分集合、8時30分出発、16時00分帰着。翌年・5年生は8時20分集合、9時00分出発、15時40分帰着。

この年、バスを見て大きなショックだったのが「バスが違う」こと。秋田中央交通のバスがいた!
3年生までは、遠足も社会科見学も、秋田市交通局(秋田市営バス)の貸切バスだった。路線バスは学区内全域が市営バスエリアだったこともあり、当然だと思っていた。ちなみに、前年は路線兼用のワンロマ車が充てがわれ、冷房なし・ブルドック顔の三菱ふそうの車で寒風山へ登った。
当然、中央交通の存在は知っていたが「自分とは無関係なバス」。路線バスにもほぼ(まったく?)乗ったことがなく、少なくとも貸切はこの時が初乗車。
※今は学校行事でも、貸切専業事業者を利用することが多いが、当時の秋田にはそのようなバス会社はなかった。遠足シーズンには、学校側は日程決定・予約に、バス会社側は人と車のやり繰りに、苦労していたようだ。
2002年3月31日撮影の秋田中央交通の貸切バス
↑上の写真について。
現在は秋田市西部市民サービスセンターが建つ、新屋の秋田市交通局新屋案内所(旧南営業所)を撮影。市営バス新屋方面路線の民間移管に伴い、翌日から中央交通新屋案内所となるのに先立ち、路線車移動の都合で差し当たってジャマであろう貸切車両が大量に置かれていた。
現在の中央交通の貸切車は、白地にピンクと青紫の縦線が何本も入り「AKITA CHUO KOTSU」と書かれた塗装だが、かつては裾が肌色で、白地に青い横線が入るもの(国際興業系の線を太くした感じ?)だった。2002年時点では、旧塗装の車も少し残っていたようで、新塗装7台、旧塗装3台が写っている。中央交通のバスに興味がないので、横から遠目に撮っただけだったが、ちゃんと撮影しておけばよかった。
1986年時点では、すべてが旧塗装車であった。

少しの不満とともに学校を出発。当時は貸切バスには、バスガイドが必ず付くことになっており、遠足でも乗務(今の遠足ではどうなんだろう)。【6月8日補足・Wikipediaには、2000年の法改正以前は、貸切バスには必ずガイドが付いていたような記述がある。しかし、コメント欄で話題になっているように、法改正以前であっても、学校行事で単なる移動手段として乗る場合など、バスガイドが付かない貸切バスもあった。“ワンマン貸切”可能な、何らかの手段はあったのだろう。】
さっそくバスガイドがあいさつ。そこで、子どもながらにちょっと不安に感じる事実が発覚した(法令上の問題ではありません)。
そのガイドさんは、その春に入社したばかりの新人だという。

ところで、その前3年の交通局のガイドさんたちは、「この先の交差点で、バスはどっちへ進むでしょう?」とクイズを出したり、県立博物館の近くにある県立金足農業高校の実習田は、砂地であるためビニールを敷いているなどと説明があったりした。帰りなど、歌ったりゲームしたりもあったとは思うが、要所要所ではしっかりと。
これは、交通局やバスガイド自身が、遊びでなく学校教育の一環である遠足の意義を理解し、その行程に応じた知識を、児童にも分かるように提供してくれたのだと思う。

中央交通の新人ガイドでも、研修を受けていて、案内はそれなりできなきゃおかしいが、その人はそういう車窓案内の類が一切なかった。早々に歌を歌ったりゲームしたりしていた気がする。
岩城町へ入った時、担任の先生が、見かねたようにガイドからマイクを借りて、「右側の家の屋根を見てください。秋田市では見られない、瓦屋根の家(※)がほとんどですね。」などと説明。「しおり」にも書かれていて事前学習したことの実物を見るよう促した。ガイドさんは恐縮したような顔をしていたのを覚えている。【11日補足・このやり取りを見て、新人ガイドに対する不安と、大人って大変だなみたいな気持ちになった。】
※積雪に弱いという理由だと思われるが、雪国には瓦屋根の家はほとんどない(近年は多少増えている)。秋田県沿岸南部は、比較的温暖で雪が少ないため、旧岩城町辺りを堺に南で、瓦屋根の家が見られる。【23日補足・コメントいただいたように、トタン屋根だと潮風で錆びてしまうからという理由もあるようだ。】当時、小学校3~4年生の社会科では、秋田県内の地理を多く扱っており、県内でも気候が異なることの例として、豪雪地帯の山内村や温暖な由利地域沿岸部を取り上げていた。


その後、蚶満寺では、「蚶満寺七不思議」の1つである「咲かずのツツジ」が今年咲いたとかの説明を受けた記憶はあるので、まったく案内ができなかったわけではない(あるいはバスガイドじゃなくお寺の人かも?)。「走行中に車窓案内をする」という意識がなかったのか。
まあ、遠足の説明など、覚えている子どものほうが珍しいと我ながら思うのでどうでもいいが、本題は帰り道。たぶん、新人かどうかではない問題。
秋田中央交通のバスガイドにウソを教えられ、僕は40歳を過ぎるまで30年以上、信じてしまっていたのだ。例によって大した話じゃないが、人前で恥をかきかねない誤った情報。

象潟海岸で食べて遊んだ後、13時40分出発。車窓から金浦漁港を見学したらしいが記憶はない。あとは学校へ帰るだけだが、2時間20分もかかる計画(道の駅もない当時、途中休憩などあったのか?)。帰路は疲れて寝たか、歌やゲームはやったかも。
秋田市街地へ入ると、ガイドさんは「お別れに歌を教えましょう。簡単だからみんなも覚えてください」などと、みんなで歌うことになった。

たしかに覚えやすい歌で、こんな歌詞。
「高くて登れない 低くてくぐれない オー・ロック・マイ…」

黒人霊歌の訳詞(訳:野上 彰?)で、実際は覚えているよりもうし少し長い。最初からはしょって教えられたのか、忘れてしまったのか。
子ども向けレクリエーションソングとして知られ、輪唱もされ、6年生の音楽の教科書に掲載されていた(いる?)という話もある。NHK「みんなのうた」では1965年に違う曲名・歌詞で放送。
ただ、僕はこの先にも後(40過ぎまで)にも、タイトルも歌詞もメロディーも、まったく接することがなかった。

歌詞に出てくるフレーズが、曲のタイトルでもあり「ロック・マイ・ソウル/Rock My Soul」。

ところが、中央交通の新人ガイドは、その部分を「ロック・マイ・ソング」と教え、歌った。「Rock My Song」?
少なくとも僕個人の聞き間違いではない。周りのクラスメイトもみんな「ソング」と歌っていたから。仮に、バスガイドは「ソウル」だと分かっていたのならば、「ソングじゃなくソウルだよ」と訂正するのが普通だから、そもそも間違って覚えていて、教えた可能性が高い。
その後、英語を多少分かるようになって、時たまこの歌が頭に浮かぶと、「奇岩があって扱いに困り、どうにもならないけれど、それは自分が所有する岩」という内容なのかと考えていた。


時が経って、2018年頃だったと思う。
お笑い番組で、吉本興業のコンビ「プラス・マイナス」が、漫才を披露していた。その中で、この歌を歌っていて、「~ソウル」なのに驚いた。ネットで検索すると、それで合っている。「私の魂を揺さぶる」か。
中央交通にダマされていた!
さらにネットを見ると、「~ソング」と誤解している人は、そんなにいなそう。しかし、謎の英語「ロックマイソー」、謎の日本語「ろくまいそう(六枚草?)」だと思っていた人はちらほら。漫才で初めて知って、「プラス・マイナスが自作した歌だと思っていた」という人も(僕もガイドに教えてもらわないと同じ勘違いをしていたかも)。

一般にバスガイドの研修では、観光案内と歌はみっちり教えこまれると思う。あの頃の秋田中央交通では、間違ったタイトル・歌詞を教えていたのか。ガイド個人の判断で、好きな歌を歌うということもあり得るだろうけど。
そんな、小学4年生の遠足の思い出。
秋田中央交通では、開業100周年を記念して、同社バスに乗車した際の思い出を綴った作文を募集している。上記内容で応募(400字の制限に収められないけど)したら、直ちに審査対象外かな。



なお、翌年5年生も、残念ながら中央交通(市営バスの貸切には、宿泊研修などで乗る機会はあった)。
この時は、新人ではなさそうなガイドさんで、ソツなくこなしていた記憶。
おそらくいすゞ製のバスは、下固定・上横スライドの窓(逆T字窓)で、青系統と赤系統に着色されたガラスが交互にはめられ、窓を開けて2枚が重なると、紫色のガラスになるという、ヘンな仕掛けがあった。それを知って喜ぶ児童を見て、ガイドさんも「そういうガラスなんですよ」と喜んでいたが。

このガイドさんは、お別れに歌を歌ってくれた。
その曲は、おニャン子クラブ「恋はくえすちょん」。
当時、フジテレビ系で日曜18時から放送中だったアニメ「あんみつ姫」のオープニング曲。現在、IBC岩手放送の「じゃじゃじゃTV」の中継クイズコーナーで、部分的に流れている。

前年1986年11月に、旧中央交通本社・車庫跡にオープンした「中交ホリディスクエア」(長崎屋→ドン・キホーテ)の前付近を走行中で、車窓にそれを眺めつつ、少々恥ずかしく聞いた思い出。



話は変わって現在。
秋田中央交通にも女性運転士が複数名いらっしゃる。男だから女だからどうこうではないし、実際、男でもとても丁寧な運転で親切な接客の運転士もたくさんいるし、女でも…な運転士もいないわけでもない。
【11日追記・中央交通には、運転技能と接客のレベルを底上げして均質化すること。あるいはそれらが優れた社員への優遇をしてほしい。会社のイメージも、社員の士気も、向上するのではないだろうか。】

その中に、中央交通の元バスガイドで、いったん退職した後、同社運転士になった人がいる。
路線バスで時々お世話になるが、【11日補足・運転も接客も】気持ち良く乗車できる運転士さんの1人なのは間違いない。
ボロバス、中古、ダウンサイジングターボやオートマチックマニュアルトランスミッションなど運転特性がまちまちで注意を要しそうなバスが混在する中、どんなバスをどんな道で運転しても、いつも安心して乗車できる。
客層や時間帯で変えているそうだが、多くはないけれど的確な肉声案内もしてくれる。元バスガイドだったと思えば、たしかにそういうお声で聞き取りやすい。

このバス会社の代表取締役社長は、公の場にほぼ姿を現さない。
その一方、この女性運転士さんは、何度も多くの目に触れる場所に、顔写真やお名前が出ている。すなわち、求人情報媒体や、広告も兼ねた新聞記事など。
昨2021年、秋田魁新報の文化面か何かの記事にも登場した。そこでは、お歳まで掲載。社長の歳、代わりに出てくる営業本部長の歳は、新聞記事にも書かれないのに【社長のプロフィールは企画特集として掲載されたこともあった。この記事参照】。

失礼ながら、そのお歳から逆算すると、上記のバスガイドさんたちと、同年代に当たりそう。
ということは、もしかしたらこの運転士さんも、「ロックマイソング」を歌っていたのかも?!


バスガイドのウソは、中央交通ばかりではない。秋田市交通局のバスガイドにも、少々問題ある情報(例によって大したことじゃないですが)を教えられたことがあった。続く。【追記】その前に幼稚園の行事でのバスの思い出もありました。
コメント (12)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羽後本荘 新駅舎

2022-05-07 18:52:11 | 秋田の季節・風景
秋田県由利本荘市にある、JR羽越本線・由利高原鉄道鳥海山ろく線の羽後本荘駅の駅舎改築。※2019年、旧駅舎最後の頃
工事途中2021年3月までお伝えしていたが、2021年8月5日から供用されていて、先日初めて訪れた。

旧駅舎は、昔からの市街地である西側にしか出入口がなかったが、東西自由通路ができて、東側からも利用できるようになった。以前からの西側出入口が「西口」となった。
西口正面
北前船をイメージしたデザインの建物らしいが、どうだろう… そもそも北前船ってこんな色じゃないでしょう。先代駅舎には、どことなく似ている印象がしなくもない。

新駅舎の右(南)側にあった先代駅舎【10日訂正・先代駅舎と同じ場所に新駅舎が建ったのだから、なくて当然。南側には仮駅舎があった。】仮駅舎はすっかりなくなっていた。その跡や旧ロータリーを駅前広場に整備中。バス乗り場は仮のようで、上写真の歩道部分にプレハブ待合室がある。
南側から旧駅舎跡。背後に駅前交番

新駅舎中央(正面から見て黒い部分)に、あまり広くはないドアがあって、そこが西口=自由通路&駅のドア。
西口出入口屋内側。左が駅の外、背後に階段
ドアを入って正面(上写真右)がトイレ、左(写真正面)にエレベーターとその右奥にドアがある。ドアの中は「由利本荘市観光情報発信施設」。発信施設から直接駅の外につながるドアもあるので、バス停付近からこの施設内を抜けて、自由通路・駅へ行き来することも可能。
由利本荘市観光情報発信施設内。背後が外、右ドア外がトイレ・階段
施設といっても、広くなくて「部屋」程度。この時点での由利本荘市観光情報発信施設には、椅子と机が置かれるほか、田舎町(と言っては失礼だけど)の中心駅によくある、地元特産品が並んだショーケースがあり、テレビで案内映像が流れる程度。無料Wi-Fiが使えるようだ。
椅子に座ってバスや列車を待つような人がいたが、バス停のプレハブよりずっと快適。
観光案内所の機能も持たせられる(上の写真左奥の扉がアヤシイ)ようだが、たしか費用面でできず、無人で運用するという新聞記事が出ていたはず。

なお、駅舎内に店舗はない。キオスクは旧駅舎時代にすでになくなっている。


トイレ前へ戻って、自由通路へ。
階段
踊り場で折り返す、広い階段。正面から見て右半分、ガラス張りの部分が全部階段ということになる。
2階から
昨年、外観ができ上がった状態を見た第一印象が「高い」。同じ在来線の橋上駅舎である秋田駅や弘前駅などと比べて、羽後本荘駅は、建物の背が高く見えた。
完成後を見て、中に入っても、それは変わらなかった。何より、階段の段数が多いと思う。また、そのわりには、自由通路部分の天井は低いように感じた。近年新しく橋上化された、横手駅や湯沢駅を見ていないので分からないが、これが最近のやりかたなのかもしれない。どういう意図なのか。


自由通路へ上がると、正面が、JRのきっぷ売り場。

「話せる指定席券売機」と近距離自動券売機が1台ずつ。最近は珍しくもないが、対面の窓口はなく、これだけ。
その隣が、
JR改札口。奥が東側
自由通路は愛称「ごてんまりロード」。長さ55メートル、幅4メートル。標準的で妥当だろう。
天井には、地元企業から寄贈されたごてんまり20個がぶら下がる【8日補足・1階にあるものも含む数かも】が、鉄骨や配線なども見えて、少々うるさい。

上の写真でJR改札口の向こうに、ガラス張りの部分が見えている。それが、
待合室。その右隣が由利高原鉄道の窓口・改札口
待合室は15席。広かった旧駅舎では40席あった。
待合室内に自動販売機が3台。右側のこいのぼりは改札内通路
自販機は、セブンティーンアイスのほかは、いずれも複数ブランドの飲料が入るNeOS(ネオス。ネスレと関連あり=過去の記事)と由利高原鉄道デザイン(たしか地元ベンダー)。旧駅舎時代から変わらない面々のはず。
旧駅舎時代の羽後本荘駅では、なぜかJR東日本系のacure(JR東日本クロスステーション)の自販機がなかった。新駅舎を機に導入されるかとも考えていたが、変わらなかった。
なお、NeOSはSuica決済対応で、acureには入っていない不二家ネクターなんかも入っていた。

自由通路東側に突き当たって振り返る
東側へ下りてみる。
南方向へ一直線の階段
東側の駅舎(階段室?)は西側よりもコンパクトだが、階段自体の幅は東西同じか? 東側の階段は、途中に踊り場はあるものの、向きは変わらず一直線。高さが分かる。
もちろん東にもエレベーターはある。見落としたが、トイレもあるようだ。
ごてんまりロードの円形マーク

正面の白い建物が階段下り口。左がホーム
東口駅前広場は未整備かつ未着工。その周りは住宅街。自転車置き場はあるようで、通学が便利になった人もいるだろう。
東へ一直線に細い道
この狭い道が、東口へのメインルートのようだ。350メートルほどで国道105号の信号機のある秋田銀行本荘東支店前の交差点へつながる。
危険なので、由利本荘市は駅前広場整備とともに道路拡幅も進めている。現在の幅4メートルを9.5メートルにし、2026年度内完成予定。

これまで、羽後本荘駅からいちばん近いスーパーマーケットは、マックスバリュ本荘中央店(ジャスコ本荘店跡地)で約900メートルだった。
東口供用によりこれが変わって、国道沿いのマックスバリュ本荘店(まぎらわしいが中央が付かない)に変わった。一直線の道で国道へ出て、国道を渡って1軒北隣(駐車場内注意)、500メートルほど。近隣にはドラッグストア、ホームセンター、書店などもある。
コンビニも、西側のローソン由利本荘花畑一丁目店と、東側(秋銀の隣)のファミリーマート本荘中梵天店が同じくらいではないだろうか。



改札の中。
JR改札口 内側から。発車標は3色タイプ
自動改札機は、入場出場兼用2通路。改札口がとても小さくなってしまった感じはするが、それは物理的な幅であって、自動改札の台数は旧駅舎時代から1台(出場専用が1台あった)減っただけ。

改札内通路
左に待合室がガラス張りで見えるが、改札内からは出入り不可。
改札内にもトイレあり。以前同様、改札内では由利高原鉄道との仕切りはなく、区分されていない。

1・2番線ホーム。左は西側駅舎
ホームは以前のまま。臨時いなほ(酒田~秋田延長)は、上下とも思ったより乗車率がよかった。


最後に、これまではあまり見られなかった、高い位置からの羽後本荘駅周辺の眺め。
これは以前も見えた南方向。左奥にわずかに鳥海山

東方向
住宅地の向こうに、国道のロードサイド店の看板。左奥高い位置に、子吉川対岸の秋田県立大学本荘キャンパス。

北方向
中央奥に由利組合総合病院。その左には新緑の低山が連なり、風力発電の風車もある。新山と思われるが、駅からこう見えるとは知らなかった。手前、駅のすぐ西には、古めかしい黒い倉庫も。

西方向
見慣れた羽後本荘駅前も、この位置からだと新鮮。道路に角度が付いているのと、建物があって、カダーレも由利橋も見えない。


本荘に限らず、どこも地方都市旧市街地は寂れ、鉄道駅の利用者は減り、駅や自治体の施設は合理化され、店はなくなっている。これが現状で精一杯で適切な駅舎なのだろうけど、屋根付き跨線橋+券売機+自動改札だけとも言え、寂しくも感じた新駅舎であった。
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒松内アイスクリーム

2022-05-05 22:16:47 | 各地お土産・食べ物
2013年に北海道で臨時特急「ヌプリ」に乗車した。かつては特急・急行が行き交っていたものの、今はローカル線となってしまい、北海道新幹線札幌延伸時には存亡の危機にある、函館本線の長万部~小樽を通る観光列車。※現在のメインルートである長万部~東室蘭~苫小牧は室蘭本線。
その区間の主要駅は、ニセコ、倶知安、余市と、名前は聞いたことがあるものばかりの中、初めて知ったのが「黒松内(くろまつない)」という駅だった。

その黒松内町で、アイスクリームが製造販売されていることを知った。
ご当地アイスは、酪農王国・北海道では珍しくないが、きっとおいしいに違いない。だけど、現地へ行くか、お取り寄せしないと、食べられないと思ったら、秋田など一部地域では、もう少し容易に入手できる手段がある。

宅配寿司のサイドメニューとして、注文できる。

北海道、岩手県を除く東北5県、千葉県で展開する「札幌海鮮丸」という、宅配寿司チェーンがある。客は単に「海鮮丸」と呼ぶ。
秋田市内には3店舗あるが、保戸野八丁の元サークルKだった建物に入る保戸野店は、もう15年は営業している。
どうも、そこに札幌海鮮丸の「東北営業部」だか「東日本営業部」だかも入っているらしく、あそこが海鮮丸の道外の拠点なのか?!

海鮮丸の寿司以外のサイドメニューには、揚げ物やサラダのほか、
2022年3~5月のチラシより
「新鮮ミルクたっぷり! 黒松内 トワ・ヴェール」としてミルクとゴマのカップアイスが各280円。コンビニでプレミアムアイスクリームを買うのと変わらない値段。
チラシには「黒松内」だけ書かれているが、道内はともかく本州の人にはあまり伝わらないだろう。僕は黒松内駅を知っていたから、「あの黒松内にアイスがあって、ここで注文できるのか!」とうれしい知らせになったけれど。

海鮮丸は、寿司類と麺類から1種ずつ選び、茶碗蒸しが付いて980円という、ランチセットがお得でおいしいと思う【2023年8月28日追記・いつの間にか茶碗蒸しがメニューからなくなり、ランチセットは「昨今の事情により、付け合わせは主にお吸い物とさせていただきます。 」となった。卵その他の価格高騰の影響か】。ランチセットを頼む機会があり、どさくさにまぎれて、ミルクアイスも頼むことにした。
現在は、インターネット(スマホアプリのほか、パソコンのブラウザ経由でも可)から前日までに注文すれば5%引きになり、アイス分もちゃんと値引きされた。
【6日補足・4月末から「秋田県プレミアム飲食券」が使えるようになっている。予約方法、前日予約との併用等、詳細は不明。】
【2023年8月28日補足・ネット前日注文5%引きは、2023年2月15日で終了。】

寿司といっしょに、ちゃんと届いたが、アイスは保冷剤や保冷バッグなどなしのむき出しで届いた。
配達車内では保冷されていたかもしれないし、受け取った時点で融けていなかったので問題ないが、例えば事情を知らない家族が受け取って、(茶碗蒸しか何かと勘違いして)常温に放置されてしまうおそれもあるので、注文する際は気を付けて。
伝票には「黒松内アイスクリーム(ミルク)」と印字。

toit vert ミルクアイスクリーム 110ml 172kcal
無脂乳固形分 16.5%、乳脂肪分12.0%。卵不使用。
大手メーカーのプレミアムアイスクリーム(過去の記事)よりも、数値はやや濃厚傾向か。
フタ
「黒松内町産生乳使用」とは書いてあるが、「黒松内アイスクリーム」とは書いておらず、商品名がそれではないようだ。
チラシにも出ていたが、「toit vert(トワ・ヴェール)」がブランド名。フランス語で「緑の屋根」という意味で、「黒松内町特産物手づくり加工センター」の愛称。町営というわけではなく、苫小牧市に本社がある民間企業が運営に関わっているようだ。ハムやベーコン、チーズなども作っていて、アイスクリームは全6種。ミルクと別に「バニラ」もある。
白い
プレミアムアイスクリームによくある、アイスの硬さはそれほどでない(配達後冷凍庫に数日入れた後、室温に数分放置した状態)。
口に入れた瞬間、すごいミルク感。食感は、どちらかと言えばシャリシャリに近い(は大げさ?)、軽めの食感。濃厚だけど後味はあっさり。

バニラでないミルクアイスが、最近少し流行ってるのだろうか。
レディーボーデンの日本発売50周年を記念して、ロッテから(ロッテがレディーボーデンと提携してからはまだ30年弱)、2021年12月13日に「レディーボーデン ミニカップ プレミアムミルク」が発売された。今はもう売ってない?
それは無脂乳固形分 10.0%、乳脂肪分15.0%。鳥取県産生乳使用、卵黄/バニラ香料使用で120ml、200円前後。黒松内と味の傾向は似ていたが、濃厚さではかなわない。


株式会社札幌海鮮丸は本社が札幌市にあるから、北海道のアイスクリームを扱うのは分かる。津軽海峡を越えた本州でも扱うのは、輸送が大変かもしれないが、もっと宣伝すれば付加価値になるかもしれない。
だけど、北海道にはご当地カップアイスもたくさんあるだろうに、どうして札幌から近くもない黒松内を選んだのか。黒松内の運営会社とのつながりなどもあるのかもしれない。
ともかく、そのおかげで、自宅にいながらにして、おいしいアイスクリームを楽しむことができるのがうれしい。
【8日追記】札幌海鮮丸では、2020年12月1日から全店で取り扱い販売開始とのこと。

【2023年10月5日追記】その後、2023年夏までの間に、札幌海鮮丸でアイスクリームを扱わなくなってしまった。残念。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱり柏餅の街・本荘

2022-05-03 22:15:19 | 各地お土産・食べ物
秋田県由利本荘市の本荘地域は、「柏餅の街」ではないかと、2018年に指摘した
5月5日が過ぎてもしばらくは柏餅が売られたり、(今はともかく昔は)山に分け入ってカシワの若葉を採ってきて柏餅を作ったりと、すぐそばの秋田市では見聞きしない風習があるのだ。

では、その柏餅の街の、現在の暦での端午の節句である5月5日頃の状況はどうなのかと、のぞいてみた。
5月5日は売り切れる可能性がありそうだけど、まだ3日なら大丈夫でしょうと、高をくくっていたのだが…

3日の午後、イオンスーパーセンター本荘店と、マックスバリュ本荘店(※)へ行った。
※マックスバリュ本荘店は、羽後本荘駅の東側、国道105号沿い。つるまい→ジャスコ本荘店跡地のマックスバリュ本荘中央店とは別。羽後本荘駅に自由通路ができたため、駅最寄りのスーパーは、本荘中央店から本荘店に変わった。

どちらの店も、パン売り場そばの常設地元菓子店コーナーとは別に、柏餅専用の台を置いて売っていた。
そこには、市外工場の大量生産品であるあわしま堂、たけや製パン、(マックスバリュのみ)日糧製パンの柏餅がたくさん並んでいるとともに、地元の吉野屋菓子舗と日進堂の柏餅も、大量に売られていたらしかった。
らしかった、とは空のスペースと値札からの判断。日進堂は両店で売り切れ、吉野屋はマックスバリュでかろうじて3個入りが2パック残るだけ。
スペースからすると、数十個ずつは入荷していたと思われる。本荘の人たちは、市外量産品に目もくれず、地元の柏餅を、昼前にこぞって買ったのだろう。まだ5月3日なのに。お見逸れしました。

かしわ餅 1個119kcal 291.6円 国産餅粉使用

2018年と大差なし
消費期限は5月4日だが、3日夜で餅の隅は固くなり始めていた。でも、その餅がとてもおいしい。

柏餅が、「スーパーマーケットにおいて」「5月3日時点で」「地元菓子店製品が大量に入荷し」「早々に売り切れる」ということは、秋田市のスーパーではあり得ない。本荘だけではないだろうか。
また、単に地元メーカーに対する愛着ということなら、例えばたけやのパンより渡部パンのほうが多く売れていることになるが、パン売り場は大手商品が圧倒的だから、そうではない。【7日追記・地元菓子店の柏餅の価格は(秋田市の菓子店などと比べて)そう高くはない。(大手メーカー製と比べて)味の良さも踏まえれば、コストパフォーマンスが良く、選ばれて当然でもある。】
本荘の人たちの柏餅に対する思い入れが、並ではないと思わざるを得ない。やっぱり「柏餅の街・本荘」だ!

地元の人たちは、そのことに気が付いていないのではないか。
前も指摘したが、シュークリームロードやイチジクと同じように、柏餅で街を盛り上げることをやったらどうでしょう。


ということで、本荘で柏餅を確実に買うのなら、朝早くスーパーへ行くか、各お菓子屋さんに問い合わせ・予約するのが確実なようです。【4日補足・5日はフル稼働でさらに大量生産・陳列される可能性もある。6日以降、あるいは平日は売れ行きが鈍る可能性もある。】
なお、イオンスーパーセンターでは、惣菜コーナーにも(おそらく店内製造)複数個入りパックの柏餅があったが、つぶあんとピンクの白あん(と書いてあった)のみ、こしあんは売り切れ。【4日追記・2021年のイオン土崎港店では、1個入りパックでこしあんのみだった。】
イオンスーパーセンターの出入口横にある、本荘以外の由利地域の店のお菓子も並ぶ産直コーナー「めんこいな市場」には、柏餅がないばかりか、以前よりお菓子の扱いが減っていた。各店舗とも自店舗で売る柏餅に忙しいのか? ※吉野屋、日進堂は産直では扱わず、上記の通り、奥のパン売り場側。

【8日追記】神沢地区(松ヶ崎の南)の「田口菓子舗」のInstagramによれば、「お団子とかしわ餅 5月いっぱい出してます」とのこと。この店の日持ちするお菓子は、以前はイオンスーパーセンターの産直にあったが、上記の通り今回はなかった。

【6月4日追記】2022年の旧暦5月5日は、6月4日。秋田市の食料品店「せきや」では、その日を狙って、メーカー製かしわ餅を多少販売していたようだ。
その翌日、6月5日昼頃のイオンスーパーセンター本荘店に行った人の話では、吉野屋と日進堂のかしわ餅がそれなりの数並んでいたとのこと。吉野屋は上記5月と同じ3個パック。なお、土曜日のせいか、吉野屋の店舗には何も置いていなかったらしい。
あんこの組合のツイッター(@annkoyadesu)は、吉野屋菓子舗のかしわ餅は「もう少しで今シーズン終了になるそうです」と6月3日に投稿。

【2023年1月22日追記】2022年10月に静岡県の2つのスーパーへ行くと、どちらでも店内製造の柏餅がなぜか売られていた。だいぶ時期外れだが、理由は不明。
【2023年3月20日追記】2023年3月に、福島県いわき市のいわき湯本温泉の温泉まんじゅうなどで知られる菓子店へ行くと、よもぎの柏餅の3個入りパックが少量並んでいた。やはり、通年で柏餅を作って食べる土地もあるようだ。



イオンスーパーセンターのパン売り場隣の常設地元お菓子コーナーでは、
3色だんご 1本141kcal 国産上新粉使用
柏餅の陰に隠れたのか、あんこで包んだ3色だんごが5パックほど残り。隣には黒1色のだんごも1パック残。
2018年と、構成も432円の値段も変わっていない(ちょっと小さくなった??)が、シールの商品名は「だんご」だったのが「3色だんご」に変わっていた。

秋田県内では、串団子に多少の地域性が見られる。
内陸南部の横手辺りでは、羊羹(あんこを寒天で溶いたもの?)でコーティングしたのが多い。秋田市では個性的なものはないよう【末尾追記参照】で、日進堂でも作っている黒いあんこだけで包んだものは見かける。
また、全国的に「3色だんご」といえば、餅自体の色が3つであって、あんこが3種類なのは珍しいのではないか【末尾追記参照】。

日進堂の3色だんごは、上からごまあん、白あん、こしあん。
スーパーには並ばないようだが、勇助堂でも3色だんごを作っており、それは上から黒、白、ごまと逆。
2店舗だけで決めつけるのは尚早かもしれないが、ひょっとしたら「あんこが3色のだんご」が本荘のスタンダードなのかも。

【9日追記・秋田市のだんごについて】
通町(大工町)の「川口屋」では、以前から黒いあんこで包んだ3個の串団子があり、おいしい。
2022年時点では、あんこのほかみたらしなども含めて、いつの間にか「小町だんご(秋田県産あきたこまち使用、一部こまちだんご表記)」としてシリーズ化されていた。その中に、初めて知った「三色だんご」もあって、あんこに色が付いていた。上からピンク、濃い緑、黒。原材料には「抹茶」があり、緑はその味。ピンクは色だけで白あんのようだ。

【2023年3月20日追記・坊ちゃん団子を忘れていました】
愛媛県松山市の銘菓(?)として知られる「坊ちゃん団子」。複数の店舗が製造販売しているが、あんこが違う3つの串団子のスタイルが標準。上から抹茶あん・卵あん(黄身あん)・小豆あん。夏目漱石「坊ちゃん」に登場する団子がモチーフだが、本来は黒や白のあんこだったとのこと。

【2023年6月19日追記・2023年の状況】2023年は6月22日(木曜日)が旧暦の端午の節句。
6月18日(日曜日)に、マックスバリュ本荘中央店とマックスバリュ本荘店へ行ったところ、どちらにも柏餅はなかった。ただ、本荘中央店では、売り場の片隅に柏餅の値札が寄せられていたので、端午の節句当日などには、販売されるかもしれない。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする