広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

八郎潟駅 テレビと温度計

2023-09-28 18:55:45 | 秋田の季節・風景
ちょうど3年前、2020年9月のストックネタ。秋田県 南秋田郡八郎潟(はちろうがた)町にある、JR奥羽本線・八郎潟駅のアイテム。
1902年の鉄道開通と同時に開業した駅だが、当初は隣町の「五城目」駅を名乗り、後に当時の自治体名だった「一日市(ひといち)」駅になり、八郎潟駅となったのは1965年。今の駅舎も同年にできた。なお、八郎潟町の成立は1956年。

ホームは2面3線、1番線に改札口がある、典型的な国鉄の駅の構造。現在はすべての旅客列車が停車し、普通列車は折返し便もある。かつては特急「白鳥」と寝台特急「日本海1・4号」だけは通過していたかと思う。
1番線改札内。奥が秋田方向・背後が跨線橋
上の写真中央奥が改札口、その手前の壁や窓は駅事務室。
その壁の一部分
看板は「釣りと干拓“願人踊”のまち 八郎潟」。
町の中心駅によくある「ようこそ○○(町)へ」の類。色褪せや書体【29日訂正】手書き文字の雰囲気からして、だいぶ以前からありそう。
「釣りと干拓」は(湖沼としての)八郎潟。色と書体を変えてある願人踊(がんにんおどり)とは、町に伝わる秋田県無形民俗文化財で、神社の祭典で演じられる独特な踊り。看板左側にはそのイラストもある。

その看板の下、ショーケースのようになっている。願人踊の色褪せたポスター・パンフレットも掲出されているが、真ん中に鎮座するのは、
薄型テレビ
画面の縁は黒の外側にシルバーと二重で太い。メーカーは、
ニッパーくん&Victor
今はなき日本ビクター(現・JVCケンウッド)製。
ビクターは2011年まで、同社のテレビ受像機は2008年までだったそうなので、これは15年以上前の製品なのだろう。液晶ではなく、もしかしたらプラズマ方式かも。

この時、というかここ何年かは、列車の車内から見た限りではいつも消灯していたと思う。記憶をたどれば、1990年代後半頃?? には、願人踊の映像が流れていたような気がしなくもない【28日補足・まったく自信ありません】し。ひょっとしたら、以前はブラウン管テレビが置かれていた可能性もある。ショーケースに奥行きがあるので。
2023年6月時点でも、消えたままのテレビはそのままだった。


もう1つ。冒頭の写真、右手前の壁にかかっているもの。
大きなアルコール温度計
左に摂氏、右に華氏の目盛りが付き、固定する金属部分が錆びついているが、表示は正常のようだ。確実に国鉄時代からありそう。
温度計本体の下、販促品の温度計ならばお店の名前が記されるような部分。=今どきは名前入り温度計を配る店なんてないでしょうね。アルコール温度計自体、あまりないだろうし。
「検温標準時間」6時、10時、14時、16時、0時
「検温」といえば、今は体温測定の印象が強いが、この場合はもちろん気温測定。時間とは「時刻」だろう。その時刻に測定して、記録するなり、秋田鉄道管理局にでも報告することになっていたのか。
当時の八郎潟駅は、24時間駅員がいたはずなのに、等間隔でない1日5回なのがおもしろい。

八郎潟駅は、2004年に駅員がいない時間帯ができ、2015年には子会社委託となっている。不在時間は無人駅扱いになるので、ワンマン列車では車内で精算し、いちばん前のドアから下車する(昼間の列車でもあり)。車内放送に注意。


ところで、駅のホームの温度計は、昔は一般的だったようで、それが今も残されているところがちらほら存在する。大阪メトロでは百葉箱を設置する駅があり、現在はデジタル温度計を入れて、いちおうデータを記録しているとのこと。
奥羽本線では…
土崎駅にもあった
同じく1番線の壁。八郎潟よりはきれいで、目盛りは摂氏のみ。0℃の片側には「氷点」。
本体下にスペースはあるが、トラ柄で覆われ、ラベルライターの「JR土崎駅」が貼られてしまっている。下には何が書かれていたのか。
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ライバルの提供でお送りします

2023-09-25 23:22:12 | その他もろもろ
TBS系木曜19時放送の「プレバト!!」のスポンサーの話。
※制作は大阪の毎日放送。TBS系列局がない秋田県では、秋田テレビ(フジ系)で日曜正午放送(スポンサーは異なるはず)。敬称略。

フジパンがスポンサーの1社なのは、前から承知していた。
ちなみに、2004年から松下由樹がCMに起用されていたが、2023年7月から綾瀬はるかに交代。だいぶイメージが違うし、どの業種・企業も同じ人ばかりCMに出ているというのは、そんなにいい感じもしないと思う。

この番組は、芸能人たちが芸術作品などを制作して、評価を受ける内容。
9月21日放送では、そのひとりに酒井美紀がいた。知る限りでは3度目の出演で、紹介ナレーションは3度とも、同じような内容だった(21日放送回では、最初の「一筆書きアート」ではなく、次の俳句で紹介が流れた)。

その決まり文句が「不二家の社外取締役としても話題の(酒井美紀)」。

2021年に就任したことは、芸能ニュースでも取り上げられて知っていたけれど、株式会社不二家の資本関係を意識すると、この場でそんなこと放送していいの? と思ってしまった。
なぜなら、株式会社不二家の筆頭株主は、山崎製パン株式会社だから。

上記の通り、この番組のスポンサーの1つが、フジパン。
ヤマザキ本体ではないので、商品ジャンルが完全にかぶるわけではないものの、不二家とフジパンは競合企業・ライバルの間柄に当たると言える。日本の広告業界・テレビ業界の慣行として、スポンサー企業の競合他社の名前を、番組内で出すことは避けるのでは? 昨今は、ビール瓶や自動販売機のロゴ、車のエンブレムにまでボカシを入れて隠してしまう番組もある。制作側が不二家とヤマザキの関係に気付いていないのではと、気をもんでしまった。


ところで、プレバトでは、同じく山崎製パン系列のヤマザキビスケット(2016年までヤマザキナビスコ)のCMが流れるのも知っていた。
ろくに確認もしない先入観で、毎週スポンサーになるのではなく、フジパンと重ならないよう、隔週交互など調整していると思いこんでいた。

ところが、9月21日放送の「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」で確認したら、そうではなかった。
なお、プレバトでは「~お送りします」はなく、提供告知は終わり近くの1回のみ。ゴールデンタイムだけにスポンサーは16社あり、5画面で表示される。
最初の画面でヤマザキビスケット

3番目の画面でフジパン
なんと両社が同一回で(というか毎回)スポンサーに付いていた。
こちらも完全競合ではないにせよ、パン業界1位の企業の子会社と、2位の企業が、同じ番組のスポンサーになるとは!
当然、両社とも納得してスポンサーになっているわけで、不二家社外取締役の件も、同様に問題なしで話が着いているのだろう。

そればかりではなかった。
2番目の画面でサントリー

最後の最後にアサヒビール
CMが何の商品だったか忘れたが、一般消費者の認識(=大手ビールメーカー)としては完全に競合している。
ほかにポリデント、小林製薬、P&G、コーワ辺りも競合する部分がありそう。

このように競合企業が1つの番組のスポンサーに相乗りすることは、最近はなくもないのだそうだ。
日本テレビ「世界一受けたい授業」では、トヨタとマツダ、ライオンとP&G、2020年のテレビ東京「共演NG」では(番組タイトルと裏腹に)キリンとサントリーが、それぞれスポンサーのようだ。

少なくともテレビでは、ライバル企業が名を連ねて提供することなど、昔は絶対になかったはずで、ダブーだと思っていた。どういう経緯かは知らないけれど、変わることもあるものだ。
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のど自慢 はなわ世代?

2023-09-22 16:52:08 | その他もろもろ
「NHKのど自慢」の小ネタと、聞き間違いの話。一部敬称略。
※ロゴは「のどじまん」に変わったが、正式な番組名は従来どおり。※のど自慢関連の直近の記事

2023年9月17日は佐賀県鳥栖市からの放送。司会アナウンサーは二宮直輝、ゲストはMAXと市川由紀乃。
1番の歌唱途中で、違う音声が重なって流れてしまったが、ご当地紹介VTRの「NHK佐賀放送局ディレ…」の部分。ゲストの歌の前に「音声の乱れがございました」とお詫び。

合格者は、かつては「おところとお名前」を尋ねられていたが、近年は「お名前」のみを聞くようになった。しかし実際には、ほとんどの合格者が、以前同様、在住市町村名も答えている。
昔は、住所を番地まで言ってしまったり、なぜか年齢も言ってしまったり、“男の名前”と聞き間違えたり、(関連記事)した人がいた。
今回の放送では、自分の番号(歌唱順)を言ってしまった合格者が2人いた。緊張と喜びにより、なくはなさそうな失敗ではあるが、記憶にはなく、1回に2人も出たのはレア。冒頭に番号を言わなかったり、予選会の番号を言ってしまったりする人はたまにいるけれど。

なお、文字放送のリアルタイム字幕では、名前をフルネームで答えた場合でも、字幕では姓のみをひらがなで、居住自治体名は言えば表示するという原則のようだ。「秋田市から来ました さたけです。」と。
今回の番号を言ってしまった部分は、気を遣ってくれたのか2人とも表示されなかった。



最後のゲストの歌。昔から、芸歴の浅い人が先に歌うことになっている。先輩がトリということだろう。
今回は市川さん、MAXの順。
MAXがトリを務めるのも時の流れを感じるが、市川さんと比べればそうなのかなと思った。しかし、今、調べるとデビュー年は市川由紀乃1993年、MAX1995年と逆だ。ちなみに年齢では市川さんがわずかに上(後述)。どういう理屈なんだろう?

その市川さんの歌の曲名。
二宮アナウンサーが声のみで紹介した時、「ハナワセダイ」と聞いてしまった?
佐賀県といえば、出身地・佐賀県をネタにした歌がヒットした芸人・はなわ。
もしかしてそれをモチーフにした「はなわ世代」? 今回はその縁でゲストに呼ばれたのか? 市川さんもそんなコミカルな歌を歌うのか?
と頭をよぎったが、字幕を見たら「花わずらい」でした。

歌唱後にも、改めて二宮アナが「花わずらい」と言ったけれど、それでもやっぱり「ハナワセダイ」に聞こえてしまった。見逃し配信で改めて聞いても、そう聞こえてしまうような…聞き慣れない語(造語のようだ)ではある。


ところで、市川さんは1976年生まれ(早生まれ)。MAXの4人も1976年(早生まれ)から1978年(早生まれ)の間なので、ゲスト5人は同世代とまとめて差し支えないだろう。

そして、はなわも1976年生まれ。
ということで「はなわ世代」はあながち間違いでないことになる。したがって僕もはなわ世代。



「はなわ世代」と聞いてしまった原因は、記憶の片隅にあった「菅野美穂世代」かもしれない。
かなり以前に見た、ラバーガールのコント。
不動産屋の店員と客が、同い年だと判明して「じゃあ菅野美穂世代だ」「あんま言わないけど、そうですね」というやり取りがあって、おかしかったのと、僕自身も菅野美穂世代(=はなわ世代)なんだと心に残っていた。
上演する年代によって変えているのか、上原多香子世代、中川翔子世代のバージョンも存在する。実際のラバーガールの2人は、上原多香子世代に当たる。
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崖の野良キウイ

2023-09-19 22:33:00 | 動物・植物
今年初夏、秋田駅からも近い、秋田県立循環器・脳脊髄センター(旧脳研)裏手の崖下の道を歩いている時に発見。
8月撮影。右の斜面
この斜面には、道路拡張前は大きなソメイヨシノがあった。
2011年までに、斜面は固められて【10月1日補足・「擁壁」と言うのかな】今の形の道路ができた。それ以降は、崖上に低木や草が少々茂る程度。夏には、クズのツルが崖上から斜面へ下りてきていた。
6月撮影
この時気付いたのは、クズよりも頑丈そうな別のツルが下りていたこと。6月時点ではクズはまだ目立たないので、時期的にも早い。
6月撮影。上に青いアジサイが咲く
ツルの茎は木質化し、葉柄は赤く、葉は硬そうで毛が生える。これって…

6月中旬には、花殻が数個。

花弁は白だったようだ。


7月下旬になると、茶色くて毛が生えた果実が少々(花の数より少ない)。

これはやっぱりキウイ? にしては、少し小さいし、楕円より円(球)に近い形だし。
キウイに近縁で、日本に自生するサルナシ(別名コクワ)?
どちらにしても、鳥のフンとともに種が落とされ、芽が出て育ったのだろう。野良キウイまたは都市型サルナシ。

ネットで調べると、サルナシは果実に毛がないらしい。これは毛があるから、小さい(または栄養不足で大きくなれない)キウイなのか。
ところで、キウイもサルナシも雌雄異株(関連記事)なので、この近くにオス株もないと、果実が実らないはず。改めて写真を確認すると、アジサイが写っている写真の左に、同じ葉が茂る別株がある。それがオス株かもしれない。
また、キウイもサルナシも、雌雄同株の個体も存在する(キウイでは雌雄同株の品種がある=自家不和合性ではないということか?)そうだ。初めて聞いたが「雌雄雑居性」という語もあった。ならば、1株だけで果実が実ることもありそう。

9月中旬現在では、葉の陰に1つだけ果実が残っていて、7月と大きさは変わっていない。
消えた果実は落ちてしまったのか、誰か(鳥? 動物=ハクビシンとか? 通行人??)に食べられたのか。日本での一般的なキウイの収穫期は10月から11月頃だそうだから、まだ早かったのでは。
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'23.10 廃止したかった路線

2023-09-14 00:01:11 | 秋田のいろいろ
2023年10月の秋田市の路線バスダイヤ改正について、廃止・経路変更路線と、その他路線の変更点をアップした。そのうち前者の補足。

これまでバス路線が廃止される際は、「秋田市地域公共交通協議会」が開催され、廃止したいバス会社側から理由の説明などがされるのが通常なのに、今回は(前回もだったか)気配がないと思っていた。
すると、9月13日に秋田市サイトが更新され(ページ番号1040009)、「第39回秋田市地域公共交通協議会」が8月9日付の書面開催ながら開かれ、廃止が議題となっていたことが分かった。もう少し早くアップしてほしい。

書面開催は、新型コロナウイルス感染症流行後に実施されるようになった。以前の対面開催ならば、多少の質疑応答が繰り広げられていたが、書面開催ではそれに相当するものはないようだ(議事録がない)。これでは協議会が完全な“追認機関”になってしまっているのではないだろうか。また、以前は廃止区間での乗降客数が記されていたかと記憶するが、今回の資料には出ていない。
ただ、今回は、中央交通の廃止申し出を、秋田市側が退けた路線もあった。退けたといっても先送り同然だし、事前に根回済みで退けられることを前提に、廃止を申し出ていたのかもしれないけれど【14日追記・過去には、廃止申請が却下されたことはなかったと思う。その点では異例】。以下、詳細。


以前の記事の通り、中央交通から発表された「路線バスの廃止について(2023.9.30)」では、経路変更や区間短縮も含めて10の路線系統が挙げられていた。
うち、8路線は協議会に申し出があった。
一方、新港線の新屋高校系統(新屋高校~西部市民サービスセンター間)と、寺内経由土崎線の飯島北発系統(飯島北→土崎駅入口間。下りは存続)については、協議会を経ずになくなるようだ。だけど、寺内経由と同じように、上り片道のみ廃止となる県庁経由割山線については、議題になっている。その違いが分からない。

8路線は、廃止6、経路変更2。
中央交通による廃止路線の理由については、全路線一括で、恒例の乗務員不足を挙げ「運行本数や利用者の少ない路線など、廃止による影響が比較的小さい路線を廃止せざるを得ない状況となっている」等としている。

経路変更について。
秋田高校線(資料では「柳原経由御野場団地線」とされており、正式には同路線の派生系統扱いなのか)は、
「廃止する区間は、道路幅員が狭く、冬期間は迂回をしているほか、利用者も非常に少ない区間であり、経路変更により利便性の向上及び利用者の増加を図るものです。」
道路幅員はその通りで予想通り。でも「利用者も非常に少ない」のはどうだろう。実態を見ていないので違うとも言えないが。
そして、「経路変更により(略)利用者の増加を図るものです。」はウソでは。廃止区間には9つのバス停があった。新規区間では、秋田大学前(旧経路と別位置)と手形山崎の2つだけになる。それで利用者増加を図るのなら、手形山崎でたくさん乗り降りしてもらわないといけないことになるが、そんな需要があるのだろうか。

末端が短縮される泉ハイタウン線は、
「専用待機場所がなく、商業施設出入口付近の路上で待機しているため、通行する自家用車等からの苦情もあることから」
おおむね予想通りではあるが、泉駅前広場バス停を有効活用せよという、秋田市の交通政策上のプレッシャーもあったのかも。


申請に対して、秋田市側の意向・方針が示される。申請内容の可否とその理由等のコメント。
廃止6路線は「廃止やむなし」として、他路線で代替できるとか、乗り換えは必要だけど等々。でも、乗り換え時の運賃割り引き制度はいつまで経ってもできないし、そもそも移動距離やダイヤ的に乗り換えが容易ではないものもあり、利用者の立場でない表面的なコメントに感じてしまう。
2つの「経路変更可」は「経路変更であり、利用者への影響も小さいため」とあるが、それも同様。

なお、秋田高専付近の廃止の代替として、秋田市マイ・タウンバス北部線の上新城コース(予約式)でバス停を継承し、乗降を扱うとのこと。
ついでに本件と関係ないが、泉外旭川駅開業後、外旭川~笹岡~秋田厚生医療センターを、ワゴン車で環状運行するようになっていた、マイ・タウンバス北部線 外旭川笹岡循環コースは、2023年10月から予約式になってしまうことが、同協議会で報告されていた。


そして、中央交通側が廃止を申し出た路線がほかにもあったが、秋田市により「廃止見送り」とされていた。
中央交通としては廃止したかったのに、却下されたのは9つの系統または路線(路線としては7か)。
1.大野線
2.南大通り・牛島小学校前経由日赤病院線、3.南大通り・城南中学校前経由日赤病院線
4.二ツ屋福島線
5.手形山西町経由手形山団地線 ※西町=県営住宅経由のみ
6.南ケ丘線
7.仁別リゾート公園線・クアドーム ザ・ブーン発着、8.仁別リゾート公園線 森林学習館発着
9.添川線
大野線は廃止されないのが不思議だったが、いちおう候補ではあったのか。牛島経由日赤病院線や南ケ丘線も、廃止したそうなのは分かる。
廃止してもわずかな距離・所要時間となる手形山西町経由手形山団地線は、それでも無駄をカットしたいということか。仁別リゾート公園線は、中島橋発着は残すという意味なのだろうか。

先に5~9の各路線。
全路線で見送りの理由に「10月1日からの代替対応が困難」を挙げ、ほかに南ケ丘線では「往復利用者が毎日一定数いる」、南ケ丘線以外の各路線では「利用者への影響が大きい」と「乗降データ等を踏まえて、再検討する。」としている。
AkiCA導入で乗降実態は把握できるようになったのだから、有効活用してほしい。

そして1~4の牛島方面。10月1日からの代替困難も挙げているがそれ以前に「廃止となる地区を含む、南部地域での(仮称)エリアタクシーの本格運行実施により代替予定。」とあった。
資料のほかの部分も見ると、昨2022年末(2023年2~3月に)に秋田市南部地域(牛島・大住・御野場・仁井田一帯)で行われた「予約制乗合タクシー実証事業」を踏まえた、エリアタクシーが始まるようだ。「令和5年 秋 南部地区における(仮称)エリアタクシー運行開始」とあったけれど、それって今でしょ? いつから?
以前の記事のコメントで、南部地域で(バスやワゴン車による)秋田市マイ・タウンバス化があり得るのではという話が出ていたが、このような形になるのだった。

そのほか、今年度内には(南部地域以外も含めた)公共交通再編の基本協定締結、来年度からは再編が段階的に行われるとのこと。いまいち想像がつかないが、利用しやすい交通機関になってくれることを願うばかり。途中経過の周知や利用者の意見を聞くこともお願いしたい。

【10月19日追記・エリアタクシーについて】10月19日付 秋田魁新報 秋田市地域面で報道されたが、将来的に市内全地域での導入を見据えるなど、大まかな内容がほとんどで、南部地域についての具体的な情報は少ない。「年内開始を目指す本格運行」「効率性を高めるため週3日程度(の運行を検討)」程度。【11月3日追記】南部地区の運行開始は、2024年夏以降になるようだ。
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2023.10バスダイヤ改正 詳細編

2023-09-12 00:06:48 | 秋田のいろいろ
2023年10月の秋田市内の秋田中央交通路線バスダイヤ改正。廃止・経路変更に続いて、各路線ごとの詳細。※2022年のダイヤ改正の記事
●はじめに
今回の改正(というか改定? 変更?)は、「乗務員不足の解消と乗務員の労働負担軽減のために実施いたします。」とされている。
これは中央交通や秋田に限ったことでなく、大都市圏を含む全国各地で、行われている。バス業界・運輸業界全体や国が主導して手を打たないと、解決できない部分もあると考える。
また、例えば羽後交通では、角館と田沢湖線を結ぶ路線が全廃されるなど、路線廃止が繰り返されており、秋田市はまだマシなようにも思える。
そうしたわけで、秋田中央交通のダイヤ変更を、頭ごなしに批判する気にはなれない。この記事は、ダイヤ改正の原因追求とか将来の見通しの考察などよりも、「変更の内容を冷静に記録すること」に重点を置きたいと考えています。

●感想
本改正の全体的傾向としては、前回あるいはそれ以前の改正と変わらない。すなわち、最終便の繰り上げ、土日祝ダイヤの減便を中心に、一部ダイヤの運行区間短縮や土日祝全休とする路線もある。
規模しては、小規模とは言えないものの、思ったほどバッサリでもないような。まだ削る余地があったのかというポイントを突いている感じ。
2022年の改正では、秋田営業所担当路線の減便が著しいと感じたので、今回は臨海営業所路線の番ではと危惧していたが、今回も臨海はさほどではないと思う。利用実態をそれなりに知っている路線でいえば、泉ハイタウン線や添川線(平日)の昼間は相当減らされるか、新屋線も下手すれば…と予想していたのだけど。
さらに、風前の灯状態の大野線、茨島環状線、泉・八橋環状線などは、今回はまったく手が入らなかったのも意外。

前回の通り、今回は変更点の朱書き告知がなく、どこが変わったか把握するのが非常に手間だった。そのため、見落としや間違いがある可能性は低くないので、ご承知おき願います。アップ後、見栄え改善のため表記や書式を書き換える場合もあるかもしれません。

多くの路線で、数分~数十分の時刻移動がありますが、ここでは原則として取り上げないことにします。
※以下、掲載順、路線名、バス停名は、運行事業者による告知とは異なるものがあります。土日祝ダイヤを「土日」と記します。表記する時刻は、旧ダイヤでの始発バス停発車時刻を原則とします。新旧で時刻移動が大きい場合は「○時台」と表記することもあります。
※利用の際は、各自、公式な情報で充分に確認してください。

・「□印」ダイヤについて
中央交通では、土日祝ダイヤの中に、「□印」が付いた便がある。年末年始(現在は12月29日~翌年1月3日)は土日祝ダイヤから□印を除いた便を運行するという、特別ダイヤが施行されるため。
今回は特別ダイヤ期間の変更はなかったが、□印適用便が増えて、全便が年末年始運休となった路線がいくらか増えた。
詳細は以下、路線ごとに記すが、市民生協行き□なし/サンパーク線□あり、太平線□あり/松崎団地線□なしなど、同方向でも行き先によって分けられているものがあるのが興味深い。

ちなみに、秋北バスでは次の正月から1月1日は一般路線全便が運休になるとのこと。山形市等で前例はあり(関連記事)。


●各路線ごとの変更点
新国道経由 土崎線 西口~新国道~土崎~飯島北
平日下り
12:50(新ダイヤ1205)、21:30(最終) 飯島北行き→土崎駅前止まり
20:30 土崎駅止まり→飯島北行き(新ダイヤでの最終)
廃止となる高専経由厚生医療センター線(前回参照)の代替増便なし【10月15日コメントいただき訂正】7:35飯島北、17:30土崎駅止まり 増便

平日上り
飯島北8:40、土崎駅前15:50 増便 ~高専経由厚生医療センター線廃止代替か
飯島北14:00 減便

土日上り
土崎駅前17:35 減便

・新国道経由 セリオン線
土日下り
現行は5本中2本(9:50、13:00)は□なし→全便□
上りは従来通り11、13、15時台は□なし


県庁・寺内経由 土崎線 西口~県庁~寺内(旧国道)~土崎~飯島北
平日下り
11:30、15:30、18:15(最終) 減便
8:00(新ダイヤ8:15・始発) 飯島北行き→土崎駅止まり
新ダイヤ 8・10・13・17時台の4本、うち飯島北行きは最終のみ

平日上り
土崎駅前7:10、12:40、16:40、飯島北18:20(最終) 減便
9時台 飯島北発→土崎駅前発
新ダイヤ 全便土崎駅前始発になり、6:40、9:35、11:50、14:50の4本

土日全便運休  旧ダイヤは土崎駅止まり5往復


通町経由 将軍野線 西口~通町~寺内(旧国道)~自衛隊通り~市民生協入口
平日下り
11:00、20:00(最終) 減便  新ダイヤは9本・最終19:25
平日上り 
12:00 減便  新ダイヤは10本
土日下り
最終19:20→18:50  ※引き続き、最終以外は□なし


県庁・寺内経由 サンパーク線 西口~県庁~寺内(旧国道)~自衛隊通り~サンパーク団地~秋田厚生医療センター
平日下り
12:00 減便  新ダイヤは8本
平日上り 
朝1本(6:50、7:05→7:00に集約)、13:05 減便  新ダイヤは8本

土日下り
12:10、18:55(最終) 減便  新ダイヤ最終1720
土日上り
7:30(始発)、13:10 減便  新ダイヤ始発8:40
上下とも6本中3本□→全便(4本)□


土崎・厚生医療センター線 土崎駅前~自衛隊前~秋田厚生医療センター
平日のみ 医療センター発11:25、15:50 減便  新ダイヤは5本、土崎駅発は7本で変わらず


神田旭野団地線 西口~通町~天徳寺前~外旭川市営住宅~秋田厚生医療センター
平日下り
8:50、9:50、11:50、15:00 減便

始発6:55→6:50 神田笹岡線があった当時(~廃止後は医療センター行きになって2019年まで)は、同系統が神田線全体の始発便で6時50分発だった。関連記事。2019年以降は6時55分発に変わっていたが、4年ぶりに戻る。
最終21:00→20:45。ついに20時台に

平日上り
6:55、11:00、12:55、16:00減便

土日下り
17:20(新ダイヤ17:15)医療センター行き→外旭川市営住宅止まり  新ダイヤの医療センター行き最終16:15

土日上り
医療センター18:15(最終)減便  新ダイヤ最終17:10
旧ダイヤでは始発便以外は毎時15分発(午前は中谷地経由があって途中バス停からずれる便も)で統一されていたが、改正後は10・15・25分とまちまちで覚えづらい


添川線 西口~通町~天徳寺前~添川~蓬田上丁
平日下り
18:50(最終) 減便  新ダイヤ最終17:40、9本に(上りは変わらず9本)

土日全便運休  旧ダイヤは下り4本、上り3本


泉ハイタウン線 西口~通町~秋操近隣公園入口~泉駅前広場 =区間短縮(前回参照)
平日上~下
西口10:45、12:40、13:40(~それぞれ戻りの便) 減便 
新ダイヤ1時間に2本あるのは下り11・14・17時台/上り8・10・12・15時台のみに

土日上~下
西口9:55(~戻りの便) 減便  新ダイヤ終日毎時1本に 


秋田温泉線 西口~手形山崎~からみでん~温泉入口~蓬田上丁
土日下り
16:15 増便(仁別リゾート公園線からの振り替え)
土日上り
18:55(最終)減便  新ダイヤ最終17:55

仁別リゾート公園線 西口~手形山崎~からみでん~温泉入口~蓬田上丁~中島橋~クアドーム ザ・ブーン(~森林学習館)
平日上り
森林学習館10:11(ザ・ブーン10:13)臨海営業所行き→駅止まりに  新ダイヤで営業所行きは中島橋9:09のみ

土日下り 16:15(最終) 減便(秋田温泉線に振り替え)
新ダイヤは下り9:15、12:15、14:15、上り中島橋始発2本+3本。上下とも□なし2本→全便□


太平線 西口~手形山崎~大学病院~岩見三内
土日 下り1本のみ□→上下全便□

松崎団地線 西口~手形山崎~大学病院~松崎団地
平日下り
11:40、19:00(最終) 減便  新ダイヤ1日4本・最終18:35
平日上り
9:10、12:12 減便  新ダイヤ1日5本

土日上り
始発7:55 減便  新ダイヤ4本・始発9:00
※上りは3本。上下とも全便□なし


手形山団地線 西口~手形山崎~秋田大学前~手形山団地~(手形山西町)~大学病院
平日下り
7:05(始発)、12:50、19:00 減便  新ダイヤ始発7:20
手形山西町経由のうち、最終とその前(=減便の19:00)を非経由に。新ダイヤ西町経由4本

平日上り
7時台のうち1本、14:05 減便
11・16時台を西町非経由に。新ダイヤ西町経由4本

土日下り
10:00 減便
土日上り
7:30(始発)、9:25 減便  新ダイヤ始発8:15


赤沼線 大川反車庫~県庁/長崎屋~西口~手形山崎~大学病院~東口
平日
車庫発16時台 長崎屋経由→県庁経由

東口発15:15、19:00(最終) 減便  新ダイヤ最終18:35

土日
車庫発12時台、19時台(最終) 減便  新ダイヤ最終18時台
10時台 県庁経由→長崎屋経由

東口庁経由8:50(始発)、12:40 減便  新ダイヤ始発13:40
15時台 長崎屋経由→県庁経由


広面御所野線 東口~横山金足線~日赤病院~イオンモール秋田~中央シルバーエリア
時刻移動多数
平日下り
17:10日赤止まり 増便
9:35、18:20 減便
7:40、16時台 日赤止まりに短縮 
8:15日赤止まり、8:35御所野行きに変更

新ダイヤ日赤止まり6本・御所野まで行くのは8本

平日上り
いずれも御所野発 8:50、10:35、17:00、19:20 減便
いずれも日赤始発 7:50、16:15、17:30 増便

新ダイヤ日赤発9本・御所野発6本

土日下り
7:20(始発)、10:40、17:00 減便  新ダイヤ始発8:00・8本
土日上り
7:30(始発)、11:45、18:05 減便  新ダイヤ始発8:00、最終19:55→19:10・8本


桜ガ丘線 東口~横森~桜ガ丘~大平台三丁目
土日下り
16:30減便  新ダイヤ6本
土日上り
15:35減便  新ダイヤ7本


牛島経由 御野場団地線
平日上り18:20(最終)増便 ~仁井田御所野線の減便代替か  旧ダイヤ最終17:40

土日 下り9:00~上り9:30 減便  新ダイヤ4往復
※従来から全便□

仁井田御所野線 車庫~県庁/長崎屋~西口~牛島~御野場~イオンモール秋田
平日下り
車庫6:03(始発・駅6:30)、18:25(駅18:50) 減便  新ダイヤ10本

平日上り
20:00減便  新ダイヤ始発7:25→6:55(次便8:25)・11本
※最終は22:15→駅22:47→県庁・車庫23:03で変わらず(土日も)。秋田市でいちばん遅い路線バス。イオンモール従業員の帰宅の足など、時刻を動かせない事情があるのだろうか。
【14日追記・秋田市地域公共交通協議会資料によれば、始発時刻繰り上げは、廃止となる御所野7:15発の県庁直通路線の代替の意味があるとのこと。】

土日下り
18:13(駅18:40) 減便(前後時刻移動あり)  新ダイヤ9本
土日上り
16:03 減便(前後時刻移動あり)  新ダイヤ9本


・牛島経由 二ツ屋福島線
平日のみ
下り10:50~上り11:05 減便  新ダイヤ下り3本・上り4本


大住みなみ野団地線  西口~イオン秋田中央店前~大住団地~牛島西四丁目
平日上り
6:40(始発) 減便  新ダイヤ始発・上下とも6本


川尻割山線 西口~川尻・船場町/川尻・商業高校グラウンド前/県庁~運転免許センター~南浜回転地
平日下り
9:15商業、12:55船場町、17:40商業 減便
11:30商業経由→11:35船場町経由、17:25県庁経由→商業経由
新ダイヤ県庁経由は朝のみに。計20本

平日上り
7:30県庁(前回再掲)、18:55商業 減便  新ダイヤ22本

土日下り
15:50商業経由→船場町経由、16:50船場町経由→商業経由  計14本(うち船場町経由3)
土日上り
13:25商業、18:50商業(最終) 減便  新ダイヤ12本(うち船場町経由3)・最終17:45商業


・ 大町経由 新屋線
平日下り
8:45 減便
9:00卸町経由→大町経由

新ダイヤ下り21本(うち卸町経由3)・上り22本(うち卸町経由4)

土日下り
12:30卸町、15:00 減便
10:30、15:30 卸町経由→大町経由
新ダイヤ12時台が抜けて2時間空く。土日は卸町経由なし。13本

土日上り
13:30卸町、16:10 減便
9:40、11:40 卸町経由→大町経由
新ダイヤ13時台が抜けて2時間空く。土日は卸町経由なし。13本


・ 県庁・川尻経由 新屋西線
平日下り
9:35、16:50県営住宅 減便  新ダイヤ22本
10:05~16:05の全便で、栗田神社前経由と県営住宅経由の入れ替え(減便分以外、各経由の本数変わらず)

平日上り
905、11時台、18時台 減便  新ダイヤ最終19:10→18:55。24本

土日下り
9:40、14:40 減便
始発7:30→7:10  新ダイヤ18時台以外毎時1本に。15本

土日上り
7:50、10:35、15:35 減便  新ダイヤ毎時1本に。14本


新屋高校線 西部市民サービスセンター~新屋高校
平日のみ
新屋高校発 15:30(新屋止まり、他路線直通せず) 減便
新港線減便の代替なし
新ダイヤ 高校行き4本、高校発3本


・県庁経由 県立プール線
平日下り
13:30 減便  新ダイヤ12:30の次15:30で3時間空く
平日上り
11:00 減便 始発12:00

土日下り
17:00(最終) 減便  新ダイヤ最終16:00
土日上り
11:00 増便
17:30(最終) 減便  新ダイヤ最終17:00
※従来から上下全便□ ~スケート場が営業していても、バスでは行かれないことになる。


車庫行き各路線については省略。
ダイヤ改正実施後、新旧の総本数比較の記事をアップするかもしれません。
廃止路線についての補足の記事があります。
※さらに11月20日に、新国道経由五城目線で減便が実施された
コメント (28)
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2023.10バスダイヤ改正 廃止・変更編

2023-09-09 23:52:06 | 秋田のいろいろ
秋田市内の秋田中央交通の一般路線バスダイヤ改正が、今年も2023年10月1日に実施される。
公式ホームページには、昨年より遅い9月9日、土曜日の朝という意表を突いた掲載。昨年同様、「路線バスの廃止について(2023.9.30)」「2023年10月1日ダイヤ改正について(2023.10.1)」「路線バスの運行系統の変更について(2023.10.1)」の3つに分けている。
昨2022年の改正(この記事など参照)では、本数が少ない系統の廃止、秋田駅経由車庫発着系統の駅止め化、秋田営業所担当路線を中心として減便も目立った。
今回も、昨年同様、改正を「乗務員不足の解消と乗務員の労働負担軽減のために実施いたします。」としていて、傾向は似ているようだが、昨年ほどは減便はないようにも見える(後述の通り、細部をじっくり見ていない段階ですが)。
これまでの改正では、路線ごとの時刻表に、変更点を朱書きしてくれたりくれなかったり、年によってまちまちだったが、2023年は残念ながら朱書きなし。したがって、詳細な分析には時間を要するので後回し【リンクはこの記事末尾】にして、今回の記事は路線・系統の廃止と経路変更についてのみまとめます。※廃止や区間変更の理由、さらに廃止したかったのに廃止されなかった路線について、新たな情報が分かったので別記事にしました。

※以下、掲載順、路線名、バス停名は、運行事業者による告知とは異なるものがあります。
※利用の際は、各自、公式な情報で充分に確認してください。

系統番号610 楢山大回り線廃止
平日のみ片方向 秋田駅西口7:15→築地下丁7:19(170円)→楢山本町7:20(200円)→牛島橋7:23(200円 ※有楽町経由では260円)→刈穂橋7:25(230円)→大町五丁目7:28(230円)→大町西交差点前7:31(260円)→菊谷小路7:33(300円)→北高校前7:37(340円)→東中学校前7:43(340円)→秋田大学前7:45(350円)→手形山崎7:47(350円)→秋田駅西口7:58(350円)

秋田市営バス時代から存在し、秋田市の環状バス路線の草分けであった大回り線がなくなる。
昭和末~平成初期頃までは、反対方向の「手形回り」も存在し、昼や夕方にもそこそこの本数が運行されていた。昭和末頃までは、縮小版の「手形小回り線」も存在したかと思う。
(再掲)1988年の大回り線時刻表
その後、約30年、朝の楢山回りだけが細々と、しぶとく存続していた。
廃止されないからには、一定の需要、すなわち保戸野・千秋地区の各学校への通学需要があるのではないかと推測していた。2021年2022年にはバス停の表示板が新しくされていた。
それが突然の廃止。
市街地だから、乗り継いだり多少歩いたりで、何とかなる場合が多そうではあるが、利用者(がいるとすれば)が困ってしまわないのだろうか。

廃止の一因としては、千秋地区での一方通行の逆走区間、狭い坂道、横断歩道と重なる北の丸バス停、踏切での運行を回避する目的もあると考えられる(上記、2021年の表示板更新の記事参照)。後述のように、秋田高校スクール線でも、同区間で経路変更が実施されるので。
再掲)保戸野新橋東側の一方通行入口には「路線バスを除く」の補助標識

冒頭では駅からの運賃をカッコ内に示したが、その他の区間をいくつか示しておく。
牛島橋~大町五丁目から 大町五丁目170、菊谷小路190、北高230、手形山崎320、西口340
菊谷小路から 北高170、手形山崎250、西口300
北高から 手形山崎210、西口250

また、大回り線の廃止により、明田地下道西交差点から秋田南中学校前にかけての区間を、路線バスが通らなくなる。かつては築地経由として小型バスが多く通っていた(徐々に減って2018年まで)のだが。


111 新国道・土崎経由 秋田厚生医療センター線廃止
平日のみ 秋田駅西口~新国道~土崎の旧道~虎毛山踏切~相染七区~秋田高専前~サンパーク入口~秋田厚生医療センター前
駅発 6:50、7:35、9:00、14:40、17:35 所要29分
医療センター発 7:55、8:40、9:55、15:45

(再掲)秋田組合総合病院だった当時の行き先表示
(再掲)2014年に名称変更
医療センターは2000年4月に、土崎から飯島へ移転(当時は秋田組合総合病院)した。
秋田駅からの路線バスは、ルートがまったく異なる3路線が乗り入れ。神田線(関連記事)と県庁・寺内経由将軍野サンパーク線は、既存路線の延伸。この新国道経由は、新規路線として設定されたかと思う【12日コメントいただき訂正・新国道経由医療センター線は、元は中央交通の路線「上新城線」だったとのこと。医療センターより先にある、上新城地区の愛染、保多野、上小又を経由または終点としていた。組合病院移転により経由するようになったものの、2008年3月で上新城線が廃止(組合病院を起点とする秋田市マイ・タウンバス化)、それ以降、組合病院止まりとなっていた。したがって、踏切~高専~サンパーク入口は長年バスが走ってきた道であり、そこをバスが通らなくなることになる】。
【14日追記・今回の廃止区間のバス停を、旧上新城線の廃止代替である秋田市マイ・タウンバス北部線 上新城コースが引き継ぐことになっていた。予約式ワゴン車で新国道・秋田駅方面へは行かないが、いちおう存続。】

駅→医療センターの所要時間と運賃は、神田線35分・480円、サンパーク線39分・520円、新国道経由38分・600円。
港北~飯島にかけては貴重な路線バスかに見えるが、サンパーク線や市民生協入口発着将軍野線沿線も遠くはなく、本数もいくぶん多い。また、秋田工業高等専門学校の通学には、ほぼ使われなかったと思われる【12日補足・上記追記のように、かつては同じ経路で上新城線が一定の本数運行されていた。その当時は、もしかしたら通学に使われていたかも】。

2021年秋までは土日祝日にも運行があった。
2022年秋までは、朝にサンパーク団地へ立ち寄る112系統もあった。
バスが通らなくなる、虎毛山踏切~高専~サンパーク入口の区間は、2018年までは天王グリーンランド~飯島~医療センターの追分線の1系統が、2010年から2014年までは「土崎循環線」も通っていた。


117 土崎・東口線廃止
平日のみ片方向 飯島北7:00→土崎→新国道→高陽幸町交差点前(旧・幸町交番前)→附属校園前7:21→鷹匠橋→千秋トンネル→手形陸橋→大学病院7:34→南団地→秋田駅東口7:48

「土崎・ノースアジア大学線」を2015年に片方向化・行き先変更したもの。
片道になってしまっては、帰りのことがあるし、あまり利用されていなかったのか。秋田市北部方面から秋田大学教育文化学部附属各学校への通学は、本数がある新国道の高陽幸町交差点での乗降が主流のようだし、大学病院へ通院する人もそんなにいないのかもしれない。

ちなみに運賃は、
飯島北から附属500円、大学病院620円、東口710円(西口行きだと580円)。
自衛隊入口から附属290円、大学病院440円、東口530円(西口370円)。
すわ町から大学病院230円、東口340円(西口170円)。


118 新国道・北部市民サービスセンター経由 土崎線廃止
秋田駅西口~飯島北の新国道経由土崎線のうち、秋田市北部市民サービスセンター「キタスカ」へ立ち寄る系統。
キタスカが2011年春に開所した際、土崎循環線、県庁・寺内経由土崎線とともに設けられた。上記の通り循環線は廃止済み、寺内経由と新国道経由も年々経由便が少なくなり、2022年には寺内経由が寄らなくなって、新国道経由が平日2往復だけ残っていた。

時刻表上、土崎駅入口~港中央五丁目間を、立ち寄らない系統では下り1分・上り0分のところ、経由便では7分・5分かかっている。実際には、国道7号を2度越えることになるので、信号待ちが長く、この区間の乗降はとても少ないと思われる。
キタスカは、土崎の市街地からはやや離れており、車がない市民には行きにくい場所なのだが、実態としてバスの需要がないのだから、やむを得ないだろう。冬季などの買い物や通院の足としても含めて、何らかの交通手段が提供されてもいいと思うけれど。


151 新港線(しんこう線)新屋高校発着系統廃止
※告知では「新港線」のみの記載なので、新港線全部が廃止になると受け取ってしまう人が出てしまうかもしれない。実際には系統の1つの廃止。
新港線は、西部市民サービスセンター(新屋案内所)と飯島北を結ぶのが基本(150系統=現在はなし)で、西部市民SCから新屋高校まで足を伸ばす151系統、飯島から新屋へ向かわずに仁井田の秋田南高校へ向かう152系統、さらに2018年には飯島まで行かず土崎駅前を起終点とする153系統が誕生していた。
現行は(平日のみ)、
151 新屋高校15:52→西部市民SC16:00→飯島北16:39
153 西部市民SC17:15→土崎駅17:47

152 飯島北6:55→南高校7:33
151 飯島北7:10→西部市民SC7:55→新屋高校8:03

10月からは151系統が両方向とも廃止・代替なし。152系統はそのまま、153系統は5分繰り上げで存続。
新港線は、飯島→南高校と新屋→土崎が片方向ずつという、なんともいびつな路線になってしまう。南高校行きは新港線から独立させてもいいのでは?


523 御所野発 県庁市役所経由大川反車庫行き廃止
平日のみ 御所野7:15→目長田→牛島東五丁目7:28→北都銀行前7:37→県庁市役所前7:43→大川反車庫前7:51
御所野方面の地理に疎い者には難解で存在意義もよく分からないが、イオンモール秋田や御野場団地は通らない路線。「御所野」というおおざっぱな命名の始発バス停が廃止される。
【14日補足・廃止代替として、仁井田御所野線 西口・県庁経由車庫行きの上り始発便をイオンモール秋田7:25→6:55発に繰り上げ。】


以下は、中央交通では廃止として告知しているが、それでは誤解を招きかねないもの。
702 県庁経由 割山線 上り便のみ廃止、下り便は存続
平日 南浜回転地7:30→商業高校グラウンド前7:35→勝平新橋→県庁市役所前7:46→秋田駅西口7:58
通勤にいい時間帯。新屋西線通りには遠い一帯から山王方面への需要がありそうなものだけど。

120 寺内経由土崎線 飯島北発 上り便のみ廃止、下り便は存続
平日 飯島北発9:20、18:20
寺内経由は減便と土崎駅止まりへの短縮が、年々進んでいた。


542 秋田高校線(いわゆる秋田高校スクール線。誰でも乗車可能) 千秋・保戸野~手形の経路変更
平日 イオンモール秋田(御所野)~御野場団地~国道13号~イオン秋田中央店前~北都銀行前~鷹匠橋~北高校前~東中学校前~秋田大学前(テニスコート側)~秋田高校入口

前述の大回り線と重複する北高付近、鷹匠橋~秋田大学前を通らなくなる。
新経路は、千秋トンネル~手形陸橋~手形山崎町交差点~秋田大学前(県道側)【14日補足・廃止区間にバス停は9つあるが、新経路上には、大学前と手形山崎の2つしかない】。ダイヤは変わらないが、所要時間は御所野発で5分、秋田高校発で1分、それぞれ短縮。

狭隘路を避けた安全運行目的なのだろうが【冒頭の理由についての別記事も参照】、この路線の存在意義に立ち返ると疑問も生じる。
通称・秋高スクール線と呼ばれるように、沿線に多い学校への通学が主目的の路線。夏場は空いていることが多いようだが、冬は全席が埋まる程度の乗車率(高校生が多そう)のこともある。
沿線の学校は、秋田高校を除けば、北高のほか附属各学校はすわ町(千秋トンネル通り側)と、バスが通らなくなる区間内にある。そして、代替となるバス停は新設されないので、最寄りバス停はどの学校も千秋矢留町となるだろう(矢留町の次は、手形山崎までバス停がない)。数百メートルは余計に歩くことになる。学校や利用者に対して、周知がなされているのか、気になる。


以上は、運行本数が少ない路線・系統で、廃止されるとしても影響を受ける人はさほど多くはないかもしれない(それでも困る人は困ってしまうわけですが)。今回、影響を受ける人が少なくないのではないかと思われる変更を最後に。
220 泉ハイタウン線 泉駅前広場発着に短縮
市営バス時代1992年運行開始(当初は泉・保戸野線や泉・秋操線と呼称)。末端部で環状運行を行い、往路(下り)の最後と復路(上り)の最初が重複する。2021年春にJR泉外旭川駅が開業すると、上り便のみが「泉駅前広場」として駅前に乗り入れている。
秋田駅西口側から、現状のバス停通過順を示すと、
秋操近隣公園入口→泉北三丁目→泉ハイタウン団地前→泉北二丁目(時刻表上は待機時間が設定されており、路上で時間調整。上り始発点=ここから秋田駅行きに乗車可能)→秋田貨物駅入口(下り終点=秋田駅始発でここまで乗車可能)→泉ハイタウン団地前→泉駅前広場→泉北三丁目→秋操近隣公園入口

2023年10月からは、環状運行区間(ハイタウン~北ニ丁目~貨物駅入口~ハイタウン)を廃止、北三丁目から泉駅前広場に入って下り終点。折返し上りはそのまま逆方向に、駅前広場→北三丁目→近隣公園。
泉北二丁目が廃止。泉八橋環状線は変わらないため、泉ハイタウン団地前と秋田貨物駅入口の両バス停は存続。
廃止区間の距離は、のべで約1400メートル。下りで920メートル、上りで960メートルほど。

現行では、秋田駅→北二丁目が15分、北二丁目→駅が21分。北ニ丁目の待機時間は1~3分設定されているので、秋田駅西口を出て西口へ戻るまで、36~39分かかる=それだけ乗務員が拘束されることになる。
変更後は、駅→駅前広場が12分、駅前広場→駅が17分。折返し待機は3分なので、往復合わせて32分の拘束。

30年前に秋田市交通局が知恵を絞って、環状運行のルートを設定したのだろうが、泉北二丁目バス停周辺は狭い道で、スーパーやホームセンターに出入りする一般車両や歩行者の通行もあって(冬はマンションの前がツルツルに凍結して怖い)、バスでの通行は大変だと思っていた。
また、上り側の泉ハイタウン団地前バス停は、道路から離れた位置にあり、いったん左折して入り、再度左折で道路へ出る形。加えて泉駅前広場も同様に信号機がないところで出入りする構造。充分な安全確認と、遅延の発生がありそうだった。
さらに、泉ハイタウン団地バス停前では、新しいアンダーパスの建設工事が進んでいて、いずれは現行の運行経路でなくなりそうでもあった。

一方、利用状況を見ると、泉ハイタウン線では、秋操近隣公園入口と、泉ハイタウン団地前、泉北ニ丁目バス停で、乗降が多い傾向がある。泉北二丁目や秋田貨物駅入口は少なめ。
また、泉ハイタウン線は、奥羽本線と競合し、終点近くが泉外旭川駅なわけで、鉄道とバスの乗り継ぎの役は果たさない性格の路線。それを半ば強引に駅前に乗り入れたようなもので、実際、泉駅前広場バス停から乗る人はかなり少ない(当然、降りる人も)。
ICカードが導入されたので、こうした乗降実態は把握できていると思う。少なくとも「利用者が少ないため区間廃止」という理由にはならないはずである。それでもあえて、今回の変更に踏み切ったのか。【冒頭の理由についての別記事も参照】

そんな状況なのに、今回のような経路変更というか区間短縮をしてしまうと、不便になったと感じる利用者が多くならないだろうか。例えば、泉北二丁目バス停(跡)から泉駅前広場までは500メートル歩かないといけなくなる。
泉外旭川駅まで歩いてしまえば、いっそ駅から列車に乗ったほうが、早くて安い(高齢者を除く)と、JRへ流れてしまうおそれもあろう。※泉北二丁目~泉北三丁目から西口までのバス運賃は280円。泉外旭川~秋田のJR運賃は190円。
中央交通としては、秋田市の交通政策に寄与し、運行時間短縮により運転士の労働時間削減と安全運行につながるという目論見かもしれない。だけど、この改変をするのならば、地域や乗客に対して充分な説明をしてからでないといけないようにも思う。中央交通独断で進めてはいまいか。乗務員不足・労働環境改善と言っても、乗客の視点でも考えてほしい。
【28日画像追加】(再掲・EVバス)行き先表示はどうなるか?
というか、泉ハイタウン団地前には行かなくなるのだから「泉ハイタウン線」の路線名のままでいいのでしょうか?


その他、ダイヤ改正の詳細は続きにて
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太平山にハゲ?

2023-09-04 18:48:20 | 秋田の季節・風景
8月の初め、秋田市街地から見える太平山に連なる山並みに、それまではなかったものができたのに気付いた。
確認した限りでは、旭南の川口バス停付近、秋田駅や土崎駅から見えるが、その間の奥羽本線の旭川橋梁付近では、峰々の重なり具合の都合で隠れてしまうようだ。※秋田市内各地からの太平山の見えかた
秋田駅東口から
主峰である太平山(奥岳とも呼ぶそう)に向かって、左後方にそびえる峰の、てっぺんから少し下の位置。【8日コメントいただき訂正・駅からでは奥岳は隠れて見えないとのこと。】
画面左

ビルは秋田大学 西谷地寮
白っぽくハゲたような部分ができていた。山を覆う樹木がなくなり、山肌が露出しているのか。

何年も前の写真で確認すると、この部分にも他と同じように緑色=樹木が生えていたのは確実。
太平の山々は、日頃見慣れていて、当ブログで何度も写真を掲載している。だけど、いつからこうなってしまったかは分からない。日の当たりかたで気付けなかった可能性もあるし、最近は写真も撮影していなかったし。
ここで思い浮かんだのが、7月15日の大雨。太平山では林道や登山道が大きな被害を受け、主要な登山ルートが使えなくなった。復旧には数年を要し、今シーズンは山小屋の営業をやめたとのこと。
ここも、その時に土砂崩れでもあった場所なのか。


その後、8月末に改めて見ると、
ハゲが増えた
以前からの場所の左側に、それより小さいもの3つ。
8月は雨がほとんど降らなかったのだから、土砂崩れではないだろう。伐採が行われているのか。


最後に、現場はどこなのか。
秋田駅東口から見た時、直線の途中に秋田大学 西谷地寮(旧・北光寮)があるのを目印に、地図で素人が推測。【コメント欄も参照】
距離にして17キロほど。馬場目岳と笹森の間の斜面か?
自治体としては、秋田市と五城目町・上小阿仁村の境界付近。少し下れば(左側)、仁別国民の森や仁別リゾート公園がある。すなわち、旭川の源流がこの一帯。たぶん。
いつも目にしてはいるものの、どの山がどんな名で、川はどこから流れてくるのか、何も知らないのだった。
コメント (3)
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ひらり(終)

2023-09-02 17:41:17 | 昔のこと
秋田市が少しだけ舞台となった、1992年度後半のNHK連続テレビ小説「ひらり」の再放送が、2023年9月1日に最終回(第151回)を迎えた。※敬称略。勘違いやうろ覚えの点もあるかと思います。

秋田ロケのシーンが放送されたのは第49回~51回以降は、ほぼ欠かさず視聴した。最終回まで、会話の中では秋田のことがたまに少々出てきたが、その映像は一切なし。

やはり、展開にまったくおぼえがなく、30年前にはほぼ見ていなかったのは確実。
主人公の姉・藪沢みのり(鍵本景子)が、大学の時の先輩にそっくりなのに気付いた。その先輩に出会ったのは放送後のわずか2年後。熱心に視聴していたのならば、その時点で気付くはず。実際は、当時まったくそんなこと思わなかったのだから。
あと、安藤竜太の後任者でありライバルの小林雅人医師(橋本 潤=現・橋本じゅん)は、その存在が記憶になかった。主人公・藪沢ひらり(石田ひかり)は当然として、安藤竜太(渡辺いっけい)、個性的な脇役の花沢徳衛・石倉三郎親子なんかは覚えていたけれど。

普段、特に新作ドラマはほぼ見ないので、30年前の作品を評価できる分際ではない。それに今さらツッコむのは野暮。
だけど、見た限りで言わせてもらえば、バタバタしているようでモタモタしているような、話が堂々巡りしていた。みのりは恋に悩みまくり、両親は微妙な仲が続いて。

それと、相撲部屋専属栄養士という目標を見付けたひらりが、栄養士専門学校の受験勉強をしながら、梅若部屋のマネージャー見習い/栄養士見習い(業務内容は、力士の食事や健康管理から、部屋の雑用までこなす)をするという展開。梅若親方(伊東四朗)は、栄養士になれなかったら(※)クビという、厳しい条件を付ける。
※栄養士の資格取得は、学校に入学して最短2年後のはず。ただ、作中では「学校の入試に落ちたらクビ」というニュアンスで話が進んでいたように感じた。
放送日と作中の時間経過は同じ設定のようで、部屋の手伝いを始めたのが1993年1月ということらしい【3日補足・開始時点では1992年4月の設定。その後秋田に来たのが8月だったりするので、1年分を半年に収め、後半で追い付いたことになる。】。試験まで3か月を切っていて、しかも難しいらしく、竜太先生に毎日勉強を教えてもらうほど。
それなのにひらりは、力士のデータ管理のためにパソコンを使おうと思い立ち、パソコン学校だかパソコン教室に通い(習うシーンはなく話のみ)、そのすぐ後に部屋にパソコンを買ってもらって使いこなしている。
なんとも忙しいというか、自分を極限に追い込む人なのか、受験勉強に専念すればいいのではと思わずにいられなかった。厳しい梅若親方が「今は受験勉強に集中。パソコンは後でいいだろう」と言わなかったのも、厳しさなのか?
そして、入試は滑り止め校は落ちたものの、本命校に見事合格。これから栄養士目指して勉学が始まるというのに、家族や梅若部屋の人たちが、まるで栄養士資格を取ったかのように大喜びするのも、なんだか…

【3日追記】登場人物たちが、デートから相談ごと等々まで、時には連日、会食のほとんどを「どぜう料理 すみ多」の座敷でしていたのも、ツッコミどころ。毎回どじょう料理で飽きないのか、そんなにどじょうが好きなのか。たまにもんじゃ焼き屋のこともあったけれど。

相撲そのものが描写されるシーンは、ほぼすべてが梅若部屋の中で、国技館など“外”の場面は描かれなかったのも特徴的。日本相撲協会の協力は得ていたものの、現地ロケするにはいろいろと制約があったのかもしれないし、それが話の展開の制約につながったという事情もあるかもしれない。(以上追記)


最終回は無難にハッピーエンド。両国五丁目の人々が、大学病院へ戻る竜太を見送るのが最終シーン。ひらりの入学式当時の朝に当たると思われる。ほかの登場人物たちも、新しいステップへ進み始める。
そこには、ひらりの父方母方それぞれの祖父、藪沢小三郎(島田正吾)・深川金太郎(花沢徳衛)の姿がない。小三郎は、149回で渡英して1年間の遊学。さらに金太郎は、唐突に姿を消し、小林医師の父と有馬温泉に10日間滞在している旨が150回で明らかになった。古い人たちを追い出してしまったようにも感じてしまう。
「完」は太い楷書体(織田特太楷書か?)。NHKが卵ロゴになるのは1995年
連続テレビ小説では、「ちゅらさん」など単発ドラマで続編が作られることがあるが、ひらりは本編限り。栄養士を目指している(もしくは栄養士となった)ひらりを軸に、登場人物たちのその後として、充分ストーリーが成立しそうだった。


以下、いろいろと。
147回のみのりのウェディングドレスの仮縫いのシーン。
「ブティック・デザイナー」役で桂由美が出演。「これもつけてみましょうかね」「いかがでしょうか?」のセリフあり。【2日補足・ということは使われたドレスも桂由美ブランドなのだろう。NHKとしては「衣装協力」扱いはできないので、当人を出演させることで代替としたのかも。】


第90回放送時点辺りで、番組のオープニングの曲や映像について記事にした
連続テレビ小説のオープニングは、作品を問わず、月曜日はスタッフも表示されるため、ほかの曜日より少し長いバージョンが放送される。
ひらりの「晴れたらいいね」も同様だったが、その長いバージョンは月曜日以外でも流れることが少なくなかった。これは異例かもしれない。長い日は登場人物が多いなどではなく、単に尺合わせ・時間調整のような気がする。
歌詞では、長いバージョンは、1番すべて+「一緒にね いろんな話~」で1分30秒。
短いバージョンは、1番最後の「一緒に行こうよ」以降をカット(例(前回の記事参照)の「‘こくわ’の実」「ナビゲーター」部分)し、「一緒にね」へつながる。1分15秒。


前回の記事のコメント欄で、連続テレビ小説では、番組の終わりにも主題歌が流れる場合があったことが話題になった。ひらりの場合、初期は見ていなかったので不明、秋田編以降91回前時点では、流れていなかった。
ところが実は、第99回【3日補足・1993年2月初め放送】から、散発的にエンディングでも「晴れたらいいね」が流れるようになった。

「つづく 制作・著作NHK」の画面が出た後に流れる。
オープニングと同じ長短があり、映像は、両国周辺の風景や、最終回近くでは本編のダイジェスト。歌詞の字幕があり、ナールで「“こくわ”の実」と珍しくダブルクォーテーションになっていた。最後に色文字の石井ゴシックで「明日も/来週も おたのしみに」。

エンディングが流れた回とその長短(無印=短)を記す。間違っているかもしれません。
99 104 105長 119 121 122 126 128 129 134 139長 140 142長 144 146長 148 149
法則はなさそう。やはり尺合わせか。
【3日補足】最終回の最終シーンでは、BGMとして「晴れたらいいね」が最後までフルで流れた。セリフと重なるので音量は低く、歌詞の字幕はなし。


副音声の解説は声優・関根信昭。
アニメや吹き替えのほか、教育テレビの学校放送のキャラクターの声も担当した。「ことばのくに」の悪役・へんしんタンマなど。大昔は、ラジオドラマのナレーションのようなものも担当していたそうで、連続テレビ小説の解説の声を懐かしく聞いたという人がいた。連続テレビ小説の解説は「凛々と」から「ほんまもん」まで10年以上担当。

ただ、「ひらり」では128~133回の1週間分に限り、梅津秀行が担当。
同時期に教育テレビ「ともだちいっぱい~かずとあそぼ」のペカリンさんの声。ひらり終了直後・1993年4月から始まった、夜の「ドラマ新銀河」枠では副音声解説を務めたので、ひらりは関根さんの代役兼お試しだったのか。


ドラマを見ない者としては、15分といえども毎日はしんどかった(←だったら見るな)けれど、それなりにおもしろかった。
以前の繰り返しだが、連続テレビ小説でいちばんおもしろいかったのは1997年度前半の「あぐり」だと思っている。

※再放送枠では、この後2002年の「さくら」が放送
コメント (2)
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